トラック運転手への就職や転職を希望しているが、髪型をはじめ身だしなみのルールが厳しくないか不安な方もいると思います。
そこで、トラック運転手の髪型のルールやマナーについて解説します。加えて、服装やアクセサリーなどのマナーやルールについてもまとめました。
髪型に関するルールだけでなく、服装やアクセサリーなどの身だしなみ全体について理解できるので、面接の際に好印象を与えられる可能性もありますし、トラック運転手として就職して以降のギャップを減らすこともできます。
ぜひ、トラック運転手として入社する前の準備感覚でご覧ください。
トラック運転手の髪型は会社次第
結論として、トラック運転手の髪型のルールは会社によってさまざまです。
茶髪NGやパーマNGなど髪型のルールを細かく決められている会社もあれば、どんな髪型でも許容している会社もあり、会社によって髪型のルールが分かれています。
そのため、入社希望の会社には面接のタイミングで髪型について質問しておくことをおすすめします。
トラック運転手の髪型に関するルール
会社によって髪型のルールはそれぞれではあるものの、「黒髪でなければいけないのか」や「長髪はNGなのか」など、ある程度の基準を知りたい方も多いと思います。
そこで、トラック運転手として守っておきたい、髪型のマナーやルールを解説します。
TPOに合った髪型を心がける
採用面接や試用期間などの身だしなみを気にする必要があるシーンでは、黒髪で清潔感のある長さの髪型にするのが無難です。
正社員になって以降は、会社のルールに合わせましょう。会社のルールが染髪NGであれば黒髪のままがいいですが、髪型のルールがない会社であれば好みの髪型にしてよいです。
具体的にどの髪型がOKでどの髪型がNGなのか判断に迷った場合は、先輩や同僚を参考にするとよいでしょう。
髭についても、面接時や試用期間中は剃っておくのが無難です。入社後に関しては、会社のルールに合わせましょう。
また、髭に関しても髪型同様、面接のときにルールを聞いておくと入社後のギャップが減らせるのでおすすめです。
安全に配慮した髪型を心がける
髪型のルールは会社によってそれぞれで、ルールのない会社の場合どんな髪型でもよいことがほとんどです。
ただし、業務に支障のない髪型にする必要はあります。
特に長髪は、積み下ろしの際に荷物の間に髪が挟まり事故に繋がってしまう可能性があるので注意が必要です。長髪の方は、髪を肩くらいの長さに切るか髪を結んでから業務を始めましょう。
ちなみに、作業中にヘルメットを被る機会が多いことから、トラック運転手には短髪の方が多いです。
ドライバーの求人を検索する(無料)トラック運転手の服装に関するルール
髪型のルールは会社によって分かれていることが分かりました。
一方で、服装にはどのようなルールがあるのでしょうか。服装に関してのマナーやルールを解説します。
制服の有無は会社によって異なる
髪型同様、制服も会社によってそれぞれです。
全身の制服を支給してくれる会社もあれば、自分で作業着を用意しなければならない会社もあります。
自分で作業着を用意する必要がある場合は、入社する前に準備しておいたほうがよいので、面接の段階から制服に関して聞いておきましょう。
作業着や服装が決まっている場合
作業着や服装が決まっている場合は、そのルールに従いましょう。
一部の会社の制服や作業着には、会社の名前が刺繍されていることがあります。会社の名前が刺繍されている制服や作業着を着るときは、会社の名前を背負っているという意識を持ち、きちんとした着こなしをしましょう。
あまりに大きなサイズの作業着を着たり汚れが付いていたりなど、だらしない印象に見える着こなしは望ましくありません。
服装自由である場合
服装自由である場合、まずは作業しやすい服装を選ぶのが基本です。
