キャリアアップ志向が強まっている昨今、専門的な知識と技術を身につけられる施工管理の仕事は、需要が高まっている職種の一つです。
しかし、「施工管理」と検索すると、ネガティブなイメージやワードが多くヒットしてしまい、仕事内容やプライベートの両立に不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
今回は「施工管理はやめとけ」と言われる本当の理由と、未経験者や女性が直面する注意点について解説します。
また、意外と楽しい仕事だと言われているその魅力と、将来性についても掘り下げて説明します。
施工管理はやめとけと言われる主な理由
はじめに、施工管理はやめとけと言われる主な理由を6つに分けて解説します。
労働時間が長いため
一口に「施工管理」と言っても、業務内容は工程管理や品質管理、安全管理や原価管理など複数存在するため、労働時間が長くなる傾向にあります。
工事には納期が必ずあることから、自分で好きなスケジュールを組みにくい傾向にあります。
また、繁忙期や納期間際は、どうしても作業や工程が多くなるため、定時で上がれないこともあります。
残業時間も多い職種ですが、近年は働き方の見直しがされつつあるため、今後は労働時間の改善がされる見込みです。
身体的な負担が多いため
工事現場では、大型のクレーンを使った高所での作業が伴うなど、ケガのリスクが高い状況にあります。
外での作業もあるため、安全に注意しながらも、天候に左右されない丈夫な体と体力が求められるでしょう。
また、施工管理は現場だけではなく、オフィスでの事務作業も業務に含まれています。
このように業務量が多く、そしてそれぞれの業務がどれも欠かせないものであることから、施工管理は身体的な負担が多いと言われています。
人間関係が複雑なため
施工管理は、工事現場のマネジメントや指示出しも、大切な業務の一つです。
工事現場には、幅広い職種、年齢層の人材が集まるため、円滑に作業を進めるコミュニケーション能力が必要になります。
なかには、自分よりも歴が長いベテランの職人が工事を担当していることもあるため、慣れるまでは大変と思う人も少なくありません。
しかし、粘り強く接することで次第に互いを理解でき、良好な人間関係を築くことができるでしょう。
転勤や出張があるため
所属する企業により、担当する工事現場のエリアが複数かつ広範囲に及ぶこともあるため、現場毎の転勤や出張、単身赴任があるケースが多くあります。
企業規模が大きくなればなるほど、転勤や出張が多くなる傾向があります。
ただし、中小企業や地域密着型の企業の場合は、転勤になるケースは少なくなります。
あらかじめ求人情報を確認し、転勤の有無や出張の頻度を聞いておきましょう。
労働環境が過酷なため
施工管理の労働環境が過酷と言われる理由の一つに、勤務時間が変則的なことがあります。
基本的に朝早くから業務が開始されますが、現場での仕事が終わった後も事務作業があり、結果夜遅くまで仕事ということがあります。
そして、過酷と言われる理由の二つ目に、工事納期のタイトさが挙げられます。
現場のスケジュール調整も、施工管理の仕事です。
取引先から急な納期変更を依頼されるのに加えて、天候によっては工事ができないこともあるため、予定通り進めることが難しいケースが、多くあります。
予期せぬトラブル対応が多いため
施工管理は、工事計画の立案からコスト管理など、多岐に渡って業務を担当するため、関わるのは、現場だけではありません。
そのため、工事を発注するクライアントや下請け会社など社外の人間、そして社内では上司や所長など、さまざまな人々とコミュニケーションを取る必要があります。
関わる人間が多くなると、その分トラブルやタスクが多くなるため、施工管理には臨機応変な対応が求められます。
トラブル対応は、そのときにならないとわからないことがほとんどのため、事前に対策を立てていても最初は戸惑うことが多くあります。
施工管理をやめとけと思わない人がいる理由
次に、施工管理をやめとけと思わない人がいる理由を5つに分けて解説します。
労働環境が改善されつつあるため
