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大型トラック整備士がきついと感じる理由と仕事内容|メリット・デメリット

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大型トラック整備士がきついと感じる理由と仕事内容|メリット・デメリット

大型トラック整備士、に限らず、物流業界での仕事には今も3K(きつい・汚い・危険)というイメージがつきまとっています。

(きついのはどのような仕事でも避けて通れない面はあるでしょう)

一方で、追い風となる状況としては近年のネットショッピングの急速な普及に伴う貨物取扱個数の増加、大型化、により物流業界においてはきつい状況が続いています。

トラック不足、とくにもっときつい大型トラック整備士はもっと不足しているので大型トラック整備士として安定需要は見込めます。

また、日本政府が掲げる「働き方改革」による労働環境の見直しなどは現場のトラック整備士さんたちにとっては大型かつ劇的な追い風であるといえます。

そんななか、世の中における「縁の下の力持ち」大型トラック・長距離トラックの日々安全な運行を支える、大型トラック整備士人材はこれからも貴重で重要な存在であり続けるでしょう。

また、大型トラック整備士になるには整備技術だけでなく整備士としての「国家資格」が必要なため、存在自体がますます貴重です。

本記事では、

  • 何が、どうきついのか?
  • いや、きついきつい言うけど、大型トラックとしてのやりがいは?
  • 大型トラック整備士の仕事内容・待遇など

について次から具体的解説していきます。

本記事を読むことで、大型トラック整備士に対するあなたの疑問がなくなります。では、早速見ていきましょう。

きついと言われている大型トラック整備士の仕事内容

きついと言われている大型トラック整備士の仕事内容

大型トラック整備士とは、文字通り大型トラックを対象に整備作業を行う自動車整備士のこと。

町中の自動車整備工場でツナギ姿で作業する整備士さん、とてもかっこいいですね。では大型トラック整備士の具体的な仕事内容を見ていきましょう。

関連記事:自動車整備士が年収1000万円を目指せる4つの方法

日常の整備点検

大型トラックに限らず、全ては安全第一。

日常的に物流会社で行う大型トラックの整備点検は、タイヤの空気圧や摩耗状態のチェックなどから始まり、

ウォッシャ液量、ブレーキ液量、ブレーキレバーの引きしろ、ランプ類がちゃんと点灯するかなどを見ます。

大型トラックの日常的な整備内容自体は普通車とあまり変わらないと言えます。

定期の整備点検

大型トラックの定期点検は、3か月に1回の点検、12か月に1回の点検が法律で義務付けられています。3か月に1回の点検では50項目の点検項目、12か月に1回の点検では99項目、1台あたり丸1日ほどかかり、また、2~3人で1組となり、大掛かりな共同整備作業となるようです。