長時間の運転や積み下ろし作業の邪魔にならない、着心地がよく動きやすい作業着を選ぶのがよいでしょう。
また、汚れが目立ちにくい色の作業着を選ぶのもポイントです。汚れが目立ちにくい作業着のほうが第一印象もよくなり、荷主に好印象を与えることができるでしょう。
まとめると、作業しやすいサイズ感や着心地で、目立ちにくい色の作業着がいいです。
もし、具体的にどんな服装がいいか迷ってしまったら、先輩や上司の服装を参考にしたりアドバイスをもらったりすると、適切な服装を選べます。
トラック運転手に人気の服装
《トラック別運転手の人気の服装》
- 長距離:ラフで締め付け感の少ない服装
- 短距離:軽く動きやすい服装
実際にトラック運転手がどのような服装を着ているかというと、長距離のトラック運転手はラフで締め付け感のない服装が人気です。
一方で、短距離のトラック運転手には動きやすく軽い作業着が人気です。
これは、長距離のトラック運転手は運転時間が長いために運転しやすい服装が合うからで、短距離のトラック運転手は荷物の積み下ろし作業が多く動きやすい服装が合うからでしょう。
ちなみに冬はブルゾンにロングTシャツやシャツ、ズボンはカーゴパンツを着ることが多く、夏はポロシャツやナイロン生地のTシャツに、ズボンはスラックスなどが多いです。
トラック運転手が服を買える場所
《作業着の購入場所》
- ワークマン
- ホームセンター
- 作業着の専門店
- ECサイト
トラック運転手の作業着は、ホームセンターや作業服の販売店で買えます。
特に有名なのは、ワークマンです。ワークマンの作業着は、ファッションショーを行うほどデザイン性にもこだわっています。黒やカーキ一色などの無難な作業着ではなく、遊び心の効いた作業着を求める方におすすめです。
オンライン派の方や近くに店舗がない方は、ECサイトで作業着を買うのも一つの手です。大手ECサイトで「トラック運転手 作業着」などと調べて、好みの作業着があるか確認しましょう。
オンラインのほうが素早く購入できるので、多忙な方にもおすすめです。
女性トラック運転手の服装
女性トラック運転手も、動きやすい服装を選ぶのが大切です。男性と同様、長時間の運転や荷物の積み下ろしなど、体力を必要とする場面が多いため、動きやすく通気性のよい素材の服装がおすすめです。
また、日焼けが気になる女性は、紫外線対策用衣類や帽子を着用するといいでしょう。今はUVカットができるパーカーやTシャツもあるので、そういった服装を選ぶのもおすすめです。
トラック運転手が髪型と服装以外に注意したいルール
トラック運転手は長時間トラックの中にいるので、靴に関しては「運転しやすい靴を履けばいいだろう」という印象を持ちがちです。しかし実際のところ、トラック運転手は厚生労働省が定めた靴に関するルールを守る必要があります。
ここからは、安全に業務を行うためにも重要な靴に関するルールやアクセサリーに関するルールを解説します。
靴に関するルール
トラック運転手は安全靴が必須
中央労働災害防止協会の安全衛生情報センターが定めた規則では、安全靴の使用が義務付けられています。
荷物を足元に落とすなどのリスクがあるため、足先に硬い素材が使用されている安全靴を履き、足元を守る必要があるからです。
安全衛生情報センターが定めた規則は以下のとおりです。
「第五百五十八条
事業者は、作業中の労働者に、通路等の構造又は当該作業の状態に応じて、安全靴その
他の適当な履(はき)物を定め、当該履(はき)物を使用させなければならない。
前項の労働者は、同項の規定により定められた履(はき)物の使用を命じられたときは、当該履(はき)物を使用しなければならない」
引用:労働安全衛生規則 第二編 第十章 通路、足場等(第五百四十条-第五百七十五条)|中央労働災害防止協会の安全衛生情報センター
サンダルによる運転は交通違反?
