施工管理

土木施工管理に多い転職理由10選。オススメの転職先も紹介

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土木施工管理を転職する理由は人によって異なりますが、共通しているポイントがあります。

ここでは土木施工管理に従事している人の転職理由のうち、代表的なものを10個紹介します。

また、土木施工管理から転職する際のオススメの仕事や、転職活動時のポイントも紹介するので、転職を検討している人は参考にして下さい。

建設業界の転職率

建設業界は転職率が高いと聞いたことがあるかもしれません。しかし、実際のところどうなのか、ここで紹介していきましょう。

厚生労働省が行った調査によると、平成23年、建設業界に新卒として入社したのち、3年以内に転職した人の割合は以下の通りです。

高卒:48.5%

大卒:29.2%

参考:建設労働者を取り巻く状況について|厚生労働省

このデータは土木施工管理を含む建設業界全体の転職率です。

高卒の場合、半数近く、大卒は3割近くが3年以内に転職をしています。

全産業における離職率は大卒で31.2%、高卒で36.9%でした。

参考:新規学卒就職者の離職状況を公表します|厚生労働省

全産業の離職率と比較すると、建設業界の離職率は決して高い数値とは言えません。事業所規模が大きいほど、離職率は低くなる傾向があるため、建設業界でも大企業ほど定着率が高いと言えるでしょう。

土木施工管理技士を含む、施工管理技士の転職率については1級と2級で転職率が異なります。1級は約5%、2級は約10%と、1級の離職率の方が低いです。

これは1級の方が難しく、取得までに経験年数や労力がかかるため、低い数値になったと考えられます。

土木施工管理の転職理由10選

土木施工管理の転職理由は人によってさまざまですが、ある程度は共通しています。ここでは土木施工管理を転職した理由の中で特に多いものを10個紹介していきます。

給料が安いから

1つ目の理由は給料に対する不満です。

土木施工管理の給料は全産業の給料と比較しても決して低くはありません。しかし、仕事量と比較すると安く感じる人がいるため、転職しようと考えるのでしょう。

土木施工管理の仕事は膨大にあるため、日々残業をしなければいけません。しかし、多くの場合、その残業代はみなし残業といった固定残業代に含まれています。

また、残業理由を聞かれることや、仕事ができないと思われるのが嫌でサービス残業をしている人も少なくありません。。

労働時間と給料が見合わないと、転職しようと思っても仕方ないでしょう。

労働時間が長いから

2つ目の理由は労働時間の長さです。

土木施工管理の仕事は工事全体に関わるため、業務量が多い傾向にあります。工事現場で作業員の指揮をとったり、工程を確認したりするほか、オフィスでの事務作業も仕事の1つにあたります。

これらの作業を定時内で終わらせることはなかなか難しく、毎日のように残業している人も少なくありません。

また、トラブルが起きた際は対応のためにいつもよりも残業しなければいけなくなることもあります。

さらに現場から自宅までの距離が離れている場合、通勤時間と残業で睡眠時間も削られるでしょう。

年齢の若い方でも、体力的に厳しいと感じてもおかしくありません。体を壊す前に転職しようと考えるのでしょう。

休日を取りにくいから

3つ目の理由は休日の不満によるものです。

建設業界は人手不足が常態化しており、土木施工管理もその影響を受けています。工事には工期が設定されており、これは必ず守らなければいけません。

人手不足が解消されていないと、工事が遅れてしまったり、自分の仕事が追いつかなくなってしまったりするため、休日返上で働かないといけないこともあります。

休日出勤が続くと、家族との時間やプライベートの時間が取れなくなってしまうでしょう。

常に仕事に追われてしまうと、リフレッシュする余裕もなくなるため、肉体的にも精神的にもきつくなってしまい、転職を考えてもおかしくありません。

採用前と後でギャップがあったから

4つ目の理由は入社後、思っていた仕事や労働環境と異なる点に不満を感じたためです。

求人の応募前や面接の際に、労働環境や仕事内容などをしっかり確認しておけば起きない問題かもしれませんが、何も確認せずに入社するとギャップを感じてしまう場合があります。

