「家賃を安くしたいけど、トランクルームに住むことはできるの?」「トランクルームを書斎や作業場にしたいけど、大丈夫なの?」という疑問がある人もいるでしょう。
トランクルームは、あくまでも倉庫としての利用しかできないのでしょうか?
今回はトランクルームに住むのは違法かどうか、そして正しい使い方は何なのかご紹介します。
トランクルームに住むのは違法?
はじめにお伝えしておくと、トランクルームに住むのは明確に「違法」になります。
倉庫業法に違反する
トランクルームは住むための住宅では無く「物品を大量かつ安全に保管する」ことを目的に運営されている倉庫として定められています。
そのため、トランクルームに住むということは、国土交通省によって定められている「倉庫業法」という法律の違反になってしまいます。
ですので、トランクルームを貸し出しているレンタル倉庫の業者やトランクルームの業者では契約書の注意事項に必ず「長時間の滞在や作業、住居としての利用の禁止」が記載されているかと思います。
もしトランクルームに人が住んでいたら、倉庫業法の違反となって、業者側が罰されてしまうからですね。
もしもトランクルームに住みたいときは
また、もしトランクルームに引っ越して住むとして、そのときは転入届を出すことが決まりとなっています。これは通常の住宅に引っ越して住むときも同様ですね。
利用者側では、こちらの法律に引っかかってしまうことになります。
転入届に関しては、「住民基本台帳法」の第22条 転入届に定められており、正当な理由なく届け出をしなかった場合、5万円以下の罰則が取られると記載してあります。
引っ越ししたけれど転入届を出すのを忘れていた……という場合でも、この罰則が適用されることがありますので、注意が必要ですね。
まとめると、
- トランクルームに住むことはそもそも倉庫業法で業者側が禁止している。
- トランクルームに引っ越して住むとしても、住民票を移せず罰則金が取られる
という形になります。
住む部屋の家賃を安く済ませたい場合は、トランクルームよりもきちんとした部屋の方が良さそうです。
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トランクルームに住むのがバレたら
ここからは住んでいる人がバレてしまったらの話です。
もしトランクルームに住んでいるのがバレたら、まずは業者から即刻契約の破棄が求められます。
契約時の注意事項を破ったということになりますので、すぐにでもトランクルームを追い出されます。違約金や賠償金なども求められる可能性があります。
そしてトランクルームに住んでいることが市町村の役所に連絡が行けば、住民票の記載を偽ったという形でこれも法律違反となり、先程述べたように5万円以下の罰金が取られる形になります。
バレた瞬間に安くない金額と住んでいた場所を追い出されるため、トランクルームに住むのはリスクが高すぎると言わざるを得ません。
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トランクルームに住む危険性
そもそも、トランクルームは倉庫としての収納スペースの提供を目的としているため、住宅としての利用が考えられておらず、住むために必要なライフラインが整備されていません。
具体的には、トランクルームには基本的に電源がないため、電化製品の利用ができません。
もちろん、ガスや水道なども整備されていないため、料理はおろか手を洗うことさえできません。
基本的にはトイレも無く、あったとしても大規模な場所で共同用のものだけです。
生活に最低限必要なライフラインが整っていないため、住むことは不可能ですね。
防災・セキュリティ上の危険性
加えて、トランクルームに住むと防災やセキュリティ上の危険性もあります。
火事や地震が起きた時には、逃げる場所が分からずに煙を吸ってしまったり物が倒れて閉じ込められてしまう可能性があります。
一部のトランクルームには、災害が起きた場合の保証や保険が付いている場合がありますが、人が住むことは想定されていないため、人間に対する保証などは一切ありません。
また、トランクルームに住む場合セキュリティ上の危険もあります。
多くのトランクルームが「外側からの施錠」を前提としているため、中に滞在する場合や住む場合内側から鍵を掛けることができません。
これはトランクルームで寝泊まりして住む場合には、恐ろしいほどの危険があります。
トランクルームでは、見回りのために外側から施錠されているかどうかがひと目で分かります。
つまりトランクルームに住むと、泥棒が施錠し忘れていると判断して、夜中にいきなり入ってくる危険もあるのです。
トランクルームに住むなら、こういった身の危険もありますので、やめておいたほうがよいでしょう。
トラブルの可能性も
またトランクルームは住むための施設ではないため、防音などの設備もありません。
トランクルームに一日中住んでいるとずっと音を立ててしまうことになります。
夜などは自分が思っているより遠くに音が響くことがあるため、他にトランクルームを利用している方が不審に思って通報したり、声を掛けてきたりするかも知れません。
管理人に通報されれば、一発で退去処分となるでしょう。
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トランクルームに住む人を見つけた場合の対処法
それでは、もしトランクルームに住んでいると思われる人がいた場合、どうすればよいでしょうか?
それは、トランクルームの管理人に連絡することです。
通常、トランクルームの入り口や壁面には、広告や連絡先が記載してある場合が多いため、すぐに分かると思います。
管理人に「長時間滞在している人がいる」または「生活音が聞こえてきて迷惑が掛かっている」などと連絡すれば、トランクルームの管理人側で調査と対処を行ってくれるかと思われます。
最初に述べたように、トランクルームが正しく利用されていない場合業者も罰される可能性が高いため、すぐに対応してくれるはずです。
直接利用者に注意したり伝えたりするとトラブルの元になりますので、なるべく避けるようにしましょう。
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トランクルームに滞在していい時間は?
