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運送業界のM&Aとは?買収・売却事例やポイントを徹底解説!

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M&Aとは合併と買収という意味であり、日常のニュースでもよく企業が買収されるときに耳にします。
では運送業界ではどのような動きをしているのでしょうか。
この記事を読めば、運送業界のM&Aの事例や相場、メリットや今後の動向がわかります。
まずはM&Aの説明から見ていきましょう!

目次

運送業界の定義とM&Aの意味

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この節ではまず、運送業界についてとM&Aとは何かを解説します。

運送業界の定義

物流業界というのは、モノを保管する倉庫だったり、荷物を積み降ろしする「荷役」、そのほかにもシールや配送ラベルなど貼り付ける「加工」、商品を段ボールなどに入れ、傷つかないように手配する「梱包」、宅配便の送り状番号のようにモノの位置を確認したり、倉庫や稼働中の商品の在庫数を把握するための「システム管理」などモノの動きを総合的に取り扱う業界を物流業界と言います。

中でも、運送業界というのは街中で見かけるトラックなどでモノを運ぶ「運搬」に特化した業界を指します。

M&Aとは

M&A (Mergers and Acquisition)とは合併と買収という意味であり、日常のニュースでもよく企業が買収されるときに耳にします。しかし、細かくいうとM&Aでも吸収合併、株式の取得、事業譲渡、資本提携などM&Aの形式が細かく分かれております。今回は、単純に企業が買収される買収・売却事例やポイントについて解説しますので、細かいところ気になったからは調べてみてください。

運送業界のM&Aの現状と動向

 

運送業界とM&Aを簡単に解説しました。次に運送業界のM&Aの現状と動向について説明します。

運送会社は増加している

国土交通省発表の貨物自動車運送事業者数(推移)を確認していくと、統計が始まった昭和50年度では普通貨物自動車運送事業者数は28,253社ありました。その後、年間約500から1000社あたり増え続け、平成元年には35,888社、平成29年には57,054社と統計上ですが、約40年で30,000社弱増加しました。運送会社が増えた理由は次の見出しで考察していきます。

ネット通販普及などによる需要拡大

この運送業界の業者数の増加の背景にはネット通販の普及や、人口増、日本経済の成長など時代背景が変わることにより、人々の暮らしが変わったことが影響しております。まず、日本国家の経済が成長することにより、人々は多くの所有物を持つことができ、消費も増えていきます。そうすることにより、モノの需要が増えるので供給するために多くのモノを生み出し、スーパーや倉庫まで運ぶ必要があります。こうして、運送業界の需要が増えて、運送会社が増えていきました。

また、今日では、Amazonや楽天、ヤフーショッピング、メルカリなどインターネット上でモノを売買することができるようになりました。この発展により、人々はお店に行くことなく、モノを購入することができるので利用者が増えました。ただし、インターネット上でモノの売買をすると、モノを配送する必要があるのでこれも影響して運送業者の需要がより多くなり運送業界が発展した一因になります。

中小企業が多い

中小企業基本法における、運送業界における中小企業の定義は、「資本金 3 億円以下、または従業員 300 人以下」であると定義されています。国土交通省「貨物自動車運送事業者数(規模別)」の資料によると従業員が300人以下の企業は全体の99%にも及び、ほぼ全ての企業が中小企業と位置付けられます。また、そのうちの約80%は従業員数が30人以下の会社であり、小規模の会社がとても多いことがわかります。(ただし、資本金の面からは確認していないので参考になります。)

④深刻なトラックドライバー不足

前節で中小企業が多いと説明しましたが、運送業界内ではさらなる問題もあります。それはトラックドライバー不足です。総務省が発表している「労働力調査」によると、2017年の運送業界の就業者は40歳代が多いと記されております。さらには10歳代,20歳代の就労者数は他産業よりも大幅に少ないとの傾向も読み取れます。運送業界は以前から労働時間が長い、給料が少ないなど言われており、このことから、近年の若い人は運送業界に入る人が少ないと考えられます。

