自動車整備士への就職を検討していて、ボーナス事情がどうなっているのか気になる人も多いのではないでしょうか。
自動車整備士のボーナス平均額は76万円です。ただし、ボーナス額は企業によって大きく異なります。場合によっては、ボーナスを設けていない企業もあるのが事実です。
この記事では、自動車整備士のボーナスが企業により異なる理由や年齢別平均年収の推移について紹介しています。
自動車整備士への就職を検討しているのであれば、最後までチェックしてみてください。
自動車整備士の年間ボーナスは約76万円
dodaによると、自動車整備士の年間のボーナスの平均は76万円と言われています。
内訳は、夏のボーナスが37万円、冬のボーナスが39万円です。
一方で、厚生労働省がとりまとめている毎月勤労統計調査によると、自動車整備業が分類されているその他サービス業の平均賞与は次の通りです。
- 令和4年の夏季ボーナス:217,344円
- 令和4年の年末ボーナス:217,774円
ただし、ボーナス額は勤務先によって大きく異なります。
また、勤務先によっては、ボーナスを設けていないケースもあるでしょう。
参考:整備士/サービスエンジニアとはどんな職種?仕事内容/年収/転職事情を解説|doda
参考:毎月勤労統計調査 令和4年9月分結果速報等|厚生労働省
参考:毎月勤労統計調査 令和5年2月分結果速報等|厚生労働省
関連記事:自動車整備士の年収は低い?実態や年収アップの方法を解説
【年齢別】自動車整備士の年収推移とボーナスの関係
厚生労働省が公開している、令和4年賃金構造基本統計調査の結果を踏まえた自動車整備士の平均年収は469.3万円です。
また、年齢別の平均年収の推移は、次のとおりです。
年代 | 平均年収 |
~19歳 | 249.2万円 |
20歳~24歳 | 325.8万円 |
25歳~29歳 | 385.5万円 |
30歳~34歳 | 457.5万円 |
35歳~39歳 | 511.1万円 |
40歳~44歳 | 527.9万円 |
45歳~49歳 | 541.0万円 |
50歳~54歳 | 529.1万円 |
55歳~59歳 | 516.3万円 |
60歳~64歳 | 399.2万円 |
65歳~69歳 | 347.5万円 |
70歳~ | 305.6万円 |
出典:自動車整備士 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
基本的に知識やスキルが成熟して、体力仕事もできる40代の平均年収が一番高く推移しています。
また、自動車整備士の初任給は約20万円が相場です。
求人ボックスが2024年2月19日に更新しているデータによると、自動車整備士の初任給は約20万円となっています。
また、令和元年まで賃金構造基本統計調査の中で初任給に関するデータも公開されていました。
令和元年「その他サービス」の大卒初任給の平均は20.5万円です。
当時の大卒全体の平均は21.0万円です。
参考:3 主な産業別にみた初任給|厚生労働省
参考:自動車整備士の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス
ボーナスで差がでる?自動車整備士と一般職の年収比較
全体の年代ごとの平均年収は、次の表の通りです。
表の一番右の列に、自動車整備士の平均年収を挿し込んでいます。
年代 | 平均月収 | 平均年間ボーナス | 平均年収 | 参考:平均年収(整備士) |
~19歳 | 20.0万円 | 15.0万円 | 255.4万円 | 249.2万円 |
20歳~24歳 | 24.0万円 | 38.2万円 | 327.1万円 | 325.8万円 |
25歳~29歳 | 28.1万円 | 65.5万円 | 403.5万円 | 385.5万円 |
30歳~34歳 | 31.4万円 | 79.9万円 | 456.8万円 | 457.5万円 |
35歳~39歳 | 34.6万円 | 92.6万円 | 508.6万円 | 511.1万円 |
40歳~44歳 | 36.6万円 | 101.2万円 | 540.6万円 | 527.9万円 |
45歳~49歳 | 37.9万円 | 108.1万円 | 563.5万円 | 541.0万円 |
50歳~54歳 | 39.3万円 | 115.9万円 | 587.7万円 | 529.1万円 |
55歳~59歳 | 39.5万円 | 115.5万円 | 590.2万円 | 516.3万円 |
60歳~64歳 | 31.3万円 | 69.2万円 | 444.8万円 | 399.2万円 |
65歳~69歳 | 27.1万円 | 35.0万円 | 360.2万円 | 347.5万円 |
70歳~ | 24.9万円 | 22.8万円 | 322.4万円 | 305.6万円 |
表から見て取れるように、自動車整備士の平均年収は全体と比較して低位を推移しています。
出典:賃金構造基本統計調査 令和4年賃金構造基本統計調査 |政府統計の総合窓口
出典:自動車整備士 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
ボーナスが低いと言われる自動車整備士の生涯賃金:約2億1,000万円
厚生労働省が公開している令和4年賃金構造基本統計調査の結果を踏まえた自動車整備士の平均年収をもとに生涯賃金についてシミュレーションしてみました。
20歳から64歳まで働いた場合、自動車整備士の生涯賃金は約2億1,000万円です。
一方で、令和4年賃金構造基本統計調査の結果をもとに、20歳から64歳まで働いた際の全体の生涯年収をシミュレーションした場合、約2億2,000万円です。
参考:令和4年賃金構造基本統計調査|政府統計の総合窓口
参考:自動車整備士 - 職業詳細 | job tag
