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【最新】デジタコの義務化は2024年にはどうなる?義務違反になる内容を解説

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【最新】デジタコの義務化は2024年にはどうなる?装着メリットを解説

デジタコの義務化がどうなるのか気になる方も、多いのではないでしょうか?本記事ではデジタコの義務化に関する最新情報と、義務違反になる内容まで詳しく解説しています。ぜひ、交通・運輸業にかかわる方は、最後まで読んでみてください。

この記事のまとめ

・義務化は2024年4月1日から
・長期労働の是正を目的として導入されている
・未装着だった場合、罰金が科せられる可能性がある

デジタコの義務化は法律で決められている

デジタコの義務化は法律で決められている

デジタコの装着は、貨物自動車運送事業法により法律上で決められています。対象となるのは、車両総重量が7t以上または最大積載量が4t以上の車両です。

車両に関しては、トラック以外のバスやタクシーも対象に含まれます。デジタコを搭載することにより、運転時間や速度、走行距離などのデータが記録され事故防止や運行管理の効率化にもつながります。

対象車両を運行する交通・運輸業の事業所の方は、法律に従ってデジタコを装着し、事故の防止に努めましょう。

デジタコの搭載義務はいつから?

デジタコの搭載義務はいつから?

デジタコの搭載義務は、2024年4月1日※1)からすべての車両総重量7t以上、または最大積載量4t以上の事業用車両に適用されます。

その他にも、働き方改革関連法の一部改正により、交通・運輸業における時間外労働の上限規制が導入されます。

上記のように安全面や労働規則を遵守するため、政府としても運行状況を正確に把握できるデジタコの搭載義務が導入されたのも考えられるでしょう。

出典:※1)国土交通省「デジタコの装着状況等に係る実態調査の協力依頼」

デジタコで記録される基本項目

デジタコで記録される基本項目

記録される基本項目に関しては、以下の4つがあります。

・運転者の氏名
・トラックのナンバーと識別情報
・運転の開始と終了地点
・運転日時
・主な通過地点
・走行距離
・運転交替の地点と日時
・休憩や睡眠の地点と日時

デジタコは運転時間を正確に記録できるため、過労運転を防ぐのに役立ちます。また、事故が発生した場合、記録されたデータが重要な証拠になるでしょう。

国土交通省「組織的安全マネジメントケーススタディ」の調査資料からも、「デジタコを装着したことにより事故が減少している」と答えている事業所もあります。

対象車両を運行する交通・運輸業の方は、デジタコを導入し記録・管理してみてください。

出典:国土交通省「組織的安全マネジメントケーススタディ」

デジタコが必要な車両

デジタコが必要な車両

デジタコが必要な車両については、以下のとおりです。

・車両総重量8t以上または最大積載量5t以上の事業用トラック
・車両総重量7t以上または最大積載量4t以上の事業用トラック 

※新規車両だけでなく、使用中の車両にも装着義務があります
※参考:全日本トラック協会「運行記録計(タコグラフ)の装着義務付け対象拡大について」

2015年以前では車両総重量が8t以上、または最大積載量が5t以上の事業用車両に対して適用されました。

しかし、2023年11月現在では範囲が車両総重量が7t以上最大積載量が4t以上の事業用車両にも適用されています。デジタコが必要な車両を正しく理解し、適切な対応をおこないましょう。

出典:全日本トラック協会「運行記録計(タコグラフ)の装着義務付け対象拡大について」

デジタコの義務化の経緯と適用範囲が拡張した理由

デジタコが必要な車両

デジタコ義務化の経緯と適用範囲が拡張した理由について、以下2つの観点から解説します。

・デジタコ義務化までの流れ
・長期労働の是正

デジタコ義務化までの流れ

デジタコ義務化の流れは、交通・運輸業界の安全性向上と効率化を目的として段階的に拡大されてきました。以下の年表を参考にしてみてください。

イベント
1962年 ・国内で一定の車両に対しタコグラフの取り付けが必須とされる
1967年 ・車両総重量8t以上または最大積載量5t以上の事業用車両にタコグラフ装着が義務になる
2015年 ・車両総重量が7tを超えるか、または最大積載量が4t以上の事業用車両にタコグラフの装着が必須となる
2017年 ・上記の条件を満たしたすべての事業用車両へのデジタコ装着の義務が通達される

