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工場勤務の服装は?出退勤時のルールや女性向けの注意点も紹介

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製造工場では、食料品や薬品、自動車などあらゆるモノが造られており、関連の求人も多くあります。

好待遇な求人も多く、別の業界から転職を検討している人も少なくありません。

未経験から転職する場合、他の職種にはない工場勤務ならではのルールを理解しておく必要があります。

今回は、工場勤務の服装を中心に具体的な規則について、分かりやすく解説していきます。

【この記事でわかること】
・工場勤務に服装のルールがある理由
・業種ごとの工場勤務の服装について
・工場勤務で作業着を着用する場合の注意点
・工場勤務の服装に関するあるある

工場勤務に服装のルールがある理由

部品を加工している様子

工場勤務では、多くの会社で仕事中の服装に関するルールが設けられています。

服装のルールがある理由は、主に2つあります。

・安全対策が必要であるため
・品質管理が必要であるため

なぜ、一般的な服装では危険であり、品質を保てないのか、過去に発生した事例も踏まえながら解説していきます。

安全対策が必要であるため

工場勤務で服装にルールが定められている1つ目の理由が「安全面の対策」が必要であるためです。

工場勤務では過去に以下のような災害が発生しています。

【服装に関する労働災害事例・1】
鉄製の薄板に電気ドリルで穴を開けようとしていたところ、長袖の裾がドリルに接触してしまった。裾はドリルに付着していた切りくずにひっかかり、高速で巻き付いてしまったため、左手首を怪我してしまった。

 

