免許・資格

ユニック車(トラッククレーン)の運転に必要な免許と取得費用、操作方法

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ユニック車(トラッククレーン)の運転に必要な免許と取得費用、操作方法

お仕事でユニック車やクレーンなどの大型車を運転しなくてはいけないという方は少なくないでしょう。

そんなユニック車やクレーンで作業する際は特別な資格が必要なことはご存知でしょうか?

この記事ではユニック車やクレーンを運転するのに必要な資格や免許などについて詳しく説明していきたいと思います。

お仕事で大型重機を運転する機会がある方は是非参考にしてみてください。

ユニック車とは:積載型トラックに小型クレーンを架装している車両

ユニック車とは:積載型トラックに小型クレーンを架装している車両

ユニック車というのは簡単に言うとクレーン付きトラックのことです。

別名トラッククレーンとも呼ばれますが、業界ではユニック車という呼び名がメジャーです。

このユニック車というのは正式な名称ではなく、ユニック車を製造する古川ユニック工業の登録商標で、他社メーカーのものをユニック車と呼ぶのは正式には間違いになります。

ユニック車の種類は3つある

ユニック車の種類は3つある

表題の通り、ユニック車は大きく下の3種類に分けられます。

  1. キャブバック型
  2. 荷台内架装型
  3. ハイアウトリガー型

キャブバック型はユニック車の中でもオーソドックスな形のユニック車です。大型で、荷台の外にクレーンがつきます。

荷台内架装型のユニック車は荷台の中にクレーンを収納できるもので、通常のユニック車より小さい車種が多いことが特徴的です。例えば古川ユニックの一部車両は4ナンバー登録が可能です。

ハイアウトリガー型のユニック車は長いアウトリガーのついたユニック車で、建築機械の運搬とクレーン作業のどちらもこなすことができる車です。

詳しい仕様などは古河ユニックなどメーカーのホームページをご覧になると便利です。

現在ユニック車は建設業界などで大活躍しており、建設業界ではユニック車を運転・操作できる人材が大変重宝されています。

ユニック車は建設現場で利用され関連免許が必要

ユニック車は建設現場で利用され関連免許が必要

ユニック車は主に建設現場で使われる車両です。作業機械や建設資材を運びます。

また引っ越しの作業でも使われることがあり、家具の搬入・搬出などにも使われます。

また、東日本大震災や熊本大地震のような災害で発生した災害廃棄物(瓦礫)の撤去でも活躍しています。

ユニック車とクレーン車の違いと必要な免許について

ユニック車とクレーン車の違いと必要な免許について

ユニック車と似ている車両にクレーン車があり、どちらも荷物をクレーンで吊り上げられる特徴があります。

この2つの車両の違いは、それぞれの定義を知ることでわかります。

ユニック車:小型クレーンを装備しているトラックのことであり、トラックの運転スペースとクレーンの操縦スペースは別となっていて、重量物を積み込みそのままトラックで運転することが可能です。

クレーン車:運転とクレーン操縦スペースが一緒であり、巨大な荷物を吊り上げて水平に移動させられる車両のことをいいます。

工事現場で荷物の移動に使用されることが役割であるため、車両自体で貨物を運搬したりすることはできません。

また、クレーン車で公道を走る場合、サイズごとの運転免許に加えて大型特殊免許が必要となります。

ユニック車とレッカー車の違いと必要な免許について

ユニック車とレッカー車の違いと必要な免許について

ユニック車が重量物をクレーンによって積み下ろしを行い運搬するのが目的なのに対して、レッカー車は、故障したりして走行不能となった車両を牽引して運搬することが目的となります。

そのため、形は似ていますがトラックに備え付けられている装備が違います。

レッカー車は、事故現場で活躍するため狭い場所やトンネル内で作業をすることを想定し、真横に引っ張ることが可能になっています。

また、電信柱などの障害物に接触しないように、ユニック車やクレーン車と比べてアームの取り付け位置が低いことが特徴です。

ちなみにレッカー車の運転はそのサイズによって変わるのですが、2tサイズのものであれば、普通自動車免許のみで運転が可能です。

※平成29年3月12日以降に取得している場合は準中型免許が必要です。

関連記事:ユニック車の操作方法の正しいやり方は?未経験でもわかるコツと注意点を詳しく解説!

