不動産業界

不動産会社に入るのに学歴は重要?業種ごとに仕事内容も紹介

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不動産会社 仕事内容

不動産会社への転職を考えている中で、学歴が必要かどうか気になっている人もいるでしょう。

不動産業界では一般的に、学歴以上に実績が求められます。加えて、不動産営業は他の商材以上に、難易度が高いと言われています。それでも、不動産営業にはオススメできる理由があるのです。

本記事では、不動産業界における学歴の重要性について解説します。また、学歴に自信がない方に不動産営業をおすすめできる理由、転職前にやっておきたい準備、大手不動産会社の平均年収ランキングも紹介します。不動産業界への転職を検討中の方は参考にしてください。

不動産業界における学歴の重要性

学歴を成果で凌駕した営業職の人

不動産業界で学歴がもたらす影響度について、次の3つが言えます。

  • 重要性は低い
  • 営業職は成果主義
  • 初任給に差が出ることはある

それぞれについて解説します。

重要性は低い

不動産業界は、学歴の重要性が低いです。企業は文系・理系を問わず採用しているケースが多く、中小規模の不動産会社では大卒だけでなく、高卒や専門学校卒、短大卒なども広く募集しています。

実際に、不動産業界は学歴以上に、経験ならびに成果が重視されます。たとえ、高学歴であっても、成果がなければ評価されません。一方で、低学歴でも実績があれば、高く評価されるでしょう。

営業職は成果主義

不動産業界の営業職は、一般的に成果主義です。営業職の給料は基本給に加えて、成果給を設けているケースが多いです。そのため、取引金額や取引件数などの数字が、評価の基準となります。

不動産営業は年齢や学歴以上に成果が重視されるため、若くして高収入を得られる可能性があります。成果を出すために、営業職の経験を積むことに加えて、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなどの資格取得も有効です。

初任給に差が出ることはある

不動産業界では、学歴は成果ほど求められませんが、初任給に差が出ることがあります。一般的に、大手企業やデベロッパーなどの場合、大卒の初任給が高卒の初任給よりも高いです。

一方で、中小企業や仲介会社などの場合、学歴による初任給の差は小さい場合もあります。また、初任給はあくまでスタートラインであり、その後の成果により、年収の上がり幅は変動するでしょう。

学歴に自信がない方に不動産営業をオススメできる理由

不動産営業で成果を出すためにオンラインで研修を受ける人

学歴に自信のない人に、不動産営業をオススメできる理由は、主に3つです。

  • 学歴よりも結果を求められるから
  • 固定給+歩合給が多いから
  • 若くして管理職に就けるから

それぞれについて解説します。

学歴よりも結果を求められるから

不動産営業は、学歴や年齢よりも、取引件数や取引金額などの実績が重視される職種です。したがって、給料や役職も成果に紐づくケースが多いです。

お客様とのコミュニケーション力や交渉力、物件の知識や市場の動向など、現場でスキルを身につけなければなりません。さらに、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなどの資格取得が、学歴以上に評価されるケースもあるようです。

実際に、不動産営業に従事する人の学歴を見ると、高卒が37.7%を占めています。それでも、令和4年賃金構造基本統計調査の結果における不動産営業の平均年収は578.3万円であり、令和5年の全体の平均年収である414万円を大きく上回っています。

学歴に自信のない人でも、努力と経験で成果を出せる可能性が高いです。

固定給+歩合給が多いから

一般的に、不動産の営業職は、固定給に加えて、成約に応じた歩合給が支払われます。したがって、自分の頑張り次第で、収入を大きく伸ばせます。成果を積み重ねると、歩合給が固定給の数倍になる可能性もあるようです。

成果主義は営業成績に応じた公平な評価であり、学歴や年齢に左右されません。不動産営業は学歴に関係なく、高収入を得るチャンスがあります。

若くして管理職に就けるから

不動産営業は、年齢や勤続年数よりも、成果などの貢献度が、特に評価される職種です。優秀な営業成績を上げたり、部下の指導や教育に力を入れたりすれば、若くして管理職に就ける可能性が高まります。実際に、20代で管理職を務めるケースも多いようです。

