建設・工事

建築士になるには?必要なスキル・実務経験や難易度も

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作業員が屋根で点検業務を行う様子

建築士になるには、まず建築士試験に合格することが大前提です。

ただし、試験の受け方は「建築系の教育機関で学んでいるか否か」、「実務経験があるか否か」など、状況によって異なります。

そこで本記事では、建築士になるにはどうすればいいのか、その方法や手順を紹介します。

働きながら建築士を目指している方にとって、特に重要な内容になっていますので、建築士への転職を検討中の方は参考にしてください。

【この記事でわかること】
・社会人が最短で建築士になる方法
・建築士になるための3ステップ
・建築士の種類
・建築士試験難易度や合格率
・建築士になるメリット・デメリット
・建築士の主な勤務先や取得に関するよくある質問

建築士になるには3つのルートがある

男性作業員が話している様子

建築士になるには、まず建築士試験に合格する必要があります。

試験には受験資格があり、指定科目を履修するか、指定の実務経験年数を満たさなければなりません。

社会人から建築士を目指す場合、3つの方法があります。

・建築系の大学や短大で資格取得を目指す
・専門学校や高等専門学校で資格取得を目指す
・建築会社に転職して資格取得を目指す

ここでは、この3つの方法についてメリット・デメリットや、取得にかかる時間などを詳しく解説していきます。

建築系の大学や短大で資格取得を目指す

建築士試験に合格する1つ目の方法が、建築系の大学や短大に入学することです。

建築士を目指すための学部が用意されているため、受験資格にも定められている指定科目を学んでいきます。

今回紹介する建築士を目指す3つの方法の中で、最も幅広く知識を身に付けられる方法となります。

一方で、大学の場合は卒業するまでに4年かかるだけでなく、学費も高い傾向にあります。

国立大学であれば、費用を抑えられますが人気が高く、入学するまでが大変と言えるでしょう。

【建築士の指定科目を学べる学部】

・建築学部
・理工学部の建築学科
・芸術学部のインテリア学科やデザイン学科
・美術大学における建築学科

上記学部のある学校であれば、建築士を目指せます。

専門学校や高等専門学校で資格取得を目指す

建築士を目指す2つ目の方法は、建築系の専門学校や高等専門学校への入学です。

大学と同様に、建築士試験を受けるための指定科目を学べます。

大学に比べると学べる範囲は狭くなるものの、2年ほどで卒業可能であり、費用も安い傾向にあります。

入学難易度も高いわけではなく、社会人から最短で建築士を目指したい人に、最もおすすめと言えるでしょう。

ちなみに、専門学校を卒業するまでに必要な学費は200~300万円となります。

働きながら学びたいという人向けに、夜間部を併設している学校もあります。

建築会社に転職して資格取得を目指す

建築士を目指す3つ目の方法が、設計関連の会社で働きながら実務経験を積む方法です。

2級建築士試験は、指定科目を履修していない場合でも、7年以上の実務経験があれば受験できます。

3つの方法の中で、最も時間がかかりますが、建築士のアシスタントとしてさまざまな業務に従事できます。

学費も必要なく、社会人としてお金を稼ぎながら目指せることが特徴です。

実務経験を積める主な会社としては「ゼネコン・設計事務所・ハウスメーカー」などがあります。

さまざまな部署がある会社の場合、実務経験を積める部署へ配属してもらえない可能性があります。

転職する際には、建築士を目指すことを伝えた上で、実務経験が積めるのか確認するようにしましょう。

関連記事:

建築士・建築家・設計士の違いは?やりがいと仕事内容を詳しく解説

建築士とは?仕事内容や資格の種類、主な就職・転職先を解説

建築士になるには3ステップを踏む必要がある

工場勤務

建築士になるための3つの方法を紹介してきましたが、建築士として仕事に従事するまでには、主に3つのステップがあります。

・指定科目を修了する
・建築士試験に合格する
・実務経験を積むようにする

指定科目や実務経験の内容、建築士試験の概要などについて、詳しく解説していきます。

指定科目を修了する

建築系の大学・短大・高等専門学校を卒業した場合、実務経験なしで建築士試験を受験できます。

ただし、どのような学科でも良いというわけではなく、修了しておくべき科目には指定があります。

指定科目の内容は、1級と2級試験で異なりますが、初めに受けることとなる2級建築士試験の指定科目は以下の通りです。

科目名必要な単位数
建築設計製図3単位
建築設備いずれか2単位
建築環境高額
建築計画
建築一般構造いずれか3単位
建築材料
構造力学
建築法規1単位
建築生産1単位
上記単位の合計10単位
関連科目・複合適宜
全ての科目単位の合計20単位

