設計士はクライアントのニーズに応じて、建築物の設計を行う役割を担っており、設計事務所だけでなくハウスメーカーや大手ゼネコンでも需要のある職種です。
経験豊富な設計士であれば、さまざまな方法で年収アップを目指せます。設計士としてのキャリアアップを目指しているものの、具体的な方法が分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、設計士として年収を上げるための方法や、転職を検討している方向けに設計事務所の平均年収をランキング形式で紹介します。自分に合った方法でキャリアアップを目指してみましょう。
設計事務所で年収を上げるための7つの方法
設計士として年収を上げるためには、何らかのキャリアアップを目指す必要があります。キャリアアップの具体例は、以下の通りです。
- 一級・二級建築士の資格取得で専門性を高める
- 大手ゼネコンや組織設計事務所へ転職する
- 管理職やプロジェクトマネージャーとしてリーダーシップを発揮する
- ハウスメーカーなど異業種転職で安定した収入を得る
- 専門分野でのスキルを磨き、ニッチな分野での専門家を目指す
- 設計事務所内でのジョブローテーションで複数分野の経験を積む
- 建築士として独立し収入の上限を広げる
これらの年収を上げる方法について、詳しく解説します。
一級・二級建築士の資格取得で専門性を高める
一級・二級建築士の資格取得は、設計士としてキャリアアップを目指すうえで、効果的な手段です。建築士の資格は、設計士としての専門性や技術力を証明し、顧客や上司からの信頼を得やすくなります。
一級建築士を取得すると、あらゆる建築物の設計に携われるため、大規模なプロジェクトを扱う大手設計事務所への転職も十分に目指せるでしょう。
また、資格取得は努力の証明にもなるため、社内での評価が高まることで、プロジェクトリーダーといった管理職への昇格も期待できます。
大手ゼネコンや組織設計事務所へ転職する
今の設計事務所でのキャリアアップに限界を感じている場合は、大手ゼネコンや組織設計事務所への転職も検討してみましょう。
これらの企業は、大規模なプロジェクトに携わる機会が豊富にあり、設計士としての経験やスキルをより高められます。10年以上の経験がある設計士であれば、その経験値と専門知識を評価され、大手でも即戦力として活躍できるでしょう。
大手企業は、給与や福利厚生が充実している点も魅力で、将来的な年収アップや安定したキャリア形成にも繋がります。
管理職やプロジェクトマネージャーとしてリーダーシップを発揮する
転職をせずにキャリアアップを目指したい場合は、管理職やプロジェクトマネージャーとしてリーダーシップを発揮するキャリアを目指してみましょう。
管理職はチーム全体を指揮し、プロジェクトの進行を管理する重要な役割を担います。設計士としてのスキルや知識だけでなく、調整力や意思決定力が求められ、これらのスキルを通じてプロジェクトの成功に直接貢献できます。
プロジェクトの成果が評価や報酬に反映されやすいため、年収アップを目指すための大きなステップとなります。
ハウスメーカーなど異業種転職で安定した収入を得る
設計事務所での経験を活かし、ハウスメーカーなどの異業種に転職することでキャリアアップする選択肢もあります。ハウスメーカーは、住宅設計や販売に特化しており、安定した需要が見込める業界です。
設計士としての経験があれば、顧客のニーズを理解し、設計の品質を維持・向上させる役割で即戦力として活躍できるでしょう。
ハウスメーカーは、基本給や賞与、福利厚生が充実している傾向で、安定した収入を確保できます。将来的には施工管理や企画職など、キャリアの幅を広げることも可能です。
専門分野でのスキルを磨き、ニッチな分野での専門家を目指す
設計士として経験を積んだ後は、特定の分野に特化して専門性を高めることでもキャリアアップできます。
たとえば、環境建築や耐震設計、リノベーションといったニッチな分野でスキルを磨くことで、希少価値のある専門家として市場での評価を高められます。
専門家としての評価が高まれば、特定のクライアントからの信頼を得やすくなり、独立やコンサルタントとしての道も開けるでしょう。
設計事務所内でのジョブローテーションで複数分野の経験を積む
設計事務所内でのジョブローテーションを通じて、複数の分野を経験することもキャリアアップにつながります。住宅設計や商業施設、公共建築などのさまざまなプロジェクトに関わることで、幅広い設計スキルや知識を身につけられます。
これにより、特定の分野に依存しない柔軟なキャリアを築きやすくなり、さまざまな設計分野で、顧客のニーズに応えられる設計士に成長できます。
