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タクシー運転手の年収はいくら?雇用形態・地域・年代別に紹介

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タクシー運転手の年収はいくらなのか、雇用形態・地域・年代別に解説します。

また、年収を左右する3つの給料体系、年収アップのコツ、採用されるコツなども紹介します。

タクシー運転手への転職を検討している方は参考にしてください。

この記事のまとめ

・タクシー運転手の年収は地域によって大きな差がある
・30代後半の年収が最も高い
・歩合給なので頑張るほど給料アップ!

タクシー運転手の平均年収

こちらでは『求人ボックス』の調査を元に、タクシー運転手の年収を雇用形態、地域、年代に分けて紹介します。

正社員の平均年収

タクシー運転手の平均年収は約379万円であり、日本人の平均年収と比較して低い傾向があります。

アルバイト・パートの平均時給

タクシー運転手のアルバイト・パートの平均時給は1048円です。

1日8時間、月間25日稼働したとすると、月収20万9600円、年収は251万5200円となります。

派遣社員の平均時給

タクシー運転手の派遣社員の平均時給は1349円です。

1日8時間、月間25日稼働したとすると、月収26万9800円、年収は323万7600円となります。

参考:タクシー運転手の仕事の年収・時給・給料|求人ボックス

タクシー運転手の平均年収の推移

こちらでは、一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会の調査を基に、タクシー運転手の平均年収の推移を男女別で紹介します。

男性タクシー運転手の平均年収の推移

一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会より引用

平成23年〜25年にかけて、一時200万円台まで落ち込んだものの、その後徐々に右肩上がりとなり、令和元年には360万円まで増加しました。

令和2年に60万円ほど年間賃金が減っているのは、コロナ禍の影響で客足が落ち込んだことが要因と言えるでしょう。

女性タクシー運転手の平均年収の推移

一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会より引用

男性タクシー運転手の年間賃金に対して、基本的にどの年も女性タクシー運転手の方が賃金が少ないようです。

平成23年以降は右肩上がりで微増を続けていましたが、令和2年にはやはりコロナ禍の影響で賃金が大幅に下がっています。

参考:令和3年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況|一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会

タクシー運転手の地域別平均年収

続いて、厚生労働省による令和4年賃金構造基本統計調査を基に、タクシー運転手の地域別での平均年収を紹介します。

こちらでは平均年収が高い都道府県TOP5と、平均年収が低いTOP5の紹介をします。

平均年収が高い都道府県TOP5

順位都道府県名平均年収
1位大阪府437万円
2位東京都425万円
3位兵庫県399万円
4位神奈川386万円
5位愛知県385万円

トップ5に関東が3つ入っています。タクシー運転手の年収は都心部ほど年収が高い傾向があるようです。

その他の2つの兵庫県と愛知県も主要都市に入っていることがそのことを証明しています。

平均年収が低い都道府県TOP5

順位都道府県名平均年収
1位茨城県208万円
2位岩手県215万円
3位沖縄県232万円
4位秋田県237万円
5位山形県241万円

トップ5に東北の県が3つランクインしていました。

その他は茨城県と沖縄県であり、交通量が少ないエリアが含まれる地方では年収が低くなる傾向があります。

参考:令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

関連記事:

タクシードライバーの平均年収はどれくらい?ボーナスはある?タクシー運転手のお金周りについて徹底解説!

なぜ大阪や東京だと平均年収が高いのか?

大阪や東京のタクシー運転手の平均年収が高い理由は、まず人口が多いためです。

在住の人だけでなく、都外や海外からやってくる人も多くいます。

東京に至っては1日に約290万人の人が都外から訪れるため、移動にタクシーを利用する人の母数が多いことが予想されます。

また、自動車所有率が低いことも影響しているでしょう。

マーケティングリサーチ会社であるドゥ・ハウスの調査によると、一都三県の中で東京都は最も自動車所有率が低く、大阪は2番目に低いことがわかっています。

自家用車代わりにタクシーを利用する人もおり、他県と比べてタクシーの需要は高いと言えるでしょう。

さらに、数多くの外国人観光客が訪れることも、タクシー需要が高い要因の1つです。

東京都の調査によれば、平成31年・令和元年に東京都を訪れた外国人観光客の数は約1518万人、大阪府の調査によれば、令和元年に大阪府を訪れた外国人は約1231万人でした。