例えば、担当する業務が自分の希望業務と異なるケースがあります。橋の工事に携わりたくて入社したのに、道路工事の施工管理ばかりをさせられると、想像していた仕事と違ったと思っても仕方ありません。

ただし、これらは入社前にきちんと確認しておくことで避けられるケースのため、事前に質問することを忘れないようにしましょう。

評価制度に不満があるから

5つ目の理由は自分の評価に対する不満です。

給料や役職というのは労働者のモチベーションに大きく関係します。頑張って成果を出せば、給料や昇進といった評価が下されるのが一般的な企業でしょう。

しかし、企業の中には成果を上げても特に評価につながらないところもあります。土木施工管理の会社も同じく、きちんとした評価制度を設けていない会社もあるでしょう。

中には仕事内容やスキルが伴っていないにも関わらず、高い評価を受けている社員もいます。こういった会社で働くと仕事に嫌気がさしてしまうでしょう。

資格の取得が大変だから

6つ目の理由は、スキルアップのための資格取得ができないからです。

土木施工管理は1級と2級に分かれており、1級の方が対応できる工事の規模が大きくなるので、その分給料も上がっていきます。

1級を取得するためには実務経験が必要なため、多くの人は働きながら取得を目指しています。

しかし、労働時間の長い会社や休日が取りにくい会社で働いていると、資格勉強に時間が取れません。

キャリアアップやスキルアップなど自分の将来を考えている人ほど、転職する傾向があります。

会社の中には資格取得支援制度を採用しているところもあります。資格取得にかかる費用を補助してくれるので、キャリアアップしたい人はそういった会社に転職するとよいでしょう。

