日本全体で働き方が見直されている今、独立してフリーランスの機械設計エンジニアとして働きたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、フリーランスは会社員とは異なり、案件を獲得するために自ら営業をかけたり確定申告などの事務作業を自分で行ったりする必要があります。
フリーランスの機械設計エンジニアとして成功するには、長期にわたって継続する案件を受注することが大切です。
今回は、機械設計エンジニアとして独立するための方法や継続案件を獲得するカギを紹介します。
機械設計エンジニアとして独立する3つの方法
機械設計エンジニアとして独立するためには、以下の3つの方法があります。
- 前職から仕事を発注してもらう
- 機械設計の仕事がある企業に直接営業をする
- 機械設計を取り扱うマッチングサービスを利用する
一つずつ見ていきましょう。
前職から仕事を発注してもらう
独立して最初にやるべきことは、仕事を獲得すること、すなわち「営業」です。
しかし、いきなり「営業をかけろ」と言われても、どこで、誰に、どうやってアプローチすればよいか分からないでしょう。
そんなとき、前に働いていた職場とのつながりがあれば、利用しない手はありません。
そこで、連絡先を知っている人に「機械設計エンジニアとして独立した」ということを伝えることがポイントです。
自分が機械設計エンジニアとしてフリーになったことを認知してもらえれば、仕事の話がもらえる可能性が高まるでしょう。
機械設計の仕事がある企業に直接営業をする
先ほど「前職でのつながりを活用して営業をかけると良い」とお伝えしましたが、前職が機械設計と全く関係のない業種だった場合、十分な量の仕事をもらえるとは限りません。
そのため、機械設計の仕事を行っている企業に直接営業をかけるのも一つの手です。
特に、気になっている企業のホームページを見て、求人情報を出しているところは即戦力を求めているため、スキルをアピールすれば通りやすいかもしれません。
機械設計を取り扱うマッチングサービスを利用する
Indeedやdoda、マイナビ転職など、機械設計の案件を取り扱っているマッチングサービスを利用するのも手です。
マッチングサービスのアプリやサイトにはたくさんの案件・求人情報が掲載されており、
絞り込みもできるため、自分のスキルや経験、希望条件に合致する案件を探しやすいと言えるでしょう。
メインで活用するわけではなくても、登録したり案件一覧を見てみたりして情報収集してみてください。
機械設計エンジニアの独立を目指す上で必要なもの|3選
独立自体は開業届を出してしまえばすぐできますが、実際に活動するためには以下の3つが必要です。
- CADソフト
- ポートフォリオ
- 営業力
いずれも不可欠なものであるため、独立を検討している人は必ず準備しておきましょう。
CADソフト
機械設計エンジニアとして独立するには、CAD(キャド)と呼ばれる、ウェブ上で製図を行うツールが必要です。
CADはほとんどが有料であり、高いものだと数十万円ほどするものもあります。クライアントが用意してくれている場合もありますが、用意されていない場合もあるため、自分でも準備しておきましょう。
ポートフォリオ
フリーランスとして働くなら、ポートフォリオは必ず持っておきましょう。
ポートフォリオとは、自分のスキルや実績などをまとめた資料のことです。
履歴書や職務経歴書にまとめたり、各案件の詳細を別で記録したりすると良いでしょう。
営業をかけるときに必要になるため、あらかじめ用意しておくとスムーズです。
できれば、一度作って終わりではなく、定期的に更新するのが望ましいです。
ただし、守秘義務があるため、案件の情報をどこまで公開するかはよく考えましょう。
営業力
CADやポートフォリオを準備したら、いよいよ営業をかけていきます。
クライアントはプロに依頼したいと思っているため「初心者」「未経験」といったネガティブな印象を持たれる言葉は使わないようにしましょう。
自信をもって提案するのが大切です。
機械設計エンジニアの独立を成功させる3つのポイント
ここまで、独立する方法と独立するのに必要なものを紹介してきました。
これらだけでも独立自体はできますが、ここからはさらに踏み込んで、成功する以下のポイントについて紹介します。
- 発注役と紹介役のクライアントを獲得する
- CADソフトの予算を意識する
- SNSやブログなど自分を売り込む状態を作る
発注役と紹介役のクライアントを獲得する
