「タクシー運転手への転職に失敗したくない...」と思っている人も多いのではないでしょうか。実際、タクシー運転手への転職に失敗したと感じる理由には、以下があげられます。
- 想像以上に稼げなかったとき
- 隔日勤務があわず体調不良になったとき
- 「交通違反・交通事故」を起こしてしまったときなど
本記事では、タクシー業界への転職でよくある「後悔・失敗」と未然に防ぐための対策を紹介します。タクシー業界の転職に失敗しないためにも、ぜひ参考にしてみてください。
この記事のまとめ
・想像以上に稼げなかったときはタクシー運転手への転職に失敗したと感じる
・タクシー運転手の転職に失敗しないためには自分の希望する条件をまとめておく
・タクシー運転手の転職成功率をあげるには業界に強い転職エージェントを利用する
タクシー運転手へ転職を失敗したと後悔する瞬間|4選
タクシー運転手へ転職を失敗したと後悔する4つの瞬間は、以下のとおりです。
- 想像以上に稼げなかったとき
- 長時間労働で休めないと感じたとき
- 乗客からのクレームでストレスが溜まったとき
- 交通違反・交通事故を起こしてしまったとき
想像以上に稼げなかったとき
タクシー運転手に転職したものの、期待していたほどの収入が得られず後悔する人も一定数います。タクシー業界の収入は歩合制のところが多く、乗客の多い時間帯や地域での営業が重要です。
実際タクシー運転手の平均年収は約361万円※1)なので、日本の平均年収約458万円※2)と比較しても100万円近く平均年収が下がり、やる気がでなくなる人もいるでしょう。
しかし、上記の数字はあくまでデータ上の平均年収なので、日本の平均年収以上に稼いでいるタクシー運転手も多くいます。
このようにタクシー運転手の収入は個人差が大きいため、転職前に収入構造を理解する必要があります。サポート体制が整ったタクシー会社を選ぶのが重要です。
そのため、タクシー業界の収入構造を理解したうえで、サポート体制が整ったタクシー会社に転職するのが成功するカギになるでしょう。
出典:※1)タクシー運転手|職業情報提供サイトjobtag
出典:※2)令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁
長時間労働で休めないと感じたとき
タクシー運転手に転職した後、長時間労働のために十分な休息が取れず後悔する場合があります。タクシー業界では収入が走行距離や乗客数に依存しているため、多くのタクシー運転手が長時間働く傾向があります。
とくに新人のタクシー運転手は、収入を確保するために無理して長時間働きがちです。
「厚生労働省」のデータによると、隔日勤務者の1ヶ月の拘束時間は262時間以内となっています。
そのため、隔日勤務で働くタクシー運転手が1日最長で働く場合だと、以下のように1日20時間近くになる場合もあるでしょう。
月間勤務日数 (日) | 1日あたりの拘束時間 (時間) | 月間合計拘束時間 (時間) |
13 | 20 | 260※注1) |
※参考:労働時間等の改善基準のポイント|厚生労働省
※注1):地域的事情その他の特別な事情がある場合において、労使協定(P24参照)があるとき1年のうち6か月までは1か月の拘束時間を270時間まで延長可能
しかし、タクシー運転手の隔日勤務は以下のように月の半分以上が休みになるので、実質は通常の勤務より休みが取得できる勤務体系です。
とはいえ、一度の勤務時間が長く深夜帯も起きなくてはいけないため、身体にあわないときは休めないと感じる人も多いでしょう。
もし、隔日勤務で働くのが難しい場合は日勤のみで働けるタクシー会社もあるので、事前に相談してみてください。
乗客からのクレームでストレスが溜まったとき
タクシー運転手に転職したのち、乗客からのクレームが原因でストレスが溜まり後悔する人も多くいます。タクシー運転手の仕事は多くの人と接するため、乗客から理不尽なクレームを受ける状況もあるでしょう。
年に数回程度であれば耐えられますが、頻繁に起きると精神的な負担も相当大きくなります。
実際「厚生労働省」の調査によると、タクシー運転手の約30%が乗客とのトラブルでストレスを感じていると報告されています。
そのため、乗客からのクレームでストレスを溜め込まないように次のような対策が必要です。
・乗務前にルートの確認を徹底する ・丁寧な言葉遣いや適切な対応を心がける ・ストレスを感じたときには休んでリフレッシュする など |
たしかに乗客からのクレームでタクシー運転手になるのを後悔する状況もあるでしょう。しかし、固定客ができるとクレームが来る状況もなく、逆に楽しく仕事ができる環境になります。