労働環境の改善という課題

深刻なトラックドライバー不足の背景には運送業界の労働環境の問題が主に挙げられます。最近一時期、大手運送業者がAMAZONの配送をやめる、や業界全体の配送料の値上げ、配送請負時間の変更など配送業界の話題で持ちきりになった時がありました。これは、ネット通販で請け負った荷物があまりにも多すぎ、配送指定時間が一般の会社員の業務時間が終わり帰宅した20時から21時に集約されていることなどが挙げられ、現場の配送員の労働環境が大幅に悪化しているという背景が有りました。この問題に対し大手配送業社は値上げによる手当の増加や請け負う荷物の数を減らす、さらにはコンビニ等でお客さまが受け取れるようにし、少しでも配送個数の集約や、指定配送時間を減らそうとしました。

また、これだけではなく、B TO B向けの配送業界では個々のお客さまへの配送はないですが、物流センターや倉庫への配送時に荷受時間についても前のトラックの到着時間の遅れや荷下ろしに時間がかかるなどして、滞留が発生し長時間待たされるケースも少なく有りません。そのため、そのあとの配送が遅くなり、結果的に労働時間が長くなってしまうというケースもあります。

燃料費問題

近年では燃料費の高騰も運送業界にとっては大きな問題です。

燃料費は流動性が高く、値上がりがいつ始まるか、いつまで続くかは予測しづらいです。また、この費用を運送費に転嫁することも難しいので、企業努力で解決しなければならず頭が痛い問題です。

運送業界のM&Aの増加

物量の増加による配送業界の需要の増加、トラックドライバー不足、燃料費の問題などにより、会社として今後の業績に不安が残るところがあります。そのため、近年ではM&Aにより会社を売買することにより、生き残ろうという考えを持った会社が増えています。

運送業界全体で赤字営業が過半数

運送業界では赤字営業している企業がとても多いです。多くの会社が依頼先から物流費を削減を依頼され、削減できないと仕事をもらえないため、対応せざるしかなく、それに加え燃料費の上昇により余計にコストが増加し赤字になっていきます。また、傭車として働くこともあるので、孫請けのような状態にも陥り、仕事をしても利益が出ない状況にもなります。

中小企業の後継者問題

中小企業では④で記載した通り、40代のドライバーが統計的には多く、10歳代、20歳代が少ないです。若年層は運送業界に働き方や給料の面であまり良いイメージを持っていないため入ってくる人が少ないです。そのため、企業の平均年齢が増加する一方なので今後後継者がいなくなる問題も控えています。

運送業界のM&A事例10

 

この節では前節で解説した数々の問題を抱えている運送業界のM&A事例をあげていきます。

①M&A事例その1~日本通運~

日本通運は運送業会では大企業に分類される会社で、街中でよくトラックを見かけたり、美術品の輸送など専門性の高い運送も得意にしております。日本通運は2016年4月に名鉄運輸と資本提携しました。日本通運は名鉄運輸全体の20%の株式を名鉄運輸の親会社である名古屋鉄道やその他親会社から取得しました。このM&Aは同業他社として敵対的に行われたものではなく、上にあげた人手不足などの対策に両社間で提携拡大を目指して行われたものであります。これにより、物流施設の共同利用や、トラックに共同積載することにより、効率を向上を目指しおり、国内事業での協業のためのM&Aをした例になります。

参考文献:日本経済新聞 日通、名鉄運輸と提携 長距離トラック共同配送など

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ25I3I_V21C15A2TJC000/

②M&A事例その2~日本郵政~

日本郵政グループは2015年オーストラリア物流大手のトール・ホールディングスをM&Aで買収しました。このM&Aは国際物流での規模拡大を目指しております。

日本郵政グループでは国内の郵便事業だけではなく、船会社や日本唯一の航空貨物航空会社等も持っております。また、トール・ホールディンクスはアジアなど55カ国に計1200箇所以上の拠点を持っております。このM&Aにより両社の特徴や既にある施設を活かすことができるので大幅な国際事業拡大を目指せます。

