機械設計に将来性はある？今後の需要や必要とされるスキルとは

機械設計は、飛行機や自動車、工業用機械など幅広い分野で重要な役割を担う職種であり、将来性も高いとされています。

生成AIが進化し、機械設計の仕事がなくなるという不安もありますが、実際にはAIには取って変わることができない業務が多く存在します。

機械設計エンジニアは製品開発の根幹を支える重要な役割を担っているので、今後もその需要は高まるでしょう。

この記事では、機械設計エンジニアの将来性について解説するので、同職を目指す方は参考にしてください。

機械設計エンジニアの将来性が高いと言える3つの理由

機械設計エンジニアとして働いている人の中には、一部の業務がAIに奪われている人もいるそうです。しかし、全ての業務が奪われてしまうわけではありません。

機械設計エンジニアの将来性があると言われる理由には以下が挙げられます。

• 機械設計の仕事は創造性が必要で、AIにはできないから
• 機械関連事業に参入する企業が増加しているから
• IT人材の不足に伴い機械設計エンジニアの需要が上がるから

くわしく紹介します。

機械設計の仕事は創造性が必要になりAIでは代替えできないから

機械設計エンジニアは未知の現象やトラブルに臨機応変に対応する能力が必要です。柔軟性や創造力が必要な作業はAIにはできないため、今後もエンジニアの仕事が全てAIに奪われることはないと考えられています。

ただし、すでに一部の業務はAIに取って代わられています。今後、技術が発展していけばAIにやらせた方が効率的に行える業務は代替えされる可能性が高いでしょう。

いつまでも必要とされる人材になるためにも、機械設計エンジニアになろうとしている人は、創造力や人間にしかできないスキルを身につけておくと良いでしょう。

機械関連事業に参入する企業が増加している

めまぐるしい速度で科学技術が発展している今、IT関連や機械関連の事業に着手している企業は増えていると言われています。

取り扱っている企業が多いということは、それだけ需要があるということです。機械設計の専門スキルを持っておけば、たくさんの企業から必要とされる、市場価値の高い人材になれるでしょう。

IT人材の不足に伴い機械設計エンジニアの需要が上がるから

機械関連、IT関連事業に参入する企業は増えていますが、それに見合うスキルをもったIT人材は不足しています。

機械設計を含む、製造業界も人手不足が続いています。そのため、未経験者であっても採用される可能性があると言えるでしょう。

製造業界での実務経験がなくても、機械やITに関する知識やスキルを持っているだけで、十分転職できるだけの需要はあるということです。

日頃からIT関連のニュースを見るなどして知識を蓄えておきましょう。

将来性の高い機械設計エンジニアの平均年収

将来性の高い機械設計エンジニアですが、年収も平均で600万円と比較的高めです。スキルや経験年数、働き方によっては年収1,000万円も夢ではありません。

将来性が高く、高年収な仕事に転職したい人は機械設計エンジニアへの転職を考えてみてはいかがでしょうか。

参考：機械設計技術者 - 職業詳細 | 厚生労働省

関連記事：

・機械設計エンジニアで年収1,000万円｜稼げるかは環境による

・【2024年最新】機械設計エンジニア年収ランキング｜トップ5

機械設計エンジニアは未経験の人にとっても将来性がある

先ほどもお伝えした通り、現代社会にはITのスキルを持ったプロ人材が不足しています。そのためITスキルを持っていると、機械設計エンジニアに転職できる可能性があります。

特に今後はAIなどの科学技術がますます発展し、必要なスキルも変わってくるでしょう。臨機応変に対応できるよう、今のうちからスキルを身につけておくことをおすすめします。

関連記事：機械設計エンジニアに未経験からの転職は難しい？理由と対処法

機械設計エンジニアが将来安定して働く上で必要な4つの資格

すでに機械設計エンジニアとして働いてる人でない限り、スキルや実績をアピールして案件を獲得するのは至難の業です。そのような中でも、資格を持っていると専門知識があることを証明できます。