また、複数の分野での経験は、プロジェクトリーダーや管理職への昇格にも役立ち、キャリアの選択肢を広げる重要なステップと言えるでしょう。
建築士として独立し収入の上限を広げる
設計士として培ってきた経験と実績を活かし、独立することも選択肢の1つです。独立すれば、プロジェクトごとに自由な料金設定が可能となり、経営が安定すれば会社員の時よりも収入を増やせる可能性があります。
また、案件の選定やスケジュール管理を自分で行えるため、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方も実現できます。
一方で、設計業務だけでなく営業や経理も行わなければならず、簡単に顧客を獲得できるわけではない点も理解しておく必要があります。
独立して経営が安定した際には、法人化や専門分野への特化など、さらに幅広いキャリアパスも目指せます。
関連記事:建築士の年収は低いの?年収1,000万円以上稼ぐ方法と業界
設計事務所の年収が決まる4つのポイント
設計士として収入アップを目指すには、年収を左右するポイントについて理解しておくことが大切です。年収に影響を与える主なポイントは以下の通りです。
- 保有資格
- 経験年数
- 勤務地
- 会社規模
自分の現状と比較しながら、どのポイントを意識すればキャリアアップにつながるかを考えてみましょう。
保有資格
保有資格は、設計士の年収に大きく影響する要素の1つです。保有している資格によって携われる業務の範囲や設計できる建物の規模が大きく異なります。
たとえば、二級建築士には普通建築士と木造建築士があり、設計できる建物の規模に制限があります。一方、一級建築士になると構造や規模に制限がなくなり、高層ビルや商業施設といった建物の設計にも携わることが可能です。
この他にも、エネルギー管理士やインテリアコーディネーターといった資格もあれば、より顧客の多様なニーズに応えられるようになります。設計に関する資格を多く保有し、上位資格であるほど、携われるプロジェクトの幅が広がり、結果として年収アップを目指しやすくなります。
経験年数
設計士としての経験年数も年収に直結する要素の1つです。経験を積むことで、設計の技術や知識が深まり、顧客の要望に適確に応えられるスキルが向上します。
設計士として経験を積み上げていくことで、さらに大きなプロジェクトを任されるようになり、社内での評価が高まれば管理職への昇格にもつながります。
また、豊富な経験は顧客からの信頼につながり、独立やフリーランスとしての活躍も可能です。
勤務地
設計士の年収は、勤務地によっても異なる傾向です。一般的に、首都圏や大都市では建設需要が高く、大規模なプロジェクトも多いため、地方に比べて企業が売り上げを確保しやすいと言えます。
それに伴い設計士の年収も高く設定されることから、都市部ほど年収が高くなりやすいと言えるでしょう。また、都市部は物価が高いことも年収に影響しています。
一方、地方や地域密着型の設計事務所では、大規模なプロジェクトが少なく、建設需要も都市部に比べると低い傾向にあります。あくまでも傾向であり、全ての企業に当てはまるわけではありませんが、キャリアを考える上で参考にすべきポイントです。
会社規模
設計士の年収は、勤務する会社の規模によっても異なります。大手の設計事務所はプロジェクトの数や規模が大きく、売上や経営基盤が安定しているため、比較的高い年収を期待できます。
また、大手企業ほど福利厚生が充実しており、キャリアを積む上で魅力的な環境が整っている傾向です。
一方で、規模の小さな設計事務所や地域密着型の会社では、扱う件数やプロジェクトの規模が小さく、年収も大手事務所と比べると低くなりやすいと言えます。
あくまでも傾向であり、全ての企業が当てはまるわけではありませんが、キャリアアップを目指した転職をする際には、会社規模も意識すべきポイントの1つです。
女性が設計事務所で年収を上げるためのポイント
女性の設計士が年収を上げるためには、育児や家庭との両立に加え、職場環境の面でもいくつかの課題を乗り越える必要があります。
男性が多い職場では意見が通りにくいと感じることもあるかもしれませんが、最近では柔軟な働き方が進み、女性もキャリアアップを目指しやすい環境が整ってきています。
ここでは、女性の設計士が年収アップを目指すための、5つのポイントについて解説します。
育児と家庭の両立を考慮しリモートワークやフレックス制度を活用する
育児や家庭と両立しながら年収アップを目指すには、リモートワークやフレックス制度の活用が有効です。設計業務には在宅で進められる作業も多く、リモートワークを活用することで、育児の時間を確保しながらキャリアを継続できます。
