30代はこれからの人生を決める大きなターニングポイントでもあり、キャリアアップのために転職や独立なども真剣に考える時期です。
自分の可能性を大きく広げたい時、いくつかの業種の中で不動産業界も候補に上がる人は多いのではないでしょうか。
この記事では、ほとんどの人が生きてるうちに必ず関わる不動産業界への転職が30代未経験でも可能なのか、実情を解説します。
また、転職後の流れや転職するメリット、30代未経験から不動産業界に転職した成功例も紹介します。
30代未経験から不動産業界への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
30代未経験から不動産業界への転職は可能
30代未経験から不動産業界への転職は可能です。
不動産業界、特に営業職は求人数も多く、比較的採用されやすい業界とも言えます。
ただし、求人数が多いということは、どの時代でも成長が見込める業界という一面もあれば、他にもいくつかの理由があるのも事実です。
まずここでは、不動産業界の転職が可能な理由と、転職にあたって知っておくべき業界の特徴をお伝えします。
不動産業界では結果が重視される
不動産業界では、結果が最も重視されます。
どこの業界の営業職もノルマや数字を上げることは求められますが、不動産業界では特にそれが顕著です。
逆にいえば、数字で結果を出せば学歴や経歴はほとんど関係なく、高い給料が約束されるという超実力主義の業界でもあります。
不動産業界は、営業力に自信のある人、もしくはこれからしっかりとお金を稼いで自立したいという覚悟があれば、どこまででも成功できる業界と言えるでしょう。
30代は即戦力であることが前提
高校や専門学校、大学を卒業して数年の社会人経験がある30代は、即戦力であることが前提で採用されます。
上でも述べた通り、不動産業界は超実力主義ですので、先に入社している先輩たちや上司も皆ライバルということになるでしょう。
よって、先輩から教えてもらおう、上司にフォローしてもらおうといったような考えが通用しにくいのが不動産業界の一つの特徴です。
誰かがなんとかしてくれるという受け身の姿勢ではなく、自分から先輩や上司の仕事を見てまねて、学んで行動するという能動的な姿勢が必要になります。
ただ、他を経験した30代だからこそ、その経験をアドバンテージとして活かして行くことは十分にできるのが不動産業界です。
関連記事：未経験から不動産業界への転職はあり？難易度やメリットを解説
30代未経験から不動産業界に転職した後の流れ
ここでは、30代未経験から不動産業界に転職した後の流れを、具体的にお伝えしていきます。
転職を考えている人、まだ悩んでいて結論が出ない人など、ぜひ参考にして、不動産業界に転職した後の自己イメージを広げてみてください。
入社〜3ヶ月目
不動産業界に転職したあと、入社〜3ヶ月目での主な仕事は、集客業務です。
どの業界でも営業職としては基本的なことですが、会社、店舗、そして自分に顧客が付かなければ売り上げにはなりません。
例えば、会社や店舗では、大々的にホームページやSNS、広告媒体などを使ってマーケティングや集客をしています。
ただし、入社してすぐにそこから入ってきたお客様を割り振ってもらえるとは期待しない方がいいでしょう。
すぐに結果には結びつきませんが、ポスティングやオープンハウスでの接客など、自分の足で地道に顧客獲得の経験値を積むことが大事な時期です。
4ヶ月目〜6ヶ月目
不動産業界に転職して4ヶ月目〜6ヶ月目あたりでは、接客業務がメインになってきます。
もちろん集客業務はこつこつと行いながら、賃貸や売買住宅の物件案内などを任せられるようになるのもこの時期です。
ただ、最終の契約などはまだ先輩社員や上司に任せなければならず、せっかく自分がまとめた話であったとしてもマージンが半々で分配されることがほとんどです。
この時期は経験が第一だと割り切って、上司や先輩社員の仕事ぶりを盗んで、早く独り立ちできるように取り組みましょう。
6ヶ月目〜12ヶ月目
不動産会社に入社後6ヶ月目〜12ヶ月目には、賃貸、売買不動産の低価格帯での契約、クロージングまでを任されるようになります。
この頃には入社時から行なっている地道な集客に加え、広告などからの顧客もつけてもらえるようになることも大きいです。
契約締結によるマージンを全て受け取ることも増えるため、やったことの結果を得る満足感や高揚感、やりがいなども味わえるようになります。
仕事にも慣れたこの頃は、同僚、先輩、上司から得た仕事の手法を使いながら、自分なりに工夫を加えて、数字を増やす種をしっかり蒔く意識をするのが大事です。
2年目以降
不動産業界に転職して2年目を過ぎるころには、個人差はありますが、ほとんどの案件を一人でこなせるようになる時期です。
給与も安定し、不動産業界の面白さを感じられるようになるのもこの時期でしょう。
また、キャリアアップのために宅地建物取引士などの資格取得を考えたり、実際に試験を受けたりする余裕も出始めます。
ただし、宅地開発においての地主などとの折衝や、相続案件、任意売買など、法律や他の業種との関係が複雑に絡み合うケースは、まだ上司の力を借りる必要があります。
難しい案件も経験値を踏んで、接客や集客だけでなく、法律やお金に関する知識や資格も増やしながら、不動産業界での地固めをする大事な時期です。
30代未経験から不動産業界へ転職するメリット
それでは、30代未経験から不動産業界へ転職するメリットにはどんなものがあるでしょうか。
まずは給与の高さだったり、業界の安定性だったりが求人誌などを見たときに惹かれる部分でもあります。
