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タクシードライバーの隔日勤務とは?昼勤と夜勤との違いを解説

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タクシードライバーの隔日勤務とは?昼勤と夜勤との違いを解説

タクシードライバーの仕事にはさまざまな勤務形態が存在し、その中でも「隔日勤務」というスタイルが多くのドライバーたちの間で注目されています。

しかし、隔日勤務の実際の働き方はあまり知られていません。

そこで本記事では、タクシードライバーの隔日勤務の実態、タクシードライバーの隔日勤務のメリット・デメリットなどについて解説します。

 

タクシードライバーの隔日勤務を含む3つの勤務スタイル

タクシードライバーの勤務形態は「昼日勤」「夜日勤」「隔日勤務」の3種類にわけられます。

ここでは、それぞれの勤務スタイルについて詳しく解説します。

昼日勤

まずは、タクシードライバーの昼日勤について解説します。

昼日勤とは

タクシードライバーの昼日勤とは、主に昼間の時間帯に働く勤務形態を指します。

昼日勤では、一般的に朝の早い時間から夕方までのシフトとなっており、夜間の深夜帯や早朝帯には勤務しないスタイルです。 特に都市部では、通勤ラッシュが発生する鉄道の駅や、オフィス街や商業施設の集まるエリアでの需要が特に高くなるため、この時間帯のタクシードライバーは忙しいことが多いです。

昼日勤のメリットとしては、夜の運転に伴うさまざまなリスクが少ないという点が挙げられます。

勤務時間の例

昼日勤のタクシードライバーの勤務時間の例は以下の通りです。

勤務時間 AM7:00~PM16:00、AM8:00~PM17:00など
休憩時間 1時間/1乗務
勤務日数 22~24乗務/月

昼日勤では、早朝の通勤ラッシュや高齢者の病院への移動など、特定の顧客層からの需要が高まります。特に、出勤時のビジネスマンや住宅街からの移動を頼む高齢者は主要な客層となり、そのため早朝をどれだけ有効に活用するかが収入を伸ばすポイントです。

昼日勤は多くのタクシードライバーから注目される勤務スタイルでありますが、タクシー業界自体には課題も抱えています。昼のみの勤務者が増えると、夜の時間帯のドライバーが足りなくなり、夜のタクシーの運行頻度が減少するリスクが高まります。

その結果、夜の売上が落ちてしまう恐れがあるため、昼日勤専門の採用を行っているタクシー会社は限られているのです。

1ヶ月のシフトの例

昼日勤のタクシードライバーのシフトの例は以下の通りです。

1 「出勤」 2 「出勤」 3 「出勤」 4 「出勤」 5 「出勤」 6 「公休」 7 「公休」
8 「出勤」 9 「出勤」 10 「出勤」 11 「出勤」 12 「出勤」 13 「出勤」 14 「公休」
15 「出勤」 16 「出勤」 17 「出勤」 18 「出勤」 19 「出勤」 20 「公休」 21 「公休」
22 「出勤」 23 「出勤」 24 「出勤」 25 「出勤」 26 「出勤」 27 「出勤」 28 「公休」
29 「出勤」 30 「出勤」 31 「出勤」        

シフト例では日曜日が公休となっていますが、タクシー会社はシフト制のため、公休日は変動する場合がほとんどです。

夜日勤

続いては、タクシードライバーの夜日勤について解説します。

夜日勤とは

タクシードライバーの夜日勤とは、夜の時間帯に中心として働く勤務形態を指します。

夜日勤は、一般的に夕方から翌朝の早い時間までをカバーしています。夜日勤のタクシードライバーは、夜の繁華街やレジャースポットからの帰宅客、早朝の空港や駅への移動客など、特定の需要に対応する必要があります。

都市部の夜間はイベントや宴会後の移動客が多く、特に週末は需要が高まることが一般的です。 また、夜日勤は深夜料金が加算されるため、1件の運賃が昼日勤に比べて高くなることが期待されます。

