コロナウイルスの影響が限定的になりつつある昨今、海外からの旅行客が増えてきており、観光地や繁華街を中心にタクシー需要も高まってきています。
タクシードライバーは中途採用が多く、未経験者でも歓迎している求人も多いことから、別業界から転職を検討している人も少なくありません。
しかし、インターネット上では「タクシードライバーはやめとけ」といった、ネガティブな声も少なからずあります。
「やはり未経験でタクシードライバーになるのは厳しいのでは」と、不安に感じる方もいるでしょう。
今回はなぜタクシードライバーはやめとけと言われるのか、具体的な理由について分かりやすく解説していきます。
この記事でわかること
・タクシードライバの仕事内容ややりがい
・タクシードライバーに向いている人と向いていない人の特徴
タクシードライバーはやめとけと言われる13の理由
タクシードライバーはやめておいた方がいいと言われる理由は複数あり、主に収入・労働環境・キャリアアップに関連したものが多いです。
ここでは、タクシードライバーの仕事内容や辛さを踏まえながら、やめとけと言われる13の理由について解説していきます。
歩合制のため収入が変動しやすいから
タクシードライバーの給料形態は、多くの会社で歩合制が導入されています。
歩合制と聞くと「頑張った分だけ高収入を目指せる」とイメージする人が多いかもしれませんが、結果が出せなければ収入も上がりません。
売り上げが好調な月はあっても、毎月継続して安定した収入を得るのは簡単ではありません。
また、効率の良い運行スキルを身に付けて毎月一定の収入を達成できていた場合でも、景気悪化による影響を受ける可能性もあります。
交通違反による免許停止のリスクもゼロではなく「いつまでたっても収入が安定しない」と、転職を考えるタクシードライバーもいます。
稼ぎやすいが上限があるから
タクシードライバーの給料は基本的に「顧客数×運行距離」で決まるため、効率の良い運行ができたとしても、稼げる額には上限があります。
最近では残業規制も厳しく、長時間勤務で稼ぐといった働き方もできなくなりました。
勤務場所や運行スキルによって年収1,000万円前後は目指せたとしても、それ以上を目指すのであれば、経営側にならない限り難しいと言えるでしょう。
個人タクシーであれば、売上の全てを自分のものにできますが、車両の整備費や税金の支払いが発生するため、簡単に収入を上げられるわけではありません。
地方では稼ぎにくいから
タクシードライバーは都市部になるほど利用者が多いため、売り上げが上がります。
一方で、地方になると深夜まで賑わう繁華街も少なく、乗客を見つけられる時間帯は限られてしまうので、売り上げも比較的少なくなります。
地方は稼げないというわけではありませんが、都市部に比べると高収入を目指しにくいと言えるでしょう。
個人タクシーはキャリアアップしにくいから
一般的な企業とは異なり、タクシードライバーには役職がありません。
そのため、長く働き続けたとしても昇格などによる給与アップはなく、収入は売上次第となります。
経験を積んだ上で個人タクシーを開業する道もあるものの、開業するには以下のような厳しい条件があります。
・3年間無事故無違反
・準備資金として200万円の用意
・営業許可の取得
全ての条件を満たし個人タクシーとして開業できたとしても、会社のサポートがない中で売り上げを確保するのは大変です。
「長く働き続けたとしてもキャリアアップができないから」と、別業界への転職を検討する人も少なくありません。
労働時間が長いから
タクシードライバーはシフト制で「夜勤務・昼勤務・隔日勤務」の3種類に分けられます。
この中で最も多い勤務形態が「隔日勤務」で、3時間の休憩を入れながら20時間働き続けます。
勤務が終わった日とその翌日は休みになるものの、2日分を一気に働くのはとても大変です。
勤務前の体調管理も徹底しなければならず、隔日勤務が合わずに辞めていく人もいます。
お客様とのトラブルが怖いから
タクシードライバーはさまざまな乗客を相手にするため、お客様とトラブルに発展することもあります。
