免許・資格

免許取り消し時におこなわれる聴聞会とは|出席できないときは?

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聴聞会

違反や事故で免許停止や免許取り消し処分を受けた方は、処分確定の前に聴聞会というものに呼ばれます。

聴聞会とは何か?どんなことが行われるのか?処分が軽減される方法はあるのか?などについて詳しく紹介しています。

ぜひ事故や違反で免停や免許取り消しになった方、家族や友人で当てはまる人がいるという方は最後まで一読してください。

免許取り消し時に開かれる聴聞会とは

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聴聞会とは、別名「意見の聴取」とも言われ、免許取り消しや免許停止(90日以上180日未満)となる人を呼んで公開聴聞を行う場を指します。
警察が処分を行う前に処分対象者をよび、本当にこの処分が妥当なのかを判断するために行われます。

この会の参加者は、聴聞会中に反省の弁を伝えたり、何か弁明(違反をしたことに対する何かしらの理由)を述べられたり、個人的な事情(車を運転できなくなると生活できなくなるなど)を話すことができます。

内容や場合によっては、免許取り消しや停止処分の内容が軽減されることもあるので大切な場となります。また、処分者だけでなく、家族や友人、弁護士も事情などを話す機会を与えられます。
この聴聞会を仕切るのはその地域の公安委員会で、意見の聴取のあと最後に行政処分が決定されます。

関連記事:酒気帯び運転の免許取り消しはいつから?防止方法と免許取り消し後の流れを解説!

免許取り消し時に開かれる聴聞会の流れ

実際の聴聞会の流れにについて紹介します。

聴聞会当日までの流れ

当日までの流れとしては、

①公安委員会から意見の聴取通知書が届けられる
②参加する場合は、公安委員会に通知書を返信する
③聴聞会の日程が通知される
④当日を迎える
です。

意見の聴取通知書とは、聴聞の件名や予定される処分内容、聴聞会の期日、場所などが記載されています。

当日までに行っておきたいことは、

・スケジュールの調整(出席できるようにする)
・意見したいことの内容をまとめておく
・書面で意見を伝えたい場合には書面を作成しておく

の3つです。

聴聞会当日

聴聞会当日の流れは

①聴聞会当日は指定された場所に行き、受付をする
②意見の聴取を行うところに行き、指定された席につく
③公安委員会の人から与えられる質問に答える
④公安委員会が質問の答えや証言を元に最終的な処分内容を話し合う(処分側はその間待つ)
⑤処分内容(免許取り消しや停止日数)が本人に伝えられる
⑥免許停止の場合は免許証を預け、停止期間後の返還手続きや講習会の説明を受ける。免許取り消しの方は免許証を取り上げられる

※主な質問内容

・違反を本当にしてるかどうか
・仕事中に違反をしたのか
・なぜ制限速度を超えるスピードで走ったのか??
・飲酒運転の場合、当日どこで飲んだのか?どれくらい飲んだのか?
・人身事故の場合、なぜ事故を起こしてしまったのか?示談はどこまで進んだのか?ケガの状況は?

質問の最後に、何か伝えておきたいことはありますか?と聞かれるので、上申書を提出、もしくは補佐人がいる場合、証言を行うことができます。

免許取り消し時に聴聞会に出席できない場合は?

どうしても外せない用事ができた、病気になってしまったなどといった理由で聴聞会に出席できなくなることもあるかと思います。そんな時にどうしたらいいのか?どうなってしまうのか?紹介しましょう。

欠席すると処分の軽減の可能性がなくなる

欠席すること自体は問題ありません。聴聞会の出席は強制ではないので欠席しても特に罰せられることはないです。ただし、欠席した場合は処分が軽減されないため、その点だけは覚えておきましょう。

代理人の出席が可能

自分が出席できないことがあらかじめ分かっていた場合、代理人を立てることが可能です。しかし、残念ながら代理人が自分の伝えたいことを主張したところで処分が軽減される可能性は極めて低いのが現状です。

