タクシー

タクシードライバーの年収はいくら?給与体系や歩合率も解説

更新日:

昭和60284万8,700円
平成元370万6,300円
5411万300円
10367万1,600円
15314万8,200円
20326万3,200円
24296万1,200円
25298万200円
27309万7,600円
28332万100円
29333万2,900円
30348万3,200円
令和元360万3,800円
2300万8,700円
3280万5,100円

出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「タクシー運転者賃金・労働時間の現況」

タクシードライバーの平均年収は、平成初期には400万円を超えるほどでしたが、その後は徐々に下降していきました。平成20年代後半からは徐々に復調の兆しを見せていましたが、令和2年以降は新型コロナウイルスの流行により、タクシードライバーの年収は大きく減少しました。

都道府県別

都道府県月間給与(円)年間給与(円)年間賞与(円)
北海道190,600 2,287,20026,200
青森144,100 1,729,2008,500
岩手191,400 2,296,800200
宮城190,4002,284,800181,800
秋田166,4001,996,80012,600
山形162,2001,946,4000
福島227,9002,734,80018,100
茨城189,9002,278,8001,000
栃木239,4002,872,8000
群馬211,0002,532,0006,300
埼玉245,9002,950,80081,600
千葉234,3002,811,60025,600
東京271,8003,261,600107,500
神奈川261,3003,135,600162,500
山梨212,5002,550,000185,100
新潟173,9002,086,800847,500
富山203,3002,439,60050,500
石川199,8002,397,60045,400
長野230,2002,762,40019,000
福井227,1002,725,20074,200
岐阜225,3002,703,600157,000
静岡185,7002,228,400123,400
愛知241,1002,893,200257,300
三重202,2002,426,40064,400
滋賀192,1002,305,20034,900
京都155,7001,868,40025,400
大阪207,2002,486,40021,400
兵庫160,5001,926,00079,200
奈良218,7002,624,4007,300
和歌山223,9002,686,80024,400
鳥取171,5002,058,00041,200
島根197,9002,374,80029,000
岡山186,9002,242,80083,800
広島183,2002,198,40089,100
山口195,0002,340,00050,500
徳島147,2001,766,40013,000
香川215,5002,586,000239,800
愛媛178,5002,142,00078,000
高知226,0002,712,0000
福岡209,1002,509,200114,900
佐賀174,3002,091,60050,700
長崎170,9002,050,800122,200
熊本220,8002,649,6000
大分229,2002,750,400145,000
宮﨑185,5002,226,0000
鹿児島166,7002,000,40011,600
沖縄142,6001,711,20039,100
全国平均225,3002,703,600100,400

 

都道府県別の賃金では、やはり首都圏や大阪、福岡といった大都市のほうが高い傾向にあります。

 

年代月間給与(円)年間給与(円)年間賞与
20~24252,5003,030,00015,000
25~29217,1002,605,200129,500
30~34264,4003,172,800198,800
35~39 251,4003,016,800159,600
40~44282,1003,385,20098,500
45~49252,3003,027,600123,200
50~54250,4003,004,800138,900
55~59246,9002,962,800136,800
60~64230,6002,767,200102,100
65~69193,9002,326,80074,900
70~191,4002,296,80050,100
区分なし225,3002,703,600100,400

男性

年度年収
2010278万2500円
2011291万1900円
2012296万1200円
2013298万200円
2014302万2500円
2015309万7600円
2016332万100円
2017333万2900円
2018348万3200円
2019360万3800円

年度年収
2010276万1200円
2011261万6800円
2012258万1100円
2013266万8400円
2014272万2900円
2015279万6400円
2016278万1200円
2017292万4100円
2018297万1800円
2019306万5000円