それでは、トランクルームに滞在していい時間とはどのくらいでしょうか?
トランクルームでの滞在目的は荷物の出し入れと考えられているため、ごく短時間の利用を推奨されています。
短時間と言っても、5分などというものから2、3時間程度など、管理会社やサイトによっても幅広く考えられているようです。
流石に荷物の出し入れで5分というのは考え辛いですが、基本的に用途以外で滞在することは許可されていません。
平均で言うと2時間前後でしょうか?
とは言っても、管理会社によっては「すぐに退出してください」と声を掛けられることもあるため、具体的にどのくらいなら大丈夫と判断するのは難しそうです。
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トランクルームに住むことはせず正しく使おう
ここからは、正しいトランクルームの使い方についてご紹介します。
裏ワザ的な活用法もありますので、ぜひチェックしてみてください。
捨てられないもの・隠しておきたい趣味の保管場所に
誰にだって思い入れのあるアルバムや記念の品はありますよね。
特に昔付き合っていた彼女や彼氏との写真や贈り物などは、捨てたくても捨てられないことも多いです。
物を大切に扱う方ほど、そういった捨てられない記念品や思い出の品といったものが多くなってしまい、保管場所に困ってしまう……といった悩みが多いかと思います。
そんな時こそ、トランクルームを借りて保管しておきましょう。
トランクルームであれば、家族に見つかることも無ければ知人・友人に知られることもありません。
他人に借りていることを教えなければ、秘密の保管場所になります。
また、トランクルームは家族や友人に知られたくない趣味などの保管場所として活用することもできます。
旦那や奥さんに内緒で集めているコレクションや趣味の道具など、見られると「こんなことに使って」と怒られるようなものを持っている場合は、トランクルームが活躍してくれます。
コスプレやサバイバルゲームの衣装・道具などは他人の理解が得られることが少ないため、保管している方も多いと聞きます。
せっかく料金を払って使うのですから、ただ単にトランクルームを物置として使うだけでは無く、上手に活用する方法を考えてみるのも面白いかも知れませんね。
裏ワザとして、イベント会場付近ではコスプレなど着替え場所に使うことも
この活用法は自己責任になりますが、イベント会場付近でトランクルームを借りることで、コスプレなどを事前に保管しておき、イベント当日に着替えてから会場に行くといった使い方もできます。
コミケなどの大規模なイベントでは、着替え場所がかなり混雑しており、数時間待たされるといったことも有り得ます。
そんな時、会場付近にトランクルームがあれば、衣装を保存しておくだけでなく、着替え場所や化粧場所として利用することができます。
ただし、このトランクルームの使い方はあまり正しい使い方とは言えないため、衣装や小道具を保管しておくついでに、10分程度の短時間で着替えを済ませられるのならば良さそうです。
また、トランクルームは基本的に鍵も掛からないため、利用する場合安全性には最大限注意するようにしましょう。
滞在が長くなる場合はレンタルスペースや貸し作業場の利用を
ネットでトランクルームを使いたい方の目的を見ていると、「書斎にしたい」や「道具をおいて作業場にしたい」といった意見を見ることがあります。
実はこのトランクルームの使い方は間違っています。
先程述べたように、トランクルームは電源や空調が付いていないことが多く、照明も最低限の場所が多いです。
これは「荷物の保管・収納」を目的としているという点から、当然といえば当然です。
そのため、2、3時間程度であってもトランクルームを作業場にして滞在するという使い方は、適切とは言えません。
- 貸し作業場やガレージ倉庫の利用を検討する
もし物を保管すると同時に、その場所を作業スペースにしたいと言う場合は、トランクルームではなく、貸し作業場やガレージ倉庫といった名称の作業可能なスペースがありますので、そちらを利用するようにしましょう。
きちんと作業場所として貸し出しされているガレージ倉庫などであれば、電源があったり、照明や空調設備が整っていたりするため、利用しやすいと思います。
- レンタルスペースやコワーキングスペースの利用を検討する
また荷物は保管せずに一人で集中して作業だけがしたいという方は、レンタルスペースやコワーキングスペースといった場所を利用することをオススメします。
最近は一時間あたりの利用料金が安いコワーキングスペースなどが増えており、登録や利用もネットで簡単に行うことができる場所が増えてきているため、気軽に利用することができるかと思います。
貸し作業場やレンタルスペースを利用する際は、しっかりと案内や注意事項を確認して、目的に合った場所をレンタルするようにしましょう。
ちなみに、貸し作業場やレンタルスペースといった場所も住むことは違法となっているため、注意が必要です。
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トランクルームに住むのは違法?についてのまとめ
今回はトランクルームに住むことが「違法」であること、そしてもしバレた場合は罰則金など厳しい処罰が待っていることをお伝えしました。
また、トランクルームを正しく安全に利用する方法やオススメの活用法などもご紹介しました。
ルールやマナーを正しく守って、トランクルームを快適に利用できるようにしましょうね。
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