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Gマークとは安全認定の証明|申請条件と更新方法、メリット

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Gマークとは安全認定の証明|申請条件と更新方法、メリット

「Gマークとは何のためにあるのだろう......」と疑問に思う運送会社の方も多いのではないでしょうか。

Gマークについて詳しく調べるのは、手間がかかりますよね。

本記事では、Gマークとは安全認定の証明になるのか、申請条件と更新方法やメリットはどのようなものになっているか説明します。

ぜひ参考にして、Gマークについて理解してみてください。

この記事のまとめ

・Gマークとは安全に優れた運送会社の証明になる
・Gマークの認定は全日本トラック協会がしている
・Gマークを取得すると信頼性が向上するメリットがある

Gマークとは:安全に優れた運送会社の証明

Gマークとは:安全に優れた運送会社の証明

Gマークとは、安全に優れた運送会社と認められた証明のことです。

Gマークの認定は、全日本トラック協会が設定した38の評価項目※1)に基づき、安全性評価委員会が認定します。

Gマーク制度自体は2003年7月から始まり、荷主や一般消費者が安全性の高い運送会社を選択しやすくしています。

Gマークを取得・維持するには、安全管理基準を常に遵守しなければいけません。

また、事故や違反が発生した場合には速やかに対応策を講じ、安全基準に基づいての対処が必要になります。

出典:※1)国土交通省「Gマーク制度(貨物自動車運送事業安全性評価事業)」

関連記事:Gマークとは?取得条件やメリット・デメリットを徹底解説

Gマークの認定は全日本トラック協会がおこなう

Gマークの認定は全日本トラック協会(全国実施機関)がおこなう

Gマークの認定は、全日本トラック協会(全国実施機関)※1)が認定します。

Gマークは、全日本トラック協会が「安全性優良事業所」と認定した運送会社が使用できるシンボルマークです。

国土交通省がGマークの普及を促進していますが、認定自体は全日本トラック協会(全国実施機関)がおこなっているのを理解しておきましょう。

出典:※1)国土交通省「Gマーク制度(貨物自動車運送事業安全性評価事業)」

関連記事:【徹底解説】IT点呼の特徴と導入するメリット・デメリット

Gマークが設立された背景と目的

Gマークが設立された背景と目的は?

Gマークは、トラック運送事業の安全性確保を図るために設立されました。

1990年代当時、トラック運送事業の安全対策が十分におこなわれず、多くの事故が発生し問題視された経緯があります。

その後、2003年5月に貨物自動車運送事安全性評価委員会が発足しました。

このように国土交通省は、安全に依頼できる運送会社を選択しやすくする目的として、Gマーク制度を創設した経緯があります。

関連記事:テールゲートリフターの補助金制度とは?対象機器も紹介

Gマーク取得の運送会社は事故率が低い

Gマーク取得の運送会社は事故率が低い

Gマーク取得の運送会社は、事故率が低下しています。

国土交通省の調査によると、Gマークがある運送会社の事故率は、未取得の運送会社より約半分※1)の水準です。

上記の結果になっているのは、Gマークを取得した運送会社が安全に関する取り組みを積極的におこなっているためと考えられます。

安全への取り組みを実施している証明になるので、利用者に対しての信頼度も向上させられるでしょう。

出典:※1)国土交通省「Gマーク制度(貨物自動車運送事業安全性評価事業)」

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Gマークを取得するまでの6ステップ

Gマークを取得するまでの6ステップ

Gマークを取得するには、以下の6つのステップを踏む必要があります。

流れ 説明
1. 申請準備をする ・事業開始(運輸開始後)3年を経過しているのが条件になる
・Gマークの申請に必要な書類を準備する
2. 都道府県トラック協会(地方実施機関)に申請する ・都道府県トラック協会が確認をおこない全日本トラック協会に送付する
3. 全日本トラック協会(全国実施機関)に申請書、添付資料が送付される ・3つの項目を点数化し評価される
4. 安全評価委員会により審査がおこなわれる ・審査を通過した場合、認定を受ける
5. 安全性優良事業所になる ・Gマークを掲示し事業ができる
6. 継続的な改善と更新をする ・安全対策を継続的に改善し、必要に応じて認定を更新する