【服装に関する労働災害事例・2】
グラインダーで部品の切断作業を行っていたところ、刃が熱により劣化してしまい、作業中に破損してしまった。

破損した刃は周辺に飛び散り、半袖で作業していた作業員の腕に当たってしまう。

刃は摩擦で高温になっており、作業員は腕に火傷を負ってしまった。

製造作業では、近くでさまざまな機械が稼働しており、作業中に巻き込まれてしまう可能性があります。

そのため、フード付きやヒモがあるような服装は非常に危険です。

また、材料の切断や溶接を行う作業では、火花が飛び散ったり、欠けた破片が飛んできたりすることもあります。

このような危険を避けるために、製造業務では作業服の着用が義務付けられています。

品質管理が必要であるため

作業着の指定がある2つ目の理由が「品質管理」です。

食品や薬品、半導体などを製造する工場では、異物の混入に注意が必要です。

服の装飾品や、髪の毛が食品に混入してしまったといった事例は、過去に多く発生しています。

また、服装や体の表面に付着した細菌が混入してしまい、薬品の性質が変わってしまうといった可能性もゼロではありません。

そのため、製造する製品によって、最適な服装のルールが設けられており、クリーンルームを設けている工場もあります。

工場勤務の服装は支給されるケースが多い

溶接をしている様子

工場勤務で着用する服装は、会社側が支給するのが一般的であり、基本的に自分で用意する必要はありません。

ただし、支給枚数が決められており、個人的に追加で欲しいような場合には、購入費用を支払わなければなりません。

取扱いに関しても、家に作業着を持ち帰ることを禁止している工場もあります。

持ち帰りを禁止している工場では、まとめてクリーニングしてもらえるため、洗濯の必要はありません。

業種ごとの工場勤務の服装の特徴

ライン作業をしている様子

安全面や品質面の対策として、服装に関するルールが設けられている工場勤務ですが、具体的な服装は業種によって異なります。

ここでは、業種ごとでどのような服装が用いられているのか、解説していきます。

精密機械工場

半導体といった精密機械を製造する工場では、ホコリやゴミの混入に注意しなければなりません。

摩擦によってホコリが発生しないように、作業着はシンプルなデザインとなっています。

また、静電気による影響を予防する必要があるため、作業着には静電加工が施されています。

髪の毛にも注意が必要であるため、衛生帽子も着用しなければなりません。

自動車工場

自動車工場では、鋭利な部品を扱ったり、作業中に火花が飛び散ったりすることが多いため、丈夫な綿素材の作業着を着用します。

つなぎを採用している工場もあれば、上着のみ企業で指定を行い、ズボンは各自で用意するような工場もあります。

靴に関しては、重量物が落ちてきた場合に備えて、安全靴を履かなければなりません。

また、落下物にも注意が必要なため、帽子ではなくヘルメットの着用が一般的です。

食品工場

食品工場は、精密機械と同様にホコリや髪の毛の混入を防ぐ必要があるため、衛生防止を着用し、作業着は低発塵性素材が使われています。

製品によっては、静電加工された作業着を着用することもあります。

この他では、マスクの着用がルールとしてあり、衛生面の観点から着用する靴は、底に食品カスが溜まりにくい構造のものが支給されます。

混入を避けるため、作業着にはペンなどを入れるポケットが基本的にありません。

溶接系の工場

溶接系の工場では、高温の火花が飛び散りやすいことから、燃えにくい素材の作業服となります。

また、火傷を防ぐために季節に関係なく、肌の露出が少ない服装となっています。

溶接作業中は強い光を発するため、火花も防げる専用のフェイスマスクを着用しなければなりません。

すぐに作業着が傷んでしまうため、専用のエプロンを上から着用している人もいます。

工場の倉庫

近くで機械が稼働しておらず、衛生面でも特別な注意点がないような工場では、動きやすい綿素材の作業着となります。

重量物を扱うような職場では、安全靴の着用が定められています。

製造ではなく、配送による積み込みをメインとしているような倉庫に関しては、制服に指定がなく、各々で準備しているような会社もあります。

手積みが多いような倉庫では、摩擦により服装が傷みやすいため、エプロン着用も珍しくありません。

工場勤務で服装が作業着の場合の注意点

女性が検品作業をしている様子

各業種によって、さまざまな特徴のある作業着が用意されていますが、着用する際には注意しなければならないことが複数あります。

注意点を守っていなかったために、労働災害に繋がってしまうことも珍しくありません。

ここでは、作業着を着用する上での、具体的な注意点について解説していきます。

ボタンを全て留める

作業着の着用に関する1つ目の注意点は「ボタンを全て留める」ことです。

ボタンを留めると動きにくく、夏場は暑いため、自分の判断で外して作業する人がいます。

しかし、過去にはボタンを留めていなかったことが原因で、裾や襟部分が機械に巻き込まれてしまった事例も発生しています。

熱くなった機械に肌が触れるなどして、火傷の危険性もあるため、ボタンは必ず全て留めるようにしましょう。

清潔さを保つ

作業着の着用に関する2つ目の注意点は「清潔さを保つ」ことです。

生地が暑いこともあり、汗をかきやすいため、定期的に洗濯してキレイな状態を保つようにしましょう。

