工事現場を指揮する施工管理。男性が中心の建築業界のなか、女性でも施工管理として働くことができるのでしょうか?
この記事では、
「実際に女性が働くことができるのか?」
「女性が施工管理として働くメリット・デメリット」
「女性が施工管理の会社を選ぶ際のポイント」
について紹介しています。
施工管理の仕事に興味のある女性、これから施工管理として働く女性にはピッタリな内容となっているので、ぜひ最後まで一読してくださいね。
施工管理は女性でも働くことができる?
結論から言えば女性でも施工管理として働くことが全然可能で、実際に活躍している方はいます。施工管理の仕事は肉体労働というよりは人や物を管理することが主な仕事だからです。
施工管理の仕事は4大管理と呼ばれる「工程管理」「品質管理」「安全管理」「原価管理」です。
工程管理とは作業スケジュールを確認しながら工期が遅れないように管理しつつ、職人や重機、資材の確保を行うことです。
品質管理とは、工事が設計図や仕様書通りに行われているのか、材料の品質に問題はないのか?建築物の強度に問題はないのか?などといった検査などを行うものです。
安全管理とは、工事中に事故などが起きないように安全な環境を整えることです。例えば安全柵を設置する、安全綱をつけているか確認する、消火栓の確認、安全点呼などを行います。
原価管理とは、工事が予算内に終えるように経費をコントロールする仕事です。人件費や重機のレンタル代、資材など細々した費用を会社に利益を与えられるように調整しないといけません。
施工管理は工事中に重い資材を持つことや工具を使った作業が基本的にありません。仮に力に自信のない女性でも施工管理は問題なく仕事ができます。
2017年に国交省が発表した大手建設会社で働く女性の比率は全体で約12%、その中で施工管理にあたる技術職は4%台と一見少なく見えますが、昔と比較すると増加傾向にあります。
現在建設業界で働く全ての女性を「けんせつ小町」という愛称で呼び、官民が連携して女性が活躍できる建設業を目指して行動しています。これによって2000年には建設業界における技術職が1.7%だったのに対して2019年は5.7%と約3.5倍も増加しています。
今後も女性の施工管理は増えていくと見込まれています。
女性が施工管理として働くメリット
女性でも施工管理として十分に働くことがわかりました。それでは女性が施工管理として働く場合、どんなメリットがあるのか企業側と労働者側に立って説明していきましょう。
女性が働きやすい環境が整えられている
現在建設業界において女性が活躍する企業が増えてきているため、女性が安心して働くことができるよう環境作りを行っています。女性用更衣室や女性専用のトイレの設置、女性用のシャワールームの設置といつたものが完備されるようになりました。
また、女性専用のユニフォームといった作業服も登場しており、むさ苦しいイメージが払拭されてきています。
仕事がなくなるという心配がない
施工管理は資格さえ取得すればいつでも復帰が可能な職種です。女性は結婚や出産といった大きなターニングポイントで仕事を辞めないといけない状況が生まれてしまうため、仕事をあきらめるか、結婚、出産をあきらめるかといった決断をする方もいます。
しかし、施工管理であればこれまでの経験を活かして再就職や現場復帰がしやすい仕事です。工法や資材は日々進化していますが、スケジュール管理や安全管理といった基本的かつ重要部分はあまり変化しないため、経験のある施工管理は重宝されます。
細かい部分に気が付く
建設現場では常に危険との隣り合わせのため、危険予知能力というものは非常に重要です。この時に女性ならではの細かい視点がとても役に立ちます。男性は大雑把で細かいところに気がまわらなかったりしますが、女性であれば細やかな気遣いで危険な箇所に気付くことができるでしょう。
活気が生まれる
女性の得意としていることがコミュニケーション能力です。建設現場において施工管理は多くの人と関わっています。職人や関連会社の社員、同じ工事現場にいる別会社の人、会社の上司などいろんな人と日々コミュニケーションを行って仕事を行います。
建設現場はほとんどが男性のため、女性がいるだけでも新鮮な感じがしますし、女性ならではのコミュニケーション能力で現場が明るくなりやすいです。
女性が施工管理として働くデメリット
