「施工管理の仕事に興味があるけど、未経験で女性だし転職するのは無謀かな......」と悩んでいませんか。
施工管理の仕事は男だらけのイメージがあり、不安になりますよね。
本記事では、業界未経験の女性が施工管理技士として働いたときのメリット・デメリットを解説します。
施工管理技士としてキャリアをスタートさせたい女性の人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事のまとめ
- 施工管理の仕事は女性でも問題なく働ける
- 自分の意見がハッキリ伝えられる女性は施工管理の仕事に向いている
- 体を動かすのが苦にならない女性は施工管理の仕事に向いている
施工管理の仕事は未経験の女性でも働ける
施工管理の仕事は、未経験の女性でも十分に目指せます。
施工管理の仕事は、工事中に重い資材を持つことや工具を使った作業が基本的にありません。
そのため、力に自信がない女性でも問題なく業務はできるでしょう。
また、多くの建設会社が女性の採用を積極的におこない、未経験者に対しても研修や資格取得のサポートを実施しています。
実際、国土交通省「建設産業における女性の定着促進に向けた取組について」でも、女性に対しての定着率促進の旨が記載されています。
令和2年1月16日、「女性の定着促進に向けた建設産業行動計画〜働きつづけられる建設産業を目指して〜Plan for Diverse Construction Industry where no one is left behind」を策定しました。建設産業における女性の定着促進に向けて「働きつづけられるための環境整備」を中心に官民一体となって取り組んでまいります。
また、建設産業戦略的広報推進協議会「建設現場へGO! -見る、知る、働く、建設産業のJobポータル-」では、建設現場で働く女性の仕事内容が動画で確認できます。
実際、施工管理の現場ではどのような仕事がされているのか知りたい人は、ぜひ見てみてください。
施工管理の仕事は、大変ですがとてもやりがいがある仕事です。
施工管理の仕事に興味がある女性は、施工管理の仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。
出典:国土交通省「建設産業における女性の定着促進に向けた取組について」
出典:建設産業戦略的広報推進協議会「建設現場へGO! -見る、知る、働く、建設産業のJobポータル-」
関連記事:建築施工管理は女性でもなれるのか?メリット・デメリットも紹介
未経験から施工管理者に転職した女性の理由|3選
施工管理の仕事に未経験から、転職した女性たちの理由について3つ紹介します。
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親が施工管理技士をしていた
施工管理の仕事に未経験から転職した女性の中には、親がきっかけの場合も多いようです。
家庭環境で自然と、業界知識や実務経験に関する話を聞く場面もあるでしょう。
影響を受ける場面としては、以下のとおりです。
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上記のように施工管理に関する内容に触れる機会が多かったことも、転職するきっかけになっています。
友人に誘われて施工管理技士になった
友人に誘われたのがきっかけで、施工管理技士としてのキャリアをスタートさせる場合もあります。
友人からの誘いは、施工管理の仕事についてリアルな情報や具体的な経験を直接聞けます。
友人から直接話しを聞いたことで、興味や関心を持つきっかけとなり、施工管理の仕事に興味を持つことも多いようです。
もし、友人から施工管理の仕事について誘いがあれば、その機会を活かして転職を検討してみるのもよいでしょう。
施工管理技士の人と偶然知りあって興味がでた
施工管理の仕事に未経験から転職した女性の中には、施工管理技士の人と偶然知り合って興味を持った人もいます。
建築関係の知識経験がなくても、施工管理技士の人と交流することで、仕事内容ややりがいについて具体的なイメージができます。
そのため、施工管理技士の魅力を感じて転職を検討する女性も多いでしょう。
施工管理技士の人と知り合う機会があれば、経験や知識を積極的に聞いてみてはいかがでしょうか。
関連記事:施工管理の服装は?普段の仕事着や持ち物、気を付けるポイントを紹介します!
