「運転日報にはどのような義務があるのかな......」「運転日報を記入せずに放置してしまうと罰則を受けるのかな......」と悩む経営者の方や運行管理者の方も多いのではないでしょうか。
運転日報の義務を守らなかったら、どのような罰則があるか気になりますよね。本記事では、運転日報の義務と罰則について詳しく解説します。
運行管理システムを活用し、業務効率化する方法も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事のまとめ
・転日報の作成は法律で義務づけられている
・運転日報の作成をしなかった場合、最大50万円の罰金がある
・運転日報に関する罰則を回避するにはデジタル化がおすすめ
運転日報の作成は法律で義務づけられている
運転日報の作成と保存は、一般貨物自動車運送事業者や5台以上の自動車を使用する事業者にとって法律上の義務です。
第5項関係
点呼の確実な励行を図るため、点呼を行った旨並びに報告及び指示の内容を記録し、かつ、その記録の保存を1年間義務付けたものであるが、点呼等の際には、次の事項について記録しておくこと。
安全運転管理者(道路交通法施行規則第9条の8)
乗車定員が11人以上の自動車にあっては1台、その他の自動車にあっては5台以上を使用している事業所(自動車使用の本拠)ごとに1名を選任する。
この義務は事業の透明性を保ち、安全運転管理者の適切な選任と管理のために設けられています。運転日報の記載内容には、運転者の氏名や運行時刻、走行距離など重要な項目が含まれています。
また、運転日報をきちんと管理できていない場合、罰金や罰則が課せられるため注意が必要です。企業として社会的信用を失うおそれもあるので、運転日報の作成はしっかりと記録・保存しておきましょう。
出典:国土交通省「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」
出典:警察庁「安全運転管理者等法定講習」
運転日報の作成をしなかった場合の罰則
令和4年10月1日から施行された道路交通法の改正により、運転日報を作成しない場合、安全運転管理者を選任しない事業所に対して、最大50万円の罰金が科されるようになりました。
近年、スピード違反や飲酒運転などによる悲しい事故も多くなっています。そのため、国としてもこのような罰則強化を決めたのでしょう。
罰則が強化されたことにより、安全運転管理者の選任はより重要になります。企業側も罰則を受けないように、安全運転管理者をサポートしながら社内の体制を整えてみてください。
運転日報は安全運転管理者の義務になる
運転日報の作成は安全運転管理者にとって法的義務であり、怠ると罰則が科せられます。安全運転管理者が運転日報を通して、管理する内容としては以下のとおりです。
・運転者の状況を把握する ・安全運転確保のための運行計画の作成をする ・長距離、夜間運転時の交代要員の配置を計画する ・異常気象時の安全確保の措置をおこなう ・点呼による過労、病気の確認をする ・運転者の酒気帯びの有無の確認をする ・運転日誌の備え付けと記録をする ・運転者に対する安全運転指導をする |
とくに、酒気帯びの確認の運転日報への記録は、安全運転管理者の重要な業務になるでしょう。もし、業務違反をした場合、最大50万円の罰金が科される上、企業の信用もなくなります。安全運転管理者の方は、運転日報の記入忘れがないように取り組んでください。
関連記事:運転日報の保存期間はいつまで?法律上の義務と効率化方法について解説
運転日報に関する罰則を回避するにはデジタル化がおすすめ
運転日報の罰則を回避するのにデジタル化がおすすめな理由は、4つあります。
・作業負担軽減される ・データの正確性が向上する ・稼働状況の可視化ができる ・紙の保管が必要なくなる |
詳しく解説します。
作業負担軽減される
運転日報のデジタル化は、作業負担の大幅な軽減につながります。
デジタル化によりデータの自動入力や瞬時の記録保管、エラーの削減などが可能になります。そのため、紙への手書きに比べて時間と労力を大幅に節約し、記載の精度を高められるでしょう。
交通・運輸業の経営者の方は、効率化とコスト削減を図るために、運転日報のデジタル化ツールを導入するのがおすすめです。
デジタル化にすると記載ミスが軽減され、罰則回避だけでなく日々の運営効率も向上させられます。
データの正確性が向上する
運転日報のデジタル化はデータの正確性を高め、罰則の回避にも効果的です。
デジタル化により、手書きでの記入漏れを大幅に減少できます。また、自動化された入力システムはデータの一貫性と信頼性を保証してくれるでしょう。
事故防止にもつながり法律を守れるため、企業側のリスクも大幅に改善され罰則を受ける確率も下がります。
罰則を受けず安全な運行管理をしたい方は、デジタル化の導入を検討してみてもよいのではないでしょうか。
稼働状況の可視化ができる
運転日報のデジタル化により、車両の稼働状況が明確に可視化され、効率的な運営が可能になります。デジタル化された運転日報は、運転時間や距離、ルートなどのデータをリアルタイムで分析できます。
運行計画の最適化や安全管理が容易になるため、違反や事故の減少にもつながるでしょう。違反や事故の減少により、企業評価も向上するので運転日報のデジタル化はおすすめです。
紙の保管が必要なくなる
運転日報のデジタル化は紙による保管の必要性をなくし、効率的な管理ができます。
デジタル化された日報は、物理的なスペースを必要とせず、データの検索や共有が容易になります。そのため、管理コストと時間が削減できるでしょう。
また、データのバックアップさえ取っておけば、紙の運転日報のように無くしても心配はありません。審査や調査が急に来たとしても、データを臨機応変に取出し対応できる点もデジタル化の大きなメリットです。
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運転日報の義務と罰則に関してよくある質問
運転日報の義務と罰則に関するよくある質問についても、解説していきます。
・運転日報のペーパーレスは業務に支障はないですか? ・運転日報のおすすめのアプリはありますか? |
運転日報のペーパーレスは業務に支障はないですか?
運転日報をペーパーレス化することは、業務に支障をきたすどころか、データの入力や管理、保存が簡単になり、効率アップします。
また、手書きの記録に比べてミスが減少するため、情報の精度も高められるでしょう。
運転日報をペーパーレス化し、記入時間の短縮や保管スペースの削減をしたい方は、ぜひ運転日報のデジタル化を検討してみてください。
記載ミスがなくなることで、監査や調査をされたときも安心して対応できるようになるので、ペーパーレス化はおすすめです。
運転日報のおすすめのアプリはありますか?
運転日報の義務を守り、罰則を受けないためにも、自社と相性がよいアプリを使用しましょう。どこのアプリを利用しようかと迷っている交通・運輸業の方がいれば、弊社の「ロジポケ」を検討してみてはいかがでしょうか。対応できる業務は、以下のとおりです。
・経営管理 ・運送手配 ・請求管理 ・安全教育 ・監査対策 ・採用 |
サービスを利用している交通・運輸業の事業所も、令和5年11月時点で5,000件を超えており、安心してご利用いただけます。運転日報の不備から起こる罰則を回避したい方は、お気軽にご相談ください。
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運転日報の義務と罰則についてのまとめ
運転日報の作成は法律で義務づけられており、管理を怠ると罰則を受けてしまいます。紙の運転日報を利用していると、運転管理者がミスをする場面も増えるでしょう。
運転日報の記入ミスや業務の効率化を図るためにも、運転日報のデジタル化に取り組んでみてはいかがでしょうか。