「トラック運転手を辞めたい...でも、やっぱり辞めない方がいいのかな...」「失業保険とか保険の切り替えとか難しくてよくわからないし…」
同じ業界でもっとよい会社に転職するには、何から始めればいいかわからないですよね。
本記事では、トラック運転手を辞めたいと思っている人向けに辞める判断基準や辞めた後の流れ、円満退職のコツ、転職先を探す上での注意ポイントなど解説します。
退職から転職までのアクションプランが把握できますので、最後まで読んでみてください。
トラック運転手がやめたいと思う6つの理由
こちらではトラック運転手が辞めたいと思うよくある理由を5つ紹介します。
拘束時間が長いから
一般的に、労働時間は1日8時間とすることが労働基準法で定められています。
ただし、トラック運転手のように長時間の移動が不可欠である特殊な仕事に関しては、例外として1日13時間までの労働が許可されています。
そのため、トラック運転手の労働時間は必然的に長くなる傾向があるのです。
厚生労働省の調査によると、トラック運転手の平均拘束時間は、泊付き輸送担当で12.7時間という結果でした。
あくまで平均の数値であるため、実際には12.7時間以上拘束されている人もいます。
このように、拘束時間が長いことが私生活へ支障をきたし、「辞めたい」と思う人は少なくありません。
関連記事:ダンプ運転手を辞めたい時はどうする?退職・転職の流れを紹介
肉体的な負担がきついから
トラック運転手の仕事は、基本的に肉体的な負担が大きい特徴があります。
運転好きな方だとしても、長時間の運転によって腰痛や肩こりを発症する人も少なくありません。
また、長距離配送でなかったとしても、荷物の積み下ろし作業の繰り返しによって体を酷使することもあるのです。
このような労働環境下で、年齢を重ねるごとに肉体的な負担に耐えられなくなり、トラック運転手を引退する人が多くいます。
関連記事:きついはずのトラック運転手を続けるのはなぜ?トラックを走らせる歓びとは
残業代がつかないから
トラック運転手の仕事の特徴の1つに「手待ち時間」があります。
手待ち時間とは、具体的な作業をしているわけではないが、指示を待って待機している状態の時間を指します。
厚生労働省の調査によると、トラック運転手の手持ち時間は1日平均48分です。
手待ち時間は自由が許される休息時間とは違うため、本来は労働時間とみなされるものです。
しかし、業者の中には手待ち時間を労働時間をみなさず、手待ち時間によって残業が発生した際に残業代を払わない業者もいます。
同様に、明らかに早めに出勤して準備をしなければ間に合わないようなノルマがある場合も「出勤時間前なので労働時間とはみなさない」というスタンスの業者も一部ですがいるようです。
このような労働環境にいるために、仕事に対するモチベーションが下がって「辞めたい」と思うトラック運転手もいます。
参考:「トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)」(厚生労働省)
理由は特にないがなんとなく辞めたい
トラック運転手の仕事は、担当次第では単純作業の繰り返しになることがあります。
毎日同じルートを運転して、同じように荷物の積み下ろしをするなどの作業です。
そういった日々を繰り返すうちに「特に何が嫌なわけでもないが、飽きてきたので辞めたい」という人もいます。
入社したばかりだけど辞めたい
トラック運転手になりたての頃は、上司が横乗りしてくれたり、助手的な仕事を任されたりなど、新人に対するサポートや配慮があるのが一般的です。
しかし、仕事を覚えるようになると、徐々に任される業務量や責任が増えていきます。
そういった環境の変化に耐えられず、入社して間もないタイミングで辞めてしまう人もいます。
関連記事:トラック運転手はすぐ辞めるって本当?辞め時の判断基準とは
トラック運転手をやめたいときに確認したい6つの判断基準
社会人として日々仕事をしていれば、誰しも一度は「辞めたい」と思うことがあるでしょう。
しかし、仕事を辞めることにはメリットもあればデメリットも当然あります。
そこでこちらでは、トラック運転手を辞めたい時に「辞めるかどうか」を判断する基準を6つ紹介します。
労働時間
