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タクシー運転手の隔日勤務とはどういうシフトなのか?

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タクシー運転手は、公共交通機関が動いていない時間帯にお客を見つけやすいこともあり、ほとんどのタクシー会社が24時間営業です。

そのためシフト制を採用している会社が多く、特に多いのが「隔日勤務」という働き方です。

タクシー運転手として働くのであれば、避けて通れない働き方と言っても過言ではありません。

今回はタクシー運転手の隔日勤務がどのような働き方なのか、詳しく解説していきます。

タクシー運転手の隔日勤務とはどういうシフトなのか?
この記事でわかること
・隔日勤務の働き方やその他のシフトについて
・各勤務のメリット・デメリット
・隔日勤務の辛さや注意点
・隔日勤務に関するよくある質問

タクシー運転手の隔日勤務とはどういうシフトなのか?

タクシー業界で主流と言える隔日勤務とは、日勤と夜勤を合わせた働き方であり、労働時間は16~18時間となります。

途中3時間の休憩をとりながら、丸一日勤務する働き方です。

仕事が終わった次の日は「明番」と呼ばれ、必ず休みになるため、連日働くことはありません。

明番とは別に公休もあることから、隔日勤務を行うタクシー運転手の月の出勤日数は11~13日となります。

出勤日数が他の仕事に比べてとても少なく自由な時間が多い一方で、一回の勤務時間が長く時間帯もバラバラであり、体調管理が大変と言えるでしょう。

【隔日勤務の勤務時間例】
・6:00~翌3:00
・9:00~翌6:00
・12:00~翌9:00
・15:00~翌12:00

勤務時間はタクシー会社によって異なり、複数の時間帯から選べるようになっています。

月のシフトは以下のような流れとなります。

出勤明番公休出勤明番出勤明番
公休出勤明番出勤明番公休出勤
明番出勤明番出勤明番公休公休
明番出勤公休出勤明番公休出勤

隔日勤務を行う場合、出勤後には最低20時間以上の休みを取ることが定められているため、このような働き方となります。

タクシー運転手の隔日勤務以外のシフト

タクシー運転手は多くの人が隔日勤務で働いていますが、他にも昼勤や夜勤もあります。

隔日勤務と具体的にどのような違いがあるのか、仕事内容を踏まえながら解説していきます。

昼勤

昼勤は朝から夕方まで働く勤務であり、一般的なサラリーマンと同じ時間帯となります。

7〜8時に勤務が始まり16〜17時まで働き、途中の休憩は1時間程です。

昼勤の運転手がメインとする乗客は、早朝出勤のビジネスマンや住宅街から病院等へ向かう高齢者となります。

月の勤務日数は22〜24日であり、公休は週に1〜2日となります。

夜勤

夜勤は文字通り夜に働くシフトであり、18〜19時に勤務が始まり翌3〜4時まで働きます。

夜勤の運転手は仕事が終わり繁華街へ飲みに出かける人や、終電を逃した人がメインのお客様です。

公共交通機関が動いていない時間帯は目的地が自宅となりやすく、昼勤に比べると運転距離が長くなる傾向にあります。

休憩時間は1時間程で、月の勤務日数や公休は昼勤務と変わりません。

タクシー会社では、1日交代で別の運転手が同じタクシーに乗車することで稼働効率を上げられる、隔日勤務が主流となっています。
ちなみに、地方ではタクシーではなく会社の事務所で待機する「車庫待ち勤務」などもあります。

タクシー運転手の勤務形態ごとのメリット・デメリット

ここまでタクシー運転手の勤務形態、3種類について解説してきましたが、各勤務ごとにメリット・デメリットがあります。

長くタクシー運転手として活躍するには、自分に合った勤務形態を選ぶことが大切です。

ここでは昼勤・夜勤・隔日勤務ごとに具体的な業務内容の特徴を踏まえながら、メリット・デメリットを解説していきます。

昼勤

昼勤のメリット・デメリットは以下の通りです。

【昼勤のメリット】
・家族との時間を合わせやすい
・体調管理しやすい【昼勤のデメリット】
・稼ぎにくい

昼日勤は他の職種とほぼ同じ勤務時間であるため、最も家族と時間を合わせやすいことがメリットと言えるでしょう。

昼夜逆転もしないため、3つの勤務の中で最も体調管理をしやすい特徴もあります。

一方で、お昼の時間帯の客単価は夜に比べて低く、早朝の割増賃金の時間帯にも該当しないため、高収入を得るのが難しいと言えます。

昼勤は子育てしながら働く女性の人や、高齢者の運転手に人気のある勤務です。

夜勤

夜勤のメリット・デメリットは以下の通りです。

【夜勤のメリット】
・昼勤よりも稼ぎやすい
・役所や銀行などを利用しやすい【夜勤のデメリット】
・体調管理が大変
・接客でストレスが溜まりやすい

夜勤は深夜になると終電を逃した利用者が増え、昼に比べて運転距離が長くなりやすい傾向にあります。

22時から翌朝5時までは割増賃金にもなるため、昼勤よりも売り上げを上げやすいことが魅力と言えるでしょう。

この他では、平日の日中しか開いていない市役所などを利用しやすいのも、夜勤のメリットと言えます。

一方で昼夜逆転するため体調管理が大変であり、深夜帯の乗客はお酒を飲んでいる人が多いため、接客で理不尽な態度を取られることも珍しくありません。

そのため、昼勤よりも接客のストレスが溜まりやすいと言えます。

隔日勤務

隔日勤務のメリット・デメリットは以下の通りです。

【隔日勤務のメリット】
・出勤日数が少なく自由な時間を作りやすい【隔日勤務のデメリット】
・勤務時間が長く体調管理が大変

タクシー業界で主流である隔日勤務のメリットは、出勤日数が少なくまとまった時間を作りやすいことです。

仕事が終わると次の勤務まで必ず20時間以上開ける必要があり、仕事が終わった日は休みのようなすごし方も可能です。

次の日が休みの場合には2連休のような感覚になり、他の勤務よりもまとまった時間を作れます。

一方で、1回の勤務は20時間ほどとなるため、途中休憩が設けられているとは言え、楽な仕事ではないと言えます。

運転中は些細なミスが大事故に繋がるため、徹底した体調管理が求められ勤務前の過ごし方にも注意が必要です。

タクシー運転手の隔日勤務のシフトはきつい?