参考文献:日本経済新聞 日本郵政、国際物流で成長へ 豪大手の買収発表

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS18H3V_Y5A210C1EA2000/

③M&A事例その3~鴻池運輸~

今回は少し運送業界のM&Aとは離れるかもしれませんが、事業力強化のためのM&Aを紹介いたします。

鴻池運輸は資本金17億円、従業員数2万4千人の大企業です。

この会社は運送に限らず国際物流や倉庫など総合物流の会社になります。

一方、エヌビーエスは資本金4700万円、従業員数88人の会社で、発電所やエネルギー関連プラントの電気関係を得意とするエンジニアリングの会社になります。

2018年に鴻池運輸はエヌビーエスの全株式を取得し、完全子会社としました。

この、M&Aにより鴻池運輸はエヌビーエスが行なっているNBS が得意とする電気・計装設計や運転管理、さらには鴻池運輸がすでにサービスができるプラントの設計・設置工事を合わせて、エンジニアリングサービスをトータルコーディネートしてお客様に向けてサービスができるようになりました。これは自社のサービスの拡大をするためにしたM&Aになります。

参考文献:鴻池運輸ニュースリリース 鴻池運輸、エヌビーエスの全株式を取得

https://ssl4.eir-parts.net/doc/9025/tdnet/1595517/00.pdf

④M&A事例その4~香港ヤマト~

日本の国内大手であるヤマトホールディングスグループの香港ヤマト運輸株式会社は2016年の年末に中国の広州を拠点とするGuangzhou Wisepower Transportation & Distribution Group Co., Ltd.をM&Aしました。これは、東アジア・東南アジアで加速するモノの生産や物流にヤマトホールディングスがより事業拡大を目指したものとなります。これによりヤマトは日本とアジア圏、さらにはアジア圏と欧州などの国際物流のルート強化ができました。このように現状またはこれから物流網の拡大が期待できる地域にある会社をM&Aすることにより、国際物流のセールスを強化でき、また、きめ細かいサービスをお客様に提供できることができます。

参考文献:公司新聞(ヤマト中国)

https://www.yamatochina.com.cn/index.php?ac=article&at=read&did=75

⑤M&A事例その5~濃飛倉庫運輸~

濃飛倉庫運輸株式会社は創業大正5年、岐阜県を本拠地とし、資本金4億9,680万円の老舗の大手運送会社になります。濃飛倉庫運輸は岐阜県だけでなく、東京、名古屋、大阪、北陸、さらには香港、上海、青島、ホーチミン、バンコクなど様々なところに拠点もあります。今回、濃飛倉庫運輸はつるとみ運輸株式会社という資本金一千万円の会社をM&Aしました。つるとみ運輸は建築資材から食料品まで幅広くの配送を担っており、関東に2箇所の事業所、合計70台のトラックを保有しております。濃飛倉庫運輸がつるとみ運輸をM&Aしたことにより、輸送力の効率アップや、車両の増強、お客さまサービス拡大など、ハード面で関東の事業強化につながりました。

参考文献:濃飛倉庫運輸 つるとみ運輸株式会社の株式取得(子会社化)のお知らせ

http://www.nohhi.co.jp/topics/2019/01/16/4543/

⑥M&A事例その6~安田倉庫~

安田倉庫は創業大正8年、東京都港区を本拠地とし、資本金36億210万円の老舗の大手物流会社になります。安田倉庫は名前の通り、倉庫業をはじめ、港湾業、通関業、運送業、さらには不動産業まで営んでおります。安田倉庫は、2019年に石川県を本拠地とする大西運輸とオオニシ工機をM&Aしました。大西運輸は北陸3県に根ざした配送網ももっている配送業者で、オオニシ工機は北陸三県で主に建設業をしており、クレーン作業や建材輸配送を得意としています。このM&Aで安田倉庫は、北陸地方の物流力強化と、重量物輸送さらにはクレーン作業や建て方においても、強化でき、安田倉庫グループの輸配送ネットワークのさらなる充実と輸配送サービス品質の向上が見込まれます。

参考文献:Lニュース安田倉庫/北陸の大西運輸グループを子会社化

https://lnews.jp/2019/09/l0927413.html

⑦M&A事例その7~ハマキョウレックス~

ハマキョウレックスは静岡県に本拠地を置く資本金65億47百万、従業員は4700人ほどいる会社です。主に、アパレル・化粧品を中心に3PL事業を行なっており、日本全国に拠点を持っています。一方JPロジサービスは大阪を拠点としている日本郵便の子会社で、主に百貨店をメインとした物流事業を展開しています。JPロジサービスをM&Aすることによってハマキョウレックスは自社の拠点を活かしつつ百貨店事業にも参入でき、シナジー効果が期待できます。