昨今は働き方改革により、労働時間の見直しがされているため、施工管理においても、過度な残業や休日出勤などは減りつつあります。
また、現場での業務も、DX推進により効率的に進められるなど、工事現場の労働環境は改善されつつある現状です。
人間関係においても、中心となる層が若くなっていることから、柔軟な働き方への理解も徐々にではありますが広がっています。
常に人材不足である施工管理は、今後ますますの労働環境改善がされる見込みです。
給料も良くなってきているため
施工管理の給料は、他業界と比較すると高水準に位置しています。
しかし、業務量の多さや年功序列型の給与水準などから、施工管理の職に就いても早々に退職してしまう人が後を立ちませんでした。
そのような問題を解決すべく、現在は初任給の引き上げや、資格取得に対するボーナスなど、給料の見直しがされています。
初任給が高いのに加えて、経験を積めば積むほど給与は上がるため、長きに渡ってやりがいを持って仕事をすることができます。
専門的な職業なので転職に困らないため
施工管理は資格が必要なことから、専門性が求められる職種です。
近年は、ビルやトンネルなどの大型建設が増加しているため、施工管理の需要は今後も高まると予想されています。
一度手にした資格やスキルは一生の財産になるため、転職市場においても有利に働きます。
現場作業と事務作業、マネジメントなどを担当することから、AIに替わることのできない職種でもあるため、ライフステージを設計しやすいのも施工管理の魅力のひとつです。
デスクワークではなく現場仕事が合っているため
施工管理はオフィスのルーティンワークではなく、現場とクライアント、自社を行き来するため、刺激がある職種でもあります。
さまざまな分野の人と協力しながら仕事を進めるため、日々新たな発見や知識を深めることもできます。
また、自身が手掛けた建築物やインフラが完成したときの達成感は、現場に携わるからこそ得られるものです。
オフィスと比較すると、自由度も高くなるため、現場仕事に関わることができる施工管理が性に合っている人もいます。
現場での出会いや人間関係が好きなため
さまざまな職種が集まる現場では、工事の実践的なスキルを身につけることができ、法や組織のあり方についてもプロから学べます。
また、年齢層も広いため、さまざまな人とコミュニケーションが取りたい人にとって、施工管理は適している職種と言えます。
一つの作業を多くの人たちと行うため、連帯感も生まれ、普段関わることがない人と仲を深めることもできます。
実際に目の当たりにすることで得られる技術は貴重なもののため、施工管理の仕事によりやりがいを持って取り組むことができます。
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未経験で施工管理はやめとけと言われる理由
次に、未経験で施工管理はやめとけと言われる理由を4つに分けて解説します。
現場でのコミュニケーションに慣れてないため
現場では、危険な作業や複数人での作業が多くあるため、迅速な報連相が求められます。
オフィスでの対応とは異なる部分があるため、最初は慣れるまでに時間がかかり、施工管理未経験の人にとっては大変と感じるでしょう。
また、口頭での指示も多くなることから、記憶力や現場を即座に把握する力も求められます。
マニュアルが整備されていない現場もあり、現場によってもやり方が異なることから、未経験での施工管理はきついと言われています。
現場での問題解決力が不足しているため
トラブルが起きた際の解決指導、納期調整など、施工管理は全体を管理する業務があります。
しかし、さまざまな職種が集まる現場では、それぞれの方針が異なる場合もあり、問題を解決しながら全体をまとめることは簡単ではありません。
関係者同士で対立する際には、中立の立場になることもあり、未経験の場合は問題解決に苦戦することもしばしばあります。
日頃からコミュニケーションを取って、問題発生時には全員と協力できる体制を築くことが大切になります。
建築や土木に関する専門知識が不足しているため
