今回は中古の4tトラックの選び方について詳しく説明していきます。
トラックを導入する際に方法として新車か中古トラックの2つがあります。
中古で4tトラックを購入する場合、新車と違い、トラックによって走行距離や架装などのタイプ、年式がそれぞれあり求めるトラックを見極める必要があります。
また、乗用車とは特徴が大きく違うので同じ感覚で見極めると中古4tトラックの選定を誤ってしまう可能性があります。
そこで年式や走行距離など様々な選び方を1つずつ説明して行きます。
まずは目で見て確認する方法からです。
4tトラックとは:車両総重量が11t未満の中型トラック
4tトラックとは最大積載量が5t未満で車両総重量が8t未満の中型トラックのことを言います。
小型トラックに比べ多くの荷物を運ぶことが可能であり、大型トラックと比べるとサイズがコンパクトであるためトラックの中で最も人気のサイズです。
4tトラックといってもボディの形状は様々で、標準ボディ、ロングボディ、ワイドボディ、スーパーロングボディなどがあり使用用途によって使い分けることが可能です。
運転するために必要な免許ですが、旧普通免許(2007年6月以前の普通免許)か中型免許が必要となります。※中型トラックの中でも大きいサイズのものは大型免許が必要な場合があります。
次に4tトラックの選び方などについて見ていきましょう。
中古の4tトラックを選ぶ上で決めておくこと
上記で説明したように4tトラックには様々な形状があり、使用用途に応じたものを選ぶ必要があります。
乗用車の場合は走行距離や年式、修復歴や本体価格を重視しがちですがトラックの場合は「どのような貨物を運搬し走行距離はどれくらいなのか」
を把握した上でそれにあったトラックをえらぶようにしましょう。
例えばパレットものを多く運ぶのであればウイング車が必須となりますし、軽貨物で街中の配送が多いのであれば、小型クラスのアルミバンなどがおすすめです。
中古の4tトラックの形状による種類と特徴
上記で説明したように、中古車の4tトラックを購入する場合、車両の状態などの確認をする前に、
どのような使い方をするかを把握しどの形状のトラックが最適なのかを決めておく必要があります。
ウイングボディ
荷室の側面がウイング型になっており、大きく開放できる構造になっているタイプの4tトラックです。
フォークリフトで側面からの積み込みができるため、パレット系の荷物の積み込みが多い場合に大きく効率を上げることが可能です。
ウイング部分の架装重量がアルミ板などに比べて重くなるため、最大積載量が少なくなってしまうデメリットもあります。
平ボディ
ウイング車やアルミバンと違い、屋根がなく荷台が露出しているタイプの4tトラックです。
ウイング車同様に側面や後方からフォークリフトによる積み込みが可能なだけでなく、クレーンによる積み込みも可能なので、
フォークリフトでは積み込めないような大型で複雑な形状の荷物でも積み込みやすいと言えます。
一方で屋根がないため雨風を防ぐことができないため、天気によってはシートカバーを被せる作業が必要となります。
アルミバン
荷台部分が軽量のアルミ材で構成されているため、完全に雨風に濡れずに荷物が運搬できる4tトラックです。
ウイング車と違い、全てアルミ材でできているため最大積載量が多くいことが特徴です。
一方でパレットものは積み込みにくくなるので、軽貨物の配送やカゴ台車を使用するルート配送などによく選ばれるトラックです。
クレーン付き4tトラック
平ボディにクレーンが搭載されているタイプの4tトラックです。
フォークリフトがなくても重量物を積み下ろしできるため、運送関係はもちろん建築関係や鋼材関係など幅広い業界で重宝されるトラックです。
また、屋根がないため複雑な形状や背の高い貨物も運搬しやすくなります。
一方でクレーンが重いため最大積載量に関しては低めになってしまいます。
冷凍、冷蔵車
見た目はアルミバンタイプと同じなのですが、荷室に冷却ユニットが搭載されている4tトラックです。
低温輸送が可能であるため、生鮮食品やコンビニなどのルート配送、宅配業務などに多く仕様されているトラックです。
冷却機能の搭載にコストがかかるため新車価格が高く、中古で導入されやすいトラックと言えます。
中古4tトラック購入におすすめ業者の特徴|3選
中古トラックの運用内容を把握し、理想の4tトラックが決まったら、あとは中古トラックの中から探していくのですが、中古トラックはとても多く数を絞るのが大変です。
そのような場合、まずはトラックではなく優良な業者を見つけそこのお店で販売しているトラックから探す方法もあります。
どのような業者が優良なのかをみていきましょう。
知りたい情報が精査されている
中古トラックは車両の状態だけではなく需要と供給によって価格が変わります。