公共交通機関を使うのに慣れていない外国人観光客が、タクシーを利用することは珍しくないでしょう。

このように、大阪や東京では必然的にタクシー運転手の平均年収が高くなる傾向があります。

参考:「自動車」に関する調査結果|株式会社ドゥ・ハウス

参考:平成31年・令和元年東京都観光客数等実態調査|東京都産業労働局

参考:大阪の観光|大阪府

タクシー運転手の年代別平均年収

一般的な会社は年齢や経験を重ねるほど給料は上がっていきます。

しかし、歩合制を取り入れているタクシー会社は完全に実力主義です。

年代別のタクシー運転手の平均年収は以下の通りです。

働き盛りである30代後半は、タクシー運転手としての経験値が蓄積している頃です。

深夜の業務や残業も体力的に問題ないことから、最も年収が高くなっている可能性があります。

引用:令和4年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況|一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会

タクシー運転手の年収を左右する3つの給料体系

タクシー運転手の年収を左右する大きな要因は、給与体系です。

固定給であれば、どれだけ働いても給料は変わりませんし、逆に歩合給であれば働いた分だけ給料が増えます。

こちらでは代表的な3つの給料体系を紹介するので参考にしてください。

固定給

固定給料制度は、基本給+各種手当がついたもので、基本的には毎月固定の金額が支給されます。

毎月安定した給料をもらえるというメリットがありますが、どれだけ営業成績を上げても給料が上がらないというデメリットもあります。

高年収を目指したい方には向いていないでしょう。

完全歩合給

完全歩合給は、自分の営業成績のみで給料が決まる制度です。

企業によって異なりますが、合率は約50〜60%と言われています。

頑張ったら頑張った分だけ給料が入るシステムですので、学歴や年齢、経験に関係なく、高収入を得られる可能性があります。

しかし、収入が不安定であること、不況なによる客足への影響など、不確定要素が多いことがデメリットでもあります。

基本給+歩合給

基本給+歩合給とは、定められた基本給に歩合制で得た給料がプラスされる給料システムです。

最近では、このシステムがタクシー会社の給与体系の主流となりつつあります。

労働基準法によって最低保証額(通常勤務によって得られる想定賃金の6割)が定められているので、それを支払わなければいけないという背景があり、浸透していきました。

完全歩合制と比較すると歩合率が下がりますが、景気に左右されることなく最低限の給料を安定してもらえる点は大きなメリットです。

タクシー運転手が年収アップをする4つのコツ

歩合給があるタクシー運転手は、自分の頑張り次第で年収をアップさせることができます。

そこでこちらでは、タクシー運転手が年収をアップさせるためのコツを4つ紹介します。

都心部で働く

高い給料を得るためには都心部で働くことがオススメです。

実際に、先ほど紹介した都道府県別のタクシー運転手の年収ランキングでは、トップ5に主要都市が複数ランクインしていました。

なぜ都心部が給料が高いのかを簡単にまとめると、

  • 人口密度が高い
  • オフィスの移動にタクシーを使う人が多い
  • 早朝の出勤にタクシーを利用する人が多い
  • 終電を逃す方が多い

以上の4つがあげられます。

特に、経営者やビジネスマンにとって時間は貴重な資源です。

少しでも早く移動するためにタクシーを使ったり、乗車中に仕事をしたりするのは珍しくありません。

乗車率を上げる

給料を上げるためにはタクシーの売上、つまり乗車率を上げないといけません。

効率よく乗車率をあげるには、お客様を見つけやすい時間帯や場所を把握したり、お客様をおろした後にすぐに別のお客様を見つけたりすることが重要ですが、簡単にはいきません。