ユニック車関する資格・免許を取得する5つのメリット

ユニック車関する資格・免許を取得する5つのメリット

ユニック車は普通のトラックとは違い、クレーン作業なども必要であり重量物を吊り上げたりする作業には危険が伴います。

また、クレーン操作だけではなくユニック車自体も大きいため運転技術も必要です。

そのためいくつかの関連資格が必要となるのですが、資格を取得するメリットにはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

仕事の幅を広げられる

ユニック車の役割は資材などの運搬となりますが、ユニック車にしかできないのがクレーンによる積み下ろしです。

移動式クレーン運転士の資格を取得することで、資材を固定したりする作業の他に積み下ろし自体も自分でできるようになります。

収入を上げられる

資格を取得することで仕事の幅が広がり、一人で収益を上げたり仕事の効率を上げることができるため、自営業の場合は売上であったり、会社員の場合は資格手当などにより収入を上げることが可能となります。

キャリアアップにつながる

移動式クレーン運転士の資格を取得することで、仕事の幅が広がり今まで以上にレベルの高い仕事をこなすことができるようになります。

そのため、昇格や違う資格への挑戦など更に上を目指すことが可能となるだけではなく、就職や転職の際にも自分のスキルをアピールすることが可能です。

転職しやすくなる

ユニック車の仕事に従事していてそれなりの経験があったとしても、それを証明できないと転職の際に不利になってしまいます。

資格を取得することで、経験だけではなく確かな技術と知識があることの証明になり信頼にもつながります。

やりがいを感じやすくなる

どの職種も最初から一人前として活躍できるわけではなく、先輩運転手と一緒に行動し作業を手伝うことで知識や技術を身に着けていきます。

なかには雑用であったり簡単な作業も多いため、たのしいと感じたりすることはないのですが、資格を取得して一人前の運転手となることでやりがいを感じやすくなります。

関連記事:2tトラックは普通免許で運転できる?必要な免許と取得方法を解説!

ユニック車の運転に必要な資格・免許

ユニック車の運転に必要な資格・免許

ユニック車の運転に必要な資格・免許について、以下よりそれぞれ解説します。

作業場でユニック車を運転する場合

ユニック車を作業場で活用するのには、以下の資格が必要になってきます

  • 小型移動式クレーン運転に関する特別講習
  • 小型移動式クレーン運転講習
  • 移動式クレーン運転士

これらの資格ですが、吊り上げる物の重さによって取らなくてはいけない資格が変わってきます。

吊り上げる荷物が0.5t以下の重さであれば講習を受けるだけで良いのですが、5t以上の物になってくると講習だけではなく、移動式クレーン運転士の資格も取得する必要があります。

公道でユニック車を運転する場合

また公道を運転する場合は、別の中型・大型運転免許が必要です。

免許によって以下のような制限があります。

中型免許(8t限定):トラックの総重量が8t未満で積載量が5t未満のユニック車

中型免許:トラックの総重量が11t未満で積載量が6.5t未満のユニック車

大型免許:トラックの総重量が11t以上で積載量が6.5t以上のユニック車

取得条件は免許ごとに違うので、取得前に確認するようにしましょう。

ユニック車の免許取得方法について

ユニック車の免許取得方法について

ユニック車を運転するには大型・中型・普通自動車免許のいずれかが必要になってきます。

こちらは自動車教習所に通えば普通自動車免許でしたら3ヶ月程度で取得可能です。

大型自動車免許中型自動車免許を持っていればその分早く取得することが可能で、15日〜1ヶ月で所得できます。

またユニック車を実際に現場で活用するには、普通免許だけではなく、クレーン関係の資格を併せて取ることをオススメします。

関連記事:4tトラックに必要な免許とは?準中型・中型・大型との違いと取得方法

ユニック車の免許取得までにかかる費用について

ユニック車の免許取得までにかかる費用について

ユニック車を運転・操作するためには複数の資格が必要だと解説してきました。

ではこの二つを取得する費用はどれほどかかるのでしょうか?

まずは自動車免許の費用の相場からまとめていきます。

  • 普通自動車免許:約30万円
  • 中型自動車免許:約20万円(普通自動車免許を取得していることが条件)
  • 大型自動車免許:約40万円(中型自動車免許を持っている場合は約30万円)

以上が教習所に通って自動車免許を取得した場合の費用の相場となっています。

次に移動式クレーン運転士を取得するのに必要な費用です。

可動式クレーン運転免許の講習は教習所によって費用が変わってきますが、3万円程度で受講できるところも多く、比較的修了しやすいので試験対策さえしっかり行っていれば心配はないでしょう。

関連記事:ユニック車の操作方法の正しいやり方は?未経験でもわかるコツと注意点を詳しく解説!