男女別の平均給与だと、やはり男性の給与のほうが高い傾向にあります。

関連記事:タクシー運転手の年収はいくら?雇用形態・地域・年代別に紹介

タクシードライバーの給与体系

従来、タクシー業界での給与体系といえば歩合制がほとんどでしたが、近年タクシーにも様々な用途ができたことで、給与体系も徐々に変化してきました。

ここでは、タクシードライバーの給与体系について解説します。

固定給

一般的なサラリーマンと同様、月の給与が固定され毎月支払われる仕組みです。売り上げに関係なく毎月固定給与が支払われます。

介護タクシーやハイヤーなどを運用している会社では固定給を採用している場合が多いです。

完全歩合

完全歩合は、乗客を運んだ距離だけ給料が支払われる仕組みです。自分の頑張り次第で、年収をアップさせることが可能なため、「頑張った分の報酬は受け取りたい」という方にはピッタリの給与体系と言えます。

ただし、完全歩合の給与体系の場合、毎月の給与が変動し、コロナ禍や景気悪化などの社会情勢の影響を大きく受けることはデメリットとしてあげられます。

基本給+歩合

この給与体系が、現在のタクシー業界での主流と言われています。

毎月一定額の給与を確保して安定した生活を送りつつ、自分の頑張りもしっかりと評価されるため、多くのドライバーの支持を集めています。

安心して働きたい方と、頑張った分はしっかり給与に反映してほしい方の両方のニーズにマッチする給与体系です。

タクシードライバーの歩合率

タクシードライバーの歩合率は会社によって様々ですが、ほとんどのタクシー会社では、歩合率は約6割となっています。

なお、歩合率とは、自分の売り上げの中から実際に自分が受け取る給与額の割合を表した数字で、この歩合率が高ければ高いほど収入は増えていきます。

タクシー会社への就職を検討する際は、そのタクシー会社の歩合率も判断材料の一つとするべきです。

年収が高いタクシードライバーの特徴

ここでは年収が高いタクシードライバーの特徴を解説します。

情報収集力が高い

年収が高いタクシードライバーの特徴の1つ目は、情報収集力が高いことです。

タクシードライバーで高収入を得るためには、集客に役立つ情報を掴むことが重要です。人が集まる場所へは必ず人の流れができるため、必然的にタクシーを利用したい人が大勢現れます。

そのため、少なくとも勤務地周辺やその隣県までのイベント情報は頭に入れておくべきです。

担当エリアの特性を理解している

年収が高いタクシードライバーの特徴の2つ目は、担当エリアの特性を理解していることです。

繁華街や新幹線の停車駅、空港など人の多く集まる場所は、タクシーの乗車率が高くなります。

自分が担当しているエリア内にそういった場所がいくつあって、どの時間帯に一番人が集まるのかをチェックしておくことで、効率よくお客さんを乗せることができます。

タクシードライバーとして年収を上げたいのであれば、担当エリアの特性は必ず頭に入れておきましょう。

実車率が高い

年収が高いタクシードライバーの特徴の3つ目は、実車率が高いことです。

実車率とは、走行した距離のうち、実際に人を乗せて走行した距離の比率のことです。この実車率を上げることで、売り上げは大きく向上します。

さらに、少ない乗車回数で高い売り上げを上げることができるのは、長距離乗車です。長距離乗車が見込める乗客を多く獲得することが、タクシードライバーとして高収入を得るコツと言えます。

配車アプリを有効活用している

年収が高いタクシードライバーの特徴の4つ目は、配車アプリを有効活用していることです。

タクシーの配車アプリとは、その名の通りスマホを使ってタクシーが呼べるアプリで、近年では様々なタクシー会社が利用しています。

支払いもネット決済がほとんどで、お客さんの乗降車もスムーズにできるため、タクシー利用者の間では広く利用されています。

また、タクシードライバー側からは乗客の位置情報や目的地などがアプリに表示されるので、効率よく乗客を獲得することが可能です。

関連記事:タクシー運転手のメリット・デメリットとは?年収事情も解説

タクシードライバーが年収をアップさせるコツ

一般的なサラリーマンやオフィスワーカーより、やや平均年収が低いタクシードライバーですが、その中でも高収入を得ているタクシードライバーは存在します。

では、一体どのようなタクシードライバーが高収入を得られるのでしょうか。ここでは、タクシードライバーが年収をアップさせるコツを解説します。

傾向を分析する

タクシードライバーが年収をアップさせるコツの1つ目は、傾向を分析することです。

ただ闇雲に担当エリアを走行するだけでは、乗客を獲得することはできません。「どの時間帯に、どこに行けばお客さんを獲得しやすいのか」といった傾向を分析することが大切です。