そこで、乗車率を上げるためのコツをもう少し具体的に解説します。

⑴複数車線では一番左端を走る

お客様は歩道からタクシーを捕まえようとします。

そのため、2車線以上の道路では左端を走るようにしましょう。

⑵なるべく左折をする

お客様を見つける良いポイントは交差点です。

お客様は交差点でタクシーを待っていることが多いのですが、右折になると対向車線から左折する別のタクシーに奪われる可能性があります。

その点、左折であればすぐに曲がることができます。

⑶信号が変わるあたりでは減速する

交差点で信号待ちをしている間にお客様と遭遇することがあるので、信号が変わりそうであれば減速し、なるべく先頭で信号待ちになるようにしましょう。

集客につながる情報収集

タクシー運転手が自力で給料アップを実現するには、徹底的な情報収集が肝要です。

自分の担当エリアの特徴を知っておくことはもちろん、メインの客層やターゲットの行動パターンなども把握する必要があります。

また、イベント情報には常にアンテナを張っておくといいでしょう。例えば、

・祝日や大安に結婚式を上げる人が多いので、結婚式会場周辺を狙う
・有名アーティストのライブやスポーツの試合がある時は会場周辺を狙う

などです。

さらに、日々の営業情報を蓄積し、過去のデータから分析するスキルも必要です。

過去のデータを分析して傾向を掴めば、利用客が多い場所や時間帯を絞れるでしょう。

配車アプリを活用する

IT化の波はタクシー業界にも及んでおり、近年は配車アプリを使う利用客が増えました。

配車アプリの有名所としては、一都三県を中心に勢力を伸ばしている「GO」や、ソニーグループとタクシー企業との合弁企業による「S.RIDE」、外資系最大手の「DiDi」などが挙げられます。