しかし、夜間の運転は、視界が限られるなどの理由で運転のリスクが高まることや、深夜の安全対策が求められる点を考慮する必要があります。

勤務時間の例

夜日勤のタクシードライバーの勤務時間の例は以下の通りです。

勤務時間 PM6:00~AM2:00、PM7:00~AM3:00など
休憩時間 1時間/1乗務
勤務日数 22~24乗務/月

深夜時のタクシー利用には特別な割増料金が適用されるため、夜日勤は昼日勤と比べると収入の増加が期待できる特徴があります。 顧客層も昼と夜で変わり、繁華街からの帰宅客や飲酒後の利用者、終電を逃した人々などが主な乗客となります。

しかしながら、「昼日勤」と同じように、夜日勤のみを取り扱っているタクシー会社は少なめであるというのが実情です。

1ヶ月のシフトの例

夜日勤のタクシードライバーのシフトの例は以下の通りです。

1 「出勤」 2 「出勤」 3 「出勤」 4 「出勤」 5 「出勤」 6 「公休」 7 「公休」
8 「出勤」 9 「出勤」 10 「出勤」 11 「出勤」 12 「出勤」 13 「出勤」 14 「公休」
15 「出勤」 16 「出勤」 17 「出勤」 18 「出勤」 19 「出勤」 20 「公休」 21 「公休」
22 「出勤」 23 「出勤」 24 「出勤」 25 「出勤」 26 「出勤」 27 「出勤」 28 「公休」
29 「出勤」 30 「出勤」 31 「出勤」        

昼日勤と同じく、公休日はシフトで変動することが多いです。

隔日勤務

最後に、タクシードライバーの隔日勤務について解説します。

隔日勤務とは

タクシードライバーの隔日勤務とは、一日の長時間シフトをこなした後、翌日を休みとする勤務形態を指します。

隔日勤務の最大の特徴は、長時間の労働とそれに続く長い休息時間の繰り返しとなることです。このため、タクシードライバーは体力的な疲れをきちんと回復させる時間が確保できます。

一方で、連続した休みが取りにくく、長時間の運転によって疲労が蓄積されるという側面もあります。

隔日勤務は、労働と休息のバランスを保ちつつ、収入を確保するための一つの方法として多くのタクシードライバーに採用されています。

勤務時間の例

隔日勤務のタクシードライバーの勤務時間の例は以下の通りです。

勤務時間
  • A勤務:7:00~3:00(3時間の休憩を含む)
  • B勤務:8:00~4:00(3時間の休憩を含む)
  • C勤務:9:00~5:00(3時間の休憩を含む)
  • D勤務:10:00~6:00(3時間の休憩を含む)
  • E勤務:12:00~8:00(3時間の休憩を含む)
  • F勤務:13:00~9:00(3時間の休憩を含む)
  • G勤務:14:00~10:00(3時間の休憩を含む)
  • H勤務:15:00~11:00(3時間の休憩を含む)
  • I勤務:16:00~12:00(3時間の休憩を含む)
休憩時間 3時間/1乗務
勤務日数 11~13乗務/月

隔日勤務の勤務時間帯はタクシー会社によって大きく異なります。

タクシー会社は大半が24時間の営業を行っています。そのため、一日を通してタクシーが停まることなく運行できるよう、ドライバーのスケジュールが工夫されています。

通常、タクシー会社では、上記のA勤務からI勤務までの時間帯のうち、少なくとも2つの勤務パターンを持つことが一般的です。 タクシー会社に多いのが、B勤務とE勤務の組み合わせや、A勤務とF勤務の組み合わせです。

1ヶ月のシフトの例

隔日勤務のタクシードライバーのシフトの例は以下の通りです。

1 「出勤」 2 「明け番」 3 「出勤」 4 「明け番」 5 「出勤」 6 「明け番」 7 「公休」
8 「出勤」 9 「明け番」 10 「公休」 11 「出勤」 12 「明け番」 13 「出勤」 14 「明け番」
15 「公休」 16 「出勤」 17 「明け番」 18 「出勤」 19 「明け番」 20 「公休」 21 「出勤」
22 「明け番」 23 「出勤」 24 「明け番」 25 「公休」 26 「出勤」 27 28 「出勤」
29 「明け番」 30 「公休」 31 「出勤」        

