4tドライバーになろうとしているものの「きつい」という噂ばかりを聞いて、不安になった方も多いと思います。
この記事ではきついと言われる理由を紐解きながら、4tドライバーに向いている人物像について解説します。
4tドライバーの業務内容について詳しく知ることができるので、4tドライバーになろうと考えている方はぜひ最後まで読んでみてください。
4tドライバーがきついと言われる3つの理由
大型免許を取る必要がなく、比較的入社ハードルが低いと思える4tドライバー。
ですが巷の噂を見ると「きつい」と言われることが多いです。ではなぜきついと言われるのか、理由を3点解説します。
手積み手降ろし
10tトラックのような大型トラックは、荷物の搬送する際にフォークリフトを使います。
一方で、4tの中型トラックは、大型トラックほど荷物が多くないので、荷物を手積み手降ろしすることが多いです。
大型トラックほど荷物量は多くないにせよ、手作業で全ての荷物を積み降ろしする必要があるため4tドライバーはきついと言われます。
また、同様に手積み手降ろしをする2tトラック(小型トラック)と比べても、荷物が大きいという理由で4tドライバーのほうがきついと感じる傾向があります。
中には、荷物を客先の建物内まで運ぶ必要がある仕事先もあるため、かなりのハードワークと言えます。
大型トラックより給料が安い
大型トラックドライバーの給与には、大型免許の資格手当や、長距離手当がプラスされているケースが多いです。
しかし4tトラックは中型免許で運転できるので、資格手当がない分、大型トラックドライバーより給与が安いこともあります。
同じような業務内容なのに給与が安いとなると「割に合わない」と感じ、きついでしょう。
長距離運転を求められることも
4tトラックは、大型トラックと比べると距離が短く、日帰りできることが多いのがメリットですが、たまに長距離の運転を求められることがあります。
もちろん会社や案件先によって異なりますが、長距離運転の場合生活リズムが崩れてしまうので、体力的にも精神的にもこたえるでしょう。
さらに、長距離運転するとなると車の中で睡眠を取る必要があるので、睡眠環境にこだわりがある方はきついと感じるはずです。
関連記事:長距離運転手の仕事内容とは?きつい?給料は?長距離トラックはどんな人に向いているの?など詳しく紹介します
4tドライバーが特にきついと言われる3つの職種
ひとくちに4tドライバーといっても、職種はさまざまです。職種によって運ぶ荷物・業務時間・仕事内容の詳細も異なります。
そこで、特にきついと感じるであろう職種をピックアップしました。
飲料関係
飲料関係の4tドライバーは、工場からコンビニエンスストアなどに飲み物を運びます。
中でもジュースや牛乳などの飲み物は重く、きつく感じることもあるでしょう。4tドライバーは手積み手降ろしが基本なので、体力が必要となります。
店舗配送
スーパーなどの店舗を開店する準備をするための配送も、運ぶ荷物が多く大変です。
開店準備をする場合は、検品担当者とのコミュニケーションに苦労するときもあり、精神的なきつさを感じることもあるでしょう。
引越し
4tドライバーの職種の中でも知名度の高い引越し作業も、正直きついです。引越しで4tトラックを利用する場合は4人家族であることがほとんどです。
つまり、荷物の量もそれなりに多くなります。4人家族分の量の荷物を手積み手降ろしするとなると、非常に体力を使います。
さらに、エレベーターのないアパートやマンションへの引越しだとなおさら大変です。階段を使わなければならないので、手足や腰、全身に負担がかかります。
関連記事:トラック運転手の仕事は楽?大型・中型・ルート配送の仕事内容と向き不向きを解説!