参考文献:M&A times ハマキョウレックス、日本郵便から物流子会社のJPロジサービスを買収

https://ma-times.jp/59682.html

⑧M&A事例その8~三菱倉庫~

三菱倉庫は倉庫事業から海上運送業、通関業、不動産の売買・賃貸借まで幅広く行なっている会社です。2010年に富士物流をM&Aしました。富士物流は運送業界の中でも大手に分類される会社になります。電機・電子・精密機器などの分野を得意としている富士物流をM&Aしたことにより、三菱倉庫はより幅広いサービスが提供できるようになります。

参考文献:富士物流 三菱倉庫との連携サービス

https://www.fujibuturyu.co.jp/mitsubishi_logistics/

⑨M&A事例その9~レンゴー~

レンゴーは資本金310億円の大企業で主に、段ボールや板紙、包装製品などの製造販売を行なっている会社です。さらには国外に151工場を保有しております。2011年に阪神電気鉄道株式会社から株式を取得し山陽自動車運送株式会社をM&Aしました。山陽自動車運送株式会社は混載輸送にノウハウがあり、レンゴーにはない物流ノウハウがあるのでレンゴーの新しい物流方式をつくるとともに効率化を目指し、グループ全体の価値向上を目指しました。

参考文献:レンゴー ニュースリリース

https://www.rengo.co.jp/news/2011/11_news_017.html

M&A事例その10~ロジネットジャパン~

ロジネットジャパンは札幌を本拠地とする資本金10億円の会社です。札幌通運と関東を拠点にしている中央通運を傘下におさめ両者間の輸送ネットワーク拡大した会社です。2012年に株式会社青山本店をM&Aして傘下にいれました。青山本店は関西地方での食品物流を展開している会社で、今回の買収により、関西地方の食品物流や倉庫業務などの物流サービス強化をしました。

参考文献:ロジネットジャパン 会社概要

http://www.loginet-japan.com/company/

運送業界のM&Aの相場と費用

 

この節では、運送業界のM&Aにかかる費用を確認していきます。

運送業界M&Aの相場

運送業界のM&Aは業界に関係なく、M&Aのケース毎に相場が変わってきます。

目安としては、

M&Aの相場(買収価格)=純資産(時価)+営業利益の35年分(のれん分)

となります。のれん分は基本的には3-5年分の費用が一般的な目安になっております。また、将来経営が伸びそうな企業などに対しては、上記と異なる「マーケットアプローチ」や「インカムアプローチ」などといった、別の手法で計算しM&Aする場合もあります。

運送業界M&Aの費用

M&Aの費用は基本的にはM&Aの専門家に依頼します。

ただし、専門家も様々な請求をしてくるところがあり、着手金や中間費用を求めてくるところもあります。着手金は中間費用はM&Aの成立可否にかかわらずかかってくるところが多いので、内容と金額を確認する必要があります。

実際にM&Aをする場合の相場の一例を示してみました。

手数料名 相場 備考
相談料 5,000円~10,000円 正式な依頼をする前にM&Aについての相談をするための手数料
着手金 50万円~200万円 M&A仲介会社に業務の依頼をするために支払う手数料
中間金 50万円~200万円 M&Aの基本合意契約を締結したときに支払う手数料
成功報酬 売却費用に左右される M&Aが成立して最終契約を結んだ後に支払う手数料
リテイナーフィー 30万円~200万円/月 M&A仲介会社に毎月支払う月額の手数料
デューデリジェンス費用 10万円~200万円 M&Aをするにあたって行う財務調査費用
業務実行にかかる実費 実費 出張費や弁護士相談費用など、業務実行にかかる費用

着手金や中間費用を全くとらず、成功報酬のみを求める会社もありますが、M&Aは大きな買い物ですので、目の前の費用に踊らされずに、しっかりと自分の要求が通りやすかったり、詳しそうな業者に依頼するのが良いかもしれません。

 

運送業界のM&Aのポイント

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この説では、運送業界のM&Aのポイントについて解説していきます。