特に深夜帯は酔っ払っている乗客も珍しくはなく、接客には細心の注意が必要です。
過去には、タクシードライバーが酔っ払った乗客から暴行を受けるトラブルも発生しています。
こういったトラブルにまで発展することは稀ではあるものの、トラウマになり転職を検討するタクシードライバーもいます。
事故のリスクが心配だから
タクシードライバーは仕事中の大半を運転しながら過ごすことから、必然的に交通事故のリスクが高まります。
事故を起こさないよう、細心の注意を払いながら運転しているとはいえ、事故に巻き込まれてしまう可能性もゼロではありません。
無事故無違反が当たり前だったようなタクシードライバーが人身事故を起こしてしまい、別業界への転職を余儀なくされるケースもあります。
多くのタクシードライバーは大きな事故を起こさずに働いているとはいえ、仕事に大きなリスクが伴うため、やめとけと言う人も中にはいます。
犯罪に巻き込まれるリスクがあるから
タクシーは運転中に車内が密室になることから、犯罪に巻き込まれやすいと言えます。
2021年には全国で88件のタクシー強盗が発生しています。
最近ではドライブレコーダーや防犯ボードが設置されたことで犯罪件数は減少傾向にありますが、絶対に安心というわけではありません。
深夜の繁華街においては、前述した通り酔っ払った乗客に理不尽な要求をされることもあり、接客業務に疲弊してしまうタクシードライバーもいます。
仕事のイメージが良くないから
タクシードライバーに対するイメージは人それぞれですが、悪いイメージを持つ人も中にはいます。
・誰でもできる仕事
・最後にたどり着くわけありの仕事
ネット上で検索するとこういった声も見受けられます。
全てが当てはまるわけではありませんが、周りからの目を気にして働きづらさを感じているタクシードライバーも少なくありません。
いくらでもさぼれる環境だから
タクシードライバーは多くの時間を1人で過ごすこととなり、最初に研修を受けた後は、1人で乗客を見つけて売り上げを確保しなければなりません。
誰からも指示を受けない環境の中で自制しながら働き続けるのは、意外と簡単なことではありません。
自分で考えて行動するのが苦手な人にとっては、苦痛な環境とも言えるでしょう。
はたから見ると自由に見えるかもしれませんが、決して楽な仕事ではありません。
若者向けの職業ではないから
タクシードライバーと聞けば、大半の人が中高年のドライバーをイメージするものです。
そのため、年齢の若い人がタクシードライバーを目指そうとすると「やめとけ」と言う人もいます。
もちろん、年齢の若い人がタクシードライバーを目指すデメリットはないのですが、自ら志願する人はほとんどいないのが現状です。
転職のハードルが上がるから
タクシードライバーとして働く中で身に付くスキルには、以下のようなものがあります。
・車の運転スキル
・営業エリア内の地理に関する知識
このようなスキルは汎用性が高いわけではなく、キャリアアップを目的とした別業界への転職で活かすのは難しいと言えるでしょう。
また、接客スキルに関しても自分自身で積極的に身に付けていく必要があるため、なんとなく売り上げを意識する程度では成長スピードも遅くなります。
そのため「若いうちからタクシードライバーに従事するのはやめておいた方がいい」といった声が少なからずあります。
将来性に乏しいから
コロナウイルスの影響が限定的となった今、タクシーの利用者も元に戻りつつあり、今後更に増えていくと予想されています。
一方で実用化はまだまだ先とは言われているものの、自動運転技術の研究が年々進んでおり、ドライバーが必要なくなるといった声もあります。
また、最近ではライドシェアサービスにも注目が集まっており、タクシー需要が半減する可能性もゼロではありません。
将来性がないとまでは言えないものの、将来に不安を感じながら働いているタクシードライバーも少なくありません。
関連記事:タクシー業界ってブラックなの?きついと言われる理由や良い会社を見つける方法を紹介
やめとけと言われるタクシードライバーはどのような仕事?