トラック運転手の仕事は運転や荷物の積み下ろし以外にも、手待ち時間や待機時間などの非生産的な時間が発生するせいで、拘束時間が長くなりがちです。
労働基準法上では、残業時間は1週当たり45時間までとなっていますが、トラック運転手のような特殊な仕事は例外です。
管轄内の労働基準監督署に届出をして、36協定を結んでいる運送業者に限っては、年間の拘束時間が3516時間を超えない範囲おいて、1ヶ月320時間まで延長が可能となっています。
全日本トラック協会の調査によれば、令和3年における大型トラック運転手の年間平均労働時間は2544時間、中小型トラック運転手の労働時間は2484時間です。
これらの平均労働時間と比較して、明らかに労働時間が長い場合は転職を検討した方がいいかもしれません。
関連記事:ドライバーの労働時間は働き方改革でどう変わった?ルールを解説
給料水準と残業代
トラック運転手の給料は、労働時間や作業内容、運転するトラックのサイズの他、担当するエリアや年代によって異なります。
全日本トラック協会が調査した資料と見比べて、自分の給料が適切かどうかを判断してみて下さい。
また、給料と同じくらい重要なのが「残業代」です。
残業代は、業者によっては「みなし残業手当」と呼ばれる固定金額を毎月支給することで、実際の残業時間よりも少なくカウントされてしまう場合が多くあります。
中には36協定を結ぶこともなく、「60時間までがみなし残業代」として支給金額に含むという運送業者もいるようです。
給与明細書を見て、残業代が適切に支給されているかどうか確認しましょう。
参考:2021 年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態
関連記事:ブラックな運送会社とは?見極める7つの方法と優良な運送会社の特徴を一挙にご紹介!
職場の人間関係
ひと昔ほどではないにしても、運送業界では一部で陰湿な嫌がらせ行為やパラハラが常態化していることがあります。
執拗に叱責されたり、配車の際に毎回順番を最後に回されたり、配送先で中々屋内に運ばせてくれなかったりなどです。
トラック運転手の主な仕事は運転ですが、こういった職場や関係先での人間関係に大きな問題があり、修復が不可能な場合は、転職を検討した方がいいかもしれません。
仕事内容
トラック運転手の仕事は、基本的に肉体労働です。加齢とともに、昔はなんなくこなしていた作業がスムーズにできなくなることもあります。
翌日に疲れを持ち越していたり、休日明けに倦怠感が残っていたりすれば、肉体的な限界が近づいているかもしれません。
特に手積みや手卸しなどは、トラック運転手として一番体力が必要な作業です。年齢的な限界を感じたら、別のポジションに変えてもらうか、転職を検討した方がいいでしょう。
トラックの管理・点検に関する体制
トラック運転手には、自分が運転するトラックの管理及び始業前点検が義務付けられています。
同様に、法定点検や法定検査は会社が専門業者に依頼しておこなうのが一般的です。
しかし、中には検査費用を惜しんで、自社で簡易的に検査をおこなう業者もいます。
もしもこのような悪習がある環境で働いているのであれば、いつ事故を起こしてもおかしくありません。
トラックは運送業者の大事な商売道具です。安全対策への配慮が足りない業者に居続けることは、自分の命を危険に晒し続けることと同じですので、早めの転職をオススメします。
トラックの事故・保険に関する体制
健全な運送業者は、トラックの事故対策や保険への加入をきちんとおこなっています。
運行管理者による安全講習や、事故防止の勧告活動などを会社がきちんとおこなっていない場合は、少し警戒した方がいいでしょう。
また、保険に関しても注意が必要です。
車検時に入る強制賠償保険や対人・対物に関しては法令で定められているため加入してることが多いですが、自損や過失での車両保険には加入していない業者もいる可能性があります。
事故の時の対処方法やトラック運転手の責任をどこまで負うのか、会社に確認を取り、その内容があまりにお粗末である場合は、事故が起きる前に新しい職場を検討した方がいいでしょう。
トラック運転手をやめたい人も安心?転職しやすい2つの理由
こちらではトラック運転手が転職しやすい理由を解説します。
運送業界の動向を理解することで、なぜトラック運転手が転職しがちなのか、構造的な理由を理解できるはずです。
