施工管理

施工管理の試験の流れは?願書の取得方法や受験資格、試験難易度も紹介!

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工事現場を取り仕切る施工管理。現場リーダーとして全員を引っ張る姿にあこがれた人も少なくないでしょう。
今回は施工管理の試験について紹介しています。この記事でわかることは以下の通りです。

・施工管理の試験の流れ
・施工管理の願書の取得方法
・施工管理の試験内容
・施工管理の受験資格
・施工管理の難易度

施工管理技士の資格試験は令和3年から新たに生まれ変わりました。この記事は最新情報となるので、ぜひチェックしてみてください。

施工管理の試験の流れ

施工管理技士の資格を取得するためには資格試験に合格しなければいけません。その資格試験を受けるために必要なものや試験までの流れについて紹介していきましょう。

願書を手に入れる

施工管理技士の試験を受験するためには受験願書を提出し、試験を受ける手続きを行わないといけません。願書は高校受験や大学受験で提出したようなもの。これを出さないと受験ができないので、忘れずに提出しましょう。

この願書(申込書)は試験実施団体が委託した各自治体に点在する受験願書購入窓口にて取得することができます。現地での購入以外にインターネットや郵送での注文も受け付けているため、早めに購入しておくといいでしょう。

7種類ある施工管理技士のそれぞれの試験実施団体は以下の通りです。

一般財団法人建設業振興基金
1級・2級建築施工管理技士と1級・2級電気工事施工管理技士の資格試験を実施している団体です。試験の申込方法は、書面とインターネットの2通りありますが、初めて受験する方は書面での申し込みが必須となっているので注意しましょう。

願書の販売方法は、窓口、インターネット、郵送の3通りあります。ただし、インターネットと郵送は提出締め切りの1週間前までに支払いを行わないといけないので注意が必要です。

また、再受験の方は願書の提出は必要なく、インターネットからの申し込みが可能となっています。

一般財団法人全国建設研修センター
1級・2級土木施工管理技士と1級・2級電気通信施工管理技士、1級・2級管工事施工管理技士、1級・2級造園施工管理技士の資格試験を実施している団体です。こちらも一般財団法人建設業振興基金と同じく試験の申込方法は、書面とインターネットの2通りあり、初めて受験する方は書面での申し込みが必須となっています。

願書の取得方法は、窓口、コールセンター(電話)、インターネット、郵送の4通りあります。窓口以外は提出締め切りの8日前までに販売申請を行わないといけないので注意しましょう。

こちらも再受験の方は願書の提出は必要なく、インターネットからの申し込みが可能です。

一般社団法人日本建設機械施工協会
1級・2級建設機械施工管理技士の資格試験を実施している団体です。
願書の取得方法は、窓口と郵送の2通りとなっています。郵送販売は申込期限が窓口よりも10日ほど早くなっているので、早めの購入、確認をしておきましょう。

願書と一緒に提出する書類

受験願書を提出する際は願書だけでなく、必ず一緒に提出しなければいけないものがあります。それは「実務経験証明書」「証明写真」「住民票」の3つです。これら以外には受験料の払込証明書が必要となります。

実務経験証明書

実務経験証明書とは、自分が施工管理に従事した経験を証明するための書類です。施工管理技士の試験を受験するためには、施工管理としての経験が決まった年数必要です。年数は最終学歴や所有している資格で異なりますが、1年以上は必要となります。

どのような工事を管理・実施していたのかを記入したうえで今勤務している会社の社印と代表印が必要となります。社印、代表印は企業によっては申請しないと押印してくれないため、余裕をもって申請しましょう。あらかじめ資格試験を受験することを会社に連絡しておくとスムーズに進むかと思います。

個人事業主の場合は、自分自身で経験年数を証明しなければいけません。工事請負証明書といった工事を行った証明となる書類を添付する形で経験年数を証明します。

証明写真

証明写真はパスポート用(フチなし、縦45㎜×横35㎜)のサイズで撮影しましょう。なおパスポートサイズの顔の縦の長さは写真の70~80%という規格があるので注意してください。

証明写真は申請よりも6か月以内に撮影したものでなければいけません。デジタルカメラやスマホなどで撮影した写真は不可とされています。

住民票

記載内容に変更がなければ、いつ取得したものでもかまいません。もし住民コードを正しく記入できるのであれば住民票を発行する必要はありません。

また、マイナンバーカードのコピーやマイナンバーを記載した住民票は必要ありませんので、間違って送付しないようにしましょう。

住民票は近くの役所やコンビニで取得できます。

実務経験によっては必要なもの

卒業証明書:受験資格の取得に必要な実務経験年数は最終学歴によって異なります。高等学校卒業よりも短期大学、短期大学よりも大学卒業の方が短い年数で受験資格を取得できます。この最終学歴を証明するための卒業証明書の原本が必要となります。卒業証書ではないため、注意しましょう。

資格証明書:施工管理技士2級を保有したうえで1級施工管理技士を受験する際など、取得資格によって実務経験が短縮になります。

施工管理技士資格試験の受験資格

施工管理技士の資格試験は誰でも受験できるわけではありません。1級と2級それぞれに受験資格があります。受験資格は実務経験となるのですが、その経験年数は最終学歴によって異なります。

1級と2級それぞれの受験資格についてまとめました。

1級施工管理技士の受験資格

最終学歴実務経験年数(指定学科を卒業後)実務経験年数(指定学科以外を卒業)
大学専門学校の高度専門士3年以上4年6ヶ月以上
短期大学5年生高等専門学校専門学校の専門士5年以上7年6か月以上
高等学校専門学校の専門課程10年以上11年6ヶ月以上
その他(学歴を問わず)15年以上15年以上

