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施工管理の受験資格は?2024年の改正点や実務経験の内容

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施工管理の受験資格は?2024年の改正点や実務経験の内容

施工管理技士試験は、建設業法で定められた国家資格であり、誰でも簡単に取得できるわけではありません。

また、一定期間、建設や土木の現場で所定の実務経験などを満たす必要があるなど、事前に確認すべきポイントもあります。

施工管理技士の試験は、2024年に受験資格の一部が改正されました。

今回は、施工管理技士試験の受検資格や2024年の改正点について分かりやすく解説します。

施工管理技士の受検資格を知る前に理解しておくべき資格の役割と種類

施工管理技士が仕事をこなす様子

まずは、施工管理技士の受験資格を知る前に理解しておくべき、資格の役割と種類を解説していきます。

施工管理技士は、建設業法で定められた施工管理技術検定という国家試験に合格した人のことです。

施工管理技士は1級と2級があり、1級は1年に1度、2級は1年に2度の試験日が設けられています。

施工管理技士に合格すると、2級は専任の技術者や各現場の主任技術者に、1級は特定建設業の営業所の専任の技術者や監理技術者になれます。

関連記事:施工管理技士とは?種類や仕事内容について詳しく解説!

施工管理技士の役割

施工管理技士の役割と仕事内容には、次の4つが挙げられます。

施工管理技士の役割仕事内容
工程管理工期の期間内に工事を完了させるよう、工事全体の進捗や関係会社及び作業員のスケジュールなどを管理する。あらゆるトラブルや想定外の出来事に対応。
品質管理建造物がクライアントの求める品質になっているかどうか、点検・確認を行う。工程ごとに品質が保たれているかの試験を行い、写真や書類に残して品質の保持を証明する。
原価管理建物の建築や工事を行う際に、決められた予算内でかつ利益が出せるよう管理する。状況に応じて施工計画を見直したり、下請けの各会社との調整をしたりすることが求められる。
安全管理危険の伴う現場で作業員の安全を確保するために点検や確認、準備を行う。また、安全意識の徹底を作業員に指示する。

施工管理技士の種類

続いて、施工管理技士の種類は、以下の7つです。

施工管理技士の種類内容
建設施工管理技士一般住宅、マンション、オフィスビル、商業施設などあらゆる建物の建設現場を管理。下請け会社や作業員の配置や業務内容、スケジュール、原価、納期などを総合的に管理、監督する。
土木施工管理技士道路、橋、水道、トンネル、河川などを作るための土木工事に必要な資格。工事計画の策定や、工事の進捗など、保有する等級に応じて各現場で業務を担当する。
電気施工管理技士建物の送電や照明などあらゆる電気設備の工事に関連する資格。発電設備、送電設備、また、非常時の電源設備の工事など、全ての建物の建設になくてはならない役割でもある。
管工事施工管理技士空調設備やガス管、給排水配管、ポンプ、浄化槽など、配管設備に関わる資格。資格の内容によって、一般建設業や特定建設業の専任技術者や主任技術者になることができる。
造園施工管理技士道路の中央分離帯、公園、学校などの、造園地を施工・管理する際に必要な資格。資格の保有等級に応じて、専任技術者や主任技術者として、各施設の造園の施工を総合的に管理・監督することができる。
建設機械施工技士建設現場において建設機械を使用する際に、それを管理する専門の技士。建設機械をどの場面でどう使用するかなど、工程の計画を作成したり、現場での監督を行う。
電気通信施工管理技士携帯電話回線やインターネットなどの通信インフラに関わる仕事の専門技士。携帯電話の基地局の設置の際や、電波障害の調査などにおいて専任技術者や主任技術者として活躍できる。

令和6年(2024年)の施工管理技士試験・受験資格の改正内容

作業員が話し合う様子

令和6年(2024年)の施工管理技士試験・受験資格の主な改正内容としては、1級・2級とも、第二次検定の実務経験期間や内容が緩和され、多くの人が受験しやすくなったということです。

また、猶予期間として、令和10年度までは、改正前の条件で受験が可能です。

以下、各施工管理技士の2級と1級に分けて、変更された箇所を詳しく解説していきます。

出典:令和6年より施工管理技術検定の受験資格が変わります|国土交通省

関連記事:2級電気工事施工管理技士の試験情報|受験資格や合格する方法、コツ

2級施工管理技士の受験資格

作業員が腕を組む様子

2級施工管理技士の受験資格で大きく変わったところは、細かく分かれていた第二次検定の受験資格の実務経験年数です。

第一次検定の受験資格条件、17歳以上というのは変わりません。

旧受験資格の内容

学歴第一次検定第二次検定
大学(指定学科)17歳以上(受験年度末時点)卒業後、実務経験1年以上
短大・高専(指定学科)卒業後、実務経験2年以上
高校(指定学科)卒業後、実務経験3年以上
大学(指定学科以外)卒業後、実務経験1.5年以上
短大・高専(指定学科以外)卒業後、実務経験3年以上
高校(指定学科以外)卒業後、実務経験4.5年以上
その他卒業後、実務経験8年以上