施工管理の仕事に向いている女性の特徴|3選
施工管理の仕事に向いている女性の特徴については、以下のとおりです。
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それぞれ見てみましょう。
自分の意見がハッキリ伝えられる
施工管理の仕事に向いている女性の特徴は、自分の意見をハッキリ伝えられる人です。
工事全体の計画・管理を施工管理技士はおこないます。
そのため、自分の考えを明確に伝えて、周囲の協力を得ながら仕事を進めなければいけません。
たとえば、工事のスケジュールや予算を決める際は、以下の内容を意識する必要があります。
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上記のような場面で自分の意見をハッキリ伝えられる人は、周囲の信頼を得られ円滑に仕事を進められるでしょう。
仲間と協力して仕事に取り組められる
仲間と協力して仕事に取り組める女性も、施工管理技士に向いている人の特徴です。
施工管理の仕事は、協力会社や顧客など多くの関係者と関わって仕事をしなければいけません。
また、協力会社と顧客の意見をうまく汲み取りながら、仕事を進める場面も多くあります。
そのため、学生時代や今まで勤めてきた職場で、周囲とうまく協力した経験があると転職先への説得力が増すでしょう。
施工管理技士の仕事へキャリアチェンジしようと考えている人は、今までの経験やスキルを活かし転職活動してみてください。
体を動かすのが苦にならない
施工管理の仕事は、工事現場で体を動かす場面が多くあります。
そのため、体を動かすのが苦にならない人は施工管理の仕事に向いているでしょう。
実際の現場では、工事の進行状況を把握するために職人の作業を見たり、検査をしたりします。
このように室内だけでの仕事ではないので、常に体を動かします。
このため、施工管理の仕事に興味がある女性は、体を動かすのが苦にならないか転職応募する前に確認してみてください。
また、体力をつけるために、スポーツやトレーニングなどを習慣づけておくのもおすすめです。
女性が施工管理者として働く5つのメリット
女性が施工管理技士として働くメリットとしては、以下の5つがあります。
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女性が施工管理技士として働く場合、どのようなメリットがあるのか説明していきます。
女性が働きやすい環境が整えられている
女性が施工管理技士として働くメリットのひとつは、女性が働きやすい環境が整えられている点です。
建設業界は以前まで男性ばかりでしたが、現在、女性の施工管理技士の割合も増えてきました。
女性の施工管理技士が増えてきた結果、以下のように女性も働きやすい環境が整備されている現場も多いようです。
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上記のように女性が長期にわたって、キャリアを築ける環境を提供している会社も多くなっています。
とはいえ、会社によって職場環境は異なるので、事前に福利厚生の制度について調べておきましょう。
仕事がなくなる心配がない
女性が施工管理技士として働くメリットは、仕事がなくなる心配がないことです。
建設業界は絶えず進化し続けており、インフラ整備や新しい建築工事が常に必要とされています。
そのため、施工管理技士の需要は安定しており、仕事がなくなる心配はありません。
また、国土交通省「建設業就業者の現状」によるとR2年時点で、約3割以上が55歳以上と高齢化が進行しています。
上記のような状況から建設業界では今後も高齢化が進むと予想され、女性や若者の需要が非常にある状態です。
したがって、一度施工管理技士になってしまえば、今後仕事に困ることはなくなるでしょう。
女性ならではの視点で働ける
女性ならではの視点で働ける点も、施工管理技士として働くメリットのひとつです。
女性は基本的に男性と比べて、細やかな気配りができ相手の気持ちに寄り添えます。
たとえば、以下のような内容です。
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上記のような点について女性ならではの視点を加えると、人事評価が高まり年収アップにもつながるでしょう。
活気が生まれる
女性が施工管理技士として働くことで、職場に新たな活気が生まれます。
建設現場で働く人のほとんどが男性のため、女性がいるだけでも新鮮な感じがでます。
女性ならではのコミュニケーション力で顧客対応がうまくいったり、協力会社の職人も融通をきかせてくれたりと工事の進捗がスムーズに進むこともあるでしょう。