そのため同車種の情報について時期ごとの相場や点検簿など、保有しているトラックについて細かい質問まですぐに答えられるのがベストです。
また、ホームページが見やすく、定期的に情報更新をしているかをチェックすることで優良な業者を見つけられます。
店舗がきれいでスタッフが明るい
どのお店でもそうですが、店内やトラックの展示場所がきれいなほどトラックに対する手入れも行きとどいている傾向にあります。
お店が大きかったり立派であるかではなく、隅々までしっかりと整理整頓をされているかをチェックしましょう。
過剰な値引きがない
トラックをなるべく安く購入するために値引き交渉をすることは、当たりまえにあることです。
業者によりある程度値引き額を設定しているのですが、逆に過剰な程に安くしてくる業者には注意が必要です。
あまり価値の無いトラックを高額で販売し、値引きにより満足させ成約率を上げようとしている可能性があります。
優良な業者は、最初から適性な値段で安く提供している場合がほとんどです。
中古の4tトラック購入時に確認するべき3つの箇所
最近ではインターネットで中古4tトラックの状況を写真で確認し購入することが簡単にできます。
ですが、なるべく購入予定の中古4tトラックを実際に見てみることが大切です。
外装
トラックの外装には比較的、剛性の高い素材が使用されていますがキズはどうしてもついてしまします。
特にトラックは荷物を載せたりすることが多いので乗用車以上にキズやへこみがあります。
その場合、キズがどのようについたのか、今後使用する上で問題ないのかを実際に動かしたりして確認する必要があります。
タイヤ
4tトラックのパーツの中でも特に消耗しやすいのがタイヤです。
4tトラックの場合、タイヤが乗用車のものとは違うので高額となります。
摩擦やヒビなどタイヤの状態はしっかり確認するようにしましょう。
荷台
4tトラックの荷台には様々な荷物が乗せられます。
砂利やゴミなどを運搬していた場合、雨の日でもシートを被せていないことが多く錆びが発生しやすくなります。
特にコンテナや屋根のある架装ではない平台タイプの中古4tトラックは雨水などが溜まりやすいので注意が必要です。
特にフックを掛ける部分などは劣化が激しい場合、使用できない可能性もあるのでしっかり確認しましょう。
関連記事:中古の大型トラック購入で失敗しないために!購入方法や7つの購入ポイントを大公開!
中古4tトラックの年式確認方法
次に中古の中古4tトラックを購入する際の年式による選び方について説明していきます。
トラックの年式は車検証の初度登録年を確認するのが最も正確になります。
車種によっては製造年と初度登録年が違う場合もあります。
そのような場合でも初度登録年がトラックが走り始めた年を知る上で一番正確な目安になります。
年式の新しい中古4tトラック:メリット・デメリット
高年式の中古4tトラックのメリットは一番に高性能であることです。
エンジンのパワーやカーナビなどの付属品、架装部分の性能など新しいほど性能が良くなっています。
比較的、新しい方が走行距離やダメージも少ないトラックが多いので長く乗ることができます。
デメリットは高価格であることです。
なるべく費用を安くするために中古を選ぶ方が多いですが、高年式になるほど新車の価格に近くなってしまします。
年式の古い中古4tトラック:メリット・デメリット
低年式の一番のメリットは低価格であることです。
高年式の中古4tトラックに比べ、性能が低かったり走行距離が多かったりするので比較的安く購入することができます。
デメリットとしては、古いので長く乗れなかったり、故障のリスクがあることです。
また、年式の低いの中古4tトラックになると、排ガス規制についても注意しなければいけません。
燃費の性能によってはエコカー減税の適用により購入後、維持費が抑えられる可能性があります。
燃費などの性能が低い場合「自動車NOx・PM法」の規制対象になってしまうこともあります。
その場合、自動車NOx・PM法対策地域では走行や登録ができないので事前に確認が必要です。
中古4tトラックの走行距離が少ないからと行って安心はできない
中古車を選ぶ際に気になるのが走行距離です。
走行距離が少ない車ほど状態が良く、多いほど状態が悪いことが多いです。
ですが、必ずしも走行距離が短いほど良いというわけではありません。
どのような仕事に使用するかにもよりますが、一般的なトラックの年間走行距離は6~7万キロと言われています。
例えば初度登録年から3年が経過したものであれば、18~21万キロが適正距離になります。
この距離よりも大幅に多い過走行車や、大幅に低い過小走行車は状態が悪い可能性があります。
また、極端に走行距離が少ない場合、メーター改ざんの可能性もあります。
乗用車に比べるとかなり走っているように感じますが、トラックは長距離を走行するように作られているので同じ感覚で比較しないようにしましょう。