経験を積み重ね、担当エリアの情報収集とその場所の特色をしっかり把握しておくことが年収アップにつながるのです。

3つの営業スタイルを使い分ける

タクシードライバーが年収をアップさせるコツの2つ目は、3つの営業スタイルを使い分けることです。

タクシードライバーの営業スタイルは以下の3つに分けられます。

  • 流し:街中を走りながらタクシー待ちをしている乗客を探す
  • 無線配車:タクシードライバーが会社から乗車予約をもらう
  • 付け待ち:駅のロータリーや病院、ホテルのタクシー乗り場などに停車させ、利用したい乗客を待つ

これら3つの営業スタイルを組み合わせることで、効率よくコンスタントに乗車させることが可能となるのです。

コミュニケーションスキルを高める

タクシードライバーが年収をアップさせるコツの3つ目は、コミュニケーションスキルを高めることです。

乗客によっては静かに目的地までゆっくり過ごしたい方もいますが、中にはタクシードライバーとの会話を楽しみたい方もいます。そのため、最低限のコミュニケーション能力はタクシードライバーには必須と言えます。

さらには、乗客とコミュニケーションを取ることで、どういった目的で乗車しているかなどの情報を収集して、今後の業務に活かすこともできます。

タクシードライバーの仕事の実情

「タクシードライバーって24時間働いているイメージがある」といった方も多いのではないでしょうか。

ここでは、タクシードライバーの仕事の実情について解説します。

出勤日数が少ない

隔日勤務制の場合、タクシードライバーの出勤日数は一般のオフィスワーカーに比べ少なくなります。

なぜなら、タクシードライバーは一度の出勤で8時間を超えて勤務するのが通常のため、勤務日の翌日は必ず休日となるからです。

もちろん勤務時間が長いことは負担になりますが、実働日数は1ヵ月の約半分となります。

実質的な労働時間が短い

隔日勤務制の場合、法律により、1勤務当たりの乗車時間は休憩3時間を含む19時間〜21時間と定められています。

これを見ると一般的なオフィスワーカーよりも労働時間が多いように思われますが、タクシードライバーは乗客の乗車時間のみが勤務時間となっています。

すなわち、乗客を乗せていない場合、勤務時間としてカウントしないのです。

日勤だけや夜勤だけというタクシードライバーなら、1日8時間と定められているため、一般的なオフィスワーカーと変わりません。

ゆえに、タクシードライバーは極端に労働時間が多いということはなく、むしろ、一般的なサラリーマンよりも実労働時間は少ないことが分かります。

関連記事:タクシードライバーはやめとけと言われる13の理由

関連記事:タクシー運転手はきつい?つらい・大変と言われる理由とは

タクシードライバーの将来性

ここまではタクシードライバーという仕事の実情について解説してきましたが、実際にタクシードライバーという職業に将来性はあるのでしょうか。

キャリアアップの選択肢が複数ある

タクシードライバーの仕事は、ドライバー以外でもキャリアアップを目指すことが可能です。例えば、キャリアとしては以下のような選択肢があります。

  • 個人タクシー会社を設立して経営者となる
  • ハイヤー専属ドライバーとして、企業や政治家の元で働く
  • タクシー会社の管理職や内勤にステップアップする

このように、タクシードライバーのキャリアアップの選択肢は豊富なのです。

DX化により利便性が向上する可能性

DX化とは「デジタルトランスフォーメーション」の略で、アナログなものがデジタルに置き換わる過程を表します。

タクシー業界にもDX化の波は来ており、AIやIoTなどのデジタル技術を活用した業務フローの改善や新たなビジネスモデルの創出が進んでいます。

(タクシー業界のDX化の例)