道路交通法では、明確に「サンダルを履いての運転はしていけない」と書かれているわけではありません。
しかし、道路交通法 第4章の第70条「安全運転の義務」では、「他人に危害を及ぼすような速度や運転方法はしてはいけない」と定められています。
そのため、かかとが安定していないサンダルでの運転は、運転には不適格な「安全運転の義務違反」となる可能性があるのです。
サンダルで運転してしまうと足元が滑ってしまい、アクセルとブレーキの操作ミスを起こす危険性があります。そのため、サンダルでの運転は控えましょう
トラック運転手にオススメの安全靴メーカー
安全靴を購入するのに特におすすめなのが、スポーツシューズも販売している「アシックス」です。
日本発のメーカーなだけあり、日本人の足の形に合うシューズを販売しているのが魅力です。また、スポーツシューズも展開しているので、動きやすさも優れています。
他にも、「ミドリ安全」の安全靴もおすすめです。ミドリ安全は、安全靴や作業靴の製造や販売を行う安全靴専門メーカーで、クオリティの高い安全靴を販売しています。
滑りにくいタイプの安全靴や熱に強いタイプの安全靴など、豊富なタイプから吟味できるのも魅力の一つです。
アクセサリーに関するルール
動きやすい服が望ましいなど、トラック運転手の服装について注意が必要な点は多々あります。中でもアクセサリーに関するマナーやルールは特に注意すべきポイントの一つです。
運転中に視界を遮ったり荷物の積み下ろしの際に邪魔になったりすることがないように、トラック運転手のアクセサリーについて解説します。
ピアスやネックレスがOKな会社もある
ピアスやネックレスなどに関して、特にルールを設けていない会社もあります。
中でもネックレスは、業務中ほとんど見えないうえに運転中の支障がないので、強く問題視されていない傾向が強いです。
しかしピアスや指輪といった人から見えやすいアクセサリーは、荷主側に嫌がられることがあるので注意が必要です。
また、指輪や大きなネックレスは荷物の積み下ろしの際、荷物に引っかかり荷物を傷つけてしまう恐れがあるので避けたほうがいいでしょう。
ピアスやネックレスなどのアクセサリーを付けていいのか判断に迷った場合は、入社後に先輩に相談してみましょう。
関連記事:ドライバーの面接で理想の服装は?身だしなみのルールを解説
トラック運転手は髪型の規則に違反すると懲戒処分?
服装や髪型は会社のルールに合わせる必要があったり、アクセサリーにも制限があったりと、トラック運転手は身だしなみに関する規則が多いです。
このような規則に違反し続けてしまうと、最悪の場合懲戒処分となってしまいます。
しかし、身だしなみは個人の自由であり、日本国憲法(第13条)の国民の幸福追求権に含まれると考えられています。
過去に、トラック運転手が髪を茶髪に染め、会社から髪色を改めるよう命令されたものの、その命令に従わなかったという理由で解雇された裁判がありました。結果、その裁判では解雇が無効となり、会社側の判断が誤っているという判断となりました。
身だしなみに関するルールを設けたい会社側の意見は当たり前ですが、ルールを厳しくしすぎてしまうと国民の幸福追求権の侵害となります。
中には、ジェンダーの問題や宗教上の問題から、規定の制服を身に着けることに抵抗がある方や、スカーフを身に着ける必要がある方などもいるでしょう。こういった、トラック運転手が何かの事情により身だしなみのルールから逸脱しそうになった場合は、早めに上長に相談するのが吉です。可能であれば、面接の段階から相談しておくのもよいでしょう。
関連記事:トラック運転手の適切な服装は?作業・面接のベストな服装を解説!
トラック運転手の髪型についてのまとめ
《トラック運転手の身だしなみに関するマナー・ルール》
- 髪型、服装に関するルールは会社によってさまざま
- 長髪は安全性の観点からあまりおすすめできない
- 靴は安全靴を履く必要がある
- アクセサリーはルールを設けていない会社も一部ある
この記事では、髪型に関するマナーやルールをはじめ、服装や靴などの身だしなみ全体のマナーやルールについて解説しました。
髪型と服装は、基本的に会社によってそれぞれなので希望する会社に合わせる必要があります。入社した後に企業側とトラック運転手側双方の齟齬がないよう、面接のときに聞いておくことをおすすめします。
ただ、長髪はあまりおすすめできないのが正直なところです。荷物の積み下ろしの際に怪我を負ってしまうリスクがあるため、髪は肩より上の長さにするか、長い髪のままの場合は髪を結ぶようにしましょう。
また、髪型や服装に特にルールを設けていない会社であっても、TPOに合った身だしなみに整えるのは重要です。面接や試用期間は黒髪で清潔感のある髪にしておくなど、会社の一員である意識を持った身なりにするようにしましょう。
髪型や服装、アクセサリーは会社によってルールが分かれていますが、靴のみは安全靴を履くように定められています。トラック運転手の転職や就職活動をする際には、「靴は安全靴でその他の身だしなみは会社による」と覚えておくとよいでしょう。
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