トラック運転手は売り手市場だから
運送業界は、大型トラック運転手を筆頭に、長い間人手不足に悩まされています。
そのような状況下でEC通販が浸透し、コロナ禍の影響で巣篭もり需要が高まったために、人手不足はますます深刻化しているのが現状です。
また、運送業界は「トラック運転手の高齢化」という問題にも直面しています。
そもそも免許を所有しない若者が増えただけでなく、免許制度の変更によって普通自動車免許で2tトラックを運転することができなくなりました。
このように複数の要因が相まって、トラック運転手の人手不足は未だ解消の目処が立っていません。
今の職場を辞めても、新しいトラック運転手を雇いたい業者は山ほどいるため、トラック運転手は売り手市場になっていると言えます。
関連記事:中卒ではトラック運転手がおすすめ!給料・仕事内容・理由を詳しく説明
高待遇の会社が見つかりやすいから
運送業者は、新しい人材を獲得するためにあらゆる策を講じて、求人を出しています。
給与面での待遇はもちろん、福利厚生を充実させたり、複数の手当を支給したり、新しい免許の取得を経済的に支援したりする企業も少なくないのです。
このように、高待遇で採用してくれる転職先の選択肢が多いことも、トラック運転手が転職をしたくなる要因の1つでしょう。
関連記事:いい運送会社の選び方とは?大手運送会社やサイズ別トラックドライバーの収入などを紹介
トラック運転手をやめたいと思ったときの行動|6選
こちらでは「トラック運転手を辞める」と決断した人が、どうすればスムーズに辞められるのか流れを解説します。
1.転職活動を始める
辞めると決めたら、最初にしておきたいことは転職活動です。
トラック運転手が慢性的に人手不足であるとはいえ、転職活動は早めに始めることをオススメします。
時間に余裕がある方が選択肢が増えますし、焦って転職先を選ぶ必要もなくなります。
人材紹介サービスや転職エージェントサービスはたくさんあるので、一通りアカウント登録をするところから始めてみるといいでしょう。
2.会社に退職の意思を伝える
まずは会社の上司に退職の意思を伝えましょう。
退職届の提出は法律上の義務ではないため、会社から求められた場合にのみ作成します。
退職を申し出る時期は、遅くとも退職日の1ヶ月前までが一般的です。
法的には最短2週間前でも問題ありませんが、会社に極力迷惑をかけずに円満退社をしたいのであれば、1ヶ月前までに伝えることをオススメします。
退職を申し出る時期に関しては、会社ごとに就業規則で定められていることがあるので、事前に労働契約書を確認しましょう。
3.関係者へのあいさつ回りをする
退職する意思を伝えたら、次に関係者への挨拶回りをします。
同僚や上司はもちろん、お世話になった荷主や配送先などに退職する旨を伝えましょう。
挨拶が必要な相手が多い場合は、リストを作ってスケジュールを立てることをオススメします。
同時に、後任がいれば引き継ぎをしましょう。
自分が抜けても極力会社に迷惑がかからないように配慮することが、円満退職の秘訣です。
4.転職先まで時間が空く場合は保険関係の手続きをする
退職後、すぐに転職せずに時間が空く場合は、保険関係の手続きを済ませましょう。
1つは「雇用保険」の手続きです。ハローワークで求職の申し込みをしましょう。
その後、雇用保険説明会に出席すれば、失業手当をもらえるようになります。
なお、雇用保険の申請期限は2年となっています。
その期間を過ぎると、失業手当をもらえなくなるので注意が必要です。
次に必要な手続きが「健康保険の変更手続き」です。変更後の選択肢には以下の3つの選択肢があります。
- それまで加入していた健康保険の任意継続被保険者制度を利用する
- 国民健康保険に加入する
- 家族の扶養に入る
どちらを選ぶかによって手続きが異なるため、会社や健康保険組合に確認を取りましょう。
さらに、「年金の種別変更」も必要です。在職中は「第2号被保険者」ですが、離職すると「第1号被保険者」または「第3号被保険者」になります。
詳しい手続き方法は、各市町村の役場窓口かホームページで確認してみて下さい。
種別変更を忘れて未納期間が発生してしまうと、後日請求されることになるので注意が必要です。
5.有休消化をする