ここではタクシードライバーの具体的な仕事内容や、収入面などについて解説していきます。
タクシードライバーは文字通りタクシーを運転するのが仕事で、主な営業方法は3つあります。
・付け待ち営業
・流し営業
・配車営業
付け待ち営業とは、空港や駅にタクシーを停めて乗客を見つける営業方法です。
流し営業とは街中を走行しながら乗客を探し、配車営業は依頼を受けてお客様を迎えに行く営業方法となります。
公共交通機関が動いていない深夜や早朝にタクシーを利用する人も多いため、タクシーは24時間稼働が一般的です。
そのため働き方は隔日勤務が主流で、3時間の休憩を取りながら20時間働きます。
・7:00~翌3:00
・12:00~翌8:00
・16:00~翌12:00
給与は歩合制が一般的で、具体的には3種類に分かれます。
・A型賃金:基本給+歩合+賞与
・B型賃金:完全歩合制
・A+B型賃金:A型賃金よりも歩合が大きく反映されやすい
厚生労働省が運営する職業情報サイト「jobtag」によると、令和4年度のタクシードライバーの平均年収は361.3万円となります。
参照元:厚生労働省|職業情報サイトjobtag|タクシー運転手
歩合制であるため効率の良い営業スキルを身に付ければ、更に高い収入を目指すことも十分可能です。
タクシードライバーの一日は以下のような流れとなります。
7:00・出社 | 出社してすぐにアルコール検査を行います。反応が出た場合には勤務できません。 |
7:15・車両点検 | 健康状態のチェックなどを行い、出庫前に車両点検を実施します。 |
7:30・出庫 | 引き継ぎ事項などを伝えるミーティングを行い、出庫して営業に向かいます。 |
12:00・休憩 | 昼食や仮眠を取って午後の営業に備えます。 |
13:00・業務再開 | 午後は仕事終わりのサラリーマンやこれから出勤する人をターゲットに営業を行います。 |
18:00・休憩 | 休憩の時間は決まっておらず、その時の状態によって時間が前後します。 |
19:00・業務再開 | 夜にかけては飲みに出かけたサラリーマンをターゲットに営業を行います。深夜帯は料金が3割増しとなり、終電を逃した人も要るため一番の稼ぎ時です。 |
2:00・帰庫して洗車 | 1日の営業が終わると洗車を行います。 |
2:30・売上の報告 | 運転記録や日報を提出し、未収書の処理も行います。 |
3:00・退社 | 全ての処理が終わり乗務員証を返却して退社します。 |
昼勤務や夜勤務は労働時間が異なりますが、基本的な流れは隔日勤務と同じです。
やめとけと言われるタクシードライバーのやりがいや魅力
ここまで、タクシードライバーはやめとけと言われる理由について解説してきましたが、タクシードライバーの仕事も決して悪いことばかりではありません。
タクシードライバーならではのやりがいや魅力も多くあります。
具体的にどのような魅力があるのか、実際の仕事内容も踏まえながら解説していきます。
工夫次第で稼ぎやすい
タクシードライバーは歩合制であるため、未経験の新入社員だとしても結果次第では高収入を目指せます。
役職手当や資格手当ではなく売上によって収入が決まるため、出世により技術手当などがなくなるようなこともありません。
営業スキルや接客スキルを身に付けたトップドライバーの中には、年収1,000万円近く稼いでいる人もいるほどです。
収入を第一に考えて、最初からしっかり稼ぎたい方におすすめです。
自由に仕事をしやすい
タクシードライバーは働く時間を選べるだけでなく、勤務中はある程度自由に営業ができます。
一般的なサラリーマンのように上司の指示で動く必要はなく、後輩への指示出しもありません。
また、一日の目標を達成すれば退勤しても問題ないような会社も中にはあります。
一緒に仕事をこなすわけでもないため、仕事の引き継ぎなどもなく自由に仕事をしやすい職種と言えるでしょう。
得意なことを活かせる
タクシードライバーの仕事は、運転と接客の2つが大半を占めています。
そのため、車の運転が好きな人や接客が好きな人には最適な職種と言えるでしょう。
一般的な接客マナーや運行業務を覚える必要がありますが、それ以外で別の仕事をこなす必要はありません。
人間関係のストレスが少ない