建築系の学校を卒業しているものの、指定科目の単位数が20単位に満たない場合は、再度学校で学びなおさなければなりません。

ちなみに、高等学校や中等教育学校で、指定科目を修了している場合は2年の実務経験が必要です。

この実務経験に関しては令和2年3月より、一部受験資格の内容が改正されています。

【改正前】
学校卒業後、実務経験を満たしてから試験に挑戦し、合格した者は免許登録【改正後】
学校卒業後、試験に合格してから実務経験を積んだ上での免許登録も可能また、受験前と試験合格後の実務経験の通算年数が2年あれば免許登録可能

建築士試験に合格する

2級建築士試験は、学科試験の合格者のみが設計製図試験を受ける流れであり、どちらも合格しなければなりません。

【学科試験の概要】

・建築法規:25問
・建築構造:25問
・建築計画:25問
・建築施工:25問合計100問の5枝択一形式

ちなみに、学科試験の合格者は、設計製図試験で不合格となった場合に、以降4回の試験のうち2回の学科試験を免除できます。

設計製図試験は、事前に公告のある設計課題に対し、試験時間内(5時間)で依頼者の要望を設計条件から読み取ります。

その上で、施設利用者周辺環境を考慮した作図と計画を行う内容です。

建築士には「木造建築士」もありますが、受験資格や試験方式に違いはありません。

参考:新しい建築士制度の概要について|国土交通省

実務経験を積むようにする

高等学校・中等教育学校の指定科目修了者やそれ以外の人は、2級建築士として免許登録するために実務経験が必要です。

指定科目修了者の場合は2年、それ以外の人は7年間の実務経験が指定されています。

【実務経験の対象】

・建築物の工事管理に関する業務
・建築物の設計に関する業務
・建築物に関する評価や調査に関する業務
・建築工事の指導監督に関する業務
・建築工事施工における技術条の管理に関する業務
・建築研究や開発、教育に関する業務
・建築行政、住宅行政、都市計画行政に関する業務

※上記対象内容は、令和2年3月より改正された条件となります。

経験ごとの具体的な指定はなく、合計年数を満たしていれば問題ありません。

ただし、建物とは関係の薄い「公園・遊戯器具の設計」や「システムキッチン・家具に類する設計」などは認められません。

参照元:受験資格|公益財団法人建築技術教育普及センター

建築士になるには必要なスキルがある

建築士

建築士になるには必要なスキルや能力があります。必ずしも試験合格前にすべてを身につける必要はありませんが、習得しておくことで試験でも実務でも役立てることが可能です。

デザイン力や創造力

建築士の主な仕事は、機能性を兼ね備えた美しい建物を設計図として表現することです。

そのため、建物のデザインを完成させる力や、建築物を美しく見せるセンスが重要です。また、ゼロから建物を形にしていく作業には、創造力も不可欠と言えます。

空間をイメージするスキル

創造力と密接に関わりますが、建築物は一つの空間として設計されるため、空間を理解しイメージするスキルが求められます。

どこにどのような機能を配置し、その空間で人々が快適に過ごせるかを考えながら、幅や高さを考慮した設計図を描く必要があります。

働きながら建築士になるには?

男性が笑う様子

専門学校で学ぶ

働きながら建築士を目指すメジャーな方法の1つが、専門学校に通うことです。

専門学校で指定された科目を履修すれば、実務経験を積まずに最短2年で二級建築士試験の受験資格を取得できます。

中には夜間に授業を提供している学校もあり、仕事を続けながら学ぶことが可能です。現在の仕事を辞めずに準備を進めたい方や、短期間で建築士を目指したい方には、この方法が向いているでしょう。

