人々の住まいを提供する不動産業界は人々の生活に欠かせない、将来性の高い業界の1つです。
不動産業界の業種や職種によっては、未経験であっても挑戦しやすいという特徴があり、異業種から不動産業界への転職を検討する人も少なくありません。
しかし、初めて不動産業界で働く上で「休みの形態が気になる」という方もいるのではないでしょうか。
今回は不動産業界で土日休みの会社があるのか、転職時の注意点も含めて分かりやすく解説していきます。
この記事でわかること
・土日休みがある不動産業界の職種
・平日と土日休みのメリット
・土日休みを第一に不動産業界へ転職する際の注意点
不動産業界に土日休みの会社が少ない理由
不動産業界に限らず、営業日や営業時間は顧客に合わせるのが一般的です。
不動産業界に土日休みの会社が少ない理由は主に3つあります。
・同業他社の都合に合わせるため
・縁起的な事情があるから
この3つの理由について詳しく解説していきます。
土日の来店が多いため
不動産を借りたり買ったりする学生や社会人のほとんどは、土日祝日が休みです。
そのため、土日は住宅展示場や不動産屋に来店する人が多く、新規の契約を取りやすい日と言えます。
また、商談半ばで行われる内見なども、土日に集中することが多いと言えるでしょう。
土日に新規顧客の対応や成約した案件の事務処理を行い、作業が落ち着き始める火曜・水曜に休みを設定する不動産会社がほとんどです。
同業他社の都合に合わせるため
不動産業界では、同業の不動産会社が建てた物件を仲介して、販売や賃貸を行うケースがよくあります。
仲介物件に対して問い合わせや内覧の依頼があった際は、販売元の不動産会社に連絡する必要があるのですが、前述の通り、不動産業界は火曜や水曜といった平日に休む企業がほとんどです。
販売元の不動産会社に連絡が取れないと、作業が進まず仕事もはかどりません。
そのため、同業他社が休みを設定している平日に合わせて休む不動産会社が多くなるのです。
縁起的な事情があるから
結婚式を大安の日に行うのと同様に、不動産の契約や引き渡しに大安の日を選ぶ人も少なくありません。
これと同じように、商売する側も縁起を大切にする傾向があり、不動産業界では水という漢字が「契約が水に流れてしまう」ことを連想させると言われています。
そのため、昔から不動産業界ではほとんどの会社が水曜日を休みにしているのです。
不動産業界には土日休みの職種もある
不動産業界といっても複数の業種があり、仕事内容によっては土日休みが多い職種もあります。
土日休みが比較的多い不動産業界の職種は以下の通りです。
・オフィスの仲介営業職
・用地仕入れの営業職
なぜこれらの職種に土日休みが多いのか、それぞれ仕事内容を踏まえて解説していきます。
法人向けの営業職
一般の社会人や学生に向けてではなく、企業に対して不動産の営業を行う場合、土日が休みの会社が多いため、不動産会社もそれに合わせて土日休みが多くなります。
そのため、BtoB営業をメインとする不動産会社は土日休みが多いと言えるでしょう。
オフィスの仲介営業職
BtoB営業を行う具体的な職種として「オフィス仲介営業」があります。
人員増加や新規事業によるオフィスの移転や、地方への展開を検討している会社に対し、ビル物件を紹介するのが仕事です。
問い合わせがあった企業に対し希望の賃料や立地をヒアリングした上で、商業利用が可能な物件を提案します。
BtoC営業と比べて問い合わせが少ないため、各企業にメールやポスティングを行いながら営業を進めていきます。
用地仕入れの営業職
戸建てやマンションを建てるための土地を仕入れる「用地仕入れの営業」もBtoB営業を行います。
土地を所有する地主は一般の方だけではなく、不動産会社であることが多いからです。
まずは土地の情報収集のために調査を行い、良い条件の土地が見つかり次第、地主を探して営業を進めます。
土地の売買に合意が得られた場合は契約を進め、企業によってはそのまま企画・開発を進めていきます。
長期休暇は会社次第
土日休みとは別に、夏季休暇や年末年始休暇をしっかり取れる会社を希望する人も少なくありません。
不動産業界の長期休暇は業種や職種ごとに傾向があるわけではなく、会社によって長期休暇の内容は異なります。
休暇日数が多く、有給休暇の取得にも力を入れている会社もあれば、シフト制で長期休暇がとりにくい会社もあります。
求人の福利厚生詳細に長期休暇についての記載がありますので、転職の際には必ず確認するようにしましょう。
不動産業界で平日に休むメリット
これまでに土日休みの企業で働いた経験しかない場合、平日休みに抵抗を持つ人もいるでしょう。
しかし、平日休みは悪いことだけではなく、土日休みにはないメリットが2つあります。
休日の過ごし方によっては、平日休みの方が合っている可能性もありますので、参考にしてみてください。
基本的に混んでいない
平日休みの1つ目のメリットが、外出先が混んでいないことです。
土日休みに比べて平日休みの人は少なく、月曜日から金曜日まで曜日も異なります。
普段混んで行けないような有名観光地や飲食店でも混雑や行列はほとんどないため、楽しみやすいと言えるでしょう。
目的の場所まで行く道も混んでいないので、時間を有効に使いやすいことも魅力の1つです。
平日にしかできない用事を済ませられる
土日は病院・銀行・役所が閉まっていたり、営業時間が短かったりするためなかなか利用できません。