タクシー業界ならではの働き方である隔日勤務ですが、実際に運転手として働く方の声には以下のような内容があります。

・生活リズムを作り慣れるのが大変
・仕事終わりの帰宅が大変

隔日勤務は勤務時間が長く、働く時間帯も前後することから生活リズムを作るのが大変です。

朝方に帰宅すれば昼夜逆転も珍しくないため、家族がいる場合には周りに気を遣わせてしまうこともあるでしょう。

他にも、1回の勤務で20時間ほど働くため「仕事が終わってから自宅までの運転が眠くて辛い」と感じている運転手も少なからずいます。

しかしながら、隔日勤務は慣れれば辛くないと感じている運転手が多く、メリットの方が大きいと答える人も少なくありません。

タクシー運転手が隔日勤務のシフトで注意したいこと

勤務時間の上限

隔日勤務の場合、1回の勤務時間(2暦日)の上限が21時間以内と定められています。

また、1ヶ月の勤務時間は262時間が限度となり、労使協定があったとしても最大270時間まで(1年のうち6ヶ月まで)が上限です。

この勤務時間21時間には、乗務作業以外の洗車や乗務日誌の作成時間も含まれています。

休息や休日の取得

隔日勤務の場合、勤務終了後には継続した20時間以上の休息を取る必要があります。

しっかり休んだからといって、退勤日に再度出勤するような働き方は禁止されています。

休息時間が長いからといって休日扱いにすることもできず、次の日が公休の場合には「休息で20時間、休暇で24時間の合計44時間以上」の休みを設けなければいけません。

ちなみに休日出勤は2週間に1回が限度となっています。

出典:職業情報提供サイトjobtag|タクシー運転手|厚生労働省

タクシー運転手の隔日勤務のシフトに関してよくある質問

最後はタクシー運転手の隔日勤務シフトに関する、2つの質問について答えていきます。

・隔日勤務の売上はどれくらいですか?
・タクシー運転手の1日のスケジュールはどういう感じですか?

隔日勤務を行うタクシー運転手の収入やスケジュールに関する内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。

隔日勤務の売上はどれくらいですか?

タクシー運転手は、歩合制が一般的で流し営業やつけ待ちなど、自分である程度自由に営業できるため、人によって収入が変わります。

実際にタクシー運転手として働く人達の、最高売り上げについてリサーチした結果、以下のような内容がありました。

【一日最高売上が97,000円】

コロナウイルスが流行する前のゴールデンウィーク頃に一日の売上が97,000円となりました。

【一回の乗車で28,800円】

夜間に駅近くで流し営業をしていたところ、ほろ酔いのお客様が見つかりタクシーチケットで遠方までの利用でした。

とにかく早く帰宅したいとのことで、すぐに高速を使用し、1回の乗車で28,800円を達成しました。

【一日最高売上が100,000円】

2019年の冬で忘年会シーズンでしたが、割増料金が適用となる時間帯の乗客が多く見つかり、遠方までの人も多くいました。

やはり遠方までを希望するお客様を見つけられると、売上を上げやすいと感じています。

職業情報提供サイト「jobtag」によると、タクシー運転手の平均年収は361.3万円と決して高いわけではありません。

しかしながら、前述した通りタクシー運転手は歩合制であり、売上を上げただけ給料を上げられます。

そのため、年収1,000万円近く稼ぐようなタクシー運転手も中にはいます。
出典:職業情報提供サイトjobtag|タクシー運転手|厚生労働省

タクシー運転手の1日のスケジュールはどういう感じですか?

タクシー運転手は出勤時に点呼を行い、乗務した後に洗車などを行います。

隔日勤務を行う運転手の具体的な一日の流れは以下の通りです。

8:00~8:30出社後に点呼を行いアルコール検査後に車両点検を実施
8:30~13:00出庫して乗務
13:00~14:001回目の休憩で食事を取る
14:00~19:00乗務を再開
19:00~20:002回目の食事と仮眠を取る
20:00~23:00乗務を再開
23:00~24:003回目の休憩で仮眠を取る
24:00~3:30乗務を再開
3:30~4:00帰庫して洗車や日報作成を行い退社

昼勤や夜勤も労働時間は異なりますが、仕事の流れは基本的に同じです。

タクシー運転手の隔日勤務のシフトについてのまとめ

今回はタクシー運転手の隔日勤務について解説してきました。

タクシー運転手はシフト制が一般的で昼勤・夜勤・隔日勤務があり、主流となっているのが隔日勤務となります。

隔日勤務は昼勤と夜勤を合わせたような働き方であり、休憩を取りながら約18~20時間ほど働きます。

仕事が終わった日は明番と呼ばれ休みとなるため、長時間勤務ではあるものの、ゆっくり休めます。

休日も別で用意されているため、初めての方でも比較的挑戦しやすい働き方だと言えるでしょう。

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