未経験から機械設計エンジニアに転職したい人や、すでにエンジニアとして働いていてさらにスキルアップしたい人は、次の4つの資格の取得を目指してみましょう。

• 機械設計技術者
• CAD利用技術者試験
• 機械・プラント製図技能検定
• 技術士（機械部門）

機械設計技術者

機械設計技術者試験はJMDIA（一般社団法人日本機械設計工業会）が実施している試験です。毎年、3級から1級までの試験が実施されています。個人受験、団体受験ともに可能です。

1・2級は受験資格が設けられていますが、3級は受験資格が設けられていないため誰でも受験できます（学生も受験可）。

参考：機械設計技術者試験 | JMDIA

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は「2次元CAD利用技術者試験」と「3次元CAD利用技術者試験」からなる試験です。試験は前期と後期の年2回、実施され、2級・準1級・1級の3階級があります。

2級には受験資格がなく、誰でも受験可能です。準1級および1級を受験するには、1つ下の階級の試験に合格している必要があります。1級ずつ着実に取得していくと良いでしょう。

参考：CAD利用技術者試験 | ACSP 一般社団法人コンピュータ教育振興協会

機械・プラント製図技能検定

機械・プラント製図技能検定は、国家試験制度に含まれる技能検定の中の1つです。厚生労働省が定めた実施計画にもとづいて、中央職業能力開発協会が各都道府県で実施します。

3級から1級および特級、単一等級の5つの階級があり、合格者には合格証書が発行され「技能士」を名乗れるようになります。

技術士（機械部門）

公益社団法人日本技術士会が実施している技術士試験には、複数の部門があります。その中の「機械部門」を取得していると、有利になる可能性があります。

元号が令和に変わった際、試験制度も変更されました。しかし、過去問も公開されているため、比較的勉強しやすいと言えるでしょう。

参考：01 機械部門 | 公益社団法人日本技術士会

機械設計エンジニアの将来性に関するよくある質問

ここでは機械設計エンジニアに関する、よくある質問を紹介していきます。不安や疑問がある人は、ここで解消しておきましょう。

• 機械設計エンジニアに向いている人の特徴は？
• 機械設計エンジニアに必要な資格の難易度はどの程度ですか？
• 機械設計エンジニアの仕事内容はどのようなものがありますか？

機械設計エンジニアに向いている人の特徴は？

機械設計エンジニアに向いている人の特徴は以下の通りです。

• 機械いじりが好き
• 機械について学び続けるのが好き
• 機械製品の知識を持っている
• 人と関わるのが好き
• 外に出るのが好き

上記に当てはまっている人は、機械設計エンジニアへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

機械設計エンジニアに向いている人の特徴については以下の記事で詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。

関連記事：機械設計に向いている人は探究心がある人？特徴5選とスキル紹介

機械設計エンジニアに必要な資格の難易度はどの程度ですか？

今回紹介した機械設計技術者試験やCAD利用技術者試験などの資格は、いずれも簡単に取得できるものではありません。毎年実施されている試験もあるため、勉強期間は一年間を目安にすると良いでしょう。

機械設計エンジニアの仕事内容はどのようなものがありますか？

機械設計エンジニアの仕事は以下の通り、多岐にわたります。

• 企画
• 素材・技術の選定
• CADを用いた設計
• 試作品を評価するテストの実施

上流から下流までを総合的に行い、機械が動く仕組みを設計する重要な仕事です。以下の記事にて、より詳しく解説しています。

関連記事：機械設計エンジニアの仕事はコンセプト決めから？仕事内容｜5選

機械設計の将来性についてのまとめ

今回は機械設計エンジニアの将来性について解説してきました。機械設計エンジニアはAIに取って代わられない、将来性の高い仕事の1つです。

求められるスキルはこれまでとは異なるものの、エンジニアとしての需要は増え続けると考えられています。機械をいじったり作ったりするのが好きな人は、機械設計エンジニアに転職してみてはいかがでしょうか。