また、フレックス制度を活用すれば、保育園の送迎や家事に合わせて働きやすく、フルタイム勤務を続けやすくなります。
女性のリーダーシップを活かして管理職でのキャリアを築く
少し前までは、管理職といえば男性が就くイメージでしたが、近年は女性ならではの強みを活かして管理職になる人も増えてきています。
男性にはない共感力やコミュニケーション力は、設計プロジェクトでの調整役やリーダーとして大きな強みになります。積極的にプロジェクトへ参加し、実績を積み重ねながら昇格を目指しましょう。
ハウスメーカーや大手ゼネコンなど女性が活躍しやすい職場環境を選ぶ
女性が活躍しやすい職場環境を選ぶことでも年収アップを目指せます。ハウスメーカーや大手ゼネコンは、女性の管理職登用やワークライフバランスのサポート体制が整っている企業が多い傾向です。
育児休暇や時短勤務の制度も充実しており、キャリア支援の一環として社内研修や資格取得支援を提供する企業もあります。
ハウスメーカーでは、住宅設計を通じて女性目線を活かすことが求められるケースもあり、女性ならではの完成や提案力が評価されやすいと言えるでしょう。
産休・育休後のスムーズな復帰を目指しキャリアの中断を防ぐ
近年、多くの企業が復職サポートを強化しており、復帰前のリモート研修やスキルアップ講座を提供するなど、ブランクを埋める制度が充実しています。
復帰後は、育児と仕事の両立をサポートする時短勤務やフレックス制度を積極的に活用することで、キャリアを保ちながら収入アップを目指せます。
ジェンダーバイアスの少ない環境を選ぶ
ジェンダーバイアスの強い職場では、昇進や昇給の機会が限られ、女性のキャリア形成に影響が出ることが少なくありません。
近年では、大手設計事務所やハウスメーカーを中心に、多様な人材が活躍できる環境づくりが進められています。ジェンダーバイアスが少なく、研修制度やメンター制度を通じてキャリアサポートが整っている企業を選ぶようにしましょう。
設計事務所タイプ別の平均年収ランキング
転職による年収アップを検討しており、企業の規模や種類ごとの年収が気になるという方もいるでしょう。
ここでは、各設計事務所や大手ゼネコン設計部の平均年収をランキング形式で解説します。
大手組織設計事務所の平均年収
国内を代表する大手組織設計事務所には「日建設計」「日本設計」「久米設計」があります。各設計事務所の口コミを基にした2024年11月時点の平均年収は以下の通りです。
- 日建設計:859万円
- 日本設計:770万円
- 久米設計:713万円
日建設計が最も高く859万円です。日本設計や久米設計も700万円台と、いずれも高水準の年収と言えるでしょう。
参考:日建設計・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:日本設計・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:久米設計・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
地方組織設計事務所の平均年収
主な地方組織設計事務所には「小堀設計」「昭和設計」「東畑建築事務所」があります。各設計事務所の口コミを基にした2024年11月時点の平均年収は以下の通りです。
- 小堀建設:748万円
- 昭和設計:607万円
- 東畑建築事務所:599万円
最も平均年収が高かったのは小堀建設で748万円でした。大手組織設計事務所と比べると、100〜200万円ほど低い水準であることが分かります。
参考:小堀建設・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:昭和設計・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:東畑建築事務所・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
個人組織設計事務所の平均年収
企業口コミを基にした、2024年11月時点における個人組織設計事務所の平均年収は「株式会社隈研吾建築都市設計事務所」で430万円でした。
職業情報提供サイト・jobtagが公表している令和5年度における「建築設計技術者」の平均年収は632万8,000円です。
この結果から、個人組織設計事務所は全体の平均年収を下回っていることが分かります。全ての企業が当てはまるわけではありませんが、企業規模が大きいほど高収入を目指しやすいと言えるでしょう。
参考:株式会社隈研吾建築都市設計事務所・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