タクシードライバーは、会社の人間と一緒に仕事をこなすことはありません。
普段連絡を取り合うこともありますが、交通情報の共有を無線で行う程度のため、人間関係を気にするようなことはないでしょう。
乗客に関しても乗車中は丁寧な接客が欠かせませんが、毎回同じ人が乗車するわけでもありません。
他の仕事と比べても人間関係によるストレスが溜まりにくい仕事と言えます。
しっかり休日を取れる
タクシードライバーは、乗客を目的地まで届ける業務の繰り返しであり、毎日その日のうちに仕事が完結します。
そのため、仕事を家に持ち帰るようなことはなく、休みの日は何も気にせずにゆっくり休めます。
仕事に関する引き継ぎもないため、希望した日に休みやすいと言えるでしょう。
1回の勤務で2日分働く隔日勤務であれば、まとまった時間を作りやすく、プライベートな時間も確保しやすいと言えます。
プレッシャーが少ない
チームを組んで仕事を進める会社の場合、自分の意思で自由に動くことが難しく、協力し合いながらプロジェクトを進めていきます。
チーム全体をまとめる役職になると、プロジェクトの方向性を考えたり、部下に指示を出したりしなければならず、メンタル面の負担が高いと言えます。
その点、タクシードライバーは個々で仕事をこなし、結果が出せなかったとしても周りに迷惑がかかるようなこともありません。
結果のために自分と向き合いながら努力する必要はありますが、他の職種と比べるとプレッシャーは少ないと言えるでしょう。
感謝の言葉を直接伝えてもらえる
タクシーを利用する人は、何かしらの事情を抱えているケースがほとんどです。
普段の生活で寝坊してしまったり、終電を逃したりして帰れなくなるようなケースです。
そのため、目的地まで迅速に送り届けた際には、感謝の言葉を直接伝えてもらいやすいと言えます。
お客様との距離が近いこともあり、人々の役に立っていると実感しながら働けます。
タクシードライバーに向いている人の特徴
タクシードライバーの辛さを知り「未経験で転職して本当にやっていけるのか」と、不安に感じた方もいるのではないでしょうか。
タクシードライバーは未経験者からでも挑戦可能ですが、当然向き不向きはあります。
ここでは、タクシードライバーに向いている人の特徴を9つ紹介していきます。
収入アップを狙っている
これまでよりも収入アップを目指し転職を検討している方は、タクシードライバーがおすすめです。
他の職種の場合、過去の実績によって基本給や役職が決まり、入社後の頑張りによって少しずつ昇給していく流れとなります。
一方でタクシードライバーの場合、経験の有無や入社年数に関係なく、結果さえ出せればすぐに収入を上げられます。
最初に覚える業務内容もそこまで多くないため、1~2ヶ月ほどでタクシードライバーデビューが可能です。
必ず結果を出せるとは限りませんが、入社後1年以内に高収入を達成するタクシードライバーは少なくありません。
運転が得意
運転が得意であれば、未経験であってもタクシードライバーとして活躍できます。
仕事の大半が運転業務となるため、運転が好きだというだけで仕事のストレスを抑えやすくなります。
普段の生活では行かないような場所に向かうこともあり、ドライブ感覚で楽しみながら仕事をこなせるでしょう。
特に長時間の運転が得意な人におすすめです。
接客が好き
接客が好きな人もタクシードライバーに向いています。
タクシードライバーは他のドライバー職と比べてもお客様との距離が近く、移動中は快適な空間づくりが求められます。
年齢や性別に関係なく気さくにコミュニケーションが取れるような人や、細かい気遣いができる人は、タクシードライバーに適していると言えるでしょう。
組織で働くのが苦手
タクシードライバーは個人で仕事をこなすため、みんなで協力し合いながら業務を進める仕事が苦手な人に最適です。
人間関係に気を遣う必要はなく、1人で自由に黙々と働けます。
「無口な人は向いていないのでは」と考える方もいるかもしれませんが、乗客の中には静かにしてほしい人も多く、いつでも明るく話す必要はありません。
最低限の接客マナーを身に付けられれば問題ないでしょう。
マイペースな人
自分のペースで働きたいという人も、タクシードライバーの仕事がおすすめです。