昔ながらの知識と経験だけで売上を立てるのではなく、このようなITツールを駆使して売上を増やすタクシー運転手も増えているのです。

タクシー会社によって採用しているアプリは異なりますが、採用されている場合は積極的に活用するといいでしょう。

タクシー運転手に向いている人

タクシー運転手に向いている人の特徴は主に3つです。

気配りができる人

タクシー運転手はサービス業であるため、利用者が快適に過ごせるように気配りできる必要があります。

乗車時や降車時、運転中など、常に利用者に気を使えるような人がタクシー運転手に向いています。

会話を好む利用者が乗車した際は、適度にコミュニケーションが取れる人の方が好まれるでしょう。

ストレス耐性がある人

タクシー運転手は拘束時間が長く、運転中は常に集中力が求められるため、精神的なストレスが溜まりやすい傾向があります。

また、中には横柄な態度を取ったり、暴言を吐いたりする利用者に出会うこともあるでしょう。

そのような利用者に出会った時も、投げ出さず、運転に影響が出ないような人がタクシー運転手に向いています。

1人で仕事をするのが好きが人

タクシー運転手の仕事は1人で過ごす時間が長い傾向があります。

仲間と連携して仕事に取り組むような状況はほとんどなく、出社してから退社するまで大半の時間を1人で過ごします。

そのため、1人で黙々と仕事に没頭している人の方がタクシー運転手には向いているでしょう。

タクシー運転手として採用されるコツ

こちらではタクシー運転手として採用されるコツを「書類選考」と「面接」に分けて解説します。

書類選考

書類選考とは、履歴書や職務経歴書の内容を元に人材を選出することです。

書類選考に合格した人でないと面接を受けられないタクシー会社もあるため、しっかりコツを押さえておきましょう。

読みやすい履歴書を作る

近年は手書きでなくパソコンで入力した履歴書が認められる企業も多くなりました。

そのおかげで字が汚くなる心配はないですが、文字サイズやフォント選び、配置には注意する必要があります。

字を詰めすぎると読みにくい履歴書になってしまうので、読み手の立場になって見やすくしましょう。

誤字脱字に気をつける

パソコンで入力した場合も誤字脱字が発生する可能性はあります。

たかが誤字脱字と思われるかもしれませんが、「確認の精度が甘い」「注意力が欠けている」などの印象を与えかねません。

きちんと確認すれば防げることですので、誤字脱字には十分注意しましょう。

専門用語を多用しない

他業種からの転職をする場合、過去の仕事内容を説明するために悪気なく専門用語を使ってしまうことがあります。

中には専門用語を多用することで仕事ができる雰囲気を演出しようとする人もいますが、読み手を困惑させる可能性があるでしょう。

タクシー運転手としての適性をアピールする

他業種で働いていたとしても、タクシー運転手としての適性のアピールは可能です。

例えば営業職の経験がある人は、人とのコミュニケーションに長けていることをアピールできます。

あるいは、エンジニアの経験がある人は、細かい作業に慣れているため細部にまで気を配れることをアピールできるでしょう。

また、資格が強みとなることもあります。

外国人観光客が多い都市では、英語を扱えることが武器になるので、英検やTOEICの資格があればアピールできます。

面接

書類は納得がいくまで何度でも作り直すことができますが、面接は一発本番です。面接では以下の点を心がけるといいでしょう。

清潔感

清潔感のない人が現場に出て働くことは、会社にとって企業イメージを損なうリスクがあります。

そのため、面接でも最低限の清潔感が必要です。

衣服や靴を綺麗にしておくのはもちろん、髪や爪の長さ、スーツの場合は肩のフケにも注意を払いましょう。

愛想よく接する

タクシーがサービス業である以上、快適な接客をするためになは愛想が求められます。

最近では接客態度の悪いタクシー運転手の様子がSNSで拡散されることもあり、それによってタクシー会社の評判が落ちることもあるのです。

そのため面接ではできるだけ愛想を良くするように心がけましょう。

質問にはハキハキと答える

面接では話し方が与える印象も大きいです。小声で話したり、滑舌が悪かったりすると、面接官に暗い印象や自信がなさそうな印象を与えかねません。

面接官から質問された時はハキハキと答えるようにしましょう。

関連記事:タクシードライバーへの転職・成功の秘訣とは?仕事への不安や適性について詳しく解説!

タクシー運転手に関してよくある質問

こちらではタクシー運転手に関してよくある質問に回答します。

タクシー運転手は誰でもなれる?

タクシー運転手になるには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

・21歳以上
・第1種免許を取得してから3年以上経過している
・第2種免許が必要

仮に第2種免許を所有していなかったとしても、第1種免許を取得して3年以上経過していれば、会社の支援で2種免許を取得できることもあります。

なお、例外として東京のタクシー運転手になる場合は地理試験が必要です。

タクシー運転手で年収700万円はいける?

タクシー運転手が年収700万円を稼ぐのは、現実的に可能です。

例えば、1日4万円程度の売上げで、月間25日出勤したとすると、月の売上は約100万円です。

歩合制の場合、運転手の取り分は一般的に売上の6割であることが多いため、こちらに当てはめると60万×12ヶ月=720万円の年収となります。

タクシー運転手は未経験でもできますか?

必要な資格と年齢条件さえクリアしていれば、未経験の方でも就業可能です。

基本的に未経験の方がタクシー運転手になる際は、「横乗り研修」と言って、先輩が運転する車の助手席に乗り、運転方法や機器の操作を覚えることができます。

ですので、未経験の方でも安心してください。

タクシー運転手に必要な資格は何ですか?

タクシー運転手になるには第二種運転免許が必要です。

第二種の特徴は、旅客運送を目的とした運転ができる点です。

普通免許と同様に、教習所に通って技能試験と学科試験に合格すれば取得できます。

関連記事:【必見】タクシー業界への転職で失敗しないために知っておくべきこと

タクシー運転手の年収についてのまとめ

タクシー運転手の年収は、地域によって大きな差があります。

高年収を目指すのであれば、最初から都心を狙った方がいいでしょう。

また、タクシー運転手は個々人の工夫次第で年収が上がりやすい仕事でもあります。

本記事でお伝えしたコツを参考にして、年収アップを目指してみてください。

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