ユニック車を運転するなら取得しておきたい玉掛け免許

ユニック車を運転するなら取得しておきたい玉掛け免許

玉掛けとはクレーンのフックに物を引っ掛けて移動させる作業のことを指します。
建設現場では重宝される技術ですが、玉掛けを行うには専用の講習を受ける必要があります。
玉掛けを行うにあたり必要な講習は以下の種類になります。

  • 重さが1tを超える玉掛けを行う場合:玉掛け技能講習
  • 重さが1t未満の玉掛けを行う場合:玉掛け特別教育

それぞれ講習を修了すると修了証がもらえ、玉掛け作業をする際にはその修了証を携帯する必要があるのです。

玉掛けの講習は計12時間の学科と計7時間の実技講習を以って修了します。

既にクレーン運転免許、クレーン・デリック運転士免許などクレーン関係の資格を持っている場合は教習の内容が変わり、講習時間が短くなったりといったメリットがあります。

関連記事:玉掛け免許・資格を取るのにいくらかかる?玉掛け免許を増やせば収入を増やせる?

ユニック車に関連する玉掛け免許とクレーン免許

ユニック車に関連する玉掛け免許とクレーン免許

玉掛けの資格を取得する際、クレーンに関係する資格を持っていると、講習の内容が免除されたりといったメリットがあります。

そのため玉掛けの資格を取得する際はクレーン運転免許を併せて取得することをオススメします。

この二つの資格を持っていればユニック車で現場に入り、そのままクレーンを操作して現場で作業することができますので、非常に貴重な戦力となります。

移動式クレーン運転士とは前章でも触れた通り国家資格となっており、こちらを取得するとすべての移動式クレーンを操作することが可能です。

この資格を取得するには専門の教習所に通うか、一発試験を受けると言う方法があります。

教習所に通えば10日ほどで卒業でき、実技試験も免除になるのでオススメです。

一発試験を使うと教習所に通う手間が省け、より早く免許を取得できますが、試験がかなり難解なのであまりオススメはできません。

しかしユニック車で吊り上げる物の大半が5t未満で、中には1t未満のものしか扱わないと言う方も多いでしょう。

その場合は移動式クレーン運転士技能講習を受講し、修了証を受け取ればユニック車で作業することができますので、少なくとも技能講習を受くと良いでしょう。

関連記事:7.5トントラックの運転に必要な免許は?準中型免許で乗れる?

ユニック車の免許に関するよくある質問

ユニック車の免許に関するよくある質問

ユニック車の免許に関するよくある質問について、以下より詳しく解説します。

玉掛けとクレーン免許はどちらの資格を取得するべきですか?

「結局どの資格を優先的に取ったらいいのか?」という疑問を抱く人はかなり多いかと思いますが、できることなら玉掛け・クレーン免許の両方取得することをオススメします。

どちらかといえば先にクレーン免許を取ってしまった方が後が楽であるとされます。

クレーン免許を持っていれば、玉掛けの講習や実技の時間を一部免除されたりといったメリットがあるからです。

講習の内容も変わってききますので、時間や費用の大幅に節約できます。

しかしこのクレーン免許講習の需要はかなり高く、場所によってはキャンセル待ちとなっている場合も少なくありません。

まずはお近くの教習所に問い合わせてみて、どちらを先に取るか検討してみると良いでしょう。

関連記事:玉掛け免許/資格を取るのにいくらかかる?玉掛け免許を増やせば収入を増やせる?

玉掛けとクレーン免許を合わせて取得するべき理由は何ですか?

玉掛けとクレーン免許両方を持っていると、トラックドライバーとして大変優秀な人材として業界でも重宝されます。
この二つの資格を持っていれば、ユニック車を運転して現場に入り、そのままユニック車のクレーンで作業を行うことができるので、一人で多くの作業を行うことができます。

またクレーン免許を取得している人はどの年代を見ても年収が多い傾向がありますので、キャリアアップの手段としては最適です。

さらに転職を考えている方はこの二つの資格を持っているだけで待遇がかなり良くなります。
今後の人生を豊かにするためにも、現場で生かせる資格をしっかり選び、取得しておくことをオススメします。

関連記事:ユニック車の吊り上げ荷重は?専門用語、2t/4t/10tサイズ別に徹底解説

ユニック車の免許に関するまとめ

ユニック車の免許に関するまとめ

ここまでユニック車を運転するのに必要な資格等について解説してきました。
ユニック車を運転・操作するにはいくつか必要な資格がありますが、すべて取得しておけば大きなキャリアアップをすることが可能です。
是非興味のある方は資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか?

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