上司の指示に従う必要はなく、自分のペース配分で休憩時間や営業方法を決められます。
自由な分だけ結果が重視されますがノルマはなく、よほど成績が悪くない限り周りから指導されるようなこともありません。
戦略を立てるのが得意
曜日や時間帯によって乗客を見つけやすい場所は異なり、その日に行われているイベントなどにも影響します。
タクシードライバーは売り上げが上げられるように、その日の営業計画を個々で考えます。
そのため自分でその日の計画を立て、シミュレーションするのが好きな人におすすめです。
乗客を乗せた後も最短のルートを考えながら効率良く運行できれば、結果も出せるようになり楽しみながら業務をこなせるでしょう。
方向感覚が優れている
方向感覚に優れている人や土地勘がある人もタクシードライバーに向いています。
目的地までの最適なルートがある程度決まっていたとしても、途中で事故や工事を行っており、そのまま通れないことも珍しくありません。
このような急なルート変更があった際にも、瞬時に最適な別ルートが判断できれば、その分早く送り届けられます。
いかに多くの乗客を乗せられるかによって結果が大きく異なるため、土地勘や方向感覚があるほど有利と言えます。
再就職に苦戦している
他の業界へ転職しようとしたものの、なかなか内定をもらえず再就職に苦戦しているような人もタクシードライバーなら再就職できる可能性があります。
タクシードライバー求人の多くは中途採用で、未経験者を歓迎するものが多くあります。
そのため、40〜50代で仕事に活かせるようなスキルがない場合でも転職可能です。
タクシードライバーになるには「普通自動車二種免許」が必要ですが、資格取得支援制度を設けている会社が多いため、未取得であっても問題ありません。
短期的に達成したい目標がある
タクシードライバーは未経験からでも挑戦しやすく、結果次第ですぐに稼ぐことも可能です。
また、シフト勤務で時間の融通も利きやすいため、別のことに時間を使いやすい特徴もあります。
そのため、別の目標があり短期的に資金を貯めたり、スキルを身に付けたりしたい人にもおすすめです。
タクシードライバーに向いていない人の特徴
次はタクシードライバーに向いていない人の特徴を6つ紹介していきます。
これらに当てはまるからといってタクシードライバーを諦めなければならないわけではありませんが、1つの基準として参考にしてみると良いでしょう。
特徴に当てはまっている場合、どのようなことが大変であるかも踏まえて解説していきます。
運転が苦手
タクシードライバーは仕事の大半が運転業務であるため、運転が苦手な人には向いていません。
前述した「向いている人の特徴」に当てはまっていたとしても、一度運転業務が苦痛に関してしまうと長続きしません。
また、運転自体はそこまで嫌いではないものの、過去に何度も交通違反を繰り返してしまっているような人も、ドライバー職は避けた方が良いでしょう。
万が一人身事故を起こしてしまった場合、免許を失うのはもちろん、会社も退社せざるを得なくなります。
接客が苦手
タクシードライバーは1日に20組前後の乗客を目的地へと送り届けます。
多くの時間を乗客と一緒に過ごすため、運転と同様に一度苦手意識を持ってしまうと、仕事自体が苦痛に感じてしまいやすくなります。
接客業務の経験がなく基本的なマナーが分からないといった人は、入社後に研修で身に付けられるため問題ありません。
当事者意識が薄い
タクシードライバーは結果が重視されやすく、売り上げを上げる方法について自分で考える必要があります。
当事者意識が薄く、ただ指示通りに働いておけば給料がもらえるといった感覚の人はいつまで経っても結果が出せないでしょう。
自分の行動や考えにより収入が大きく変わることを理解した上で、挑戦するようにしましょう。
素直でない
どれだけタクシードライバーの素質があったとしても、全く学ばずに稼げるようになる人はほとんどいません。
自分の考えで営業を行った結果、何が悪かったのかを自身で考えるのはもちろん、周りからの意見をしっかり取り入れながら修正します。
働き始めの頃は会社の人だけでなく、乗客からダメ出しされることも珍しくありません。
このような時に「自分なりのやり方があるから」と、素直に受け入れられないような人は、タクシードライバーとして活躍するのは難しいと言えます。