夜間学校では、日中に仕事がある人でも夜に授業を受けることができ、働きながら勉強を続けやすいのが特徴です。

カリキュラムは忙しい社会人向けに組まれており、勉強と仕事の両立がしやすい点が魅力です。

実務経験を積み上げる

もう一つの方法は、建築業界に転職し、実務経験を積むことです。

大学や短大で指定科目を履修していない場合でも、7年の実務経験を積むことで二級建築士の受験資格を得られます。

なお、国土交通省では、実務経験を「設計図書や施工図と密接に関わり、建築物の取りまとめや法規の整合性確認、建築物の調査や評価を行う業務」と定義しています。

転職する際は、その業務が実務経験として認められるかを確認しておきましょう。

設計事務所やゼネコン、ハウスメーカーで設計や施工管理に関わるポジションに就ければ、経験を積むことで、二級建築士試験の受験資格要件を満たせる可能性があります。

参考:受験資格|公益財団法人建築技術教育普及センター

そもそも建築士とは

事務仕事をしている様子

建築士には3種類ある

建築士には、担当できる建物や工事監理の内容によって、3つの種類が存在します。

・1級建築士
・2級建築士
・木造建築士

それぞれの資格でどのような違いがあるのか、携われる仕事の内容を踏まえながら解説していきます。

1級建築士

1級建築士とは、2級建築士の上位資格であり、扱える建物の規模に制限がありません。

戸建てはもちろん、商業施設や高層マンション、競技場などあらゆる建物の設計に携われます。

当然、試験に合格するのも難しく、受験資格も厳しくなります。

業務内容自体に大きな違いはないものの、設計業務が「設備設計・意匠設計・構造設計」の3種類に別れるのが特徴と言えるでしょう。

建設業界では、非常に貴重な存在であり収入面に関しても、2級建築士より高収入の傾向にあります。

ちなみに、指定学科を修了していれば、学校を卒業後すぐに1級建築士を受験することも可能です。

合格した場合、学歴ごとに定められた実務経験をこなせば免許登録となります。

2級建築士

2級建築士は、建築士として働く上で最初に取得する資格となります。

建築系の学校を卒業するか、実務経験を7年積むことで、受験できるようになります。

1級建築士と異なり、あらゆる建物の設計者や工事監理者になれるわけではありません。

従事できるのは、建物の延床面積において、木造建築以外は300㎡、木造建築は1,000㎡まであり、主に戸建て程度の建築物となります。

高さに関しては13メートル以下で、軒高9メートル以下と定められています。

ちなみに、2級建築士であれば1級建築士試験を受けられるものの、免許登録には2級建築士として、4年以上の実務経験が必要です。

木造建築士

木造建築士とは、名前の通り木造建築に特化した建築士のことです。

携われるのは木造建築物で、延べ床面積が100㎡以上300㎡以内の建物となります。

木造住宅の設計や修繕が主な仕事内容です。

2級建築士を持っていれば、木造建築士の仕事内容にも携われます。

しかし、神社や仏閣にはより専門的な知識が必要とされ、木造建築士はそれらの建物に特化したい人のためにある資格と言えるでしょう。

携われる建築物が異なるだけであり、仕事内容は建築物の計画や設計、図面作成といった、他の建築士と同じ内容です。

関連記事:建築士になるには?資格の違いについても紹介

建築士の難易度や合格率について

建築士試験は、建物の設計に関わる内容が幅広く出題されることもあり、決して簡単に取得できる資格ではありません。

建築技術教育普及センターが公表している、建築士の合格率は以下の通りです。

【2級建築士試験の合格率】

試験実施年度学科試験の合格率製図試験の合格率全体の合格率
令和5年35%49.9%22.3%
令和4年42.8%52.5%25%
令和3年41.9%48.6%23.6%
令和2年41.4%53.1%26.4%
令和元年42%46.3%22.2%

2級建築士の合格率は、学科試験が約40%・製図試験が約50%であり、全体の合格率は約2割ほどとなります。

ちなみに、毎年約2万人の人が受験しています。

【1級建築士試験の合格率】

試験実施年度学科試験の合格率製図試験の合格率全体の合格率
令和4年21%33%9.9%
令和3年15.2%35.9%9.9%
令和2年20.7%34.4%10.6%
令和元年22.8%35.2%12%
平成30年度18.3%41.4%12.5%