人間関係に疲れたから

7つ目の理由は人間関係の問題によるものです。

土木施工管理は工事全体に携わるため、仕事上で関わる人が多くいます。作業員は若い人からベテランまで幅広い年齢層のため、全員をまとめるのは簡単ではありません。

中には自分の言うことを聞いてくれない人もおり、陰で文句を言われるようなこともあるでしょう。

特に土木施工管理の経験の浅く、年齢が若い人ほど、なめられる傾向があります。

どう接すればいいのか、どう指揮を取ればいいのか人間関係に疲れてしまい、転職をしていく人は少なくありません。

会社が倒産したから

8つ目の理由は会社の倒産によるものです。

会社が倒産することは企業規模が大きくなればなるほど起きにくいものですが、規模が小さい場合や、個人でやっている会社は倒産のリスクがあります。

特に2020年の新型コロナウイルスによって倒産した中小企業は決して少なくありません。

また、M&Aなどの吸収合併によってリストラが起きる可能性もあります。

ただし、会社倒産の場合は本人に非がないため、すぐに転職活動に動けます。

親の介護があるから

9つ目の理由は家庭の事情によるものです。

最近は親の介護といった家庭事情で転職する人が増えてきました。土木施工管理の場合、工事が終わるたびに現場が変わるため、勤務場所が安定しません。

家の近所であれば、介護をしながらでも働くことができるかもしれませんが、現場が遠方になってしまうと介護に充てる時間がありません。

親の介護をする場合、家の近所で残業がないという職種に転職するのが一番でしょう。

転勤が嫌だから

10つ目の理由は転勤によるものです。

地方に事務所があるような会社の場合、転勤の可能性があります。独身ならともかく、結婚している人や小さな子どもを持っている人はできるだけ転勤を避けたいものです。

しかし、転勤については契約書に明記されているほか、面接時に確認することもあるので、会社側としては転勤ありきで入社しているものと考えています。

そのため、いざ転勤を命じられたら断れないため、転職をしなければいけなくなるのでしょう。

関連記事:施工管理の転職理由7選!仕事を続けるか悩んでいる方、離職率の高い企業は必見です。

土木施工管理から転職する際の4つのポイント

土木施工管理から次の会社に転職する際、同じような理由でまた転職するのは避けたいところです。

転職に失敗しないためには、これから紹介する4つのポイントを押さえておきましょう。

ホワイトな職場を重視するなら転職サイトやエージェントを活用する

労働時間が長い、休日が少ない、給料が低いなどブラック企業のような環境で働いていた場合、次はホワイト企業で働きたくなるのではないでしょうか。

しかし、求人票や企業のHPだけでホワイト企業とブラック企業の見分けをつけるのは困難です。

そこでオススメしたいサービスが転職エージェントです。転職エージェントはプロのアドバイザーが勤務先探しから面接までサポートしてくれるサービスです。

転職エージェントは企業の労働環境や給与など内部情報を提供してくれるため、会社選びで失敗する可能性が低くなります。

自分の希望を伝えると、アドバイザーが条件に合った企業を探してくれるので、仕事をしながらでも転職活動ができるところも魅力的な部分です。

年収を重視する場合は大手へ

高年収を得たい方は大手企業に転職することをオススメします。

大手企業は規模の大きな工事を手がけることが多いため、その分年収に反映されています。小さな会社は元請けではなく、下請け、孫請けとなる傾向があるため、その分受注金額も低くなり、年収で大手と差がついてしまうのです。

ステップアップしていき、役職がついてくると、将来的に1000万円以上稼ぐことも夢ではありません。

ただし、大手企業は人気が高く、求められる技術や知識も高いので、転職を成功させるためには十分な経験やスキルを身に着けておく必要があるでしょう。

残業代を重視する場合は技術者派遣へ

土木施工管理の正社員の場合、サービス残業を強いられるほか、実際の労働環境が労働条件と全く異なるケースがあります。

労働条件が守られ、残業代もしっかり支払ってもらいたいという方は技術者派遣として働くのがオススメです。

派遣社員は土木施工管理の会社と契約するのではなく、派遣会社に雇用されています。派遣先の労働条件が契約時と異なる際には派遣会社が何かしらアクションを起こしてくれるので、残業代が未払いになることはないでしょう。

また、派遣社員から正社員登用されるケースもあるので、自分の条件に合う会社が見つかれば正社員登用を目指すという方法もオススメです。

「RCCM」を取得する

RCCMとは、Registered Civil Engineering Consulting Managerの頭文字を取った言葉で、「シビルコンサルティングマネージャー」という、土木工事に関連する専門技術の有資格者のことです。

RCCM資格を取得すると、土木工事に関する専門技術や知識を有しているとみなされ、「管理技術者」や「照査技術者」として地質コンサルタント業務ができるようになります。