フリーランスが安定した収入を得るためには、クライアントからの発注を継続させることが重要です。
そのため「今、案件を発注してくれる」クライアントと「今後、案件を紹介してくれそうな人や企業」の両方を持っておくと良いでしょう。
特に、常にたくさんの案件が掲載されている求人サイトでは、プロフィール欄やポートフォリオを充実させ、安定して案件を獲得できる状態にしておくことが大切です。
CADソフトの予算を意識する
フリーランスになると自分で確定申告をするようになるため、経費に関する意識が変わってくるでしょう。
CADやその他のツール代、交通費などは経費として扱えますが、多すぎると所得は減ってしまいます。
売上、すなわち仕事をして得た報酬だけでなく、仕事をするのにかかる経費も考慮しましょう。
SNSやブログなど自分を売り込む状態を作る
最初のうちは案件を安定して獲得するのが困難なため、見込みクライアントと接触できる場をできるだけたくさん用意しておきましょう。
見込みクライアントと接触できる場というのは、SNSやブログなどのことです。
ただし、趣味やプライベートのみを発信していては意味がありません。
守秘義務を守りながら、仕事に関わる情報や価値観などを発信すると、興味を持った企業が声をかけてくれるかもしれません。
機械設計エンジニアで独立:年収1,000万円以上も目指せる
機械設計エンジニアの年収は600万円ほどだといわれています。高いスキルや豊富な経験を持ったフリーランスであれば、年収1,000万円越えも十分可能です。
年収1,000万円を超える具体的な方法については「機械設計エンジニアで年収1,000万円稼げるかは環境による」で解説しています。
関連記事:【2024年最新】機械設計エンジニア年収ランキング|トップ5
機械設計エンジニアの仕事以外の不満なら転職する
現在の勤務先に不満があるなら、転職することで解消できる可能性があります。
特に収入や残業時間などの働き方に関する問題は業界全体で共通していることも多いため、異なる業界に転職した方が解決できる可能性は高いでしょう。
ただし、どの業界に転職するかは人によって適性が異なるため、改めて自分のことを見つめ直してみることをおすすめします。
参考:第3章 主体的な転職やキャリアチェンジの促進において重要な要因|厚生労働省
機械設計エンジニアの独立に関するよくある質問
ここでは機械設計エンジニアの独立に関する、よくある質問を3つ紹介します。
- 機械設計エンジニアとして独立したら儲かりますか?
- 機械設計エンジニアとして独立するにはどれくらいの時間が必要ですか?
- 機械設計エンジニアとして独立したら会社員より大変ですか?
独立を考えていて、疑問や不安を抱えている人はここで解決しておきましょう。
機械設計エンジニアとして独立したら儲かりますか?
はい。機械設計エンジニアとして独立して働くと年収1,000万円超えも期待できます。
ただし、企業に所属しているときとは異なり、自分で営業をかけたり日々勉強してスキルアップしたりする必要があります。
また、独立直後は一時的に収入が下がることもありますので、注意しましょう。
機械設計エンジニアとして独立するにはどれくらいの時間が必要ですか?
大学や専門学校などの工学部で四力学(機械力学、熱力学、材料力学、流体力学)を含む、機械工学を学習していれば比較的短い期間で独立できるでしょう。
しかし、機械工学に関する知識が全くない人は最低でも4~5年ほどはかかると言われているため、覚えておきましょう。
機械設計エンジニアとして独立したら会社員より大変ですか?
独立直後は会社員の頃より大変だと感じることが多いと考えられます。独立すると「定時」や「残業」といった概念や役割分担が無くなるためです。
全ての作業を自分でやらなくてはならず、一日中働くということもあります。
ただし、ある程度仕事を安定して取れるようになってくれば、自由時間が増え、余裕も出てきます。
まとめ:機械設計エンジニアとして独立する前に状況を整理する
機械設計エンジニアは高収入を得られる可能性の高い仕事の1つです。
機械工学を学んだ人や前職で機械設計に近い仕事をしていた人などは独立した方が年収が上がるかもしれません。
しかし、会社員の場合とは働き方が異なります。独立して事業を成功させるためには、適切な流れで進めていくことが大切です。
独立を考えている人は、ぜひ独立する前に状況整理や準備をしておきましょう。
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