4tドライバーがきついと感じた経験談|5選
ここまで、4tドライバーがきついと言われる原因をご紹介しました。
以下からは、4tドライバーとして働くイメージをより深めるため、ドライバーの経験談から一日の仕事内容・リアルな給与状況を解説します。
起床時間が早い
起床時間は、その日または配送コースによって違いがあります。ただ、早い場合だと朝の3時から稼働することが多いです。
遅い場合は、6時前後からの稼働となります。
夜間のドライバーであれば、朝に寝て夕方頃に起床するルーティーンになるでしょう。
朝が苦手な方にはきついと思われるかもしれませんが、ルーティーンができてしまえばそこまでではありません。
日帰りできることも多かったので、ライフスタイルのバランスは取りやすかったです。
運転以外の仕事が多い
- 伝票整理
- 荷物の積み込み
- 荷物の確認
4tドライバーは、配送以外に上記のような業務をします。
荷物の誤りがあってはならないので、積み込みと確認はじっくりと行い、1時間以上かかることもありました。
力仕事であるため、初めはきついと感じるかもしれませんが、すぐに慣れる業務です。
運転していて嫌なことは一定数ある
やはり、手積み手降ろしが大変な点は嫌に感じることが多かったです。加えて、配送先によっては、荷物の陳列が必要な場合もあり神経を使いました。
運転面だと、狭い道路や駐車スペースがない道路での運転は、難しいと感じたことがあります。
死角ができて、前後方で見えにくいところがあるので気を付けて運転しないといけません。
前職と比べて給料は上がる場合が多い
4tドライバーの平均年収は、415万円です。月収で換算すると35万円で、初任給は30万円近いのが相場となります。そのため、前職よりは少し上がりました。
もちろん前職の収入にもよりますが、初任給の平均が約22万円だと言われているので、初任給と比べると高い給料がもらえる人が多いと思います。
出典:求人ボックス「4tドライバーの仕事の年収・時給・給料情報」
嫌な先輩がいるかは職場により異なる
特にいませんでした。運転中は基本1人か2人で作業します。そのためたくさん世間話をすることもなく、嫌だと思う場面がそもそも少ないのだと思います。
ただ、2人しかいないので、自分の好みではない先輩と配送することになった場合は嫌だと感じるかもしれません。
いい意味でも悪い意味でも、作業の人数が少ないので人との関わりは限られます。
4tドライバーがきついと言われる3つの全容
具体的に、4tドライバーになったらどんなことをするのかや、仕事の内容を紹介します。また、必要な資格に関しても調査しました。
4tドライバーとして就職しようか考えている方は、自分の希望する条件とマッチするのか照らし合わせてみてください。
4tドライバーの仕事内容
4tドライバーの主な業務内容は、荷物を配送することに付随する荷物の積み込みや積み降ろしです。
- 片道300km以上の荷物の輸送
- 伝票整理
- 荷物の積み込み・積み降ろし
中には、上記の仕事内容以外にトラックの掃除がある会社もあります。
4tドライバーの給料
経験談の中でも解説しましたが、4tドライバーの給与は年収415万円で、月収換算35万円が相場です。初任給は30万円近いことがほとんどです。
国税庁の調査によると、令和2年度の給与所得者の平均年収は433万円のため、4tドライバーは全体平均より18万円ほど下回っています。
ただし、4tドライバーはほとんど日帰りができるので、ワークライフバランスを取りやすいです。
大金を得られる職業ではないかもしれませんが、経済面と生活面のバランスが取りやすいのはメリットと言えるでしょう。
出典:「4tドライバーの仕事の年収・時給・給料情報」|求人ボックス
出典:「令和2年分 民間給与実態統計調査」|国税庁
関連記事:4tトラック運転手の給料と仕事内容は?手取り額も公開
4tドライバーに必要な資格
厳密に言うと、4tドライバーになるのに必要なのは中型免許です。
そして、その中型免許を取得するのに必要な条件が、普通免許所持済み・20歳以上・運転経験2年以上の3つです。
これから中型免許を取るのであれば、取得するための自動車教習所の費用もかかります。
費用は、おおよそ20万円以下ですが、合宿で取得する場合であれば、もう少し安く取得できます。
「4t・大型」ドライバーのきついに関する違い
ここまで読んでみて、自分には4tトラックよりも大型トラックのほうが合うかもしれないと感じた方もいるでしょう。
そこで、適性を探るために4tトラックと大型トラックの比較を行います。自分に合う業務はどちらか注目しながら、チェックしてみてください。
大型トラックの方が需要がある
ドライバーにとって、大型免許を持っていることは強みです。トラックだけでなくダンプも運転できるなど、会社から見て頼れる存在になれます。
また大型トラックを運転するのに必要な大型免許は、普通免許または中型免許などを取得して、3年経ってから取得可能な免許です。
大型免許取得までの難易度が高いこともあり、運転スキルがある印象を与えられるという違いもあります。
積み込みは大型トラックの方がスムーズ
