「バス運転手になるなんて、恥ずかしい」と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。バス運転手も、社会において重要な仕事の1つです。もし運転手がいなくなってしまうとバスが運行しなくなります。
この記事では、バス運転手が恥ずかしくない理由やバス運転手の仕事のリアルを紹介していきます。
バス運転手は恥ずかしいとは言えない4つの理由
バス運転手は恥ずかしくない、ということをお伝えしました。ここでは、その主な理由を4つ紹介します。
- 大手企業で働ける可能性があるから
- 幹部候補の道もあるから
- 有給休暇取得率が高いから
- 住宅ローンが通りやすいから
大手企業で働ける可能性があるから
バス事業を展開している企業はバス会社だけではありません。鉄道会社や自動車会社もあります。バス運転手には、そういった大手の企業で働けるチャンスがあります。
大手企業がこぞって進出している業界であることから、バス運転手は社会的に意義のある、重要な仕事であることがわかります。
幹部候補の道もあるから
現在、バス業界は人手不足が続いています。そのため、早めに転職しておくと、それだけで幹部や幹部候補に上がれる可能性が高くなります。
競争率の高い(ライバルの多い)業界では、幹部候補に上がるのは難しいでしょう。幹部や幹部候補を目指している人には、バス運転手はおすすめです。
有給休暇取得率が高いから
実は、バス運転手は全業界の中で有給休暇率が高いと言われています。バスの運行スケジュールは乗客の動きに合わせて調整されているため、乗客が少ないときは有給休暇を取りやすいためだと考えられます。
労働環境がホワイトなため、恥ずかしくないと言えるでしょう。
住宅ローンが通りやすいから
銀行から住宅ローンを借りる際、他の業種よりも審査に通りやすかったり借りられる金額が大きかったりします。バス運転手という仕事が銀行に「立派な職業である」と認められている証拠ではないでしょうか。
このことからも、バス運転手は社会的信頼度の高い、恥ずかしくない職業であると言えます。
関連記事:バス運転手になるメリット・デメリット|必要な資格と仕事内容
バス運転手は恥ずかしい?現役バス運転手が語る現実
現役で観光バスの運転手をしているJさんによると「元々トラックなどを運転していて、自分にでもできると思って安易な気持ちで転職してきた人ほど早く辞めていきますね。本当に早い人だと、最初の研修の翌日から来ないこともあります。プライドが高い人だと、自分よりも若い人に、悪い癖を指摘されるのが嫌なんでしょうね。なので、会社によっては未経験を積極的に採用しているところもあります」とのことです。
バス運転手は、責任とやりがいがある立派な職業です。決して恥ずかしくありません。安易な気持ちで転職するのはおすすめしませんが、やる気のある人にとっては安定した職業であると言えるでしょう。
関連記事:バス運転手の一日の流れ|運行バス別の仕事内容とやりがい
恥ずかしいとは言えないバス運転手の職業情報
バス運転手は決して恥ずかしくない仕事です。ここでは、そのことを裏付ける職業情報を解説していきます。
バス運転手の年収
厚生労働省によると、バス運転手の年間所得額は令和3年が404万円、令和2年が428万円となっており、いずれも平均年収よりも低い金額となっています。
バス運転手になるためには「第二種自動車運転免許」と「3年以上の運転経験」が必要です。免許取得のための費用や実務経験を積むための期間も必要なため、バス運転手に就職するのはハードルがかなり高いです。
バス運転手の人手不足が続いているのは「そこまで時間とお金をかけるなら、他の仕事に就きたい」と考える人が多いためだと考えられます。
関連記事:
・バス運転手の平均年収は?路線・観光などの業種や年齢、地域別のまとめ
バス運転手の離職率
勤続年数が1〜2年以上ある人は、定年まで同じ職場で働き続けることが多いようです。これは、バス運転手の仕事は毎日やることが決まっているルーティンワークであり、続けやすいためだと考えられます。
逆に言えば、ルーティンワークが得意でない人は無理に長く続ける必要はないため「合わない」と感じたらすぐに離脱するのでしょう。