地質コンサルタント業務は土木工事の開発や防災、環境保護に関わる仕事のため、近年注目されています。

建設コンサルタント会社以外にも求人募集が出ており、転職先の幅が広がっている点でもオススメの資格です。

関連記事:土木施工管理の志望動機の書き方とは?未経験者の方は必見

関連記事:土木施工管理を辞めたいときに押さえておきたい転職のコツ

土木施工管理にオススメの4つの転職先

土木施工管理の仕事を辞めて、別の職種に転職したいという方でもこれまでの経験や知識を活かさないのはもったいないです。

そこで土木施工管理のスキルに関連するオススメの職種を4つ紹介していきましょう。

営業職

営業職ではコミュニケーション能力が必要とされています。自社の製品やサービスを売り込みたいときは、先に信頼関係を築くことが重要です。

土木施工管理で円滑に仕事を進めるためには年齢の異なる職人や関連企業とコミュニケーションをはかり、信頼関係を築いてきたと思います。

同じように営業でも会社によって年齢や階級の異なる人とコミュニケーションを取ることになるでしょう。

そこでこれまでの対人スキルが活きてくるので、営業職は土木施工管理経験のある人にオススメです。

CADオペレーター

CADオペレーターとは、CADソフトを使ってさまざまな図面や設計図を作る人を指します。

CADオペレーターは資格がなくてもできますが、図面を読むのは簡単ではありません。実戦や破線、鎖線などが入り組んだ図面は初心者の方にはかなり難しく感じるでしょう。

しかし、土木施工管理は普段から図面を読み取っているので、CADオペレーターの仕事も難なくこなせるかもしれません。

公務員の土木職

公務員の中には土木系の公務員があり、地方ではたびたび募集がかかっています。

公園や公共施設、道路などの工事を行っているので、土木施工管理の経験をそのまま活かすことができるでしょう。

ただし、公務員には年齢制限があります。これは地方によって異なるので、募集要項を見るようにしましょう。

研究職・コンサルタント

高度な技術の研究をしたいという方は研究職がオススメです。土木関連の研究所や大学の研究者として、地盤や基礎、橋やダムなどの構造や強度を研究するなど分野は多岐に渡ります。

土木系コンサルタントでは、企業のサポートや国や地方自治体など工事の発注者と連携を行っています。

土木プロジェクトにおいて、企画から立案・調査・計画、そして設計・施工管理まで一連の仕事に加わり、コンサルを行います。

土木施工管理の相談相手をすることもあるので、これまでの経験をフルに活かせることができるでしょう。

関連記事:土木施工管理からの転職先でオススメしたい19の仕事を紹介

関連記事:施工管理を一年目でやめたい方に教えたいオススメの転職先や業種

土木施工管理が面接で転職理由を聞かれたら

面接の際、前職から転職した理由を聞かれることはよくあります。その理由次第で合否に左右することもあるため、適当に答えることだけはやめておきましょう。

ここでは、転職理由の伝え方のポイントを紹介します。

嘘は禁物

まず重要なことは、嘘をつかないということです。前職の給料に不満があったから転職してきた場合、「本当のことを伝えるといい印象を持たれないのではないか」と思っても仕方ありません。

しかし、嘘をついてしまうとそこから深掘りされた際に、あやふやな答えしか出てこなくなり、面接官に不信感を抱かれてしまう恐れがあります。

また、入社できたとしても、給料の不満が出た場合に言いにくくなるかもしれません。

面接官は「何らかの不満や問題で転職してきた」と理解しています。正直に転職理由を伝えると、次はその不満や問題が起きないよう配慮してくれるかもしれないので、下手に嘘をつくのはやめておきましょう。

ポジティブに伝える

転職理由を伝える際、なるべくポジティブな言い方をすることも大切です。前述した嘘をつかないことも重要ですが、ストレートに伝えると悪印象を与えかねません。

ここで必要なことは見方を変えることです。見方を変えることで不満点もポジティブに言い換えることができます。

先ほどの給料に不満があった場合は、「給料に不満があったので退職しました」ではなく、「これまでとは違う環境で技術や知識を磨いていき、キャリアアップを図っていきたい」といった伝え方がいいでしょう。

給料をアップさせることが目的の転職なのであれば、どうすれば給料を多くもらえるようになるのか、会社側のメリットも交えて伝えると好印象を与えるでしょう。

志望動機との一貫性を意識

最後に注意しないといけないのは転職理由と志望動機にズレがないことです。

転職理由を先述のように「これまでとは違った環境で技術や知識を磨きたい」とした場合に、志望動機を「御社の社風の従業員1人1人の個性を大事にしたいという言葉に惹かれました」では一貫性がありません。

転職によって自分のやりたいことが志望企業でならできるという伝え方をするといいでしょう。

関連記事:施工管理技士は転職しやすい?転職を失敗させない方法と転職しやすい業種を紹介

関連記事:30代未経験者でも施工管理には挑戦できる!その理由や求人の際に気を付けるポイントを紹介

関連記事:入社後にしたいことは何を書く?施工管理の志望動機の書き方

まとめ

土木施工管理の転職理由は人によってさまざまです。ただ、給料の不満や長時間労働、休日の少なさなどの労働条件で転職する人が多い傾向にあります。

転職する際は、次の転職先も同じ理由で辞めないよう、きちんと待遇面や労働条件を見極めたうえで選ぶようにしましょう。

もし会社の選び方がわからない場合は転職エージェントを利用することをオススメします。

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