施工管理には、全体を指導するための建築や土木に関する専門知識が求められます。
施工管理は、自身も現場で作業することがあるため、知識が無いと思うように作業が進められず、全体への指示も難しくなってしまいます。
また、現場ではベテランの職人がいる場合があり、未経験である自身の指示を聞いてくれなかったり、職人が独自のやり方を通そうとしたりするケースも存在します。
知識やスキルがものを言う業界のため、専門知識が不足していると「やりづらい」と感じることがあります。
スキルを身につけるまで時間がかかるため
工事に関わる知識は多く存在するため、すぐに身につくものではありません。
また、施工管理には建築にまつわる知識だけではなく、幅広い人材をまとめるマネジメントスキルも求められます。
そのため、マネジメントやリーダーの経験がない人にとっては、施工管理のハードルが高く感じることがあります。
特に、研修体制が整っておらず、業務改善に力を入れていない職場の場合は、よりきつく感じるでしょう。
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女性の施工管理はやめとけと言われる理由
次に、女性の施工管理はやめとけと言われる理由を5つに分けて解説します。
職場の環境が男性中心であるため
年々、施工管理職に就く女性の割合は増えつつありますが、工事現場は長年男性中心であったことから、男性寄りの考えや習慣が残っていることも事実です。
今では軽減されていますが、中には「女性だから」と性別だけで人を判断する風潮もあります。
そのため、女性が施工管理に就く際は、精神的な強さと冷静な判断力が必要になります。
しかし、女性の社会進出の後押しや性差別の撤廃に伴い、環境整備も進んでいくと予想されています。
体力的な要求が高いため
施工管理は、男性でも体力的にきついという声が多くあります。
現場では体力勝負の業務がほとんどのため、男性よりも基本的に体力が少ない女性はどうしても不利になってしまいます。
女性ならではの体調不良や事情も、必ず考慮されるとは言い切れません。
仕事面においては男女関係なく扱われるため、ついていくのが厳しいと感じる意見もあるようです。
女性専用の設備が不足しているため
建設業界は、これまで男性中心の業界であり、現在も男性が過半数を占めています。
最近は女性用のトイレや更衣室など、女性専用の設備は増えてきたものの、全体的にはまだ少ないのが、現状です。
今後は増えていく見通しですが、現場によって設備は異なるため、男性と共用になることはあらかじめ覚悟しておきましょう。
性別に基づく偏見や差別が存在するため
セクハラが問題になっている昨今ですが、男性中心の建設業界では、無意識にセクハラにあたる発言や行動が見られることがあります。
一見、女性を気遣うような発言も、人によっては不快に感じることもあるでしょう。
他の業界と比べると、古い考えがまだ残っている人もおり、問題解決には時間がかかるかもしれません。
所属する企業によって、社員の性質や特色は異なりますが、未だに性別に基づく偏見が残っていることは知っておくと良いでしょう。
労働時間が長く、不規則であるため
施工管理は、担当する工事によって早朝から夜遅くまで仕事をするケースが多くあります。
特に繁忙期になると、一日のほとんどを仕事に費やすことも少なくありません。
このように施工管理は、稼働時間が長く、また不規則であるため、家庭との両立は難しくなります。
パートナーの理解も必要になるため、女性で施工管理はやめとけと言われています。
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施工管理が向いている人の特徴
次に、施工管理が向いている人の特徴を5つに分けて解説します。
ものづくりに関わる仕事が好き
施工管理は、ビルや商業施設、またトンネルや水道などのインフラを設計し実際に作る仕事です。
このため、自身で何かを作り上げることが好きな人は、施工管理に向いていると言えます。
自身が手がけたものが完成したときの達成感は、施工管理においてとてもやりがいになるでしょう。