慣れないうちは大変かもしれませんが、コツコツ営業することで乗客からのクレームは十分減らせます。
出典:事業場におけるメンタルヘルス対策の取組事例集|厚生労働省
交通違反・交通事故を起こしてしまったとき
交通違反や交通事故を起こしてしまったときは、タクシー運転手になったのを後悔する人がいます。タクシー運転手は長時間運転するため、どうしても交通違反や交通事故のリスクが高まります。
実際、タクシー運転手の交通事故率は普通乗用車の約1.5倍※3)、トラックの約4倍※3)、乗り合いバスの6.7倍※3)と高い傾向があるようです。
とくに未経験からはじめたタクシー運転手は、慣れない運転環境でミスを犯しやすく、結果的に交通違反や事故につながるケースも多くあるでしょう。
とはいえ、意識的に交通ルールを理解したうえで安全運転を心がけていれば、交通違反や事故する確率を下げられます。タクシー運転手として働く際は、交通違反や交通事故に気をつけて仕事に取り組んでみてください。
出典:※3)タクシー運転手の現状とタクシーに関する事故データ|内閣府
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関連記事:タクシー運転手になってすぐ辞めた人に多い5つの理由
タクシー運転手に転職してよかったと思えた瞬間|3選
タクシー運転手に転職してよかったと思えた瞬間について、3つ紹介します。
- 歩合制で想像以上に稼げたとき
- 隔日勤務でプライベートの時間が増えたとき
- 待ち時間を自由に使えたとき
歩合制で想像以上に稼げたとき
タクシー運転手に転職してよかったと思える瞬間のひとつは、歩合制で想像以上に稼げたときです。
タクシー業界の賃金体系は3パターンあり、とくにB型賃金(完全歩合制)やAB型賃金(一部歩合制)だと稼ぎを実感しやすいです。
名称 | 給料体系 | 特徴 |
A型賃金 | 固定給+ボーナス | ・一般的な会社と同じ給料体系 ・タクシー会社側のコストが大きいので現在はほとんどない |
B型賃金 | 完全歩合給 | ・稼いだ分だけ給料が増える ・保険営業や不動産営業の給料体系と似ている |
AB型賃金 | 基本給+歩合給+ボーナス | ・A型とB型の両方を取り入れている ・現在一番取り入れられている |
※参考:タクシー運転手の最低賃金について|厚生労働省
※参考:タクシードライバーの給与体系とは?各体系のメリット・欠点も解説|一般財団法人日本海事協会
「B型・AB型」の賃金体系だと、乗客を多く乗せた分だけ収入が増えるのでやる気にもつながります。実際「日本海事協会」のレポートでも、前職の2倍稼げたと答えている転職者もいます。
このように努力次第で高年収を得られる面も、タクシー運転手の魅力ではないでしょうか。
給料やボーナスについて「タクシードライバーのボーナス事情|制度の仕組みや支給条件、平均額について」の記事で詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
出典:働きやすい職場認証制度 認証事業者の現場レポート! 【葵交通株式会社】編|一般財団法人日本海事協会
隔日勤務でプライベートの時間が増えたとき
タクシー運転手に転職してよかったと思う瞬間のひとつとして、隔日勤務でプライベートの時間が増えたときがあげられます。
前述でも紹介しましたが、タクシー業界に取り入れられている隔日勤務の働き方のシフト例は、以下のとおりです。
上記のように隔日勤務は1日働いて1日休むというパターンで、連続した休日を確保でき、月トータルで利用できる時間は通常勤務より多くなります。
ただし、深夜帯に活動し1回あたりの乗務時間は約16〜20時間の勤務のため、勤務終了後は疲れて長時間寝てしまう人もいるでしょう。
そのため、自分の身体に適しているかを見極めたうえで隔日勤務を選択してみてください。
待ち時間を自由に使えたとき
タクシー運転手に転職して、待ち時間を自由に使える点に満足する人も多くいます。待ち時間にできる内容は、次のとおりです。
・読書 ・音楽鑑賞 ・勉強 など |
待ち時間を有効活用できると、上記のようにリラックスできたり、自己啓発に取り組めたりできます。
このように待ち時間が自由に使える点も、タクシー運転手に転職してよかったと思える理由のひとつになるでしょう。
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タクシー運転手への転職で失敗を避ける方法|3選
タクシー会社選びに失敗しないようにする方法は、以下の3つがあります