2級施工管理技士の受験資格

最終学歴実務経験年数(指定学科を卒業)実務経験年数(指定学科以外を卒業)
大学専門学校の高度専門士1年以上1年6ヶ月以上
短期大学5年生高等専門学校専門学校の専門士2年以上3年
高等学校専門学校の専門課程3年以上4年6ヶ月以上
その他(学歴を問わず)8年以上8年以上

上記から1級施工管理技士の受験資格は大学を卒業してからも3年以上の実務経験が必要となることがわかりました。

ただ、施工管理技士の試験には第一次検定と第二次検定の2種類あるのですが、第一次試験の場合、1級は2級施工管理技士の資格を有しているもの、2級は17歳以上であれば実務経年関係なしに受験することができます。これに合格すると技士補の資格を取得できます。

また、受験資格は取得している資格によっても経験年数が異なってきます。この資格は受験する施工管理技士の種類によって異なるため、詳しくは上記で紹介した試験実施団体のHPを参照ください。

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施工管理技士の試験内容

施工管理技士の資格試験は令和3年までは学科試験、実地試験と呼ばれていました。令和3年度に試験制度が変更されて、そこからは第一次検定と第二次検定と呼ばれるようになりました。それぞれどういった内容なのか紹介していきましょう。

第一次検定

第一次検定は施工管理に関する基礎的な知識を問う問題が出題されます。それぞれの施工管理技士に関する専門問題(例えば建築施工管理技士なら建築学や躯体施工、電気施工管理技士なら電気工学など)と共通して出題されるのは施工管理法と法規です。

令和3年までの学科試験では知識問題が基本でしたが、新制度となった第一次検定では知識問題とこれまで実地試験で出題されていた能力問題が一部追加されました。

問題数はそれぞれ受験する資格によって異なりますが、解答方法は4肢択一のマークシート方式となります。

第二次検定

第二次検定は施工管理の経験を問われる問題が出題されます。これまでの施工管理経験を答えたり、安全管理に関する問題が出題されたりします。施工管理法や法規も出題されますが、第一次検定とは異なり、全て記述式で答えないといけません。

そのため、知識を有しているだけでは不十分で文章力が必要となります。答えは短く明確に書くことが基本です。年々具体的な文章が求められており、難易度が上がっているとされています。

施工管理技士の資格試験の難易度は気になるところですよね。難易度は合格率を見ればある程度予測できます。2020年のそれぞれの施工管理技士の合格率を紹介していきましょう。

1級施工管理技士の合格率

資格名第一次検定第二次検定
建設施工管理技士51.1%40.7%
土木施工管理技士60.1%31.0%
管工事施工管理技士35.0%61.1%
電気工事施工管理技士45.4%62.1%
電気通信施工管理技士49.1%49.3%
造園施工管理技士39.6%41.0%
建設機械施工管理技士20.3%80.2%

2級施工管理技士の合格率

資格名第一次検定第二次検定
建設施工管理技士34.5%28.2%
土木施工管理技士72.6%42.2%
管工事施工管理技士63.6%43.5%
電気工事施工管理技士58.5%45.0%
電気通信施工管理技士63.9%42.9%
造園施工管理技士58.3%43.0%
建設機械施工管理技士39.5%39.5%

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施工管理技士の資格試験の勉強方法

施工管理技士の資格は実務経験が必要となるため、基本的に仕事を行いながら取得しなければいけません。そのため、効率的に勉強することが必要となってきます。そこで学習方法のコツを紹介していきましょう。

参考書からではなく過去問から解く

一般的には参考書を読んで知識を身につけていく、という勉強方法が一般的ですが参考書を読むにはかなりの時間が必要です。そこで過去問から解いていくという勉強方法がおすすめです。

過去問には解説がついているので、問題を解いた後に解説を読み、自分の理解が足りなかった部分をしっかり読むことで必要な知識を身に着けていくことができます。過去問の解説ではよくわからないことや不十分だと感じたところについては参考書を読むといいでしょう。

過去問を繰り返し解くことで毎年の出題傾向が読み取れるため、短い時間で試験対策が可能となります。

模擬試験を受験する

知識がついてきたと感じたのであれば、一度模擬試験を受験してみましょう。模擬試験は実際の試験と同じような状況で行われます。試験時間も同じなので、時間は足りたのか?どこに時間がかかったのか?などもわかるので、模擬試験を受けることで知識だけでなく、本番に向けての課題を見つけることができます。

また、過去問だけでは答えを丸暗記してしまっているのか、きちんとした知識がついたのかを図ることが難しいので模擬試験で実力試しをすることをおすすめします。

模擬試験は資格スクールなどで行われており、受講生でなくとも参加できるところがあるので一度問い合わせてください。

関連記事:施工管理の新たな資格、技士補とはどんな資格なのか?できることや取得方法、取得難易度などを紹介!

まとめ

施工管理の試験を受験するまでは実務経験や必要書類が多く、手間がかかります。しかし、実際に施工管理の仕事は工事全体を管理し、細かく指示を行う責任のある大変な仕事です。
試験勉強も大変ですが、合格すれば一生ものです。頑張って乗り切りましょう!

関連記事:施工管理技士の難易度はどれくらい?全業種の合格率や合格のコツを紹介!

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