出典:建築設計技術者・職業情報提供サイトjobtag|厚生労働省
スーパーゼネコン設計部の平均年収
スーパーゼネコンとは、最大手の総合建設会社を指します。国内で該当する企業には「竹中工務店」「大林組」「鹿島建設」「大成建設」「清水建設」があり、各企業の口コミを基にした2024年11月時点の平均年収は以下の通りです。
- 竹中工務店:895万円
- 大林組:892万円
- 鹿島建設:885万円
- 大成建設:847万円
- 清水建設:833万円
いずれも平均年収が800万円台と高水準で、大きな差はありません。設計士として経験を積み、管理職へ昇格すれば、さらに高収入を目指すことも可能です。
参考:竹中工務店・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:大林組・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:鹿島建設・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:大成建設・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:清水建設・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
準大手ゼネコン設計部の平均年収
準大手ゼネコンとは、スーパーゼネコンに次ぐ規模を持つ総合建設会社を指します。
国内で該当する企業には「長谷工コーポレーション」「戸田建設」「五洋建設」「三井住友建設」「熊谷組」などがあり、各企業の口コミを基にした2024年11月時点の平均年収は以下の通りです。
- 長谷工コーポレーション:847万円
- 戸田建設:742万円
- 五洋建設:734万円
- 三井住友建設:722万円
- 熊谷組:673万円
最も平均年収の高かった長谷工コーポレーションを除き、スーパーゼネコンと比べて若干年収が下がっています。
一概には言えないものの、準大手ゼネコンは中規模プロジェクトや地域密着型の案件を主に手掛けるため、スーパーゼネコンに比べて収益性が低くなることがあり、それが平均年収に影響していると考えられます。
参考:長谷工コーポレーション・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:戸田建設・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:五洋建設・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:三井住友建設・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:熊谷組・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
中堅ゼネコン設計部の平均年収
中堅ゼネコンは、準大手ゼネコンより規模が小さく、地域密着型の建設や中小規模のプロジェクトを主に手掛けている建設会社を指します。
国内で該当する企業には「東急建設」「奥村組」「淺沼組」「東亜建設工業」「佐藤工業」などがあり、各企業の口コミを基にした2024年11月時点の平均年収は以下の通りです。
- 東急建設:808万円
- 奥村組:758万円
- 淺沼組:711万円
- 東亜建設工業:690万円
- 佐藤工業:591万円
準大手ゼネコンと平均年収の水準は変わらないと言えます。スーパーゼネコンと比べると年収は下がりますが、令和4年度における建設業全体の平均年収が529万円であることを踏まえると、高水準と言えるでしょう。
関連記事:建築士の年収は低いの?年収1,000万円以上稼ぐ方法と業界
参考:東急建設・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:奥村組・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:淺沼組・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:東亜建設工業・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
参考:佐藤工業・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
出典:令和4年分民間給与実態統計調査|国税庁
組織設計事務所の初任給・平均年収ランキング