退職日が確定したら、有給を消化しましょう。
どれだけ社内が人手不足で忙しかったとしても、退職が決まった社員の有休消化を止める権利は会社にありません。
どうしても有休消化が難しい場合、例外的に会社が有給の買取をすることもありますが、原則として有給の買取は違法行為になります。
労働基準法39条で「一定の要件を満たした全ての労働者に対して、年次有給休暇を与えなければならない」とされているためです。
有給の消化は労働者の真っ当な権利ですので、きちんと消化して退職しましょう。
6.未払いの残業代を請求する
忘れてはならないのが「未払い残業代」の請求です。
トラック運転手は、長年の業界の名残で残業代が未払いになりやすい傾向があります。
しかし、残業代の未払いは労働基準法第38条に違反する行為です。
仮に会社と労働者との間で、未払いに関する合意があったとしても、その合意自体が法律に反しているため無効となります。
請求に対して会社が対応してくれない場合は、労働基準監督署や弁護士に相談しましょう。
お世話になった会社に対して敵対するような行動は気が引けるかもしれませんが、働いた分の残業代はきちんと清算してから退職することをオススメします。
トラック運転手をやめたいときに円満退職する3つの理由
こちらでは、トラック運転手を辞めたい人が円満退職をするためのコツを3つ紹介します。
退職の意思を伝えるタイミングを考慮する
退職の意思を会社に伝える際は、タイミングを十分に考慮しましょう。
法的には退職日の2週間前までに伝えれば問題ないとされていますが、実際に2週間前に伝えてしまうと会社側の心象が悪くなります。
関係者への挨拶回りや後任への引き継ぎが必要ですので、余裕を持って遅くとも退職日の1ヶ月前には伝えることをオススメします。
なお、会社によっては就業規則で「退職を申し出る際は●ヶ月前までに申告しなければならない」などと、ルールが決められていることがあるので注意が必要です。
就業規則を確認した上で、余裕を持って早めに伝えるようにしましょう。
退職理由の伝え方に注意する
退職の意思を伝える際は、退職理由の伝え方に注意しましょう。
ポイントとしては、必ずしも本音を伝える必要はないということです。
仮に本当の退職理由が、
・苦手な人が職場にいる
・今の業務内容に不満がある
・待遇が良い会社から声がかかっている
などの理由だとしても、それらを正直に話す必要はありません。
わざわざ角を立てるメリットは基本的にないので、
・肉体的に業務を続けることが難しくなった
・家族とのすれ違いが増えてきた
・新しい業界に挑戦したいと思っている
などの理由を伝えると良いでしょう。
退職の意思を伝えた後は、保険の切り替えや有休消化、残業代の請求など、退職するまでに会社との様々なやり取りが残っています。
退職理由を正直に伝えたせいで関係性が悪化すれば、円満退職が難しくなってしまうでしょう。
本音と建前を分けて、適切な退職理由を伝えることが円満退職のポイントです。
退職代行を活用する
自力で退職することがが難しい場合もあるでしょう。
例えば、
- 上司が聞き入れてくれない
- 辞めないようにとプレッシャーをかけてくる
- 「辞めるなら●●をしてから」と無茶なノルマを課せられる
- ずるずると退職日を延ばされる
などです。
このような状況であれば、「退職代行サービス」を活用する手段があります。
退職代行サービスとは、退職したい本人の代わりに代行業者が会社に退職の意思を伝え、有休消化や未払いの残業代の清算、交渉ごとなどを代行してくれるものです。
依頼人は直接会社とやり取りをすることなく、スムーズに退職できるため、近年はこういったサービスを活用して退職する会社員が増えつつあります。
自力で円満退職することが困難であると判断したら、面倒ごとを代行サービスに任せることで、転職活動に専念することができるでしょう。
関連記事:トラックドライバーは転職・就職に有利?未経験でもわかる年収や業界状況について
トラック運転手をやめたくてもやめられないときの対処法
トラック運転手をやめたいけどすぐに辞めれない理由のある人も多いかもしれません。
長くトラック運転手をやっているといろいろなことが起こり、積み重なりなかなかやめれなくなることがあります。その理由は、次のようなことが多いです。
修理代や事故の弁償がある