中古4tトラック:走行距離の目安はトラックの大きさで変わる
トラックの走行距離の目安はその大きさによって変わります。
積載量 | 寿命までの平均走行距離 | |
大型トラック | 6.5t以上 | 約70万キロ |
中型トラック | 2t以上6.5t未満 | 約40~50万キロ |
小型トラック | 2t未満 | 約20万キロ |
どのトラックも同じわけではありません。
大型トラックの寿命までの平均走行距離が長い理由は、比較的高速道路を走ることが多いからです。
市街地などを走る場合、信号でのブレーキや場所によってスピードを調整する必要が多くなり、どうしても駆動部やエンジンへの負担が大きくなってしまします。
そのため、中古4tトラックが以前どのような運用をされていたかも重要な見極めポイントとなります。
小型の中古トラックは20万キロ、中型なら40万キロを超えたあたりから価格がかなり下がる傾向があります。
中古4tトラック:走行距離で選ぶメリット・デメリット
走行距離が長い中古4tトラックを選ぶメリットは低価格であることです。
基本的に短い中古4tトラックほど価格は高くなってしまいます。
デメリットはリスクが高いということです。
どんなトラックも共通して、使用頻度や回数が多いほど劣化などによる故障の可能性が高くなってしまいます。
外装がしっかりしている中古4tトラックも同様です。
走行距離が短い中古4tトラックのメリットは逆で故障などのリスクが少ないことです。
その分価格も高くなります。
ですが、走行距離が短いほど状態が良いわけではないのでしっかり目視での状態確認が必要です。
また、走行距離が短いのに安い中古4tトラックには特に注意が必要です。
中古4tトラック:過去の使用履歴や点検記録も重要
トラックは乗用車と違い、移動がメインの使用目的ではなく、荷物を積み込み運搬し降ろすまでが作業内容であり使用目的となります。
そのためトラック本体の状態はもちろん架装部分もどのような使われ方をしたか確認するようにしましょう。
例えば、食品系の荷物を今後取り扱う予定の場合、以前に薬品や危険物、
臭いの強い塗料関係の貨物を乗せていたトラックでは何らかの影響があるかもしれませんし、ペンキなどの臭いが移ってしまう可能性があります。
点検記録簿も重要で、記録簿がなかったり記録の内容が良くない場合、ずさんな使われ方をしていた可能性があります。
修復歴なども確認できるので必ず目を通すようにしましょう。
わからない場合は担当のスタッフに聞いてみるといいでしょう。
中古4tトラック購入時の注意点
中古の4tトラックを選ぶ上でどのようなことに注意しないといけないのでしょうか。
一般の中古車より走行距離が多くて当たり前
初めて購入をしようとしていたり、トラックに長期間乗っていない人が中古の4tトラック探すときに注意しないといけないのが走行距離の感覚です。
一般の乗用車で考えた時に走行距離が20万キロと聞くと、かなり走行しているように思えます。ですがトラックの場合、長距離を走るために頑丈な作りになっています。
乗用車の感覚で選んでしまうと、予想以上に状態の良い4tトラックを選んでしまう可能性があります。
架装と車体は切り離して考える
4tトラックには様々なタイプがあり、ダンプのように荷台を斜めにできる物や屋根のない平車、冷凍車、牽引車などがあります。
冷凍車やタンク、コンテナなどはトラック本体とは別に「架装」と呼ばれています。
大型トラックが架装なしの車両のみで走行しているのを見たことがあるのではないでしょうか?
架装付きの4tトラックを購入する場合は注意が必要です。
架装は専門の架装メーカーによって製造されていて、架装のみの中古販売もあります。
そのため、中古トラックには架装は新しいけど車体は古かったり、その逆の場合もあります。
架装は車両本体の走行距離などとは別に状態を確認する必要があります。
また車両の状態はいいけど架装部分のダメージが酷いという場合は、架装のみの交換も検討することができます。
関連記事:トラックの耐用年数はどのくらい?損しない減価償却や簡単な計算方法を一挙紹介!
中古4tトラックに関するまとめ
今回は中古で4tトラックを購入する際の注意点や見極め方について詳しく説明してきました。
乗用車とチェック項目は似ていますが、走行距離の内容や年式によるメリットやデメリットがお分かり頂けたと思います。
また架装付きの4tトラックの場合は、架装のみの交換や、それを含めた見極めが大切になります。
今後どのようなトラックの使い方をするのか、予算等をしっかり決定した上で条件にあった4tトラックを選ぶことが大切です。
新車とは違い、中古車の場合は4tトラックによって様々なので今回紹介したチェック項目や注意点を参考にしてみてください。
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