「年齢的に30歳・40歳になっているし未経験で自動車整備士になるのはムリかな...」「自動車についての知識はあるけど資格を取る費用がなくて厳しい...」
自動車整備士になりたいけど、年齢や資金面で「就職・転職」を躊躇している人も多いのではないでしょうか。
本記事では年齢や資金面で悩んでいる人に向けて、自動車整備士に「無資格・未経験」でも採用される求人の探し方を3つ紹介します。自動車整備士になるための「就職・転職」活動に活かしてみてください。
この記事のまとめ
・自動車整備は無資格でも「就職・転職」はできる
・自動車整備を無資格で「点検・分解整備」した場合は罰則がある
・自動車整備士への転職は人材会社に相談するのがおすすめ
無資格でも自動車整備士に転職できる
自動車整備士には無資格でも「就職・転職」は可能です。自動車整備士の仕事はエンジンや車体の整備だけではなく、洗車や接客など、さまざまな業務があります。
これらの業務の中には、自動車整備士資格がなくてもできる仕事が複数あります。以下より自動車整備士免許が必要な場合と、不必要な場合について詳しくみていきましょう。
自動車整備士免許がなくてもできる仕事
自動車整備士免許がなくても作業ができる整備の仕事は、以下のようにたくさんあります。
仕事の種類 |
業務内容 |
タイヤ交換 |
・タイヤ脱着作業 |
オイル交換 |
・エンジンオイルの交換 |
簡易メンテナンス |
・冷却水の補充 |
クリーニング |
・外装の洗車 |
電球の交換 |
・ヘッドライトの電球交換 |
補助業務 |
・工具の準備と整理 |
ただし、一部の作業は自動車整備士免許保有者の監督が必要なので注意が必要です。
自動車整備士免許がないとできない仕事
特定の自動車整備は、自動車整備士免許を持っていないと法的におこなえません。自動車整備士免許が必ず必要になる整備は、以下のとおりです。
必要な免許 |
業務内容 |
3級自動車整備士免許 |
・エンジンオイル交換やタイヤ交換など簡単な点検整備を単独でする場合 |
2級自動車整備士免許 |
・エンジンや足回りの分解整備などを単独でする場合 |
1級自動車整備士免許 |
・ガソリン車やディーゼル車の整備箇所に関わらず、すべての業務を単独でする場合 |
自動車整備士法により上記のように「分解・整備」を単独で実施するには、2級自動車整備士以上の資格が必要です。そのため、自動車整備士として本格的に仕事をしたい人は、2級自動車整備士の資格取得は必須と言えるでしょう。
関連記事:【40代・50代】整備士は何歳まで働ける?年齢ごとの転職・就職を考える
関連記事:自動車整備士に必要な4つの国家資格を徹底解説
関連記事:大型トラックの整備士ってどんな仕事?仕事の流れ、給料、必要な資格を一挙公開
自動車整備を無資格で点検・分解整備すると罰則があるって本当?
自動車整備士免許を持たずに車体の分解整備をおこなうと、道路運送車両法違反となり、50万円以下の罰金に科せられます。
未認証行為とは、国土交通省地方運輸局長(沖縄は総合事務局長)の道路運送車両法第七十八条の規定に基づく認証を受けずに、業として自動車の分解整備を行う行為です。
違反すると罰金が科せられる場合があります。道路運送車両法 第七十八条(認証)自動車分解整備事業を経営しようとする者は、自動車分解整備事業の種類及び分解整備を行う事業場ごとに、地方運輸局長の認証を受けなければならない。
道路運送車両法 第百九条(罰則)
次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。(九)第七十八条第一項の規定による認証を受けないで自動車分解整備事業を経営した者
自動車整備士免許がないと整備できない「点検・分解整備」は以下のとおりです。
また、上記の分解整備を自動車整備士免許を所持していない「未認証店」や「もぐりの整備工場」が処罰されているケースも多くあるようです。
そのため、求人に応募する際は、地方運輸局長から認証を受けている認証工場か事前に調べておきましょう。
無資格でも自動車整備士を目指す方法3選
無資格でも自動車整備士を目指す方法は、大きくわけて3つあります。
1.求人サイトから応募する |
それぞれ紹介します。
1.求人サイトから応募する
求人サイトからの応募は「無資格・未経験」でも、求人を探せる手軽な方法です。求人サイトから応募の流れは、以下の4ステップでおこないます。
