運転する仕事へ従事する場合、優良なドライバーであるかを証明するために運転記録証明書が必要となります。就職や転職後においても、免許の更新や無事故・無違反の表彰を受ける際にも運転記録証明書は必要です。
とはいえ、どのような内容が記載してあり、どこで発行すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
本記事では運転記録証明書についての内容や、発行方法などについて詳しく解説していきます。ぜひ、最後まで読んでみてください。
この記事でわかること
・運転記録証明書は自動車安全運転センターで取得可能
・運転記録証明書発行にかかる期間は約1週間
・運転記録証明書発行の交付手数料は1通につき670円
運転記録証明書とは:交通違反や交通事故などの記録を証明する書類
運転記録証明書とは、交通事故や交通違反、運転免許の行政処分の記録について証明する書類のことです。具体的には過去「1年・3年・5年」の間にある運転に関する記録が記載されています。
運転記録証明書を通じ、企業内における交通違反や事故の抑止、安全運転に対する意識向上など、社員の意識を底上げさせる目的で使用されています。
そのため、バスやタクシー、トラックドライバーなどに転職する場合や社内における無事故・無違反表彰などを受ける場合に運転記録証明書の提出が求められるでしょう。
運転記録証明書に記載されている事項について
過去の運転記録を証明するための運転記録証明書には、以下のような事項が記載されています。
・申請者の情報 |
関連記事:免許証番号は悪用できる?番号の意味や悪用事例を解説
運転記録証明書の申請と発行場所について
運転記録証明書は、自動車安全運転センターに申請することで発行してもらえます。自動車安全運転センターは全国の各都道府県にあり、直接センターに行って窓口で申し込みをしてみてください。
また、ゆうちょ銀行や郵便局からも申し込み出来るため、状況に合わせて申請すると良いでしょう。運転記録証明書の申請をするのに必要なものと申請方法、発行費用についても以下より解説していくので、チェックしてみてください。
運転記録証明書:必要なものと申請方法
運転記録証明書の申請をするのに必要なものは、以下の4点です。
・申込用紙 |
申込用紙は全国の「警察署・交番・駐在所・自動車安全運転センター」に用意されています。
申込用紙が準備できたら、記入をして直接センターの事務所窓口に持参するか、手数料を添えて最寄りのゆうちょ銀行・郵便局から申し込みをしましょう。
申込みは基本的に本人のみとなりますが、委任状があれば代理人による申請も可能です。代理人が運転記録証明書の発行を申請する場合、自動車安全運転センターのホームページにある委任状の書式に記入します。
その後、窓口にて申請となりますが、代理人の氏名や生年月日の確認が必要となるため、運転免許証の本人確認書類を持参しておきましょう。
運転経歴証明書:発行費用は1通につき670円
運転記録証明書の発行費用は、1通につき670円です。
発行費用は自動車安全運転センターによって設定されており、手数料を支払うことで、運転経歴証明書の発行ができます。
また、必要に応じてゆうちょ銀行や郵便局からも申請可能です。
運転記録証明書発行までにかかる期間は約1週間
運転記録証明書の申請をした場合、すぐに発行してもらえるわけではありません。後日、通常郵便にて送付されてくるか、直接センター事務所の窓口に受け取りに行きます。
運転記録証明書発行にかかる期間は約1週間程度であり、郵送の場合は1週間から2週間程度かかる場合もあります。
混雑状況により各センターで発行にかかる時間は若干異なるため、事前に確認するようにしましょう。
運転記録証明書に関連する運転経歴の証明書と取得方法
ここまでは、運転経歴を証明するために必要な運転記録証明書について解説してきましたが、似たような書類が他に3種類あります。
運転記録証明書と同様に転職や就職、無事故表彰などの際に必要となる場合もあるので、それぞれの内容についても解説していきます。
各証明書の取得方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
無事故・無違反証明書
無事故・無違反証明書とは名前のとおり、無事故・無違反で経過した期間を証明するための書類です。昭和44年10月1日以降(沖縄県の場合は昭和47年5月15日)※1)の期間であれば証明できます。
無事故・無違反証明書の発行をしているのは、自動車安全運転センターですが、警察署や各自動車安全運転センター事務所に備え付けてある申し込み用紙を記入し申請できます。発行手数料は1通に付き670円で、窓口以外の場合は払込手数料が別途必要です。
