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バス運転手の採用基準は6項目|不採用にならない3つの対策

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バス運転手の適正基準

バス運転手になるには、書類選考や面接などの選考が必要です。具体的な試験内容は会社ごとに異なりますが、よく見られるポイントや採用基準には業界全体で共通しているところがあります。

今回は、バス運転手になるためにクリアしたい採用基準を、6項目に分けて紹介します。不採用にならないために、それぞれ対策することが重要です。

バス運転手の6つの採用基準

運転席から手を振る運転手

バス運転手になるためには、以下の6つの選考を通過する必要があります。ここでは、6項目それぞれの採用基準や人事担当者に見られるポイントを解説していきます。

  1. 書類選考
  2. 実技試験
  3. 筆記試験
  4. 面接
  5. 初任診断
  6. 健康診断

1.書類選考 

バス運転手の求人に応募して最初に受けるのは、履歴書の内容で判断される「書類選考」です。履歴書の中に、自分の学歴や職歴、保有資格、志望動機、希望条件などを記入します。

書類選考では、足切りされないために、減点されそうな要素を減らしておくと良いでしょう。減点されそうな要素というのは例えば、転職回数が多すぎる、希望条件が細かすぎる、などが挙げられます。後々トラブルになる可能性があるため、嘘をつくのはやめましょう。

どのような人がバス運転手に向いているかは「バス運転手 向いている人」で紹介していますので、合わせてチェックしてみてください。

2.実技試験

書類選考を通過したら、次は実技試験です。実技試験ではバスの運転技術が見られます。運転技術と言っても、特別、高度なテクニックを披露する必要はありません。同乗する試験官の指示通りに、基本に忠実に運転することが大切です。

また、事前に試験官の運転を見られる場合もあります。その場合は試験官の運転に近いと評価されやすくなります。試験前には、正しい運転方法を改めて確認しておくとともに、他人の運転方法を見て癖などを見つける習慣をつけておくと良いでしょう。

3.筆記試験

会社によっては筆記試験を課すところもあります。バス運転手になるための主な筆記試験には「一般常識」、「小論文」、「適性検査」の3つがあります。それぞれの試験では、見られるポイントが異なります。

一般常識で見られるのは、漢字の読み書きや時事問題、道路標識や車両に関する知識です。勉強して知識を増やすことで得点アップが見込めます。

小論文では、与えられたテーマについて400字〜800字程度の文章を書きます。よくあるテーマはニュースに関するものや自動車の運転に関するものなどです。「正しい日本語を使えているかどうか」「論理構造が分かりやすいか」など、人に見せる文章としてふさわしいかどうかが判断されます。

クレペリン検査などの適性検査では、受験者の性格がバス運転手に適しているかどうかが評価されます。制限時間内に同じ図形をたくさん書いたり簡単な計算問題を解いたりします。性格検査では、全体を通して矛盾がない回答を用意しておくと良いでしょう。

4.面接

書類選考や筆記試験の次は面接です。面接では、社会人としての最低限の教養やマナー、人間性が評価されます。面接の準備をする際は「バス運転手としてふさわしいのはどのような人か」「会社の人に、一緒に働きたいと思ってもらうにはどうすればいいか」を考えると良いでしょう。

5.初任診断

初任診断とは、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が実施している診断です。バス会社には、新人運転手に対して初任診断を受けさせる義務があるため、必ず受けることになります。

まずはウェブ上で診断を受け、その後結果を踏まえて担当カウンセラーがカウンセリングするというものです。このカウンセリングを受けることによって、自分では気づきにくい運転時の癖や事故を未然に防ぐためのコツを知ることができます。

いわゆる新人研修のようなものですので、事前に対策する必要はありませんし、身構える必要もありません。実施前にされる説明をよく聞いて、指示に従いましょう。

参考:初任診断|自動車事故対策機構(NASVA)

6.健康診断

最後は健康診断です。各バス会社が指定している病院で行います。バス運転手は健康状態がよくなければ勤まらないため、業務開始前に行われます。

診断の内容は基本的な健康診断と同じです。ただし、視力など、バス運転手にとって大事な項目は重要視されることもあります。

内定が決まってから行う健康診断は選考には関係しませんが、選考中に行われる場合は診断結果によって不採用になる場合があります。気になる所がある人は、メガネやコンタクトを着つけるなどして、あらかじめ対策しておきましょう。

バス会社の採用試験に関する5つの流れ

乗客を案内するバス運転手

バス会社の採用試験は以下の流れで進みます。

  1. 履歴書・運転記録証明書の確認をする
  2. 適性検査・一般常識試験を実施する
  3. 実技試験を実施する
  4. 最終面接をする
  5. 健康診断をする