また、若くして管理職に就くと、年収アップも見込めます。不動産営業は学歴に関係なく、キャリアアップを目指せる職種だと言えるでしょう。

参考:住宅・不動産営業 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

参考:年齢・年代別に見る日本の平均年収(平均年収ランキング最新版)|doda

関連記事:不動産営業に向いている人の特徴は?転職時のポイントも紹介

不動産営業の仕事の特徴

粘り強く頑張る不動産営業マン

不動産営業の仕事の特徴は主に3つです。

  • 扱う単価が高い
  • 成約を勝ち取るには根気が必要
  • 強いメンタルが必要

それぞれについて解説します。

扱う単価が高い

不動産の営業では、一般的に高額な不動産物件や土地などを扱います。たとえば、住宅、商業用不動産、投資用不動産などです。取引単価が高額であるため、契約につながれば高い収益を期待できます。

また、単価が低いと思われがちな賃貸不動産の仲介営業でも、他業界と比較すると高単価です。たとえば、家賃10万円の賃貸不動産に2年間住む場合、入居者は240万円の出費です。

一方で、1件あたりの利益が大きい反面、契約に至るまでの時間や労力が単価の低い営業以上にかかるでしょう。つまり、クライアントの要望に応えるために、専門的な知識とスキルが必要です。

成約を勝ち取るには根気が必要

不動産の営業では、成約を勝ち取るために根気が必要です。不動産の取引は通常、プロセスが複雑であり長期間にわたります。たとえば、物件の探索、交渉、契約締結などです。

さらに、高額な商材であるため、すぐに契約に至ることは少なく、何度もフォローアップをしたり、条件交渉を行ったりします。

たとえば、マイホームの購入の場合、検討する人は「一生で一番大きな買い物をする」「生涯住む家を探す」などと考えているでしょう。そのため、購入する人は多くの不動産を比較して、慎重に判断するケースが一般的です。

したがって、長期的な視点で顧客との信頼関係を築き、成約に導くためには、根気強い対応が求められます。

強いメンタルが必要

不動産の営業は、取り扱う商材の単価が高く成約までのプロセスが長いため、強いメンタルが必要です。また、1件の成約までには、さまざまなドラマがあり、お客様から何度もお断りを受けたり、無理難題を押しつけられたりする場合もあるでしょう。

お客様からのお断りや無理難題に、めげずにポジティブな姿勢を保ち、次の機会に向けて努力し続けるメンタルが重要です。不動産営業で、学歴以上に強いメンタルを求める企業は少なくありません。

関連記事:不動産業界への転職を20代未経験にオススメする3つの理由

不動産営業として働ける主な3つの業種

デベロッパーで働く人

不動産営業で働ける業種は、主に3つです。

  • デベロッパー(開発会社)
  • 販売・仲介会社
  • 管理会社

それぞれについて解説します。

デベロッパー(開発会社)

デベロッパーは、商業施設やビル、マンション、リゾート施設などを開発する会社です。開発規模が大きければ、街単位にもなります。具体的には、デベロッパーの営業では、土地の仕入れや分析、開発計画の立案、販売戦略の策定、さらには建設、そして販売まで一連のプロセスなどを担当します。

規模の大きなデベロッパーで働くには、高い専門知識や交渉力が必要です。

販売・仲介会社

販売・仲介会社は、不動産の売買や賃貸を仲介する会社です。 具体的には、販売・仲介の営業では、売主や貸主から依頼を受けて、物件の情報を登録し、買主や借主を見つけて契約に導きます。また、自社やグループ会社で所有する物件を直接販売する場合もあります。

さらには、契約手続きのサポートも重要な業務のひとつです。

販売・仲介会社の仕事は、顧客のニーズに応えるため、提案力やコミュニケーション力が必要です。不動産仲介業者は一般的には不動産の専門家であり、市場動向や法律に関する知識が求められます。