シフトに記載されている「明け番」とは、早朝に勤務を終えた日が休みとなることを表します。

つまり、その日は丸一日休みとなるため、公休を含めると、隔日勤務のタクシードライバーは、月の約半分が休日ということになります。

関連記事:タクシーの隔日勤務における労働時間は?2024年問題も解説

タクシードライバーの隔日勤務のメリットとデメリット

まずは、タクシードライバーの隔日勤務のメリットを説明します。

タクシードライバーの隔日勤務は、長時間の労働の後に十分な休息時間を確保できることが大きな利点として挙げられます。これにより、疲労の蓄積を効果的に解消でき、次の勤務日に向けて体調を整えることが可能です。

また、連続した勤務日に起こりがちな体力の低下や集中力の欠如を避けられます さらに、隔日勤務は計画的な休日の取得を容易にし、プライベートの時間を有効に活用する機会を増やすことが可能です。

続いて、タクシードライバーの隔日勤務のデメリットを説明します。

最も顕著なデメリットは、隔日勤務特有のリズムで働くことへの適応が求められる点です。

例えば、長時間の勤務後に短い休息を取るのではなく、続けて休日を取得するため、体内時計の調整が難しくなることがあります。このような生活リズムの変動は、一部のドライバーにとっては体調不良を引き起こす原因となり得ます。

また、一般的な仕事よりも頻繁に、仕事とプライベートの切り替えが必要になるため、精神的なストレスが溜まりやすくなる人もいるかもしれません。

このように、隔日勤務はメリットも大きいものの、長期的な健康や生活環境を考慮すると、デメリットも少なくない勤務形態であると言えるでしょう。

関連記事:タクシーの隔日勤務がきついと言われる理由とは?

タクシードライバーの日勤のメリットとデメリット

まずは、タクシードライバーの昼日勤のメリットを説明します。

昼日勤の稼働時間の中心となる昼間の時間帯は、交通量が比較的安定しており、夜間のような急な混雑や事故のリスクが低減します。これにより、運転時のストレスも軽減される可能性が高まります。

また、昼間の勤務は明るい状況下での運転となるため、夜間よりも視認性が向上し、安全運転が可能です。

さらに、昼日勤は夜勤に比べて、通常の生活サイクルと近い時間帯に働くことができるため、生活リズムを維持しやすく、体調を崩しにくいです。

えて、昼間は商業施設や飲食店が営業しているため、休憩時の食事や買い物もしやすく、生活の利便性も増します。

続いて、タクシードライバーの昼日勤のデメリットを説明します。

昼日勤の中心稼働時間となる昼間の時間帯は、多くの人々が活動しているため、道路が混雑しやすいです。これにより、目的地までの所要時間が予測しにくくなり、利用者からの苦情が増える可能性があります。

また、昼間の強い日差しや高温は熱中症や脱水症状を引き起こし、長時間の運転は疲労をもたらすことが考えられます。

さらに、昼日勤のタクシードライバーは、交通渋滞や事故などに巻き込まれるリスクも高いです。

加えて、昼間はタクシーの営業活動が活発であるため、他のタクシーや配車サービスとの競争が激化することも考えられます。

このように、タクシードライバーの昼日勤は利便性や安全性の面で多くのメリットがある一方、運転の難易度や競争の激しさなど、多くの課題を抱えている勤務形態であると言えるでしょう。

タクシードライバーの夜勤のメリットとデメリット

まずは、タクシードライバーの夜日勤のメリットを説明します。

夜日勤の稼働時間の中心となる夜間の時間帯は、夜間は道路の混雑が減少するため、スムーズに運転することができます。これにより、所要時間を短縮でき、多くのお客様を乗せることが可能です。