オフィスではなく、現場に立ってものづくりがしたい人には、施工管理はとてもおすすめです。
多くの人とコミュニケーションをとることが好き
施工管理は、さまざまな分野の人たちと連携を取りながら仕事を進めます。
幅広い職種の人と関わりたい場合は、施工管理がぴったりです。
また、現場を共にする中で、親睦を深めることもできます。
多くの人と関わることができる施工管理は、生のコミュニケーションを求めている人にとってうってつけの職業です。
リーダーシップが発揮できる
施工管理の主な業務に、現場の指揮・指導があります。
先頭に立って物事を進めるのが好き、得意である人は施工管理が向いているでしょう。
実際に人や工事を動かす楽しさもあるため、存分にリーダーシップを発揮することができます。
工事に関わる人材も多いため、元々持っているリーダーシップを鍛えてスキルアップを目指すことも可能です。
周囲の人を巻き込むことが得意
施工管理は建築を通して、工事に関わる人材だけではなく、地域や社会レベルで多くの人々に影響を与えます。
周囲の協力が必須の職業でもあるため、人を巻き込むことが得意な人は、施工管理に向いていると言えます。
マネジメント能力が求められる職種でもあるため、スキルを磨きたい人も施工管理を経験することで、良い経験につながります。
また、人を巻き込むことはやりがいにもつながるため、より大きな達成感を得られます。
体力に自信がある・体育会系ノリが好き
建設業界は体力が求められ、また未だに体育会系の社会でもあります。
学生時代に、運動部に所属していた人にとっては居心地が良く感じるかもしれません。
上下関係は強くあるものの、そこから学ぶことは多くあります。
あえて厳しい業界に身を置きたい人や、体力に自信がある人は、施工管理でその能力や特性を発揮できるでしょう。
関連記事:施工管理のやりがいと魅力とは?未経験者におすすめできる3つの理由
施工管理が向いていない人の特徴
次に、施工管理が向いていない人の特徴を6つに分けて解説します。
コミュニケーションが苦手
建設業は、複数人で一つの工事や業務にあたることが基本のため、コミュニケーションが必須です。
現場では危険な作業も伴うため、コミュニケーションが不足すると、事故やトラブルにもつながります。
中でも施工管理は多くの人と関わるため、コミュニケーションが苦手な人は、施工管理に向いていないかもしれません。
また、一人で黙々と作業することが好きな人も、施工管理は避けた方が良いでしょう。
スケジュール管理が苦手
工事には必ず納期が存在しており、納期の遅延は自社だけではなく、クライアントや下請けの会社など、多方面に多大な影響を与えることになります。
工事中は、天候に左右されたりトラブルが発生したりと、当初の予定通り進まないことも多々あります。
施工管理は、工事のスケジューリングも担当するため、常にあらゆる問題を想定したスケジュール管理が必要です。
そのため、スケジュール管理が苦手な人は、施工管理に向いていないでしょう。
危機管理意識が低い
工事中は、大雑把な対応や細やかな配慮の不足により、大きな事故につながります。
また、無茶な工事計画も危険につながるため、施工管理には徹底した危機管理能力が求められます。
多くの人材をマネジメント、指導する立場でもあるため、自分だけではなく周りの管理も必須です。
もしもの事態に備えることができない、予想が苦手だという人は、施工管理職を避けるのが良いでしょう。
決断力がない
施工管理に関わる人材はさまざまであり、それぞれの利害を鑑みながら工事の調整を行わなければなりません。
しかし、全員の意見をまっとうに受けていると、工事が進まずに頓挫してしまうこともあります。
そのため、全体を管理する立場にある施工管理は、決断力も必須の能力です。
また、施工管理は自社の前線に立って他社と工事の交渉をするため、強く出る場面では強く出る必要もあります。
メンタルが弱い
計画通りに工事が進まないことはよくありますが、その際に気負いしすぎてメンタル面に負担がかかりやすい人は、施工管理に向いていると言えません。