自分が出席しないのであれば、処分が軽減されることはほぼないため、できる限り出席することをおすすめします。

免許取り消しを聴聞会で軽減できる範囲

もし聴聞会での自分の主張が認められて処分が軽減されるとしたら、どの程度軽減されるのか?その範囲について紹介していきましょう。

免停の場合

90日から180日までの免許停止の処分の場合、30日毎に軽減されることが決まっています。

処分内容軽減後
免許停止90日免許停止60日
免許停止120日免許停止90日
免許停止150日免許停止120日
免許停止180日免許停止150日

※1.基本的には、30日の軽減となりますが、事情内容によってはさらに短く60日の軽減となることがあります。

※2.免許停止30日・60日の処分を受けたものは、そもそも聴聞会に呼び出されることがありません。そのため、基本的に軽減措置もありません。

免許取り消しの場合

1年以上の免許取り消しの処分を受けてしまった場合の期間の軽減について紹介しましょう。
免許取り消しの場合、欠格期間が2年以上であれば1年、1年の場合は180日軽減されることが決まっています。

処分内容軽減後
免許取り消し1年免許停止180日
免許取り消し2年免許取り消し1年
免許取り消し3年免許取り消し2年
免許取り消し4年免許取り消し3年

※1.免許取り消しが5年以上でも同じように1年の軽減となります。

※2.事情内容によっては更に1年、合計2年の軽減となることがあります(1年の方は免許取消150日となる)。

免許取り消しを聴聞会で軽減する際の注意点

免許停止や取り消しになると、とても不自由な生活となります。できれば期間は短くしたいですよね。そのために軽減を希望する際には注意点があります。紹介していきましょう。

聴聞会には必ず出席する

上記でも伝えたように聴聞会には必ず出席しましょう。代理人を立ててお願いするという方法も望ましくありません。自分が出席しないと軽減はされないと思っておいた方がいいので、止むを得ない用事以外であれば、出席して自分で意見を主張しましょう。

きちんとした服装で立ち振る舞いにも気をつける

聴聞会に出席するときは服装に気を配ってください。違反や事故を起こしたことは事実なので、ラフな格好では反省しているようには見えません。スーツなどのきちんとした服装をすれば軽減につながるわけではありませんが、反省しているという姿勢を服装で表すことはできます。立ち振る舞いもめんどくさそうにするのではなく、姿勢をただして言葉遣いも丁寧に行いましょう。

否定をすればいいものではない

聴聞会に呼ばれた時点でなんらかの処分がされることは決まっています。つまり、事故や違反を犯したこと自体は、呼ばれた側が認めているとみなされています。

そのため、聴聞会で事故や違反は犯していない!警察の間違いだ!と否定しても軽減されることはまずありません。違反などを犯したことは認めながらも、なぜそんなことが起きたのか、何か事情があったのであれば、きちんと丁寧に主張することが大切です。

事故や違反を犯していないと否定したいのであれば、聴聞会以外で主張しないといけなくなることもあります。どうしても否定をしたいときは慎重に行いましょう。

軽減されるのは当たり前だと思わないこと

事故や違反をしたのは、特別な事情があるので軽減されて当然だ!と思っていても、それを表に出してはいけません。処分は違反点数によって決められることが一般的なので、軽減されることは例外だと思ってください。絶対に軽減される理由があったとしても、冷静に謙虚な気持ちで伝えましょう。

免許取り消し時に開かれる聴聞会についてのまとめ

・そもそも免許取消しって大丈夫なのか
・何を主張したいいいかわからない
・自分の場合、軽減できるのかを知りたい

いざ聴聞会に出席するとなると色々と不安になることが出てくるかと思います。

自分だけでは解決できそうにないと思ったのであれば弁護士に相談する方法もあります。相談せずに聴聞会に出席し、なんの軽減もないまま処分を受けるよりも相談したほうが軽減される可能性は高くなるでしょう。
自分の地域にある弁護士事務所に一度問い合わせてみることもおすすめします。

関連記事:運転免許の取り消しにならないために!何点で取り消し?点数や取り消し後の流れを解説

関連記事:免停はいつから運転できなくなる?期間や流れについて解説

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