1級建築士の合格率は、学科試験が約20%・製図試験が35%であり、全体の合格率は約1割程です。

受験者は建築系大学の卒業者や二級建築士が大半であり、建築関連についてしっかり学んでいたとしても取得の難しい資格です。

参照:一級建築士試験|公益財団法人 建築技術教育普及センター

建築士の就職先

建築士は、建設業界のさまざまな会社で活躍できます。

その中でも特に就職先として多いのが、以下の3つです。

・ゼネコン
・個人の設計事務所
・中小の設計事務所

各就職先では、どのような仕事を行うのか、詳しく解説していきます。

ゼネコン

ゼネコンとは、建物の設計から施工までを全て行う、大手の総合建設会社のことです。

扱う建築物は、高層ビルや商業施設、都市開発といった大掛かりなものが多く、公共工事を手掛けることもあります。

企業規模が非常に大きく、福利厚生や給与といった待遇面の手厚さが魅力と言えます。

中小の設計事務所

建築設計事務所とは、建物の設計をメインに行う会社です。

比較的大きな公共施設などを手掛ける「組織系設計事務所」と特注の個人住宅などを手掛ける「アトリエ系設計事務所」の2種類があります。

建築士として学んだ内容を、そのまま活かせることが特徴であり、人数の少ない事務所では幅広く業務を担当します。

個人の設計事務所

建築士として経験を積み、独立する人も少なくありません。

建築士の仕事だけでなく、営業や経理といったこともこなさなければならず、収入を安定させるのは大変と言えます。

一方で、自分の裁量で働けて売上も全て自分のものにできる魅力もあります。

建築士として事務所を立ち上げるには、管理建築士が1人以上いなければなりません。

管理建築士になるには、建築士として3年以上の実務経験が必要であり、指定の講習を修了する必要があります。

関連記事

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建築士になるメリットとデメリット

腕を組む技術スタッフの様子

建築士になるメリット

建築士になると主に3つのメリットがあります。

・年収が上がる
・キャリアアップできる
・手に職がついて仕事に困らない

具体的な収入事情やキャリアアップの詳細、将来性について詳しく解説していきます。

年収が上がる

建築士は建設業界でも貴重な存在であり、出世や昇給により収入を上げやすいと言えます。

また、多くの会社で福利厚生として資格手当を支給しています。

厚生労働省が公表した「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、建築士を含む建築技術者の平均年収は約569万円です。

1級建築士になれば、更に年収を上げることも可能です。

出典:令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種|厚生労働省

キャリアアップできる

建築士は、あらゆる建物の設計や工事監理に必要不可欠な存在です。

そのため、建築士になればさまざまな会社で幅広く活躍できるようになります。

【建築士として活躍できる会社や職種】

・建設会社
・建築設計事務所
・地方自治体の公務員
・ハウスメーカー
・不動産会社
・住宅関連設備メーカー
・建設関連のコンサルタント

経験を積めば独立することも十分可能であり、キャリアアップを目的とした転職をしやすくなります。

手に職がついて仕事に困らない

建築士の資格があれば、今後も長期にわたり建設業界で活躍し続けることができます。

建築士は、依頼者の要望や周辺環境などを踏まえた上で設計を行う必要があり、ロボットが代わりにこなせる仕事ではありません。

建設事情が多様化したとしても、建築士の仕事がなくなることはないと言えます。

また、建設需要に関しても、新築需要だけでなく老朽化した建物の改築や、修繕に係わる仕事も多くあります。

建築士になるデメリット

建築士をこれから目指す場合、メリットだけでなくデメリットについても理解しておく必要があります。

建築士になる主なデメリットは、以下の2つです。

・長い学習期間が必要
・資格取得に費用が必要

建築士になるまでにどれくらいの時間と費用が必要なのか、詳しく解説していきます。

長い学習期間が必要

社会人から建築士を目指す場合、専門の学校に入学するか、建築関連会社で7年の実務経験を積む必要があります。

2級建築士の合格率は約2割と低く、最短でも免許登録するまでには4年以上掛かります。

ちょっとした努力で目指せる職種ではありません。

途中で挫折した場合、長い時間が水の泡になる可能性もあるため、今後のプランをしっかり考えた上で目指すようにしましょう。

資格取得に費用が必要

建築士になるために学校へ通う場合、100〜300万円の学費が必要です。

市販のテキストを、数冊ほど勉強して取得できるような資格ではありません。

建築関連の会社で働きながら取得を目指す場合も、独学での取得は難しく、数十万円ほどの通信講座を活用するのが一般的です。

時間だけでなく費用も掛かることを理解しておきましょう。

建築士に向いている人の特徴

現場打合せの様子

建築士になるには自分の適性を理解することも重要です。そこでここでは、建築士に向いている人の特徴を紹介します。

好奇心旺盛で物作りが得意

建築士には、新しいものを作り出す好奇心と、物作りに対する情熱が必要です。

その点、幼少期から工作やDIYを楽しんでいた人や、物作りに強い興味を持っている人は、建築士としての素質があります。

設計のための専門知識に加え、幅広い理系の知識も必要とされるため、学びに対する意欲があることも重要です。

目標達成力と責任感が強い

建築士には、期限内にクライアントの要求に応えるための責任感と目標達成力が求められます。

プロジェクトを計画通りに進め、スケジュール管理ができることが不可欠です。過去に目標達成のために努力し、責任を持って取り組んだ経験があれば、建築士としてもその力を発揮できるでしょう。