大型トラックは、普通車に比べ点検頻度が高く、労力的にもきついといえます。

修理

日本における物流の9割(重量ベース)をしめるトラック輸送。まさに日本の心臓部ともいえる大型トラックが故障したときこそ、整備士の腕の見せ所でしょう。

普通自動車と決定的に異なるのは、やはり、大型トラックは部品ごとのサイズが大きい、多い、しかも重たいこと。

それに伴い使用する工具・機械も大きいため、オフィスワークと違い整備仕事には必然と体力が求められますのできついでしょう。

また、急な故障で出張整備、というケースもあるでしょう。

そのためか、大型トラックの整備の仕事はきつい、というイメージばかりが先行してしまうのでしょう。

関連記事:大型トラックの整備士ってどんな仕事?仕事の流れ、給料、必要な資格を一挙公開

きついと言われる大型トラック整備士と普通車整備士の違い

きついと言われる大型トラック整備士と普通車整備士の違い

次に、大型トラック整備と普通車整備の違いについてみていきましょう。

見た目で想像できる通り、大型トラックは車体の大きさ、構造設計から部品が大きく体力的にきついことは避けられません。

大型トラックは1年に1回車検がある

貨物運送用、車両総重量8t以上の大型トラックは1年に1回、必ず車検を通すことが法律で定められています。

一方、普通車の車検は2年に1度と定められています。点検の間は当然トラックは稼働できないため、事業者側からすると売上ロスにつながるためきついです。

整備点検や頻度に決まりがある

普通車の車検もそうですが、大型トラックでは点検整備箇所や頻度などが厳格に定められています。

おもに、

  1. 外周検査
  2. 黒煙検査
  3. ブレーキ検査

と大きく3項目に分かれます。

① 外周検査は文字通り、大型トラックにおける外装部分の検査です。

主な外周検査項目として、点灯、ワイパー、ウオッシャー、タイヤやホイール、が挙げられます。

② 黒煙検査は、大型トラックのエンジン部分の検査を言います。

排気ガスの粒子状態の調査を行い、エンジン部の調子を見ます。

③ ブレーキ検査は、大型トラックの前輪ブレーキ、後輪ブレーキ、サイドブレーキ、の点検を行います。

貨物を載せ、重量が半端ない大型トラックが安全に走るうえで、最も重要な整備対象箇所といえるでしょう。

特に大型トラックのブレーキパーツは劣化が激しく、損傷・破損の場合は交換の対象となります。

大型トラックは車体整備に時間がかかる

普通車の整備にくらべ、大型トラックは車体が大きく、点検整備・部品交換一つとっても多くの時間がかかりしかもきつい、のは容易に想像ができます。

大型なトラック車体の清掃や、冬場・早朝からの整備やタイヤのホイールナットの開け閉めひとつとっても、きついですよね。

なおかつ、大型部品の運搬、交換、装着には体力のみならず正確性が求められます。体力的にきつい仕事となるのは避けられません。

顧客から迅速で正確な作業が求められる

大型トラックは商用がメイン。事業者は整備期間中トラックを稼働させられない・・・イコール売上機会ロス。

事業者にとってこれはきつい。そのため、普通車の整備よりも手間・体力が求められきついにもかかわらず、大型トラックの整備は完了までに短納期を求められる傾向にあると言えます。