全体を指揮、計画する立場の施工管理は、自分のメンタルが他方面にも影響を及ぼすことを理解しておきましょう。
メンタルの不具合は、施工管理に必須の判断力や臨機応変さを鈍らせてしまいます。
施工管理には、メンタルに左右されない、常に冷静な対応が求められるのです。
すぐ感情的になってしまう
どの職種においても、感情的な対応は不利益につながりますが、特に施工管理はさまざまな職種と関わることから、より冷静な対応が必要になります。
一つの部署との対立が、他部署へ影響を及ぼすこともあるため、すぐ感情的になってしまう人は施工管理を避けた方が良いでしょう。
また、他社から無茶な要求をされることもあるため、そのような場合も感情的になっては、仕事になりません。
相手の意図を汲み取り、上手く利益につなげることが、施工管理には求められる大切なスキルです。
体力に自信がない・体育会系ノリが苦手
体力やノリは、施工管理に就いてからある程度培われるものですが、元々のポテンシャルも少なからず必要になります。
現在は、PCだけで完結する仕事や、フラットな関係の企業も多く存在します。
そのため、体力に自信がない・体育会系ノリが苦手な人は、あえて施工管理を選択する必要は、あまり無いと言えます。
新しいことを受け入れるのが苦手
担当する工事によって現場は変わるため、現場によってやり方が異なる場合も多くあります。
また、昨今はテクノロジーの進化により、工事の方法も大きく変わっています。
日々業務や手法が変化する中で、新しいことを受け入れられないと、施工管理がきついと感じる可能性は大いにあります。
ルーティンワークが性に合っていたり、同じ人と狭く深く中を深めたいという人は、施工管理を避けた方が良いでしょう。
ワークライフバランスを重視しすぎる
建設業界でもワークライフバランスの見直しはされているものの、不規則な時間での業務や繁忙期はまだ存在します。
また、納期が早まる場合も多々あり、その際は何としてでも工事を間に合わせる必要があります。
したがって、必ず定時で仕事を切り上げたい人にとって、施工管理はストレスになる可能性があります。
ワークライフバランスを第一にしているのであれば、別の業界への転職を検討してみましょう。
関連記事:施工管理に向いてない人の特徴は?向いている人の特徴も
施工管理はやめとけばよかったと思わないためのアドバイス
次に、施工管理はやめとけばとかったと思わないためのアドバイスを3つに分けて解説します。
施工管理に就職する動機と目標を明確に定義する
動機と目標を明確にすることで、辛いことがあっても「学び」として捉えることができ、自然と体が動くようになるでしょう。
目標は人それぞれありますが、目標を持たなければ、きついと言われている施工管理は長続きしません。
施工管理である必要があるのかを考えることにより、自分のやりたいことや欲しているものも、見えるようになります。
面接でも、志望動機と今後のビジョンは必ず聞かれる項目のため、転職前に「なぜ自分は施工管理を選ぶのか」を明確にしておきましょう。
自分が施工管理職に適合しているかを評価する
どの職業でもそうですが、施工管理でも適性というものがあります。
コミュニケーションを取りながら仕事をしたいか、前線に立って多くの人をまとめたいか、体力を活かしたいかなど、あらかじめ適性を自己評価しておきましょう。
未経験でも施工管理職を募集している企業はありますが、適性が皆無の場合だと、就職してからかなり厳しい状況に直面しかねません。
自己評価が難しい場合は、転職エージェントに相談するのも、一つの手です。
現場の声を聞くことで現実的な理解を深める
施工管理は、現場での業務も多くあります。
現場には、採用情報や企業情報だけでは得られないリアルな声があるため、面接の時点で現場の様子について伺うことも良いでしょう。
未経験であるならば、尚更現場の状況はわからないですし、気になる点でもあります。
就業する前の確認を必ず行い、メリットとデメリットを把握することをおすすめします。
施工管理職をやめて良かった?それとも後悔した?