交通・運輸業界全体の流れを知り、法的要件に準拠することで、安全運行と効率的な運行管理を実施してみましょう。

長期労働の是正

デジタコの義務化は運転者の労働時間や休憩時間の適正な管理を促進し、長期労働の是正につながります。

主要機能として車両の速度や走行時間、走行距離を記録できます。とくに重傷事故や死亡事故が多発する長距離・長時間運転が多いトラック業界においては、デジタコの役割は重要になるでしょう。

関連記事:デジタコとは?アナタコとの違いや使い方について詳しく解説

デジタコ使用に関する義務違反と罰則について

デジタコ使用に関する義務違反と罰則について

デジタコ使用に関する義務違反と罰則についても、それぞれ紹介します。

・デジタコが未装着だった場合
・デジタコに不備があった場合

詳しく解説します。

デジタコが未装着だった場合

デジタコが未装着だった場合、記録義務違反※2)となり車両使用停止処分罰金刑の対象となります。

処分により、約1か月間業務に従事できなくなるため、運転手だけでなく会社にとっても大きなマイナスとなるでしょう。さらに企業側の信用の失墜につながる可能性もあります。

取り付け費用はかかりますが、デジタコ装着義務がある車両を運行する交通・運輸業の事業所は、デジタコを装着し運行記録の保存を徹底しましょう。

出典:※2)道路交通法「(運行記録計による記録等) 第六十三条の二」

​​​​​​​デジタコに不備があった場合

デジタコに不備がある場合、運行記録計不備※3)として罰金刑が科される可能性があります。デジタコの時計の故障やSDカードの未装着などが発見された場合、以下の額がかかる可能性があるでしょう。

・普通自動車:4,000円
・大型・中型自動車:6,000円

SDカードのロックスイッチが有効になっていると、新しいデータが書き込めなくなり、故障と誤判断されることがあります。そのため、運行前には車両に取り付けられているデジタコの設定は確認しておきましょう。

出典:※3)e-GOV法令検索「道路運送車両の保安基準(運行記録計) 第四十八条の二」

デジタコ義務化に関するよくある質問

デジタコ義務化に関するよくある質問

デジタコ義務化に関するよくある質問について、以下の3つについてお答えします。

・デジタコ義務化に関して2024年はどうなりますか?
・デジタコの義務化に関してバス業界での現状はどうなっていますか?
・デジタコの義務化に関して国土交通省ではどのような方針になっていますか?

デジタコ義務化に関して2024年はどうなりますか?

2024年4月1日より、事業用トラック(車両総重量8t以上または最大積載量5t以上)の全車両でデジタコの装着が義務化されます。

たとえば、車両総重量10tのトラックを所有している企業の場合、2024年4月1日以降はすべての車両にデジタコを装着しなくてはいけません。

また、義務化により、運転者の労働時間や休憩時間の適正な管理が求められるでしょう。交通・運輸業の事業所の方は、デジタコの導入や運用を適切におこなうための準備を進めてみてください。

デジタコの義務化に関してバス業界での現状はどうなっていますか?

バス業界におけるデジタコの義務化は、主に7t以上または最大積載量4t以上の車両に適用されています。

とくに2024年4月1日からは、デジタコの義務化が貸切バスにも適用されることが予定されています​​。バス会社は法規制の変更に注意を払い、適切な対応をおこないましょう。

デジタコの義務化に関して国土交通省ではどのような方針になっていますか?

国土交通省のデジタコ義務化に関する方針は、運送業界の安全性向上と事故減少を目指し、運行時間や走行距離、速度などのデータを記録するデジタコの利用を推進しています。

この措置は、運転手の過労防止と安全運行管理の強化に寄与することを目的としています。最新の情報は、国土交通省の公式サイトで都度、確認してみてください。

まとめ

まとめ

デジタコ義務化は、運送業界における安全性と効率化を目的として、国土交通省によって段階的に拡大されてきました。現在は、車両総重量7t以上または最大積載量4t以上のトラックに適用されています。

交通・運輸業に関する事業所の経営者の方は、デジタコ義務化の最新情報を理解し、運送業務の安全性と効率性の向上を目指しましょう。

弊社では運送業務に特化した「ロジポケ」という運送管理システムを運営しています。運行管理の業務を含め、以下のようなサービスを提供中です。

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・運送手配
・請求管理
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・監査対策
・採用

サービスを利用している交通・運輸業の事業所も、2023年11月時点で5,000件を超えており、安心してご利用いただけます。デジタコの導入を検討している経営者の方は、お気軽にご相談ください。

ロジポケバナー

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