長い間トラック運転手をやっていると無事故で何年もというよりもやはり事故やトラックの点検不足による故障などが起こります。
その時に事故の過失分が本人負担になったりする会社もあります。点検も会社が法定点検をしっかりしないためにトラックが故障する場合もあります。
修理代が本人負担という会社もあるため、そういう場合は弁護士に間に入れて話を進めるのが妥当といえるでしょう。
同僚や上司が気になり辞めることが出来ない
忙しい会社であったり、毎日毎日仕事が多く同僚や上司が頑張って仕事をやっているのに、自分が辞めることでみんなに負担が増えることが分かっていたりするとなかなか辞めたいと言い出しにくい事もあります。
同僚と個人的な付き合いがあってよく休みに趣味などを通じた付き合いがあると自分だけがトラック運転手を辞めると言い出し辛いです。
しかし、会社を辞めてはいけない法律はありません。労働基準法でも原則として2週間以内に申し出れば、退職は認められるとされています。
法律を盾にして、堂々と退職を申し出ましょう。
関連記事:トラック運転手が働くなら大手か中小どっち?大手・中小を徹底比較
トラック運転手をやめたい:転職先を探す3つのコツ
トラック運転手が転職先を探す時は何に気をつければいいのか、3つのコツを紹介します。
知り合いの紹介で転職する
知り合いの紹介のメリットは、求人サイトに載っていない情報を知った上で転職できる点です。
基本的に求人サイトには、ポジティブな情報しか掲載されていません。
どの運送会社も人手不足のため、少しでも魅力的な会社だと感じてもらえるように、ポジティブな情報を掲載しています。
しかし、どこの会社でも実際に働いてみるとネガティブな側面はあるものです。
高速代の扱いはどうしているのか、残業代の計算方法は妥当かなど、現場で働いている人しか知り得ない情報があります。
その点、知り合いからの紹介であれば、事前に会社内部の詳細をリサーチできます。
そのため、同じ業界内で転職をしようと考えているのなら、普段からトラック運転手仲間を増やして、情報交換をするようにしておくといいでしょう。
求人サイトを活用する
2つ目のコツは、求人サイトの活用です。
最近ではトラック運転手を目指す人に適したドライバー専門の求人サイトもありますし、トラック運転手を辞めた人の体験談を掲載しているサイトも散見されます。
すでに転職先の候補として決めている会社がある場合も、待遇面で比較対象を探すのに活用できるでしょう。
「もっと良い会社があったのに存在を知らなかった」と後悔しないように、求人サイトを活用して積極的に情報収集することをオススメします。
トラック運転手専門のエージェントサービスを活用する
近年は転職活動の際に「エージェントサービス」を活用することが増えています。
よく求人サイトと混同されがちですが、根本的にサービス内容が異なります。
求人サイトは、転職したい人が自分で自分に合う求人情報を探すためのものです。
一方でエージェントサービスは、転職支援のプロが転職希望者の強みや個性を理解した上で、最適な求人企業を紹介してくれるサービスです。
サービスが手厚いエージェントサービスの中には、事前のカウンセリング、職務経歴書の書き方や面接のアドバイス、入社後のサポートなどをしてくれるものもあります。
他にも、非公開求人を紹介してもらえたり、求人広告には掲載されていない企業の詳細情報を共有してもらたりなど、様々なメリットを享受できます。
なお、転職エージェントサービスは無料で利用できることが多いです。
トラック運転手専門の人材紹介サービスもあるので、興味がある方は活用してみて下さい。
トラック運転手をやめたい:転職先選びの注意ポイント
トラック運転手の仕事は、一般的なデスクワークとは勝手が異なります。
法令を遵守しているか、どのような取引先と契約しているか、安全対策に配慮しているかなど、会社のスタンスや組織作りへの姿勢が、働き手の労働環境にダイレクトに影響を与えやすいです。
そこで、こちらではトラック運転手が転職先を選ぶ際に注意したいポイントを3つ紹介します。
雇用形態は正確に情報開示されているか
1つ目に注意したいのは、雇用形態に関する情報を正確に開示しているかです。
主に注意したい給与、勤務時間、福利厚生、資格支援制度、経験についてそれぞれ解説します。