また、夜間の乗客は帰宅時や夜の娯楽スポットへの移動が主となるため、一度の移動距離が長くなり、一回の乗車での収入が増加する可能性が高まります。

さらに、夜の時間帯は、昼間に比べてタクシードライバーの数が少なくなるため、競争が少なくなります。これは、待ち時間が短縮されるだけでなく、高収入を期待できるため、ビジネスチャンスとしても魅力的です。

加えて、夜間はオフィスが閉まるため、営業電話や会議のストレスから解放され、集中して運転に専念できるという心理的なメリットも考えられます。

続いて、タクシードライバーの夜日勤のデメリットを説明します。

タクシードライバーの夜日勤は、夜間の運転は昼間に比べて視界が限られ、事故のリスクが高まります。

また、深夜や早朝の時間帯には酔っ払った乗客や、トラブルを起こすリスクのある乗客が増えることによる、ドライバーのストレス増加も大きなデメリットです。

さらに、夜間の勤務は、人の体内時計とは逆行するため、健康や生活リズムに影響を及ぼす可能性が高まります。例えば、不規則な睡眠や食事の時間は、体調不良を招く原因となり得るのです。 加えて、家庭や友人との時間が減少するため、プライベートの充実度が低下することも懸念されます。

最後に、夜間の勤務は季節や天候による影響を受けやすく、特に冬場の寒さや雨の日は、ドライバーにとって厳しい条件となることが多いです。

このように、タクシードライバーの夜日勤はいくつかのメリットがある一方、体力的・精神的な負担が大きいと感じる人も少なくないでしょう。

タクシー会社は残業が多いのか

タクシー会社における残業の有無や頻度は、その会社の経営方針や労働環境、さらには個々のドライバーの運転スタイルや選択によって異なるため、一概に「残業が多い」とは言えません。

しかし、タクシードライバーは、需要が高まる時間帯やイベントがある日など、繁忙期には長時間運転することが求められる場合もあります。

また、一定の売上目標を達成するために自ら長時間運転を選択するドライバーもいます。

しかし、近年は「働き方改革」が声高に叫ばれ、「長時間労働是正」の機運が高まっていることもあり、一昔前のような「タクシードライバーは長時間労働が当たり前」といった考え方が徐々になくなってきているのも事実です。

そのため、特定のタクシー会社が残業が多いかどうかを知りたい場合は、具体的にその会社の実情やドライバーの声を確認することがベストです。

タクシードライバーの隔日勤務に関してよくある質問

ここからは、タクシードライバーの隔日勤務に関するよくある質問に回答していきます。

タクシードライバーの隔日勤務はきついですか?楽ですか?

結論から言えば、タクシードライバーの隔日勤務はきついと思われることが多いです。

タクシードライバーの隔日勤務は、一日勤務した後、翌日を休みとする形式を取ります。

この勤務形態の特徴として、運転時間だけでなく待機時間も含んだ一日の拘束時間が非常に長いことが挙げられます。 そのため、タクシードライバーの隔日勤務は体力的・精神的な疲労が溜まりやすく、きついと言われることが多いのです。

特に交通量の多い都市部では、長時間の集中力を要求されることが多く、これがドライバーにとっての大きな負担となることがあります。

もちろん、ある程度の期間勤務すれば、隔日勤務の働き方に慣れていく可能性もありますが、隔日勤務を経験したことのない人にとってはきついと感じられるでしょう。

関連記事:タクシー運転手になってすぐ辞めた人に多い5つの理由

関連記事:タクシー運転手の隔日勤務とはどういうシフトなのか?

関連記事:タクシー業界ってブラックなの?きついと言われる理由や良い会社を見つける方法を紹介

タクシードライバーの隔日勤務についてのまとめ

今回は、タクシードライバーの隔日勤務について解説しました。

隔日勤務はメリットとデメリットがありますが、働き方に慣れることができれば、多くのタクシードライバーにとって魅力的な勤務形態であると言えます。

タクシードライバーに興味がある方は、本記事を参考にして、ぜひタクシードライバーへの就職に挑戦してみてください。

 

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