また、工事の進捗がスムーズに進むと、人事評価が高くなり特別手当や表彰されるきっかけにもつながります。
上記のように女性ならではの視点を活かして、活気と新たな価値を提供しても良いのではないでしょうか。
資格を取得するばいつでも復帰できる
施工管理技士は資格さえ取得すれば、いつでも復帰できるため安心です。
女性は結婚や出産といった大きなターニングポイントで、仕事を辞めないといけない状況ができる場合も多いでしょう。
そのため、仕事をあきらめるか、結婚・出産をあきらめるかといった決断をする人も多いようです。
しかし、施工管理技士であれば、これまでの経験を活かして再就職や現場復帰がすぐできます。
資格を取得一度取得しておくと、さまざまな会社に重宝されて仕事の復帰が容易にできる点も女性が施工管理技士になる大きな魅力のひとつでしょう。
女性が施工管理技士として働く3つのデメリット
女性が施工管理として働くデメリットについて、3つ紹介していきます。
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育児や家庭の両立が難しくなる
施工管理の仕事は、長時間労働が当たり前の世界です。
朝早く出勤し夜遅く帰宅するのが日常であるため、仕事優先の日常を過ごしている人も多いでしょう。
そのため、仕事後に家で食事を作ったり、子供の面倒を見たりする場合、仕事との両立に苦労するかもしれません。
とはいえ、建設業界も働き方改革を導入し、以前と比べると大きく改善されています。
すべて改善されているわけではありませんが、育児や家庭の両立もしやすくはなっているでしょう。
現在の状況を考えた上で、施工管理技士になるかどうか判断してみてください。
女性専用のトイレやシャワーがない現場もある
建設業界はもともと男性が多い職場であり、女性専用の設備が整っていない現場も少なくありません。
とはいえ、政府も建設現場の女性でも使いやすい「快適トイレ」※1)を設置するよう推進しており、補助金の給付もおこなっています。
そのため、今後は女性も働きやすい環境改善が期待できるでしょう。
女性だからと軽視してくる人がいる
古くから建設業界にいるような人は、男性中心で働いてきているため、女性の受け入れをよく思っていない部分があります。
昔からいる業界の人たちは「女性に建設業は無理だろうな......」とはじめのうちから軽視してくる人もいるでしょう。
確かに女性だからといって、甘えが許されないのも事実です。
しかし、数々の現場を経験し、施工管理技士の資格を取得していくことで、周囲の人にも徐々に認められます。
施工管理の仕事は大変ですが、キャリアアップ次第で一般的な男性以上の給料を稼げる部分は大きな魅力ではないでしょうか。
出典:※1)国土交通省「~建設現場の環境をより快適に~ 「快適トイレ」の仕様を満たす工夫事例集」
女性が未経験で施工管理者を目指す上での注意点
女性が未経験で施工管理士を目指す上での注意点について、以下より解説します。
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家族の理解を得る必要がある
施工管理の仕事を目指す女性は、家族の理解を得る必要があります。建設業界は「危険・3K」のイメージとして認識されていることも多いです。
しかし、最近では女性が活躍できる環境が整っていたり、職場環境が改善したりと以前に比べると女性が働きやすい環境になっています。
とはいえ、家族からすると未経験の状態かつ女性で、建設業界で働くのは心配になるでしょう。
そのため、施工管理技士になりたい場合、以下のことをしっかりと伝えましょう。
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上記の内容を具体的に伝えられると、家族の不安を和らげます。
家族の理解がなかなか得られそうにない人は、ぜひ参考にしてみてください。
女性ならではの問題と向き合う必要がある
女性の施工管理士を目指す場合、男性が多い現場で働くため、女性ならではの問題と向き合う必要があります。
たとえば、以下のような内容です。
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上記のように施工管理技士の仕事をする場合、女性ならではの問題と向き合う必要があります。
そのため、施工管理技士の転職を検討中の人は、自分が女性ならではの問題と向き合えるか検討してみてください。
関連記事:施工管理は未経験からでも始められる?求人を探す際のポイントや志望動機の書き方などを紹介!