経験年数に関係なく、成長に繋がる意見は何でも取り入れる素直さが大切です。
方向感覚が弱い
方向感覚が弱く、土地勘が全くないような人もタクシードライバーには向いていません。
道が分からない場合、乗客から教えてもらえることもありますが、分かりやすく指示してもらえるとは限りません。
最近ではナビがあるため、土地勘がない人でも乗務できますが、各地域にある標識を見落としやすい場所などには注意が必要です。
持病がある
運行中はお客様の命を預かることとなるため、運転に支障をきたすような持病がある方はタクシードライバーに向いていません。
過去には急な持病の悪化によりタクシーが暴走し、乗客乗員がケガをする事故も発生しています。
また、自分では大丈夫だと思っていても、会社が行う健康診断に引っかかり急に働けなくなるリスクもあります。
腰痛や視力などはある程度対策できますが、意識障害に関わるような病気である場合は、諦めた方が良いでしょう。
やめとけと言われるタクシードライバーについてよくある質問
最後はタクシードライバーに関する、よくある質問に答えていきます。
・海外のタクシードライバーの年収はいくら?
・二種免許は誰でも取れますか?
今後タクシードライバーを目指す方に役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
タクシードライバーは誰でもなれますか?
タクシードライバーになるために、特別な条件は一切ありません。
学歴や経験がなく、普通自動車二種免許を持っていなくても求人に応募できます。
ただし、運行する上で安全に支障をきたすような持病がある方は、採用してもらえません。
また、過去に何度も交通違反を起こしている人も、採用される可能性は低いと言えます。
接客マナーや運転技術は入社後の研修で身に付けられるため、未経験者でも問題ありません。
海外のタクシードライバーの年収はいくら?
海外のタクシードライバーの年収に関する公的な情報はありませんが、アメリカ労働統計局が発表したトラック運転手の平均年収は約533万円です。
日本のトラック運転手の年収を大きく上回っており、タクシードライバーの年収も日本より高いと推測されます。
参考:U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS| Heavy and Tractor-trailer Truck Drivers
二種免許は誰でも取れますか?
二種免許は自動車学校で取得しますが、入校する上で以下の条件を満たしておく必要があります。
・満21歳以上であること
・第一種運転免許を取得後、運転経歴が3年以上経過していること(免許停止期間を除く)
・片眼で0.5以上、両眼で0.8以上の視力があり、新視力検査に合格すること(メガネ・コンタクトレンズ着用可)
・青、赤、黄色の3色が識別できること
・一般的な日本語の読み書きや内容の理解ができること
・自動車の運転に支障をきたす障害がないこと
・10m離れた位置から90デシベルの警音器の音が聞き取れること
これらの条件を満たしていれば、教習学校で学科と実技を学び、試験に合格することで二種免許を取得できます。
関連記事:タクシー運転手になってすぐ辞めた人に多い5つの理由
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やめとけと言われるタクシードライバーについてのまとめ
今回はタクシードライバーはやめとけと言われる理由について解説してきました。
タクシードライバーは歩合制で収入が安定しづらく、長時間労働や将来性の不安があるため、やめとけと言う人もいます。
一方で自由に働きやすく、努力次第では高収入を目指せる魅力があります。
また、個人で働くため会社内での人間関係に悩むことはありません。
そのため、一概にタクシードライバーはやめておいた方がいいとは言えません。
タクシー業界が気になる方は、タクシードライバーの向き不向きを参考にした上で、挑戦するか判断してみましょう。
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