初任給や平均年収は、転職先を選ぶ上で重要な要素の1つです。初任給の内容から、福利厚生や給与全体のバランスを把握できます。
さらに、社員への還元を重視している企業なのか、実力主義や成果報酬型の企業文化が強いのかを見極めることも可能です。ここでは、組織設計事務所の初任給をランキング形式で解説します。
山下設計|平均年収660万円
2025年卒採用者における山下建設の初任給は、以下の通りです。
- 大学卒:33万円
- 大学院卒:35万円
今回リサーチした企業の中で最も初任給が高かったのは山下設計でした。ホームページでは入社後の参考年収も記載されており、入社2年目で580万円程度、30歳で790万円程度となります。
参考:株式会社山下設計
参考:山下設計・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
日建設計|平均年収859万円
2025年卒採用者における日建設計の初任給は、以下の通りです。
- 大学卒:28万円
- 大学院卒:31万1,000円
日建設計では昇給は年1回、賞与は6月と12月の2回あります。年間休日は125日と多く、勤続年数に応じてリフレッシュ休暇が用意されています。
週に数日のリモートワークや在宅勤務も行っており、働きやすい環境が整っています。
参考:株式会社日建設計
参考:株式会社日建設計・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
株式会社日本設計|平均年収770万円
2025年卒採用者における日本設計の初任給(計画意匠)は、以下の通りです。
- 大学卒:27万円
- 大学院卒:30万円
日本設計ではフレキシブルタイム制度を設けており、プライベートに合わせて働けます。福利厚生では、育児休業制度のほか資格取得費用補助制度があり、キャリアアップを目指しやすい環境が整っています。
参考:株式会社日本設計
参考:株式会社日本設計・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
NTTファシリティーズ|平均年収655万円
2025年卒採用者における梓設計の初任給は、以下の通りです。
- 大学卒:25万3,040円
- 大学院卒:26万5,040円
女性でも働きやすい環境が整っており、育児介護支援として「ライフプラン休暇」「看護休暇」「出産休暇」「育児休暇」「特別休暇」などが用意されています。
また、子供が小学校就学時期に達するまでは残業を免除可能であり、育児のための時短勤務にも対応しています。
参考:株式会社NTTファシリティーズ
参考:株式会社NTTファシリティーズ・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
梓設計|平均年収771万円
2025年卒採用者における梓設計の初任給は、以下の通りです。
- 大学卒:24万1,228円
- 大学院卒:26万220円
梓設計は年間休日が120日以上あり、別で産前産後休暇や介護休暇制度も用意されています。オフィスはフリーアドレス制を用いており、好きな場所で自由に働けることが特徴と言えるでしょう。
クラブ活動が盛んで、福利厚生の一環として活動費用の一部を会社が負担しています。
関連記事:建築士が活躍できる就職先|おすすめの仕事9選と選ぶコツ
参考:梓設計
参考:梓設計・Yahoo!仕事カタログ|LINEヤフー株式会社
設計事務所の年収に関するよくある質問
最後は設計事務所の年収に関する、6つのよくある質問に答えていきます。
- 設計事務所の平均給与は?
- 日本設計の30代の年収は?
- 設計士の年収はいくら?
- 1級建築士が独立したら年収はどのくらいになる?
- 設計事務所の給料は安いのか?
- 組織設計事務所で多い出身大学は?
設計士や設計事務所の収入に関する内容ですので、理解した上でキャリアアップの方法を検討してみましょう。
設計事務所の平均給与は?
日経アーキテクチュアが行った調査によると、2018年度における設計事務所に勤務する技術者の平均年収は545万8,000円です。事務所の規模によって平均年収が異なっており、その詳細は以下の通りです。
- 個人の設計事務所:449万円
- 2~3人の設計事務所:506万9,000円
- 4~9人の設計事務所:683万8,000円
- 10人以上の設計事務所:868万円
設計事務所の人数が多くなるほど平均年収が高くなる理由としては、受注案件の規模や多様性が関係していると推測されます。
参考:事務所主宰者の年間給与は平均545.8万円、「勤務建築士」を大きく下回る|日経クロステック
日本設計の30代の年収は?