バス会社への就職・転職を考えている人は、まずは履歴書や運転記録証明書を準備しましょう。

履歴書・運転記録証明書の確認をする

バス運転手の求人に応募したら、まずは書類選考に備えて履歴書や運転記録証明書を準備します。

履歴書には、自分の経歴や保有資格、希望条件、志望動機などを記入します。内容が充実していればいるほど選考に有利になります。

運転記録証明書とは、過去5年以内に交通事故や違反がないことを証明する書類です。自動車安全運転センターが発行しています。会社によっては提出を求められる場合もありますので、用意しておきましょう。

適性検査・一般常識試験を実施する

書類選考の次は筆記試験です。筆記試験では社会人としてのマナーや一般教養、バス運転手への適性などが評価されます。最も対策が必要なところなため、バス運転手への就職・転職を考えている人は早めに勉強を始めましょう。

実技試験を実施する

選考では筆記試験の他に実技試験も課されます。実技試験では、試験官とともにバスに乗り

、試験官の指示に従って基本に忠実に運転できれば問題ありません。試験前には自分の運転時の癖を知っておくと対策しやすいでしょう。

最終面接をする

書類選考、筆記試験、実技試験を全て通過したら、最後は面接です。面接では、入社意欲や自分の強みなどをアピールします。また、会社側も「この人と一緒に働きたいか」「自社に貢献してくれそうか」を判断します。総じて、お互いの人間性を確認できるところだと言えるでしょう。

健康診断をする

内定が決まったら、入社前に健康診断を受けます。内定が取り消しになることはありませんが、診断結果によっては治療を勧められることがあります。

バス運転手として安全に乗務を行うためにも、日頃から健康意識を高く持つことが大切です。

バス運転手に採用されるための対策3選

前項では、バス運転手の採用における6つの項目それぞれの採用基準を紹介してきました。ここでは採用基準をもとに「採用されるためのポイント」を3つ紹介します。バス運転手への就職・転職を検討している人はぜひ参考にしてみてください。

  • 筆記試験の対策をする
  • 実技試験の対策をする
  • 面接対策をする

筆記試験の対策をする

まずは筆記試験の対策です。一口に筆記試験と言っても「一般常識」、「小論文」、「適性検査」の3つがあり、それぞれ対策法が異なります。

一般常識試験では知識が問われるため、参考書や問題集を繰り返し解いて知識を増やすことが大切です。出題される分野が多岐にわたるため、分野ごとの得意、不得意を見つけ、苦手をつぶし、得意なことを伸ばしていくと良いでしょう。

特に時事問題に関しては日頃からニュースを見ておかないと解けない場合もあるため、ニュースサイトをこまめにチェックしておきましょう。ニュースをチェックすることは小論文の対策にもなります。

小論文ではテーマに関する理解度や興味関心、見解、日本語の文章作成能力などが見られます。間違った語法や分かりづらい表現などは自分ではなかなか気づけません。そのため、プロの添削者に原稿をチェックしてもらうと良いでしょう。何度も添削されるうちに書き方が分かってきます。

適性検査では、受験者の性格がバス運転手という職業に向いているかが見られます。たくさん解ければよいというわけではないため、対策する必要はありません。試験の形式に慣れるために一度同じ形式でトライしてみる程度で良いでしょう。

実技試験の対策をする

バス運転手になるには、実技試験の対策も必要です。対策とは言っても、特別なことをする必要はなく、運転の基本を復習するだけで良いです。

また、他人の運転をみて特徴を見抜き、同じように運転できるようにしておきましょう。

面接対策をする

また、書類選考や筆記試験を通過したら、面接の対策もしておきましょう。想定される質問とその質問に対する答えを用意しておき、ノートなどにまとめておくと良いです。

また、面接当日までにスーツやワイシャツ、革靴、バッグなどを準備しておきましょう。シワや汚れがある場合はクリーニングに出すなどしてキレイな状態にしておきましょう。

バス運転手は健康診断で不採用になる

ハンドルを握るバス運転手の様子

内定後の健康診断では不採用になることはありませんが、選考中に診断を実施した場合は、結果によっては不採用になることもあります。自分の就職希望先ではどのタイミングで健康診断を受けるのか、確認しておくとともに日頃から健康意識を高く持つことが大切です。