特に食品工場では、雑菌の繁殖に繋がるため注意が必要です。

作業着は生地が厚く、汚れも染みつきやすいため、臭いにも注意が必要です。

化学薬品などを扱った作業着を洗濯する場合、なるべく他の衣服と一緒にして洗わないようにしましょう。

身だしなみに配慮する

3つ目の注意点は「身だしなみの配慮」です。

作業着を正しく着用できていたとしても、製造作業に必要な身だしなみへの配慮ができていなければ意味がありません。

規則の有無に関係なく、髪は巻き込まれないように結んでおくようにして、爪の伸びすぎにも注意が必要です。

化粧に関しても、途中で落ちてしまう恐れのある、マツエクやアイシャドウなどは避けましょう。

脱げにくい靴を履く

作業着の着用に関する4つ目の注意点は「脱げにくい靴を履く」ことです。

製造作業は基本的に立ち作業であり、素早く作業をこなさなければなりません。

安全靴の指定がない職場に関しても、機能性を第一に考えた上で脱げにくい靴を履くようにしましょう。

靴紐タイプの靴は、基本的におすすめしません。

靴紐が解けてしまう可能性があり、踏んでしまったことで、転倒などを引き起こす恐れがあるからです。

ゴム製かマジックテープで、動きやすい靴を選ぶようにしましょう。

出退勤時には着てはいけない

作業着は、出退勤時のルールが定められていることがあります。

具体的なルールは工場によって異なり、以下のような内容があります。

・通勤や退勤時に着用しないこと
・作業着で通勤する場合には、上からジャケット等を着用すること
・着用および、工場外への持ち出しをしないこと

作業着での出退勤を認めている企業もあるため、事前にチェックしておきましょう。

ちなみに、社名や会社のロゴが付いている場合、ちょっとした行動で会社全体のイメージを悪くしてしまう可能性があります。

作業着を着ている間は、特に不適切な行動に注意が必要です。

工場勤務の服装あるある

作業員が2人並んで立っている様子

はじめて工場勤務に転職する場合「作業着で仕事をしたことがない」という人もいるのではないでしょうか。

作業着を着用する工場勤務では、他の仕事にはない ”あるある” が存在します。

作業着勤務の楽さや辛さについて、実際に働いている人の声も踏まえながら解説していきます。

通勤は私服

前述した通り、作業着での通勤は、基本的に禁止されています。

通勤はスーツではなく私服となり、細かい指定はありません。

「通勤でしか私腹を着用しないため、周りからの視線など余計な気を遣わなくて済む」といった声がありました。

暑さ・寒さ対策が必要

安全面や品質面を確保するため、作業着は季節に関係なく長袖となります。

夏場だからと半袖になるわけではなく、冬場だから着込んでいいわけでもありません。

そのため、工場勤務では暑さ・寒さの対策が必須と言えます。

「とにかくインナーにはこだわっており、予備を何枚も持っている」といった声がありました。

髪型や髪色は自由

食品や薬品の製造工場では、衛生面に注意が必要ですが、接客業務などは一切ないため、見た目に関する規則は比較的ゆるいと言えます。

髪型や髪色は基本的に自由であり、よほど派手ではない限り怒られません。

そのため、仕事以外ではオシャレを十分に楽しめます。

「仕事中は帽子やマスクをしているので、社員の人にプライベートで会った時のギャップにビックリする」といった声がありました。

メイクやネイルの制限がある

髪型や髪色が自由である一方で、衛生面や安全面に支障のあるオシャレには制限があります。

ネイルに関しては、大半の工場で禁止されています。

メイクに関しては、NGではないものの、外れる可能性のある「つけまつげ・コンタクトレンズ」は禁止されています。

また、混入してしまう恐れのある、アイシャドウなどを禁止している工場も中にはあります。

「マスクをしていて帽子も被るので、化粧している人はほとんどいない」といった声がありました。

関連記事:工場勤務の女性あるある11選|メリット・デメリットも紹介

工場勤務の服装に関してよくある質問

倉庫内で作業員が作業をしている様子

最後は、工場勤務の服装に関するよくある質問に答えていきます。

作業着や制服の指定がない場合の、服装に関して解説していきます。

作業着や制服が指定されていない場合はどんな服がいい?

工場勤務には、ほとんど製造作業がなく検品や梱包がメインであることから、服装に指定がない職場もあります。

このような職場では「動きやすく汚れても構わない服装」を選ぶようにしましょう。

機械による作業などがない職場であっても、段ボールの端で肌を切ってしまうようなことがあります。

なるべく露出の少ない服装で伸縮性のあるものがおすすめです。

工場勤務の服装についてのまとめ

遠くを見つめる作業員の様子

工場勤務では、安全対策や品質管理の観点から、業種別で作業着のルールが定められています。

静電加工のある生地や燃えにくい生地、といった内容です。

着用する際には、なぜそのような作業着が定められているのか、理解した上で身だしなみなどにも注意しましょう。

暑さや寒さの対策が必要ではありますが、髪型や髪色が自由であり、見た目を気にする必要がないことはメリットとも言えます。

工場勤務の仕事内容などに関しても理解した上で、興味がある人は転職活動を進めてみてください。

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