・給与
月給や日給を確認するのはもちろんのこと、賞与や残業代、手当についてよく確認しましょう。
特に残業代は、手待ち時間や出勤前の業務が残業としてカウントされなかったり、それらの時間と休憩時間との境目が曖昧になっていたりすることがあるので注意が必要です。
求人情報に記載されていない場合は、会社に問い合わせるか面接時に質問してみましょう。
・勤務時間
勤務時間についても慎重に見定める必要があります。
仮に平均勤務時間が公開されていたとしても、あくまで平均なので、それ以上の時間働く可能性もあるでしょう。
特に、長距離トラック運転手は勤務時間が長く、夜勤も多い傾向にあります。
生活が不規則になって体を壊したり、家族から反対されたりすることも珍しくないので、注意が必要です。
・経験の有無
求人情報内に「経験者優遇」「経験者限定」と記載している場合、トラック運転手経験者の方は採用される可能性が高まります。
ただし、一言に経験と言っても運送業者ごとに担当業務の内容は微妙に異なるため、本当に自分の経験が活かせるかどうかは事前に確認が必要です。
具体的な経験内容が求人情報に記載されていない場合は、会社に問い合わせるか面接時に質問してみましょう。
・福利厚生
世帯持ちの方には家族手当や住宅手当がつくことがあります。
手当の有無によって収入は大きく変わるため、しっかり確認しましょう。
また、単身者の方には社員寮や食事のまかないがついていることもあります。
トラック運転手は生活が不規則になりがちで、自炊がおろそかになり、栄養バランスを崩しやすい側面があるので、こういったサポート環境があることは大きなプラスになります。
基本的に求人情報には福利厚生に関する情報が掲載されているので、求人サイトを見る際は必ず確認しましょう。
・資格支援制度
トラック運転手にとって、転職先に資格支援制度があるかどうかは重要です。
例えば、現在中型トラックを担当していて、大型トラックやフォークリフトを扱えるようになりたい場合、新たに免許を取得する必要があります。
免許の取得には当然時間もお金もかかるので、トラック運転手の仕事をしながら取得するのは中々難しいでしょう。
その点、資格支援制度があれば、取得費用を支給してもらうなどのバックアップを受けられます。
今後トラック運転手としてのキャリアアップを目指すのであれば、資格支援制度は大きな助けとなるでしょう。
信頼性がある会社か
2つ目のポイントは、信頼性のある会社かどうかです。
信頼性を測る基準の1つは、会社の立ち位置です。
一言に運送業者と言っても、業界での序列が高い業者もいれば、低い業者もいます。
例えば、荷主と直接契約を結んでいる業者は収益性が高く、運転手の扱いも丁寧な傾向があります。
一方で、下請け・孫請け業者は収益性が低いため、必然的にトラック運転手の待遇や扱いも悪くなりがちです。
- 取引相手はどのような会社なのか
- 荷主と直接契約をしている会社なのか
上記の2点に留意すると良いでしょう。
2つ目の基準は、安全対策への取り組み方です。
トラック運転手の仕事は常に事故の危険性と向き合い続ける大変な仕事です。
会社が安全対策への取り組みを怠ると、事故の温床となり、最悪の場合は怪我で2度と仕事ができなくなる可能性もあります。
安全管理マニュアルはあるのか、運行管理士の指導はあるのか、車両の装備は十分かなど、可能な限り情報を開示してもらいましょう。
3つ目の基準は、きちんと点検や洗車をしているかです。
整備不良があれば、自分自身の命を危険にさらすどころか、事故を起こして加害者になり、一生を台無しにする可能性があります。
トラックを整備する時間がきちんと勤務時間に組み込まれているか、確認することをオススメします。
頻繁に求人を出していないか
3つ目のポイントは「求人を出す頻度」です。
一概には言えませんが、頻繁に求人を出している運送業者は、会社員が入ってもすぐに辞めている可能性が少なからずあります。
そして、そういう業者に限って求人情報が好条件であることが少なくありません。
同じ轍を踏めば、面倒な事務手続きや大変な転職活動をもう1度することになります。
そのため、あまりに好条件な求人を見かけた時は、求人を出す頻度に注目してみるのも有効です。
【体験談】トラック運転手をやめた人の感想