参考:運転者の健康管理|国土交通省

バス運転手の採用試験に落ちる人の特徴5選

バス運転手がパネル操作する様子

バス運転手の採用試験に落ちてしまう人には、いくつかの共通点があります。今回は、採用試験に落ちてしまう人に共通している特徴を5つ紹介します。

  • 言葉遣いが悪い
  • 志望動機が分かりにくい
  • 私服で面接に来ている
  • 身だしなみが整っていない
  • 最低限のビジネスマナーができていない

特に、上記5点は他の業種でも選考で不利になる可能性が高いでしょう。そのため、自分が当てはまっていると思う人は注意しましょう。

言葉遣いが悪い

言葉遣いが悪い人は、バス運転手には採用されにくいです。バス運転手は乗客とコミュニケーションを取る機会があるためです。面接などでバス会社の人と話す際は丁寧な言葉遣いをするよう、心がけましょう。

また、よく使う敬語はあらかじめ調べておくと良いです。

志望動機がわかりにくい

応募者数が多い場合、志望動機がわかりにくいと採用されません。「なぜここに入社したいのか」が分からず、熱意が感じられないためです。特に志望動機を中心に自己アピールをしたい場合、志望動機が分からないとアピールも弱まってしまいます。

あらかじめ明確にしておくとともに、面接で伝える際には結論から伝えると良いでしょう。

私服で面接に来ている

私服で面接に行く人は採用されにくいです。募集要項では「私服OK」となっていても、原則として面接にはスーツで行くようにしましょう。

私服で面接に行ってしまうと、社会人としての礼儀やマナーがなっていない、教養のない人と思われてしまう可能性があります。職場見学や説明会など、面接以外で会社を訪れる場合も同様です。

身だしなみが整っていない

スーツを着用していたとしても、身だしなみが整っていないと意味がありません。スーツやワイシャツが汚れていたり靴やバッグがボロボロだったりすると、相手が不快な思いをしてしまうためです。

試験官は「もしこの人を採用したら、乗客の前でもこのような整っていない姿で仕事するのだろうか」と考えます。面接を受ける際は、すでに仕事が始まっていると思って準備すると良いでしょう。

最低限のビジネスマナーができていない

言葉遣いや身だしなみを含め、社会人として最低限のマナーがなっていないと採用されにくいでしょう。特にバス運転手は会社の顔として乗客の前に立つことになります。もし自分の言動が原因で乗客に不快感を与えてしまった場合、自分だけではなく会社全体のイメージダウンにつながってしまいます。

そのため、会社の代表として会社の外に出しても問題ないよう、最低限のマナーや教養のある人材の方が採用されやすいのです。

バス運転手の採用基準に関するよくある質問

バス運転手が乗客に挨拶する様子

ここでは、バス運転手の採用基準に関するよくある質問を3つ紹介します。疑問や不安がある人はここで解決しておきましょう。

  • バス運転手になるには何年必要ですか?
  • バスの運転手は何をする人ですか?
  • バス運転手の年収は低いですか?

バス運転手になるには何年必要ですか?

バス運転手になるには4〜5年ほどかかると言われています。バス運転手になるためには「満21歳以上」であり「普通免許・準中型免許・大型免許・大型特殊免許のいずれかを取得」していて「運転経験が3年以上」ある必要があります。

上記条件を満たしている場合は各バス会社に応募すればすぐにバス運転手になれますが、これから免許を取得する場合は、自動車学校に通う期間も考慮すると4〜5年はかかるとみておいたほうが良いでしょう。

バス運転手は何をする人ですか?

バス運転手はもちろんバスを運転する仕事ですが、運転以外にも仕事はあります。例えば、バスの点検や清掃、燃料の補充、運行記録の記入などが挙げられます。

バス運転手の仕事内容については「バス運転手の一日の仕事内容は基本6つ|運行バス別の内容も紹介」で詳しく解説していますので、合わせてチェックしてみてください。

バス運転手の年収は低いですか?

はい、残念ながら日本人の平均年収と比べると低めです。厚生労働省によるとバス運転手の年間所得額は令和3年が404万円、令和2年が428万円と、いずれも平均年収よりも低い金額となっています。

参考:統計からみる運転者の仕事|厚生労働省

まとめ

バスが夜間に走行している様子

バス運転手の採用基準は、運転技術や適性など、業務遂行に必要な要素に基づいています。ただし、一見、運転とは無関係に見える一般常識やビジネスマナーも同時に評価されます。乗客との間でトラブルを起こさないため、あるいはもしトラブルが発生したとしても迅速に解決するためです。

バス運転手への就職、転職を検討している人は日頃からできることをやっておくと良いでしょう。

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