新受験資格の内容

学歴第一次検定第二次検定
大学(指定学科)17歳以上(受験年度末時点)2級第一次検定合格後、実務経験3年以上(建設機械種目については2年以上)1級第一次検定合格後、実務経験1年以上
短大・高専(指定学科)
高校(指定学科)
大学(指定学科以外)
短大・高専(指定学科以外)
高校(指定学科以外)
その他

出典:令和6年より施工管理技術検定の受験資格が変わります|国土交通省

1級施工管理技士の受験資格

施工管理技士取得に向けて学習する様子

1級施工管理技士の受験資格も、第一次検定の19歳以上は変わらないものの、第二次検定の受験資格の実務経験年数が大きく改定されました。

1級、2級とも条件が緩和されて、より多くの人が受験しやすくなっていると言えます。

旧受験資格の内容

学歴第一次検定第二次検定
大学(指定学科)19歳以上(受験年度末時点)卒業後、実務経験1年以上
短大・高専(指定学科)卒業後、実務経験2年以上
高校(指定学科)卒業後、実務経験3年以上
大学(指定学科以外)卒業後、実務経験1.5年以上
短大・高専(指定学科以外)卒業後、実務経験3年以上
高校(指定学科以外)卒業後、実務経験4.5年以上
その他卒業後、実務経験8年以上

新受験資格の内容

学歴第一次検定第二次検定
大学(指定学科)19歳以上(受験年度末時点)2級第一次検定合格後、実務経験3年以上(建設機械種目については2年以上)1級第一次検定合格後、実務経験1年以上
短大・高専(指定学科)
高校(指定学科)
大学(指定学科以外)
短大・高専(指定学科以外)
高校(指定学科以外)
その他

出典:令和6年より施工管理技術検定の受験資格が変わります|国土交通省

関連記事:【2024年版】1級管工事施工管理技士の試験概要|資格取得の方法

施工管理技士の受験資格における実務経験の内容

防災設備を点検する様子

施工管理技士の受験愛用における実務経験の内容として、まず、実務経験として見なされるのは、検定種目に該当する建設業の業種に限るとされました。

具体的には、建設現場での管理業務に直接関与し、施工の計画、進行管理、安全管理、品質管理などを行った経験を指します。

上記の実務では、施工現場での作業だけでなく、現場監督として現場の安全を確保しながら工事の進捗状況を把握し、適切な指示を出す能力が求められます。

また、杭工事(とび・土工)の経験があれば、土木・建築・建設機械種目でもとびの実務経験と見なされるように、一つの実務経験を、複数の検定種目の実務経験として申請することができます。

ただし、研修期間中の業務経験などは、検定種目の実務経験としてはカウントされないなど、実務経験として認められないものもあるため、現場ごとの代表者や監理技術者に確認が必要です。

出典:2.建築施工管理に関する実務経験について|建設業復興基金

関連記事:【令和6年度版】電気工事施工管理技士に実務経験は必要?必要な年数や積む方法

令和6年(2024年)の受験資格の改正に伴う検定問題の見直しについて

電気工事士がデスクワークをこなす様子

令和6年(2024年)の受験資格の改正に伴う検定問題の見直しについて、昨年(令和5年)に国土交通省から公表がありました。

国土交通省の公表によると、受験の公平性の観点から、技術認定の試験問題の中で第一次検定・第二次検定ともに見直しを行なったとのことです。

  • 第一次検定:各分野の基礎を確認できる内容に見直しを行う。これは、学歴に関係なく、必要な実務経験年数を一定にしたためである。
  • 第二次検定:自身の経験に基づかない回答を防ぐために、受験生の経験に基づく回答が必要な設問の見直しを行う。

各受験資格の検定問題の見直しの内容について、詳しくは以下のサイトを確認してください。

出典:令和6年度以降の施工管理技術検定試験問題の見直しについて|一般財団法人 全国建設研修センター

令和6年・受検資格の改正内容を理解したうえで受験計画を立てよう

確認作業をこなす様子

今回は、施工管理技士の令和6年の受験資格の改正点や実務経験の内容について紹介してきました。

施工管理技士の受験資格を得るためには、学歴に応じた実務経験が必要です。

そして、日々の業務内容を詳細に記録し、正確に証明できるよう準備を進めることも重要です。

施工管理技士の受験を考えている方は、受験資格の変更点などを確認・理解して、スムーズに受験計画を立てていきましょう。

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