会社口コミプラットフォーム・エンゲージの口コミを基にした、日本設計の30代前半の平均年収は894万円です。回答者の中で最も年収が低かったのは401〜500万円台で、最も高かったのは、1,301〜1,400万円でした。
令和5年度における「建築設計技術者」の平均年収が632万8,000円であることを踏まえると、かなりの高水準と言えます。
参考:株式会社日本設計|エンゲージ
出典:建築設計技術者・職業情報提供サイトjobtag|厚生労働省
設計士の年収はいくら?
職業情報提供サイトjobtagが公表した令和5年度における建築設計技術者の平均年収は632万8,000円です。年齢別では、55〜59歳が最も高く、795万8,800円でした。
ちなみに、同年度におけるハローワーク求人の統計データによると、建築設計技術者の平均求人賃金は32万2,000円です。
出典:建築設計技術者・職業情報提供サイトjobtag|厚生労働省
1級建築士が独立したら年収はどのくらいになる?
1級建築士として経験を積み独立した際の年収に明確なデータはありません。しかしながら、独立すると受注内容や件数を自由に調整できるため、年収1,000万円以上も十分に目指せます。
ただし、設計業務とは別に営業や経理作業も行う必要があり、一定の依頼が約束されているわけでもありません。
独立によって必ず年収が上がるわけではなく、依頼の受注状況によっては会社員時代よりも収入が下がる可能性があることも理解しておきましょう。
設計事務所の給料は安いのか?
設計士の年収で解説した通り、令和5年度における建築設計技術者の平均年収は632万8,000円です。
同年度における全産業の平均年収が569万円であることを踏まえると、高水準と言えます。設計士として経験を積み、大手設計事務所に転職できれば、さらに高収入を目指すことも可能です。
参考:令和5年分民間給与実態統計調査|国税庁
出典:建築設計技術者・職業情報提供サイトjobtag|厚生労働省
組織設計事務所で多い出身大学は?
組織設計事務所で多い出身大学に関するデータはないものの「建築学科ごっこ」が建築家約1,000人の経歴を調査した結果、出身として多かった大学は以下の通りです。
- 早稲田大学:92人
- 東京大学:64人
- 東京工業大学:55人
- 日本大学:41人
- 京都大学:40人
明確な基準はないものの、難関大学ほど建築事務所へ就職しやすい傾向と言えるでしょう。
参考:建築家約1000人の経歴を調べてわかった 建築学科の強い大学ランキング一覧|建築学科ごっこ
設計事務所で専門性を磨いてさらなる年収アップを狙おう
建築士として年収を上げる方法には、専門資格の取得や大手設計事務所への転職などがあります。また、設計士としての経験を活かし、ハウスメーカーや大手ゼネコンに転職する選択肢もあります。
自己分析を行い、設計士としての強みを把握したうえで、理想の条件に合う求人を探してみましょう。今回紹介した大手設計事務所や大手ゼネコンは、中途採用も行っています。
「初めての転職で自分にあった設計事務所を見つけられるか不安」「忙しくて転職活動を上手く進められない」といった方は、弊社が運営する転職エージェント「建職キャリア」をご活用ください。
設計業務に関する求人を多数扱っており、業界に精通したキャリアアドバイザーが希望条件にあった求人を紹介します。履歴書や職務経歴書の作成もサポートしており、全て無料で利用いただけます。
建設領域のお仕事をお探しの方へ
建職キャリアは、建設業界に特化した転職支援サービスです。
- 希望条件に合う求人のご紹介
- 履歴書など書類作成のサポート
- 企業との条件交渉/面接日程の調整
無料でご利用いただけますので、ぜひご活用ください。
求人を検索する(無料)