- あらかじめ自分の希望する条件をまとめておく
- 求人票の内容をしっかり確認しておく
- タクシー業界に強い転職エージェントを利用する
詳しく解説します。
あらかじめ自分の希望する条件をまとめておく
タクシー会社選びに失敗しないためには、事前に自分の希望する条件を明確にしておくのが重要です。たとえば、次のような条件をまとめてみてください
- 安定した収入を求めるのか
- 自由な勤務時間を重視するのか
- 働きがいを求めるのかなど
同じタクシー運転手でも多く稼ぐより、のんびり過ごせる環境がいい人もいれば、ガッツリ年収1,000万円以上目指したい人もいます。
そのため、タクシー運転手を目指している人は、あらかじめ自分の希望する条件をまとめておき、タクシー会社選びに失敗しないようにしましょう。
求人票の内容をしっかり確認しておく
タクシー会社選びに失敗しないためには、求人票をしっかり確認する必要があります。求人票には給料体系や勤務時間、福利厚生、歩合制の割合など、重要な情報が記載されています。
そのため、求人情報を正確に把握しておかないと、入社後に「思っていた条件と違う...」と後悔する状況になりかねません。
タクシー会社選びに失敗しないためにも、求人票の内容を正確に理解し転職後に後悔しないようにしてみてください。
タクシー業界に強い転職エージェントを利用する
タクシー会社選びで失敗しないためには、タクシー業界に詳しい転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントは求職者の希望にあった仕事を見つけ、手助けしてくれる専門家です。
また、タクシー業界に特化したエージェントは、各タクシー会社の詳しい情報を持っており、求職者にあわせたタクシー会社を紹介してくれます。
そのため、転職エージェントをうまく活用できると、タクシー会社選びでの失敗を避けられ満足のいく転職を実現できるでしょう。
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関連記事:【徹底解説】タクシードライバーはやめとけ?言われる理由と不安解消のコツ
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タクシー運転手の転職失敗に関してよくある質問
タクシー運転手の転職失敗に関するよくある質問を3つ厳選したので、それぞれ解説します。
- タクシー運転手が人手不足なのはなぜですか?
- タクシー運転手は何年勤めますか?
- タクシー運転手が困ることは何ですか?
タクシー運転手が人手不足なのはなぜですか?
タクシー運転手に関する人手不足の原因として、次のような理由があげられます。
- 運転手の高齢化
- 勤務時間の長さ
- 若い世代の運転手の不足
- 長時間労働や低賃金などの労働環境の悪さ
- コロナ禍の影響
- 外国人観光客の増加など
2023年のタクシー運転手の数は約23万人※4)と、コロナ前の約29万人※4)と比べても約5万人※4)減少しています。
コロナでタクシー運転手が減少していますが、2023年以降のコロナ禍の経済回復を機に海外からの観光客が急に増えた影響も人手不足の原因になっているでしょう。
出典:※4)タクシー運転手 4年で2割減 コロナや高齢化による離職が背景に|NHK
タクシー運転手は何年勤めますか?
全国のタクシー運転手の平均勤続年数は5〜15年と状況によりさまざまです。勤続年数から逆算すると、40代後半から50代前半でタクシー運転手に転職している人が多いことがわかります。
タクシー運転手が困ることは何ですか?
タクシー運転手は、乗客のさまざまな行為に困る場合があります。
たとえば、泥酔した乗客の乗車では車内で寝てしまったり嘔吐したりするなど、トラブルが発生するおそれもあります。
また、車内で飲食したり、暴言を吐く乗客に困っているタクシー運転手も多いようです。
タクシー運転手の転職失敗についてのまとめ
本記事ではタクシー運転手への転職をする前に、知っておくべき内容を解説しました。タクシー運転手はひとりで仕事をこなし、歩合制で高収入が稼げるイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、全員が簡単に稼げるわけではなく、さまざまな試行錯誤が必要です。タクシー業界の転職に失敗しないためにも、自分にあう方法でタクシー運転手への転職を成功させてみてください。
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