次に、施工管理職をやめて良かった理由と、やめて後悔した理由の2つをご紹介します。
双方の理由を参考にしながら、施工管理への理解を深めていきましょう。
やめて良かったと感じた理由
施工管理を辞めて良かった主な理由として、ワークライフバランスが整ったこと、人間関係に悩まされなくなったことが挙げられます。
不規則な就業時間が当たり前である施工管理は、他の職種と比べても残業時間は多く、ワークライフバランスを取りにくい職種です。
家庭を持ったり、体調を崩したりすることがきっかけで、建設業界から離れて良かったと感じる人もいます。
また、施工管理は多様なポジションの人の間に立つ職業のため、人間関係で悩まされることが多くあります。
自分だけの力ではどうしようもできない問題も、他部署と協力しながら何とか解決しなければならないため、知らぬ間に人間関係のストレスを抱えがちになるケースもあります。
やめて後悔したこと
施工管理を辞めて後悔した主な理由として、金銭面で苦労したこと・培った経験や知識を無駄にしたこと、やりがいを感じられなくなったことが挙げられます。
まず金銭面に関して、施工管理職の平均年収は約600万円であり、これは日本の平均年収458万円と比べて高い傾向にあります。
一度上げた水準は、なかなか元に戻せないことから、金銭的な後悔をする人が多くいます。
二つ目に、施工管理で培った経験や知識は、建設に関わるものだけではなく、マネジメントスキルや交渉能力など汎用性の高いスキルもあります。
他業界でも活かすことができる経験や知識を手放すことは、非常にもったいないと言えるでしょう。
最後にやりがいに関してですが、施工管理は人と密にコミュニケーションを取りながら大きなものを作り上げることができる、非常にやりがいを感じやすい職種です。
ここまでやりがいが大きく、またAIに取られにくい職種はそう多くないため、施工管理を辞めて後悔する理由として挙げられています。
施工管理に関するよくある質問
最後に、施工管理に関するよくある質問について5つに分けて回答します。
施工管理は潰しが効かない?
ビルや公共交通機関の増加だけではなく、今後はインフラの整備も増加することから、施工管理の需要も高まると予想されています。
デジタルの進化が著しい現代においても、人の手が必要な建築業界では、施工管理の職も無くなることは考えづらいでしょう。
また、大型の工事になればなるほど、専門性を持った施工管理が必要になるため、施工管理は潰しが効かないと言われています。
施工管理におけるホワイト企業の特徴は?
施工管理におけるホワイト企業の特徴は、研修・フォロー体制が整っていること、有給取得率が高いこと、離職率が同業界と比べて低いことが挙げられます。
常に人手不足である建設業界は、未経験の募集も多くしていますが、中には必要な研修をせずに、いきなり現場に派遣されるケースもあります。
また、有給取得率と離職率は、企業の方針を見ることができる大切な指標です。
有給取得率と離職率を事前に確認しないと、就職してからまったく休めないということもあります。
そのため、就職前の確認は必ず行いましょう。
関連記事:施工管理におけるホワイト企業とは?条件やブラック企業の特徴を紹介!
関連記事:電気工事施工管理でホワイトな企業の特徴とは?転職成功のコツも
施工管理は意外と楽なのか?
担当する工事の規模がそこまで大きくない場合、工事が予定通り進んだり、関わる人も少なかったりするため、施工管理であったとしても楽と感じるケースはあります。
また、現場に慣れてくると、全体の流れがあらかじめわかるようになるため、楽に感じるようにもなります。
所属する企業によって、工事規模や現場の空気感は異なるため、事前にどのような工事を主にしているかを確認しておきましょう。
関連記事:施工管理は意外と楽に働ける?楽に感じる人と感じない人の特徴を解説
施工管理でつらいことは何?
施工管理でつらいこととして真っ先に挙げられることが「体力面」です。
年齢と共に体力は衰えていくため、体力勝負の施工管理は、長い目で見るとつらく感じる人も少なくありません。
また、納期のプレッシャーや多くの人と関わることから、純粋な体力だけではなく、メンタル面にも影響を及ぼします。
施工管理の給料が高いのはなぜ?
施工管理は、私たちの生活に必須のインフラや建築物に大きく関わる職業のため、給料が高く設定されています。
施工管理に就くにあたって、専門的な知識が必要なこと、また常にケガのリスクがあること、労働時間がどうしても長くなってしまうことからも、高い水準の給料になっています。
そして、経験を積めば積むほど担当できる工事の規模は大きくなるため、それに伴い、給料も上がっていきます。
施工管理はきつい仕事だが専門性を向上させキャリアアップを目指そう
今回は、施工管理はやめとけと言われる理由と、楽しいと感じる理由についても解説しました。
施工管理は、建築の専門知識が身につくのはもちろん、どの職業でも欲しいとされるマネジメント能力やコミュニケーション能力も磨くことができます。
本記事を参考にしながら、施工管理への転職を検討してみてください。
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