管理会社

管理会社は、不動産物件を管理する会社です。具体的には、管理会社では、オーナーから管理委託を受けて、物件の入居者募集や賃料回収、修繕や保守などを行います。また、マンションの管理組合の運営補助や管理費の調整なども業務のひとつです。

管理する不動産の規模は、商業施設やオフィス、住宅などさまざまです。管理会社の仕事は、オーナーや入居者との信頼関係を築くため、対応力や調整力が必要です。

学歴に自信がない方が不動産営業に転職する前にやっておきたい準備

資格取得を考える不動産営業マン

学歴に自信のない人が、不動産営業に転職する前にやっておきたい準備は、主に2つです。

  • 業種の見定め
  • 資格の取得

それぞれについて解説します。

業種の見定め

先ほど触れた通り、不動産業界にはさまざまな業種があります。まず最初に、自分がどの分野で働きたいのかを明確にしましょう。デベロッパー、販売・仲介会社、管理会社など、それぞれの業種には、異なる特徴や求められるスキルがあります。

たとえば、デベロッパーの場合、販売・仲介会社や管理会社と比較して、より多くの関係者と関わるため、コミュニケーション能力が求められます。土地の所有者や周辺住民、設計士やゼネコン、購入者など、さまざまな人と関わり、不動産開発をしなければなりません。

また、単に不動産開発をするだけでなく、時には街づくりや地方創生の役割を期待されるため、多くの周辺知識も求められるでしょう。

営業の仕事内容や勤務先の種類を理解し、自分に合った業種を選択しましょう。

資格の取得

学歴に自信がない場合は、特に不動産営業に役立つ資格の取得がおすすめです。不動産営業には、法律上、資格は必要ありませんが、業務に資格を持っていると、仕事の幅が広がり、転職や独立にも有利になると言われています。

たとえば、不動産営業に役立つ資格は、次の通りです。

  • 宅地建物取引士
  • マンション管理士
  • ファイナンシャルプランナー

資格によっては、難易度が高く長い勉強時間を要する資格もありますが、努力して取得できれば、自信に繋がったり、スキルの証明ができたりするでしょう。

不動産営業に関係する資格取得は、履歴書や面接でのアピールポイントとなり、転職活動で強みとなります。また、転職後にはクライアントからの信頼を築くためにも役立つでしょう。

大手不動産会社に転職するには学歴も重要

大手不動産会社で勤務する人

大手不動産会社に転職する際は、実績やスキルだけでなく学歴も重要だと言われています。大手企業は新卒採用を中心に人材を確保しており、学生からも高く評価されています。また、新卒採用時、大手不動産会社の選考を希望する学生が多いため、企業は学歴をひとつの選考基準にして採用候補者を選抜しているようです。

大手不動産会社に転職する際に、学歴が求められる代表的な理由は主に2つです。

  • 学歴は信頼性と安定性の象徴
  • 学歴が知識と能力の有無の判断材料

それぞれについて解説します。

学歴は信頼性と安定性の象徴

大手不動産会社は一般的に、経営の安定性があり、市場での信頼性が高いと言われています。大手不動産会社は学歴が優れている人材を集めて、企業の信頼性や安定性を裏付ける要素にしているようです。

学歴が知識と能力の有無の判断材料

大手不動産会社では、専門性が要求される業務が多くあり、高度な専門知識やスキルが求められます。たとえば、営業職は頭の良さ以上に根気やメンタルの強さが求められますが、企画職では頭の良さが不可欠です。

一般的には、高い学歴は知識と学習能力を客観的に測定する尺度になり得るため、大手不動産会社が学歴を重視する理由のひとつです。

さらに、大手不動産会社には一流大学出身者などの高学歴者が多く在籍しており、社内の風土や文化に合わせるためにも学歴が重視されるなどと言われています。

大手不動産会社の平均年収ランキング

大手不動産会社で勤務する女性

大手不動産会社の平均年収ランキングの上位5社は次の通りです。

  • 第1位「ヒューリック」(1,708万円)
  • 第2位「日本商業開発」(1,558万円)
  • 第3位「三井不動産」(1,273万円)
  • 第4位「三菱地所」(1,273万円)
  • 第5位「ランドビジネス」(1,172万円)