参考:国土交通省「Gマーク制度(貨物自動車運送事業安全性評価事業)」

Gマークを取得するには、一定の条件を満たす必要はありますが、取り組みの内容は比較的シンプルです。

上記の流れを参考にして、Gマークの取得を検討してみてください。

出典:国土交通省「Gマーク制度(貨物自動車運送事業安全性評価事業)」

【状況別】Gマーク認定の運送会社になるメリット

【状況別】Gマーク認定の運送会社になるメリット

Gマーク認定の運送会社になる9つのメリットは、以下のとおりです。

・荷主からみたメリット
・運送会社からみたメリット
・制度上のメリット

それぞれ見てみましょう。

荷主からみたメリット

荷主からみたメリットは、以下3つがあります。

・安全性の高い業者を選びやすい
・取引先からの信頼を得やすい
・確実に荷物を配送できる

荷主はGマーク認定の運送会社との取引を優先することで、荷物破損や配送遅れのリスクを軽減できます。

このように荷主側はGマーク認定の運送会社を利用すると、安全性の高い輸送サービスの提供が受けられるでしょう。

また、取引先からの信頼度を高め、新たな取引先の獲得にもつながります。

運送会社からみたメリット

運送会社からみた3つのメリットは、以下のとおりです。

・会社の評価が向上する
・安全に対する意識が明確になる
・国土交通省からの緩和措置を受けられる

Gマークは、安全に関する管理ができている証明です。

Gマークを取得している運送会社は、荷主や取引先からの信頼を獲得でき、新たな顧客獲得や取引拡大につながります。

そのほかにも、社内の安全性が向上したり、緩和措置が受けられたりと多くのメリットが得られるでしょう。

制度上のメリット

制度上のメリットは、以下5つあります。

・違反点数の消去ができる
・IT点呼の導入ができる
・点呼の優遇が受けられる
・補助条件の緩和が受けられる
・運転者の安全に関するトレーニングや研修の補助金や助成金が受けられる

Gマークは、国土交通省が定める安全性評価基準を満たした運送会社に付与されるマークです。

そのため、Gマーク認定の運送会社は、運行において高く評価を得られるメリットがあります。

Gマークに関しての詳しいメリットはGマークのついたトラックで運送する場合のメリットと取得までの流れで解説しているので、合わせてみてみてください。

Gマークに関するよくある質問

Gマークに関するよくある質問

Gマークに関するよくある質問について、5つ紹介します。

・Gマーク取得のデメリットは?
・Gマークは何の略になりますか?
・Gマークの取り消し条件は何?
・Gマークの取得率はどの程度になりますか?
・Gマークの更新はどのようにすればよいですか?

Gマーク取得のデメリットは?

Gマーク取得にも、以下のようなデメリットが存在します。

・日報や点呼などの書類作成と管理が必要で事務の負担が増える
・運転者の理解と指導が必要になる
・Gマーク取得するための仕組み作りにリソースが取られる

Gマークは法律で定められた基準以上の、取り組みをやり続ける必要があります。

また、Gマーク取得後も継続するには時間と費用が必要です。

そのためGマーク取得には、上記のようなデメリットがあることも理解しておきましょう。

Gマークは何の略になりますか?

Gマークの意味合いとしては、GOOD(良い)GROLY(繁栄)の頭文字を取った略になります。

2003年から実施されている制度で、利用者が安全な運送会社を選択しやすくする目的があります。

また、Gマークが貼られているトラックは、厳しい審査を突破して高評価を獲得できた運送会社の証明にもなるでしょう。

Gマークの取り消し条件は何?

Gマークの取り消しには、以下のような内容があります。

・Gマーク自体が取消された日から2年経過していない
・是正勧告を受けた日から3年以上経過していない

Gマーク取り消し条件についての詳しい内容はGマークの取り消し条件は?違反の種類とチェックポイントについて解説で紹介しているので、チェックしてみてください。

Gマークの取得率はどの程度になりますか?

2021年度のGマーク(安全性優良事業所)の取得率は、全8万7219社の運送会社のうち32.1%です。

上記のようにGマークの取得率は、毎年約30%前後になります。

毎年、取得率は変化していくので、具体的な取得率のデータが知りたい方は、全日本トラック協会の公式発表や年次報告で確認してみてください。

Gマークの更新はどのようにすればよいですか?

Gマークの更新には、全日本トラック協会から4月中旬に送付される「Gマーク更新のご案内」のハガキが必要です。

更新がおこなえない状態のときは、全日本トラック協会に報告し特例申請、再審査の手数料が発生するので注意しておきましょう。

Gマークに関するまとめ

まとめ

Gマークは、安全性のある運送会社を認定する制度です。

Gマークとは何かをきちんと理解し申請条件や更新、メリットを理解することで、多くの方に利用してもらえる運送会社を目指せるでしょう。

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この記事を書いたライター

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高坂 勇介

工業高校で電気技術・機械制御・自動車工学を専攻。卒業後、複数業種を経験したのち、大手プラントメーカーで非破壊検査、造船メーカーで品質・工程管理に従事。物流業者への発注業務も多数経験。現在は製造・建設業界で培った12年の知識と経験を活かし、転職専門ライターとして活動中。

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