また、長距離走行する観光バスや高速バスの運転手も適度に休息を取れるため、ある程度体力に自信のある人であれば働き続けられます。
バス運転手は、慣れれば続けやすい仕事であることから、業界全体で見れば離職率が低いのです。
バス運転手の仕事内容
一口にバス運転手と言っても、観光バスや高速バスなど、バスの種類によって業務内容は異なります。ここでは一例として、路線バスの運転手の場合を紹介します。路線バスの運転手の仕事は毎日、以下の業務をこなすルーティンワークです。
- 出勤したらまず、バスの点検・清掃をする
- アルコール検査を受ける
- 点呼を取る
- 出庫し、乗務を開始する
- 帰庫し運行記録を記入する
- 業務を終える前に再度、バスの点検・清掃をする
その他の種類のバス運転手については「バス運転手の一日の仕事内容は基本6つ|運行バス別の内容も紹介」で解説していますので、気になる人は合わせてチェックしましょう。
大型第二種免許の取得難易度
バス運転手になるためには「大型二種免許」が必要です。学科試験と実技試験があり、取得難易度はやや高めです。
「運転免許統計 令和4年版」によると、令和4年の大型二種免許試験の合格率は63.6%でした。自家用車の運転に必要な「普通第一種免許」試験の合格率は74.5%であるため、合格率を見てみると難易度はやや高めであることがわかります。
バス運転手に向いている人の特徴
ここまでバス運転手は恥ずかしい仕事ではないこと、バス運転手の職業情報をお伝えしてきました。ここからは、バス運転手に向いている人の特徴を紹介していきます。当てはまっている人は、ぜひバス運転手への転職を積極的に検討してみてください。
サービス精神がある
乗客に対するサービス精神がある人は、バス運転手に向いていると言えるでしょう。
高齢者や子ども、妊娠している人や障害のある人などもバスを利用します。乗り降りの際やアナウンスなどに、何かしらのサポートが必要な場合もあるでしょう。そのようなときに嫌がったり面倒くさがったりせず、笑顔で対応できるサービス精神が必要なのです。
ストレス耐性がある
バスを運転していると、天気や渋滞などによって思うように走行できない場合があります。しかし、それでも運転手にはできるだけ予定時間通りにバス停留所や目的地に到着することが求められます。運転手も人間ですから、どうしてもイライラしてしまうときもあるでしょう。
しかし、イライラしているからと言って乗客に強く当たったり、荒い運転をしたりするわけにはいきません。いつでも落ち着いて運転でき、乗客対応ができるストレス耐性も必要です。
体調管理ができる
どの業界、職種であっても体調管理は大切です。社会人の基本と言っても過言ではありません。バス運転手の場合は特に重要です。バスを長時間運転するには「集中力や判断力」「体力」「常に落ち着いていられる精神力」など、さまざまな能力が必要なためです。
少しでも、体調がよくなく気分が悪い場合は、安全に運転できなさそうであれば休みましょう。交通事故を起こさないためにも、重要なことなのです。
時間管理ができる
時間管理能力に優れている人もバス運転手に向いていると言えます。路線バスの場合、予定していた時間通りに各バス停留所に着く必要があります。また、観光バスや高速バスの場合は時間通りに目的地に到着することが求められます。
しかし、バスの運行はいつも予定通りに進められるとは限りません。天候や交通状況の影響を受けるためです。バス運転手には、悪天候や渋滞が予測される場合はいつもより少し早めに出発するなどして、時間通りに運行する能力が求められます。
バス運転手は恥ずかしい?についてのまとめ
バス運転手は決して恥ずかしい職業ではありません。バスは誰でも利用できる便利な公共交通機関です。どの交通機関もそうですが、運転手がいなければ運行できません。そのため、バス運転手は社会に大きく貢献していると言えるのです。
近年、バス運転手の働き方が見直されています。今後、労働環境が改善してくれば、バス運転手に転職する人が増えるでしょう。ライバルが増える前に、今のうちから準備を始めてみてはいかがでしょうか。
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