それぞれについて解説します。

第1位「ヒューリック」(1,904万円)

ヒューリック株式会社は、オフィスビルや旅館などを保有し、不動産賃貸事業を展開する会社です。代表的な物件には、「ヒューリックJP赤坂ビル」や「ふふ京都」などがあります。

ヒューリック株式会社の平均年収は1,904万円だと言われており、不動産業界に限らず日本企業全体でもトップクラスです。

参考:公式ウェブサイト|ヒューリック株式会社 (hulic.co.jp)

参考:【平均1,904万円】ヒューリックの年収を徹底解説【2024年】

第2位「日本商業開発」(1,697万円)

日本商業開発株式会社は、地主株式会社の旧商号であり、不動産投資事業ならびにサブリース・賃貸借・ファンドフィー事業、企画・仲介事業を営む会社です。

日本で生活するにあたって、不可欠なスーパー、ホームセンター、ドラッグストア、家電量販店などとともにビジネスを展開しています。

地主株式会社(旧:日本商業開発)の平均年収は1,697万円だと言われています。

参考:会社案内|地主株式会社

参考:地主株式会社の平均年収は1,697万円!|求人ボックス 給料ナビ

第3位「三井不動産」(1,269万円)

三井不動産株式会社は、日本の大手不動産デベロッパー会社で、三井グループの中核企業の一つです。オフィスビルや商業施設から住宅など、さまざまな物件の賃貸や分譲に携わっています。代表的な商業施設は「ららぽーと」です。

三井不動産株式会社の平均年収は1,269万円だと言われています。

参考:MITSUI FUDOSAN 2023-2024 CORPORATE PROFILE|三井不動産

参考:【平均1269万円】三井不動産の年収を徹底解説【2024年版】

第4位「三菱地所」(1,246万円)

三菱地所株式会社は、三井不動産と同じく、大手のデベロッパーです。「丸の内ビルディング」や「横浜ランドマークタワー」などは三菱地所株式会社が保有する代表的な建物です。

三菱地所株式会社の平均年収も三井不動産株式会社と同じく1,246万円だと言われています。

参考:公式ウェブサイト|三菱地所|人を、想う力。街を、想う力。 (mec.co.jp)

参考:三菱地所は平均年収1246万円|新卒初任給・賞与ボーナスや残業時間も紹介! | すべらない転職

第5位「ランドビジネス」(972万円)

株式会社ランドビジネスは、不動産の開発・建設・設計・施工監理・賃貸・分譲などを一貫して行う総合不動産デベロッパーです。

株式会社ランドビジネスの平均年収は972万円だと言われています。

参考:公式ウェブサイト|賃貸・分譲・不動産開発・建設・設計・施工監理をトータルにプロデュースする不動産デベロッパー、株式会社ランドビジネス (lbca.co.jp)

参考:株式会社ランドビジネスの平均年収は972万円!|求人ボックス 給料ナビ

不動産業界における学歴の重要性についてのまとめ

不動産会社に転職した人

今回は、不動産業界における学歴の重要性や転職前にやっておきたい準備などについて解説しました。

不動産会社への転職の際、学歴の重要性は低いと言われています。特に、営業職は成果主義であり、学歴をあまり気にせず挑戦できます。一方で、学歴が初任給に影響するケースはあるので注意しましょう。

転職活動時は、自分の置かれた環境や特性を踏まえて、デベロッパーならびに販売・仲介会社、管理会社などから適した業種を選択しましょう。事前に宅地建物取引士やマンション管理士などの資格を取得しておけば、転職活動に有利だと言われています。

学歴を気にして不動産業界への転職を迷っているのであれば、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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