自動車整備士の給料・ボーナスが安い3つの理由
自動車整備士の給料が安い傾向にある理由は主に3つあると言われています。
- 3級整備士の場合は低く設定されている
- 利益率が低い傾向がある
- 設備費用が高い
それぞれについて解説します。
3級整備士は給料が低く設定されている
3級自動車整備士は、自動車整備関係の中では最も基本的な資格です。
難易度も比較的低いため、給与水準が低く設定されています。
また、3級を活かした業務範囲は限られている点も給料が低く設定されている理由のひとつです。
一方、2級整備士や1級整備士になると、専門性の高い知識や技術が求められるため、給与水準も高くなります。
特に、1級整備士は保有している人も少なく、3級整備士と比較すると大幅に給与がアップする傾向があります。
利益率が低い傾向がある
自動車整備業界は、点検や修理などが主な業務です。
お客さまが支払う点検費用や修理費用には法定費用が含まれます。
したがって、法定費用や人件費などを差し引くと利益率が低くなる傾向があります。
一方、新車販売や中古車販売は、利益率の高い事業です。
したがって、ディーラーで新車販売を主に行う企業では、整備士の給与水準も高くなる傾向があると言われています。
設備費用が高い
自動車整備には、プレスやエアコンプレッサーなどの高額な設備が必要です。
設備の購入や維持には多額の費用がかかり、人件費や固定費などの経費を圧迫する要因と言われています。
近年は、中古設備の導入やリース契約など、設備費用の抑制に向けた取り組みが進められていますが、依然として大きな負担となっているのが現状です。
自動車整備士の給料・ボーナスは増加傾向
自動車整備士の給料は緩やかではありますが、上昇傾向にあります。
賃金構造基本統計調査によると、自動車整備業が分類されている「その他サービス」の年度別の平均月収は次の通りです。
年度 | 平均月収 |
平成25年 | 27.3万円 |
平成26年 | 28.3万円 |
平成27年 | 28.2万円 |
平成28年 | 28.3万円 |
平成29年 | 28.0万円 |
平成30年 | 28.3万円 |
令和元年 | 28.9万円 |
令和2年 | 28.4万円 |
令和3年 | 28.9万円 |
令和4年 | 29.3万円 |
平成25年から令和4年までで、平均月収は2万円上昇しています。
参考:賃金構造基本統計調査 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
自動車整備士のボーナスに関するよくある質問
自動車整備士のボーナスに関するよくある質問は次の通りです。
- 自動車整備士で年収1,000万円は目指せますか?
- 自動車整備士で年収600万は目指せますか?
- トヨタのディーラーに勤務した場合の年収はいくらですか?
- 自動車整備士は儲かりますか?
- 自動車整備士の最高年収はいくらですか?
それぞれについて解説します。
自動車整備士で年収1,000万円は目指せますか?
自動車整備士で年収1,000万円は、可能なものの難易度が高いと言われています。
自動車整備士の平均年収は約469.3万円です。年収1,000万円に達するには、平均よりも倍以上の収入を得なければなりません。
しかし、役職が上がったり高いスキルと経験を積んだり、独立したりできれば、年収1,000万円は不可能ではないでしょう。
関連記事:自動車整備士が年収1000万円を目指せる4つの方法
自動車整備士で年収600万は目指せますか?
自動車整備士で年収600万円は十分に狙えると言われています。
ただし、年収600万円は自動車整備士の中でも上位に入る収入です。
年収600万円を目指すために、新車や中古車販売のディーラーなど、給料の高い企業に就職したり、専門性を高めたりする必要があります。
トヨタのディーラーに勤務した場合の年収はいくらですか?
トヨタのメーカーとディーラーは、一般的に別会社です。
求人ボックスでトヨタのディーラーの案件を確認すると、年収300〜500万円程度の求人が多く掲載されています。
参考:ネッツトヨタの仕事・求人 - 兵庫県 神戸市|求人ボックス
自動車整備士は儲かりますか?
自動車整備士の平均年収は他の業界と比較して高いわけではありません。
自動車整備士が儲かるかどうかは、就職した企業やスキル、さらにはキャリアによって異なるでしょう。
自動車整備士の最高年収はいくらですか?
自動車整備士の平均年収が最も高くなる年代は、45〜49歳で541.0万円です。
役職が上がったり専門的なスキルがあったりすれば、さらに高年収を目指せるでしょう。
まとめ:自動車整備士のボーナスは勤務先により異なる
今回は、自動車整備士のボーナスや年齢別平均年収の推移などについて紹介しました。
dodaによると、自動車整備士の平均ボーナス額は年間76万円と言われています。
内訳は夏のボーナスが37万円、冬のボーナスは39万円です。
また、厚生労働省がとりまとめている毎月勤労統計調査によると、自動車整備業が分類されているその他サービス業の平均賞与は次の通りです。
- 令和4年の夏季ボーナス:217,344円
- 令和4年の年末ボーナス:217,774円
ただし、ボーナス額は勤務先によって大きく異なります。
また、勤務先によっては、ボーナスを設けていないケースもあるでしょう。
自動車整備士の平均年収は469.3万円で、他の業界と比較して少々低い傾向があります。
しかし、自動車整備士の給料は年々、緩やかに上昇しています。
これから自動車整備士への就職を考えているのであれば、勤務先によって給料やボーナスは大きく異なりますので比較して検討してみてはいかがでしょうか。
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