それらも踏まえて、ここでは、不動産業界へ転職する主なメリットを詳しく紹介していきます。
未経験でも活躍しやすい
30代未経験から不動産業界へ転職するメリットの1つ目は、未経験でも活躍しやすいことです。
上でも述べたように、不動産業界、特に営業職は超成果主義で、ほとんど結果で評価されるため、年功序列といったしがらみや学歴などに縛られにくい業種です。
未経験でもやる気と業務に対して能動的な姿勢、他業種で培われた経験などを活かして、結果を残すことができます。
特に、マイホームやマンションなどは30代以上から購入を検討する人も増えていくため、同世代で似たような状況の中、相手のニーズをいち早く察知することも可能です。
年齢や経験値は、未経験というハンデを十分に補える力になり得ます。
需要がなくならない業界である
30代未経験から不動産業界へ転職するメリットの2つ目は、需要がなくならない業界であることです。
不動産業界は国の政策として、「日本の豊かな生活と経済成長を支える重要な基幹産業」と位置付けされています。
ここから約7〜8年後も引き続き成長が期待され、業界全体が国としてのバックアップもされる計画です。
また、昨今は外国からの不動産投資も増加しつつあり、業界としても個人としてもあらゆる面で大きく成長・成功できる可能性があります。
出典：「動産業ビジョン2030」について 令和元年5月22日 国土交通省 土地・建設産業局 不動産業課資料｜国土交通省
女性が活躍できる現場も多い
30代未経験から不動産業界へ転職するメリットの3つ目は、女性が活躍できる現場も多いことです。
令和5年9月の総務省の労働力調査では、不動産業界での女性の割合は45.1％との結果が出ています。
営業職や事務職、技術職などと職種の違いはありますが、事務職はもちろん営業職も、女性であることで警戒されにくい、話しを進めやすいなどが利点です。
例えば、マンションやマイホームの購入などにおいては、裁量権は家や生活を管理しやすい妻が持っていることが多くあります。
男性が共感しにくい悩みなども、女性の担当者には相談しやすいなど、同じ女性としての立場から寄り添った営業活動ができるのが強みです。
キャリアアップしやすい
30代未経験から不動産業界へ転職するメリットの4つ目は、キャリアアップしやすいことです。
不動産業界は離職率が高いのが特徴の一つですが、より条件の良い会社への転職や独立をする人が多いこともその理由です。
不動産業界で結果を出し続けるには、営業や接客のスキルだけでなく、宅建士や司法書士、行政書士などの資格を取得することが大きな鍵となります。
社会的に有用な資格を取得し、仕事の経験値を重ねることで、より自分の目指すキャリアアップを叶えやすい業界です。
30代未経験から不動産業界に転職した成功例
実際に、30代未経験から不動産業界に転職した成功例を、2つ紹介します。
不動産業界に転職したあとに気をつける点や、意識するポイントなどを参考にしてください。
成功例⑴
私はイベント・広告会社の営業職からの転職でしたが、不動産業界に入って良かった点が3つあります。
1つ目は、どんなに芽が出ない時期も粘り強く集客や業務をこなしたことで、どんな環境や状況でも対応できる自信がついたことです。
不動産業界は「仕事が来るのを待っている」姿勢では給与アップはおろか、自分の居場所も無くなりますので、社会で生き残るための積極性も身につきます。
2つ目は、法律、税金、投資などの知識が身につき、さらに宅建士や不動産鑑定士など、一生活用できる知識や資格を取得できたことです。
3つ目は、経験を積み、資格を取得したことで、給与はもちろん、会社でのキャリアアップ、さらには独立開業までが目標に入ったということです。
イベント会社で営業職をしていた時とは段違いに知識量や業務量も増え、くじけそうになることもありましたが、頑張っただけの結果が跳ね返ってくるやりがいは比べものになりません。
成功例⑵
前職は、アパレルで接客・販売の仕事をしていました。
全く畑違いの不動産業界に転職して、覚えることも異常に多く大変なことも多かったですが、最初は掃除や電話応対、ポスティングなどの地道な業務をこつこつとこなしながら先輩たちの仕事を観察することに徹しました。
入社して2、3年目あたりから、マイホームの購入を希望する方々との仕事も増え、どうニーズに寄り添えるか、提案できるかを試行錯誤する日々だったと思います。
熟考した結果として、インテリアコーディネーターやファイナンシャルプランナーなどの資格を取得しようと、学生の時の受験勉強以上に必死に勉強をしました。
その甲斐あって、今では、住宅の購入前に家の作りやインテリアなどのアドバイスに加え、ローンや税金、ライフプランなどの提案まで行なっています。
担当した顧客様に満足いただき、また次のお客様をご紹介していただいた際などは、不動産業界に転職して良かったなと感じられます。
関連記事：不動産業界はやめとけ？ホワイト企業を見極める方法を解説
30代未経験から不動産業界への転職についてのまとめ
今回は、30代未経験から不動産業界への転職は可能かについて解説してきました。
超成果主義の不動産業界では、即戦力となりうる30代の転職者のニーズも高く、また、自分の努力や仕事への熱意次第で大きなキャリアアップや高所得も望めます。
不動産業界への転職を考えている方は、本記事を参考にして、転職へ検討・行動してみてください。
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