女性の施工管理者が感じるやりがい|3選
女性の施工管理技士が現場で感じたやりがいについて、3つ紹介していきます。
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現場の職人さんから感謝されたとき
施工管理の仕事において現場の職人さんから感謝される瞬間は、女性の施工管理士にとって大きなやりがいとなります。
建設現場では多くの職人さんが働いており、力仕事や危険な作業を日々おこなっています。
普段接している職人さんから感謝されると、自分が頑張っていることが認められてやりがいを感じられるでしょう。
現場の職人さんから言われてうれしかった事例は、以下のような内容があります。
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施工管理技士として転職したときは、上記のように現場の職人さんから感謝される人材を目指してみてください。
仕事ぶりを認めてもらえたとき
自分の仕事ぶりを認めてもらえたとき、施工管理技士としてのやりがいは大きくなるでしょう。
とくに建設業界では女性が少ないため、実力が認められるとやりがいを感じるはずです。
厳しいスケジュールのもとで工事を無事に完了させ品質の高い成果をだせた場合だと、職場の同僚や上司からも管理能力と効率的な仕事ぶりを認められます。
未経験から施工管理技士を目指す女性にとって、仕事ぶりを認められることは自信とキャリアアップの大きな一歩になるでしょう。
担当している顧客から安心してもらえたとき
施工管理技士において、担当する顧客から安心してもらえる瞬間は、大きなやりがいを感じる瞬間です。
顧客から信頼を得られている女性の施工管理技士が意識している内容としては、以下のとおりです。
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上記の内容を意識して、業務に取り組んでいれば顧客からの信頼も得られます。
顧客から「安心して工事を任せられる」という高い評価を受けたときは、やりがいを感じると共に人事評価も上がり給料アップも見込めるでしょう。
女性の施工管理者についてよくある質問
女性の施工管理技士について、よくある質問を3つ紹介します。
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施工管理における女性の割合は?
施工管理の仕事をしている女性は、以下の表からわかるように約5〜6%前後の割合になっています。
職種 |
年度 |
女性比率 |
女性数 |
男女計 |
技術者 |
2020年 |
5.7% |
8,962 |
156,924 |
2015年 |
4.5% |
4,986 |
110,113 |
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技能者 |
2020年 |
3.7% |
1,148 |
31,073 |
2015年 |
4.2% |
549 |
13,051 |
|
事務系職員 |
2020年 |
35.5% |
26,359 |
74,161 |
2015年 |
37.6% |
15,843 |
42,124 |
|
その他 |
2020年 |
12.1% |
5,975 |
49,236 |
2015年 |
13.3% |
1,994 |
15,009 |
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合計 |
2020年 |
13.6% |
42,444 |
311,394 |
参考:国土交通省「建設産業における女性の定着促進に向けた取組について」
参考:国土交通省「建設業における女性の活躍推進に関する 取組実態調査」
上記の比較から施工管理技士が含まれる女性技術者の数が、2015年度と比べて大きく増加していることがわかります。
とはいえ、建設業界はまだまだ男性の割合が多いのも事実です。
毎月生理で休むことはできますか?
女性の施工管理士は、生理中休む権利があります。
労働基準法第68条では、女性は生理休暇を取得する権利が以下のように保障されています。
第六十八条 使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。
上記のように生理休暇は、労働基準法で定められています。
しかし、生理休暇で休む場合、勤務先にどのような対処をしたら良いか事前の確認は必要です。
施工管理技士の女性はどのような服装になりますか?
施工管理技士の女性は、基本的に作業着を着用します。安全が最優先になるため、すべての従業員は安全基準にしたがった服装を着用しなければいけません。
服装には以下のものも含まれます。
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近年、女性の施工管理技士が増加に伴い、女性の体型に合わせた作業着や安全装備の提供も増えています。
施工管理技士として仕事する女性は、会社の就業規則の規定に合わせて作業着を着用してみてください。
女性の施工管理者に関するまとめまとめ
女性で未経験の場合でも、施工管理技士は目指せます。
また、建設業界は今後も需要がある業種のため、仕事がなくなる心配がありません。
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