こちらでは、実際にトラック運転手を辞めた人の感想を紹介します。
本当に辞めた方がいいのか、それとも続けた方がいいのかを考える参考にしてみて下さい。
体験談①生活が不規則で妻とのすれ違いが増えた
・Sさん(30代女性)
頑張り次第で高収入も可能であることが、大型トラック運転手になったきっかけでした。
しかし、いざなってみると想像以上に拘束時間が長く、急な休みをとることも難しかったです。
子供が小さかったこともあり、家に入れる時はできるだけいようと頑張りましたが、夜は配送、荷受けは午前中、午後は積み下ろし作業という感じで、いつ働いていつ休んでいるんだか自分でもわからなくなっていました。
子供にも会えず、夫からも心配され、精神的にも肉体的にも限界がきて、辞めることにしました。
今は短距離のルート配送に転職したので、無理せずワークライフバランスが取れています。
体験談②大変な割に給与が低かった
・Tさん(40代男性)
運送がメインだと思っていたのですが、思っていたよりも手積み手降ろしの作業が多い会社でした。
毎日体がバキバキになるくらい働いて、「給料これだけ?」というのが正直な感想です。
運転自体は好きですし、大型免許を活かせる職場は他にもあると思い、転職を決意しました。
今の会社はそこそこ大きいところなので残業はあまりできないですが、その分基本給には満足していますし、手積み手降ろしの作業がないところも気に入っています。
体験談③コンプラに厳し過ぎる会社だった
・Kさん(30代男性)
正直、まだまだ元気なので働きまくって残業代でがっつり稼ごうという気持ちで、最初に会社に入りました。
しかし、働き方改革の影響なのか、実際はコンプラにかなり厳しい会社で、ほとんど残業をさせてもらえず、思っていたような収入は得られませんでした。
コンプラが緩い会社に転職するというと聞こえは悪いですが、労働基準法を守りつつ、ちゃんと残業ができる会社がないかと思い、私の場合はエージェントサービスを活用しました。
自分の今の不満や今後の希望を理解した上で、相性の良い企業を紹介してもらえたので、かなり感謝しています。
トラック運転手をやめたい人に関してよくある質問
最後に、トラック運転手に関してよくある質問に回答します。
トラック運転手はいつまで働ける?
トラック運転手の求人は、他の職種と比べて応募可能な年齢が比較的高い傾向にあります。
40〜50代の人が採用されることも珍しいことではありません。
国土交通省の調査を見る限り、60代で現役のトラック運転手もかなりいます。
一方で、一部の中小運送業者や大手業者の中には、就業規則で60歳を定年としているところもあります。
トラック運転手への転職を家族にやめてほしいと言われたら?
トラック運転手への転職を家族に反対された場合、主に2つの対応策があります。
1つは、今の職場と比較して転職するメリットがあることを伝えるのです。
給与面、人間関係、福利厚生など、情報を整理して伝えてあげましょう。
もう1つは、安全面に関するフォローです。
転職先として検討している会社が安全対策に力を入れているのであれば、具体的な業務内容や安全対策の内容を共有してあげましょう。
相手が何に不安を感じているのかを理解し、1つずつ丁寧に不安を払拭してあげるのがポイントです。
労働環境があまりに悪い時は?
昨今は運輸局の監査等が厳しくなっているとはいえ、まだまだ運輸業界の労働環境は他の業種に比べて改善が必要と言われています。
拘束時間があまりに長い、残業時間が多すぎる、休日の取得が15日以上取得できないなどの労働環境であれば、転職を検討した方がいいでしょう。
トラック運転手をやめたい人についてのまとめ
トラック運転手がやめたい理由は長時間労働、低賃金、過酷な労働環境です。
やめる前に労働環境の改善を試みること、自分のスキルを活かせる転職先を探すこと、正確な退職手続きを行うことが重要です。
退職後は再教育や資格取得、新しいキャリアを築くためのサポートを利用しましょう。
ドライバーの仕事をお探しの方へ
ドライバーキャリアは、運送・物流業界に特化した転職支援サービスです。
- 希望条件に合う求人のご紹介
- 履歴書など書類作成のサポート
- 企業との条件交渉/面接日程の調整
無料でご利用いただけますので、ぜひご活用ください。
求人を検索する(無料)