大型トラックは基本的にフォークリフトで荷物の積み降ろしをするので、スムーズかつ楽です。
そのため、体力的な負担は大型トラックのほうが少ないと言えるでしょう。
運転は大型トラックの方が楽だが気を使う
上記にもあるように、荷物の積み降ろしに関しては大型トラックのほうが楽です。
ただし、運転の際に気を配る必要があるのも大型トラックです。大きな車幅と車体を考慮した運転をしないとならないこと、死角ができることなど、運転のスキルが問われます。
また、近年トラックによる事故が増えていることもあり、運転の難易度が高い大型トラックはより一層気をつけないといけません。
出典:全日本トラック協会:「事業用トラックが第1当事者となる死亡事故件数」
長距離運転は4tトラックの方がきつい
車体が大きい分、大型トラックには安定性があります。そのため大型トラックは、長距離の運転が得意です。
一方で中型トラック(4tトラック)は、大型トラックほど安定感がないので、長距離運転すると疲れます。
関連記事:きついはずのトラック運転手を続けるのはなぜ?トラックを走らせるよろこびとは
4tドライバーがきついと思わない人の特徴|2選
4tドライバーがきついと言われる原因を解説してきましたが、もちろん人によって合う合わないがあります。
中には、4tドライバーが天職だと感じる方もいるでしょう。そこで、4tドライバーに向いていると考えられる人物像を紹介します。
体力に自信がある人
4tドライバーは、荷物の積み降ろしを手で行います。重い荷物を運ぶ必要がある上、そのまま階段を上り下りしなければならない場合もあります。
学生時代に運動をしていたり運動が趣味だったりと、体力に自信がある人に向いています。
体力がある人であれば、長距離運転もそこまできついと感じないかもしれません。
「きついと感じる理由」の中でも紹介しましたが、4tトラックもたまに長距離運転をしなければならない場合があります。
そんな急な長距離運転にも対応できるのは、会社から見てもありがたい存在です。
1人で仕事をするのが好きな人
4tドライバーは、基本的に1人または2人で作業をします。
いつでも気軽に業務の相談や愚痴を話せる環境ではないので、やや物寂しさを覚えるでしょう。
そのため、そもそも1人でいるのが苦ではない人におすすめです。
もちろん、1人で作業するのは悪いことばかりではありません。
他人に業務を押し付けられたり無理にコミュニケーションを取ったりする必要がないので、わずらわしさはあまり感じないでしょう。
関連記事:トラックドライバーは楽しい?理由と向いている人の特徴を紹介
4tドライバーのきついに関するよくある質問
最後に、4tドライバーの業務内容に関してのよくある疑問にお答えします
。4tドライバーに関してより深く知ることで、就職した後のギャップを減らすことができます。
手積み手降ろしはきつい?
A:きついです。重さに加えて、積み方にも気を配る必要があります。
荷物が重いことできついと感じるのは、ドライバー経験のない方でも想像がつくでしょう。
それに加えて、積み方が難しい点もきついと感じる要因のひとつです。荷物を間違って積んでしまうと、荷物が潰れたり倒れたりして破損事故に繋がります。
一つ一つの荷物を丁寧に積み込む必要があるので、手積み手降ろしをきついと感じる人は多いのです。
未経験でいきなり4t長距離はきつい?
A:日帰りできるので、ドライバーの中ではハードルは低めです。
深夜稼働する仕事内容でない限り、日帰りができる職場が多いので、比較的挑戦しやすいと言えます。
ただし、朝が早いことと力仕事であることは、あらかじめ理解しておくといいでしょう。
また、大型ではないものの車幅や車体は大きいので、運転自体に慣れておくこともおすすめします。
関連記事:きついはずのトラック運転手を続けるのはなぜ?トラックを走らせる歓びとは
4tドライバーのきついについてのまとめ
- 4tドライバーは手積み手降ろしが多い
- 大型トラックドライバーよりも給料が安い
- 年収が平均値より下がる可能性がある
- 4tトラックは長距離運転には不向き
4tドライバーがきついと言われる要因のひとつは、手積み手降ろしが多いことです。体力や筋力、忍耐力が必要となります。
それでいて、大型トラックよりも給料が低い点もきついと感じる要因でしょう。
大型トラックのドライバーは、フォークリフトで荷物の積み下ろしをするため、4tドライバーと比べると体力を使う機会が少ないと言えます。
また、長距離を運転しなければならない業務もあり、大型トラックよりも安定性が低い4tトラックは、過剰に気を付けて運転しなければならないので大変です。
きついことばかりのように見える4tドライバーですが、体力や筋力がある人なら、そこまできついと感じず仕事ができるでしょう。
さらに、少人数で業務をするのが好きな人にも向いている職業です。
ドライバーの仕事をお探しの方へ
ドライバーキャリアは、運送・物流業界に特化した転職支援サービスです。
- 希望条件に合う求人のご紹介
- 履歴書など書類作成のサポート
- 企業との条件交渉/面接日程の調整
無料でご利用いただけますので、ぜひご活用ください。
求人を検索する(無料)