上記のように求人サイトを利用すると、多くの自動車整備会社へ一気に応募が可能で、スピーディに「就職・転職」活動を進められます。
在職中の人でも隙間時間に少しずつ「就職・転職」活動が進められる点が魅力的です。求人サイトにはあらかじめフォーマットのテンプレートがあるので、流れに沿ってこれまでの学歴や職歴を記入していきます。
期間としては1週間〜3週間程度かけて面接をおこない、内定を獲得していく流れが一般的でしょう。
弊社でも「クロスワーク」という求人サイトを運営しています。良質な求人を取り揃えているので、求人をみながら転職先の候補を探してみてはいかがでしょうか。
2.人材会社に相談する
人材会社を利用すると「無資格・未経験者」でも自動車整備士として「就職・転職」を成功させやすいです。人材会社を利用する場合の流れは、以下の5ステップで進めます
上記のように人材紹介会社を利用する場合は、はじめに会員登録をします。会員登録確認後、転職をサポートするキャリアアドバイザーからメールや電話で連絡がくるため、そこで簡単なヒアリングや面談日程の調整をします。
希望する給料や待遇などをキャリアアドバイザーに相談できるため、ひとりで抱え込まず「就職・転職」活動に望める点も、人材会社を利用する魅力のひとつです。
また、面接日程や給料条件の交渉などもキャリアアドバイザーが代行してくれるため、時間がない中でも「就職・転職」活動が進められるでしょう。
弊社でも自動車整備士を含む、整備士に特化した無料の「就職・転職」サポートしている「整備士キャリア」を運営しています。
非公開求人をキャリアアドバイザーと確認しながら応募先を決められるので、ひとりで悩んでいる人は、ぜひ相談してみてください。
3.会社に直接応募する
求人サイトや人材紹介会社を利用せずにひとりで「就職・転職」活動を進める方法もあります。現在では多くの会社が、自社のホームページを開設しています。
そのため、問い合わせホームや電話で直接応募してみるのも良いでしょう。しかし、客観的な視点での求職活動ができないので、応募先の見極めは必要です。
自動車整備士が未経験だときついと言われる5つの理由
自動車整備士が未経験だときついと言われる5つの理由は、以下のとおりです。
・自動車整備未経験だと給料が安い |
詳しく解説します。
自動車整備未経験だと給料が安い
自動車整備業界において、未経験者は給料が安い傾向にあります。同じ自動車整備士として「就職・転職」した場合、未経験者と経験者とでは以下のように給料に差がでる場合も多いようです。
未経験者 |
約18万円スタート |
経験者 |
約25万円スタート |
上記のように自動車整備士の給料は、技術力や経験、保有する資格によって大きく変動します。未経験者は必要な技術や知識がないため、簡単な作業から始める場合も多く、単独作業ができないので給料が低めに設定されるのも仕方がありません。
そのため、未経験で自動車整備士の免許を取得していない場合は「就職・転職」先の給料が低い点はあらかじめ理解しておきましょう。
勉強しないとついていけなくなる
未経験で自動車整備業界に入ると、継続的な勉強をしないと技術の進歩についていけなくなります。自動車整備士の仕事にはエンジンの分解や組み立て、車検の実施など、複数の作業があり整備する車両もさまざまです。
これらの作業には、専門的な知識や技術が必要となるため、未経験者がいきなり整備するのは難しいでしょう。また、電気自動車(EV)やハイブリッド車、自動運転技術など、近年の自動車整備業界は大きな変革期を迎えています。
これらの新技術に対して常に勉強しなければならず、きついと感じる人も多くいるはずです。そのため、自動車整備士を目指す場合は、常に勉強する姿勢を持つようにしてみてください。
残業に耐えられない
自動車整備士の仕事は未経験者にとって残業が多く、きついと感じるケースも多いようです。自動車整備業界では、顧客のニーズに応えるため「車検・修理」の繁忙期に残業が避けられない状況があります。
とくに未経験者の場合、作業の効率も悪いため、経験者に比べると同じ作業でも長時間かかる状況も多いでしょう。これらの原因で長時間労働につながり「精神的・肉体的」にもきついと感じる人がでています。
作業環境になかなか慣れない
未経験の状態で自動車整備士になると、作業環境に慣れるまでがとくに大変です。自動車整備士の仕事場では、重い部品を持ち上げたり、狭い場所で作業したりしなければいけません。