免許更新などちょっとした用事のために、仕方なく平日に有給を取得した経験がある方もいるのではないでしょうか。
平日休みであればこのような施設も営業しており、混雑もしていないため気軽に用事を済ませられます。
不動産業界で土日に休むメリット
これまでの仕事が平日休みで、土日休みを経験したことがないという人もいるでしょう。
ここでは平日休みでは味わいにくい土日休みのメリットを2つ紹介していきます。
プライベートな予定を入れやすい
土日休みの1つ目のメリットは、プライベートな予定を入れやすいことです。
休みの人が多いため、友人の結婚式や同窓会といった用事にも出席しやすくなります。
結婚している場合はパートナーに子供を見てもらって、自分は友達と出かけるといったこともできます。
家族と一緒に過ごしやすい
結婚して子供がいる場合も、全員が土日休みだと家族全員で出かけられます。
習い事や学校のイベントも土日開催が多いため、家族行事に積極的に参加できるのは土日休みの魅力と言えるでしょう。
土日休みを優先して不動産業界に転職する際の注意点
土日休みを優先して不動産業界へ転職する場合、2つのことに注意する必要があります。
・志望動機としてアピールはしない
不動産業界の年間休日数や、内定をもらうための志望動機の書き方に関する内容ですので、事前に理解しておくようにしましょう。
土日休みだから安心できるわけではない
不動産業界の求人を見ていると「土日休み」と記載された求人がありますが、必ず毎週休めるとは限りません。
交代のシフト制で休みを取っており、週によっては平日休みとなるケースもあります。
また「土日休みだから毎週しっかり休みを取れる」と思い込んでいる人もいますが、そうとも限りません。
求人の休日に関する内容でよく目にする「週休2日制」は、必ず毎週2日休みというわけではありません。
1ヶ月のうち、週に2日以上の休みが1回でもあれば週休2日制となります。
毎週必ず2日休みたいのであれば「完全週休2日制」の求人を選ぶようにしましょう。
志望動機としてアピールはしない
入社する際に「土日休みを第一にしている」ということを会社側に伝えようとして、志望動機でその旨をアピールする人がいます。
・なぜ前の会社を退職したのでしょうか?
このような質問を採用担当者からされた場合に「土日休みだから・土日に休みたいから」といった回答は避けましょう。
採用担当者に「土日休みならどこでもいいのか」「仕事に関する意気込みを持っていないのでは」という印象を持たれやすくなるからです。
志望動機では不動産業界を選んだ理由や、その会社を志望した理由を中心に話すようにしましょう。
土日休みが取れるのかどうしても気になる場合は、最後に別で質問すべきです。
不動産業界で土日休みの職場を探す方法
冒頭で解説した通り、土日が休みであることの多いサラリーマンや学生に対して営業する不動産屋は、土日営業が当たり前です。
そのため、不動産業界で土日に休める理想の求人をすぐに見つけられるとは限りません。
ここでは転職活動時に、土日休みの職場を探す2つの方法について解説していきます。
検索条件で絞る
最近の転職サイトでは業界や業種だけでなく、働き方に関する条件を指定して求人を絞り込めます。
休日に関する条件としては「土日休み」「完全週休2日制」「年間休日120日以上」などがあります。
検索方法は求人サイトごとに異なりますので、複数の求人サイトに登録した上で、求人条件を指定して探すようにしましょう。
転職エージェントを活用する
転職エージェントとは、転職サポート経験が豊富なキャリアアドバイザーが、転職活動をサポートしてくれるサービスです。
土日休みなど、希望の条件を伝えることで最適な求人を探してもらえます。
求人を出している会社の採用担当者に連絡も取れるため、求人票だけでは分からない休みに関する疑問も事前に聞けます。
応募する際には、履歴書の添削や面接の練習も受けられるエージェントもあるので、初めての転職で不安な方にもおすすめです。
まとめ
今回は不動産業界で土日に休みを取れるかについて解説してきました。
不動産会社を利用する学生や社会人は土日休みの人が多いため、それに合わせてお店を開けている場合がほとんどです。
また、取引のある不動産会社が平日休みとしていることが多く、会社が休みの日には連絡が取れなくなるため、合わせて平日を休みにしている会社もあります。
一方で法人向けの不動産営業職は、営業先の企業が土日休みであることが多いため、合わせて土日休みになりやすい傾向にあります。
平日と土日休みの各メリットを理解した上で、理想のタイミングで休める企業を探すようにしましょう。
求人を探す際には「土日休み」の条件指定ができる転職サイトや、キャリアアドバイザーのサポートが受けられる転職エージェントを活用するのがおすすめです。
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国際基督教大学卒。エン・ジャパンの新規事業企画室でHRTech(SaaS)の事業企画と営業を経験。シード期のHR系スタートアップでインサイドセールスとキャリアコンサルタントに従事し全社MVPを獲得。その後、5年で300名と急成長するベンチャー企業ネクストビートにて、高所得女性向け情報メディア事業、ホテル向け人材事業の立ち上げを行う。