コミュニケーション能力が高い

建築士は、さまざまな関係者とやり取りをするため、高いコミュニケーション能力が求められます。

クライアントやチームメンバーとの円滑な意思疎通が、プロジェクトの成功に大きく影響を及ぼします。

理系科目への理解力が高い

建築士には、数学や物理、化学といった理系科目の理解力が必要です。

材料の特性や構造の安全性、設計に必要な計算を正確におこなうための知識が求められます。理系科目に強い興味を持ち、得意であれば、建築士として活躍する基盤を持っていると言えるでしょう。

関連記事:建築士に必要な能力は?求められる能力を5つ紹介

スムーズに建築士になるためのポイント

点検をする様子

建築士としてスムーズにキャリアをスタートさせるには、以下の3つのポイントを押さえることが大切です。

目指す建築士のイメージを明確にする

建築士の仕事は多岐にわたり、扱う建築物や業務内容によって異なります。

戸建て住宅やマンション、公共施設、さらには橋や道路など、設計対象によって求められるスキルが異なるため、まずは自分がどの分野で活躍したいのかを明確にしましょう。

また、デザインや構造設計、設備設計といった専門分野や、大手企業か個人事務所で働くかといった働き方にも違いがあります。情報を集め、自分の将来像をイメージしておきましょう。

評判の良い学校を選択する

建築士になるためには、適切な教育機関で指定科目を履修する必要があります。学校選びは単にカリキュラム内容だけでなく、評判や就職サポートの充実度も考慮しましょう。

なお、建築業界との繋がりが強い学校は、資格取得の支援や就職にも有利になることがあります。学校の教員の質や教育環境、サポート体制も確認し、自分に合った学校を選ぶことが大切です。

試験対策講座を活用する

建築士試験の合格には、しっかりとした試験対策が必要です。特に設計製図試験は専門的な知識とスキルが求められるため、予備校の試験対策講座を活用するのがおすすめです。

プロの指導を受け、繰り返し図面の添削を受けることで、効率よくスキルを向上させられます。独学での学習が難しい部分もあるため、予備校の講座を利用し、確実な合格を目指しましょう。

建築士に関してよくある質問

作業員が2人並んで立っている様子

最後は、建築士になるための、3つのよくある質問に答えていきます。

・建築士になるには何年かかりますか?
・働きながら二級建築士は通信で取得できますか?
・建築士として一人前になるには何年かかりますか?

建築士になるまでの期間や取得方法、一人前の建築士になるまでの過程に関する内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。

建築士になるには何年かかりますか?

未経験から建築士試験に合格し、免許登録するには最低でも4年は必要です。

専門の大学に入学後、指定科目を修了すれば、建築士試験に合格すると同時に免許登録となります。

専門学校の場合は、指定科目を修了した上で建築士試験に合格後、実務経験を2年積めば免許登録となります。

学校に通わずに取得する場合は、建築関連の会社で実務経験を7年積み、試験に合格できれば建築士として活躍可能です。

働きながら二級建築士は通信で取得できますか?

働きながら通信講座で学び、二級建築士を取得することは可能です。

勉強期間は講座によって異なり、料金相場は10~50万円となります。

ただし、未経験から通信講座のみで試験に合格するのは簡単ではありません。

また、学校で指定科目を修了していない場合、免許登録するには7年の実務経験が必要です。

建築士として一人前になるには何年かかりますか?

一人前の建築士として働けるようになるには、5~6年ほどかかると言われています。

建築士の免許登録前から、関連知識をしっかり学んできているため、資格取得後に長期間の下積みが必要となるわけではありません。

関連記事:社会人から建築士になるには?学歴別に方法を解説

建築士についてのまとめ

男女が立って話す様子

建築士になるには、まず必要な資格を取得し、その後実務経験を積むことが重要です。

また、建築士はやりがいが大きく将来性の高い職種ですが、その反面、資格取得や実務経験の積み重ねには時間がかかります。

しっかりと計画を立て、自分に合った方法で着実に進めることが成功のカギです。

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