さらに油や化学製品を使う状況も多く、作業着や身体が汚れる場面も多々あります。このように肉体労働や身体が汚れる場合も多くあるので、きついと感じる人も多くいるようです。
最初は簡単な仕事から始めて、作業環境に慣れていけるようにしてみてください。
自動車整備未経験だと作業が進まず先輩に怒られる
未経験者で自動車整備士になると、最初は作業が遅くなりがちで先輩から注意される場面もあるでしょう。
自動車整備士の仕事は、専門的な知識と技術が必要な仕事です。そのため未経験者の場合、基本的な工具の名前や使い方から学ぶ必要があり、簡単な作業でさえ時間がかかります。
とくに繁忙期には、作業の遅れが他のスタッフにも影響を及ぼすため、先輩から厳しい指摘を受ける場面も多くあります。
とはいえ「就職・転職」先の先輩もはじめは、同じ状況だったはずです。仕事に慣れるまでの期間に焦らずコツコツと経験を積むのが、自動車整備士として成長するための第一歩になるでしょう。
未経験の自動車整備士は3級自動車整備士を目指そう
自動車整備士を目指すなら、まずは国家資格である3級自動車整備士の取得を目指しましょう。3級自動車整備士資格は、自動車整備業界での「就職・転職」活動において有利に働きます。
また、3級自動車整備士資格は自動車整備の基礎的な知識とスキルを持っている部分を証明できるので、採用側としても教育コストが削減できます。そのため、未経験者は3級自動車整備士の取得を目指してみてください。
無資格から自動車整備士になれる?に関してよくある質問
自動車整備士の無資格に関するよくある質問は、以下の5つがあります。
・自動車整備未経験だと給料が安い |
詳しく解説します。
3級自動車整備士の資格だけの実務経験なしで「就職・転職」はできますか?
3級自動車整備士の資格だけ保有しており、実務経験がなくても自動車整備士として「就職・転職」は可能です。ただし、担当できる業務範囲が狭いため、働きながら2級自動車整備士の取得を目指すのが一般的でしょう。
自動車整備士免許なしでも車屋で働けますか?
自動車整備士の免許がなくても車屋で働けます。具体的には自動車整備士の補助や車の洗車、在庫管理などの業務が可能です。
また、多くの自動車整備会社では未経験者向けの研修制度を設けている場合も多く、基本的な知識や技術が学べます。そのため、自動車整備士免許なしでも車屋で働けます。
タイヤ交換は資格なしでもできますか?
タイヤ交換自体は無資格者でも作業が許されています。とはいえ、無資格で作業可能なタイヤ交換はあくまで「タイヤとホイールが組まれた状態での脱着」のみです。
ブレーキを外してタイヤを交換する場合は、自動車整備士の資格が必要なため注意しておきましょう。
自動車整備士が自分の車を車検に出すときはどうしていますか?
自分の車の車検を勤務先でおこなえるかどうかは、整備工場の方針により異なります。一部の整備工場では、自己整備を許可していますが、不正防止のために自分の車の車検や整備をおこなえないケースも多いようです。
とはいえ、整備工場の方針によって異なるので、自分の車を車検したい場合は勤務先に聞いてみてください。
自動車整備士は誰でも取れる資格ですか?
自動車整備士は国家資格のひとつで、誰でも気軽に取得できる資格ではありません。試験を受けるには、国土交通省認定学校の卒業や自動車整備工場への勤務による実務経験など、受験資格が必要です。
自動車整備士の資格によっても受験資格は異なるので、詳しくは国土交通省「受験資格について」を確認してみてください。
自動車整備士は何歳まで働けますか?
自動車整備士になるのに年齢制限はありません。自動車整備技能登録試験を受けるには、15歳以上で実務経験が1年以上必要ですが、年齢の上限はないようです。そのため「40代・50代」からでも自動車整備士は目指せます。
関連記事:現役整備士98人に聞いた転職理由と面接・履歴書での言い換え集整備管理者になるには?選任条件や給料事情を解説
関連記事:【40代・50代】整備士は何歳まで働ける?年齢ごとの転職・就職を考える
無資格から自動車整備士になれる?についてのまとめ
自動車整備士は未経験で無資格の人でも、自動車整備士としてキャリアをスタートさせられます。
ただし、応募先の会社があわなければ自動車整備士として、うまくキャリア形成ができません。そのため、応募先の会社に関する求人内容は、しっかりと見ておきましょう。
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