累積点数等証明書
累積点数等証明書とは、交通事故や交通違反による点数が、現時点で何点になっているかを証明するための書類になります。
警察署や交番、自動車安全運転センターにある専用申し込み用紙へ記入した後、窓口で申請をおこないます。
累積点数等証明書の交付手数料は、1通につき670円となり、ゆうちょ銀行や郵便局での払込みの場合は別途手数料が必要です。
運転免許経歴証明書
運転免許経歴証明書は、運転免許証の内容を証明するための書類です。過去に失効したり取消したりした免許や現在持っている免許の種類、取得年月日についての証明ができます。
普通免許を取得した後に大型免許を取得した場合は、最初に取得した免許以外の取得年月日を証明できない場合があります。
運転免許経歴証明書は、大型免許や第二種免許の受験時に必要です。
運転免許証を自主返納した人であっても交付を受けられますが、自主返納後、5年以上経過している場合は交付を受けられないので、注意しておきましょう。
運転記録証明書が必要となる事例
過去の運転記録を証明する運転記録証明書ですが、必要となる事例はいくつかあります。例えば、タクシーやバス、トラックドライバーへ転職をする場合です。
履歴書により、転職者の学歴や資格、志望動機などはわかりますが、優良なドライバーであることまでは判断できません。
そのため、本当に優良なドライバーなのかを証明するために、運転記録証明書が必要となります。また、違反の内容も知れるので、運転のクセや常習性なども予想できます。
ほかの場合で言うと個人タクシーの免許申請時や更新時にも、申請日から3年間をさかのぼり、交通違反や事故がないかを証明しなければなりません。
転職や免許の更新時だけではなく、企業内での無事故・無違反を表彰する時であったり、無事故・無違反の実績を活かして、優遇を受けられます。また、SDカードの申請時にも、運転記録証明書が必要です。
運転記録証明書で発行できるSDカード
SDカードとは、セーフドライバーカードのことで、上記で説明したように運転記録証明書を申請すると発行してもらえます。
安全運転者であることの証明であり、無事故・無違反手当などの証明として提出を求める企業もあります。
SDカードは無事故・無違反の期間によって以下の5種類にわかれています。
1.SDグリーンカード:無事故・無違反が1年以上2年未満 |
SDカードを持っていると、宿泊代やガソリン代、食事代などが割引になるほか、マイカーローンの金利優遇を受けられます。
具体的な優遇点に関しては、自動車安全センターウェブサイトで確認してみてください。
運転記録証明書に関するよくある質問
運転記録証明書に関するよくある質問を3つ厳選しました。
1.運転記録証明書が無ければ内定取り消しになるの? |
それぞれ解説します。
運転記録証明書が無ければ内定取り消しになるの?
運転記録証明書が無い場合、内定取り消しの可能性はあります。運転記録証明書は、これまでの安全運転の履歴を公的に証明するために必要な書類です。
運送業やタクシー業などのドライバー職の場合、車を運転する機会が多いため、運転記録証明書の提出が内定条件になることも少なくありません。
ドライバー職の転職面接を受ける際は、運転記録証明書の提出が必要かどうか採用担当者に聞くようにしてみてください。
無事故無違反証明書はどこでもらえますか?
無事故無違反証明書は、自動車安全運転センターで取得することができます。自動車保険の割引や企業における運転関連の職務に応募する際に必要になります。
無事故無違反証明書の取得方法については、本記事内の無事故・無違反証明で解説しているので、参考にしてみてください。
運転記録証明書の申込用紙はどこでダウンロードしたら良いですか?
運転記録証明書の申込用紙は、自動車安全運転センターのホームページからダウンロードできます。
もし、上手く申込書がダウンロードできない時は、電話やメールを使用して問い合わせをするようにしましょう。
運転記録証明書に関するまとめ
今回は運転記録証明書について、詳しく説明してきました。運転記録証明書とは、交通事故や交通違反などの行政処分の記録について証明するための書類となります。
申請は各都道府県にある自動車安全運転センターで申請をすることが可能であり、約1週間前後での発行が可能です。すぐに発行できるわけではないので、就職や転職活動をする場合には、事前に取得しておきましょう。
関連記事:免許の違反点数の確認方法とは?リセットの条件や免停までの点数も合わせて紹介します
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