続いて女性が施工管理として働くデメリットについて紹介していきましょう。
育児や家庭と両立することが大変
施工管理は長時間労働が当たり前の世界です。出勤は朝早く、退勤は夜遅くというのが日常であるため、仕事漬けの日々を送ることになるでしょう。そのため、仕事後に家で旦那の食事の準備をしないといけない、子供の面倒を見なければいけないといった人は仕事との両立に苦労するかもしれません。
また、施工管理は体力勝負な部分があるため、男性と比較すると体力に自信がないという人には厳しいかもしれません。建設業界も働き方改革を導入しているため、昔と比べると大きく改善されていますが、まだまだ厳しい世界という声があります。
女性専用のトイレやシャワーがない現場もある
以前と比較すると女性が働きやすい環境を準備している企業や現場は増えてきましたが、まだまだ女性の数が少ないのが現状です。そのため、企業や現場によっては女性用のトイレやシャワーをしていないところもあります。
その時は男性と共同で使わないといけないため、気になる人にとっては辛い思いをするかもしれません。
女性だからとナメてくる人がいる
古くから建設業界でいるような人は男性中心の中で働いてきているため、女性の受け入れをよく思っていないという部分があります。そういった人は女性には建設業は無理だといった考えがあるため、女性の指示を無視したり、ミスをするとこれだから女性は…といった言葉をかけてきたりします。
最近では少なくなっていますが、こういった男性も少なからずいるため、それに負けない根性や肝っ玉がないと厳しいかもしれません。
施工管理は男性も女性も同じ条件
建設業界はまだまだ男性主体の世界ですが、いざ入社すると男性も女性も関係ありません。施工管理はどちらかというと頭を使って行う仕事。体力は必要ですが、筋力はあまり必要ないため、男性女性の区別なく働くことができる世界です。
逆に言えば女性だからといった甘えが許されない世界なので、相応の覚悟はいりますが、数々の現場を経験し、施工管理技士の資格を取得していくことでキャリアアップし、現場を引っ張るリーダーに昇格することが可能です。
施工管理技士1級を取得すれば大きな規模の工事を担当することができるので、大変な仕事でありますが、その分やりがいの大きな仕事です。
男性と同じ条件とはいえ、女性ならではのコミュニケーション能力を発揮することで現場の雰囲気が変わり、活気が生まれるでしょう。そのため、企業の中には女性を歓迎しているところもあります。
女性が働きやすい施工管理の企業を探す際のポイント
ここまで読んで施工管理の職に就きたいと思った人、興味が出てきた方もいるかと思います。最後に女性が施工管理の求人を探す際のポイントについて紹介していきましょう。
まず求人検索する際に見ておくべきポイントは女性歓迎をうたっている企業です。求人ページに女性歓迎と書かれている企業は女性用のトイレやシャワー、更衣室を完備しているところが多いです。
次は女性歓迎の企業のHPを開いて、企業の雰囲気を見ましょう。会社が清潔なのかは必ず確認し、HP内に社員インタビューがあれば確認しましょう。女性社員のインタビューがあればなお良しです。
他には口コミサイトを見て、確認する方法もおすすめです。
いろいろ調べても分からないという方は直接会社に問い合わせてもいいかと思います。
まとめ
最近はトラックガールや農業女子といったこれまで男性が主体であった分野に女性が進出していくことが注目を集めるようになっています。
施工管理も同じように女性進出を官民一体となって進めているので、今後もどんどん増えていくでしょう。建築業は今後も需要がある業種のため、施工管理技士となってキャリアアップを積んでいくことをおすすめします。
まだ施工管理経験のない方でも未経験者の募集をしている企業はたくさんあるので、興味のある方はぜひ飛び込んでみてくださいね。
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国際基督教大学卒。エン・ジャパンの新規事業企画室でHRTech(SaaS)の事業企画と営業を経験。シード期のHR系スタートアップでインサイドセールスとキャリアコンサルタントに従事し全社MVPを獲得。その後、5年で300名と急成長するベンチャー企業ネクストビートにて、高所得女性向け情報メディア事業、ホテル向け人材事業の立ち上げを行う。