  • 営業車に衝突防止ブレーキを搭載
  • 車内にタブレット端末を設置
  • 配車アプリの対応
  • キャッシュレス化
  • SDKプログラム

アナログのイメージが強いタクシー業界ですが、今後はどんどんDX化が進んでいくことが予想されます。

あらゆるシーンで需要がある

コロナ渦でタクシー業界は大打撃を受けましたが、デリバリーや買い物代行の請け負いなど、様々な分野に進出しています。

2021年にはタクシーの相乗りができるようになり、タクシー業界は時代にマッチした業態にいち早く対応することに成功しました。

このように、新しい業態にも柔軟に対応できることから、タクシー業界の需要はあらゆるシーンで広がっていくことでしょう。

タクシードライバーに必要な資格

タクシードライバーになるためには、いくつか取得しておかなければならない資格があります。

ここでは、タクシードライバーに必要な資格やその難易度について解説します。

第二種運転免許が必須

タクシードライバーを目指すなら、一般的に取得できる普通運転免許証(第一種運転免許証)の他に、第二種運転免許証の取得が必須です。

第二種運転免許証を取得するには試験を受ける必要がありますが、受験するには第一種運転免許証を取得してから3年以上経過していることが条件となっています。

例えば、18歳で第一種運転免許証を取得した場合、21歳で第二種運転免許証の試験を受けることができます。

なお、第二種運転免許証の試験内容は、学科試験と技能試験の2科目です。学科試験は、第一種運転免許証と同様の内容に加えて、旅客自動車に関する問題が出題されます。

受験方法は、第一種運転免許証と同様です。

  • 個人で独学で試験を受ける
  • 自動車教習所へ通い、勉強する
  • 自動車運転合宿で取得する

第二種運転免許証は一度取得すれば、更新や再受験の必要はありません。ただし、一度タクシードライバーの仕事から離れて、かつ2年以上タクシードライバーの仕事をしていない場合は、再受験の必要があります。

合格率は約50%

第一種運転免許証の合格率が約80%なのに対して、第二種運転免許証の取得試験の合格率は約50%です。

そのため、第一種運転免許証に比べるとやや合格難易度は高いと言えます。

出典:警察庁交通局運転免許課「運転免許統計令和3年版」

タクシードライバーに関してよくある質問

ここからは、タクシードライバーに関してよくある質問に回答します。

タクシードライバーで年収1000万は可能ですか?

タクシードライバーで年収1000万円を得ることは可能です。極めて稀なケースではありますが、個人タクシーでも法人タクシーでも年収1000万円のドライバーは存在します。

そして、タクシードライバーで高収入を目指す場合、効率よく1日7〜8万円の売り上げを確保しなければなりません。そのために大事なことは、自分の顧客を作ることです。

顧客を作る為には、様々な場所でタクシーを流しながら、どのような人が多く住んでいるのか、どういう依頼が多いかを常に把握し、気を配る必要があります。

タクシードライバーとしては、どんなことがあっても乗客からの依頼を断ってはいけません。

早朝でも深夜でもとにかく依頼があれば駆け付け、「この地域でタクシーに乗るなら絶対このタクシードライバーの車に乗りたい」と思わせる信頼を勝ち取りましょう。

さらに、長距離の乗客を探せる洞察力も、高い売り上げを上げるタクシードライバーには必要です。

乗客にした方を自分の顧客になってもらえるように日々努力していることが、高収入を得るタクシードライバーの特徴と言えます。

観光タクシードライバーの年収はいくらですか?

観光専門の観光タクシードライバーの年収は平均約391万円です。

この金額は決して高額とは言えませんが、例えば観光業の盛んな京都など、観光タクシードライバーの需要が高いエリアでは、平均年収以上の収入を得ている観光タクシードライバーも存在します。

なお、観光タクシーは移動した距離の分の支払いではなく、1日いくらといった定額制の会社が多いことも特徴です。

タクシードライバーは未経験でもできますか?

未経験でもタクシードライバーになることは可能です。

学歴・年齢・性別不問の場合がほとんどのため、他の職種と比べても就職しやすくなっています。

タクシードライバーになるために必要な資格(運転免許など)を所有しておけば、初心者でもタクシー業界で働くことは可能です。

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まとめ

今回はタクシードライバーの年収について解説しました。

タクシードライバーへの就職を検討している場合は、ぜひ本記事を参考にして挑戦してみてください。

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