もちろん案件にもよりますが、納期的にもきついといえるでしょう。

きついと言われる大型トラック整備士のデメリット|3選

きついと言われる大型トラック整備士のデメリット|3選

では次に、大型トラック整備士のきつい面(デメリット)・良い面(メリット)を見ていきたいと思います。まずはきつい面から見ていきます。

普通車と比べて手間と労力がかかる

普通自動車と決定的に異なるのは、やはり、大型トラックは部品ごとのサイズが大きい、多い(部位によっては)しかも重たいことでしょう。

トラック車体の大きさがそもそも見た目から異なるため、きついのは容易に想像できると思います。

それに伴い使用する工具・機械も大型化するため、必然と整備に体力が求められると言えます。

トラック修理が一般的にきつい、というイメージを持たれる所以かもしれませんね。

顧客から迅速で正確な作業が求められる

急なトラブルへの対応、は普通車も大型トラックも同様に求められますが、大型トラックの場合、商用がメインなため早急な修理対応が求められることは珍しくないようです。

特に長距離を走る大型トラックにもしものことが起きたらを考えると、緊急かつ責任を持った対応が求められます。

動けなくなったトラックの夜間出張整備や冬の早朝整備など、メンタル的にもきつい場面は訪れます。

とはいえ、大型トラック整備士に限らず全ての仕事において、急なトラブルは起きます。時としてきついのは避けて通れません。

急なトラブルに対応しなければいけない

冒頭にも書いたとおり、大型トラック整備士に限らず、物流業界でのお仕事にはまだまだ3K「きつい・汚い・危険」というイメージがつきまとっています。

直近の国土交通省の調査では、大型トラック整備士のみならず、自動車整備士業界全体で人手不足が顕在化しているようです。

大型トラックの整備の仕事は、箇所ごとに1台を数人で取り掛かるのが一般的です。

新たに整備士人材が集まりにくく、既存の人員できつい業務を回さなければいけない、休みが取れない!?なんてことも。

きついと言われる大型トラック整備士のメリット|3選

きついと言われる大型トラック整備士のメリット|3選

きつい面ばかりを見てきましたが、今度は、大型トラック整備士の良い面を見ていきたいと思います。

自動車全般の整備に守備範囲が広がる

大型トラック整備の経験値を身につけることで、資格柄どんな車種でも整備ができるようになると言えます。

世の中の自動車整備士と比較し、自身の進路を考えていくうえで、これは大きな強みになりますね。

大型トラックの仕組みに詳しくなれる

普通車と異なり、大型トラックは特殊な構造をしているものも多く、自ずと整備方法も異なります。

当然ながら、大型トラックの仕組みに詳しくなれます。自動車の整備士として、これも強いですね。

需要が高く仕事に困らない

AIが既存の仕事(特にホワイトカラー分野におけるルーチン仕事)にとって代わっている昨今ですが、物流業界での、

トラック整備等特に人の手からの代替が難しい専門的な分野においては今後も仕事は無くならず、安定的に需要はあるでしょう。

特に、後述しますが大型トラック整備士に必要な「二級ジーゼル自動車整備士」という資格保有者は自動車整備士全体においても少なく、仕事自体の需要は今後も安定するでしょう。

また、政府が掲げる「働き方改革」による労働環境整備(労働時間など)やネットショッピングの拡大による宅配荷物量の拡大、

などは大型トラック整備士業界にとって追い風と言えます。総じて、大型トラック整備士という職種自体が強みである、と言えます。

関連記事:運送業界の資格12選!転職や開業に役立つ資格と対策は?

きついと言われる大型トラックの整備士になる方法

きついと言われる大型トラックの整備士になる方法

大型トラック整備士になるために必要な資格について見ていきます。

大型トラックの整備に必要な資格は、二級自動車整備士のくくりにある「二級ジーゼル自動車整備士」、という資格で、一定期間以上の整備実務経験が必要となります。

加えて、独学または専門学校へ通いながら知識を深めて試験に合格、という過程を経る必要があります。

関連記事:無資格・未経験で整備士を始める3つの方法

きついと言われる大型トラックの整備士:おすすめ求人の特徴

きついと言われる大型トラックの整備士:おすすめ求人の特徴

大型トラック整備士としての進路・キャリアを考えるとき、自身の性格や転職先・就職先との相性も重要になります。以下、主な働き先や適性を見ていきます。

大型トラックを所有している運送会社をまずイメージすると思いますが、乗用車・小型~大型トラック・特殊車両まで、様々な車両の整備を行う企業もあるようです。

企業規模も様々、家族経営的な会社から超有名な大企業の子会社まで、自身の志向や希望する進路に合わせ、転職先・就職先を選べばよいと思います。

また、給与等の条件だけでなく、大型トラック整備はチームプレー的要素も強いことから勤め先との相性も重要となるでしょう。

関連記事:【40代・50代】整備士は何歳まで働ける?年齢ごとの転職・就職を考える

きついと言われる大型トラックの整備士:向いている人の特徴

きついと言われる大型トラックの整備士:向いている人の特徴

重たい貨物を載せて時には長距離を走る大型トラックの整備仕事。このような人が向いているといえます。

  • 整備ミスが許されないため、何よりも正確に整備仕事をひたすら行える人
  • きつい仕事でもとにかく車(トラック)が大好き、というオタク志向な人も大型トラック整備士に向いているでしょう
  • 大型トラック整備はチームプレーである傾向が強いため、他人と積極的に関われる人

関連記事:トラック整備の基本的な知識とは?日常点検に使える工具を解説!

大型トラックの整備士はきついのかに関するまとめ

大型トラックの整備士はきついのかに関するまとめ

以上、大型トラック整備士の仕事内容や求められる資格、お給料事情、将来性、メリットデメリットについてみてきました。

きつい仕事の半面、大型トラックの整備という仕事内容自体が特殊なため進路を考えるうえで大きな強みになることについて書きました。

何より、颯爽と走るトラックは格好いいですよね。整備士として、あなたの転職活動が成功することを祈ります。

また、YouTubeで大型トラックの整備士の動画もアップされていますのでぜひご覧ください。

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この記事を書いたライター

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高坂 勇介

工業高校で電気技術・機械制御・自動車工学を専攻。卒業後、複数業種を経験したのち、大手プラントメーカーで非破壊検査、造船メーカーで品質・工程管理に従事。物流業者への発注業務も多数経験。現在は製造・建設業界で培った12年の知識と経験を活かし、転職専門ライターとして活動中。

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