タイミングが重要

M&Aをするにはタイミングが重要です。これは運送業界に限った事ではないのですが、業界全体や、国内の情勢によって、需要が変わりますし必要な資金も変わっていきます。また、今後の需要を見込んでM&Aしても、その後自社の業績が下がったり、業界全体の需要が落ち込んでしまうとM&Aした意味がなくなってしまいます。そのため、M&Aはタイミングがまず重要なファクターとなります。

シナジー効果を最大限に活かす

M&Aによって様々なシナジー効果を生み出すことができます。

まず、買収することにより、売り上げがプラスされます。それに加えて、拠点の増加、買収先のノウハウの吸収をして、自社に応用させることができるなど、様々なシナジー効果が生まれます。さらには、運送業界の場合、M&Aすることにより、拠点の増加によって自社の営業範囲を増やせるとともに、運行台数の増加により、より効率的な配送網の構築、取り扱い内容を増やせるなど、様々なシナジー効果が生まれます。

税金対策

M&Aをすることにより、多くの税金が発生します。

ただし、M&Aの仕方によってかかってくる税金も変わってくるので、注意が必要です。

 M&Aの仕方としては、大まかに3つあり、株式譲渡、事業譲渡、そして第三者割当増資があります。

簡単に図に表してみました。

株式譲渡の場合 株式の譲渡所得と30-40%の法人税
事業譲渡の場合 事業の譲渡所得と30-40%の法人税+課税対象分の譲渡所得分の消費税
第三者割当増資 贈与税に関係しますが、基本的には法人税等は関係ありません。

上記のように簡単に説明しましたが、M&Aの方法によって買収できる範囲や、課税範囲が変わってきますので、注意が必要です。個々の案件ごとに一番良い節税対策等は異なりますので、M&Aを専門的に行なっている仲介業者に依頼するのが良いでしょう。

相場・費用の把握

M&Aをするにあたり、相場や費用の把握も大事な事柄になってきます。必要な費用などを把握していないと、不必要な費用を払ってしまうだけではなく、相場に見合わない提示額を示す事により、M&Aの成功する確率も下がってしまう可能性があります。そのため、複数の専門家に相談するのが良いでしょう。

運送業界のM&Aのメリット

 

ここからは運送業界のM&Aのメリットについて、売却側のメリットと買収側のメリットについて解説します。

 

売却側のメリット

まず、売却側のメリットについて、5つほど解説します。

大手グループへの参入

まず、初めに大手グループへの参入の可能性についてです。M&Aの買収側が大手グループだった場合、買収されると大手グループの一員になることができ、労働規則やファシリティー、基準が大手と同程度になる可能性があります。

後継者問題の解消

次に後継者問題の解消に繋がります。中小企業ですと、後継者を探すのにとても大変な思いをしているかと思います。すぐ見つかれば良いですが、なかなか見つからない可能性もあります。しかし、大手グループにM&Aされれば、仮に後継者がいない場合にはグループ内から人が出向してくる可能性もありますので、後継者を探す必要がなくなるかもしれません。

豊富な資金獲得

M&Aされると会社を売却する事になるので、大きな資金を獲得できます。また、それ以外にも財政難になっても買収先から資金の注入もできるので、今までと違いあまり資金の事を考えずに経営できるかもしれません。

債務解消

会社が債務超過していた場合にM&Aをされると、得た資金で債務を解消できるかもしれません。仮にそれでも資金が足りない場合でも債務解消のための資金を買収先が出してくれるため債務を解消できる可能性があります。

ドライバーや従業員の雇用先確保

会社の資金が足りなく、リストラに迫ってる場合や、資金繰りが良くなく倒産するかもしれない時であっても、M&Aされてグループの一員になれば、従業員を他社に雇ってもらあるかもしれません。社長にとって、倒産により従業員の雇い先がなくなる事は倒産による悩みのひとつかもしれません。そんな場合でも、グループの一員であれば、独立していた時よりも他社に従業員を雇ってもらえる可能性があがります。これも大きいM&Aメリットになりえます。

買収側のメリット

先ほどまでは売却側のメリットについて解説しましたが、今度はM&Aによる買収側のメリットを説明します。

事業規模の拡大

企業を買収することによって事業の規模を拡大することができます。

買収した会社の営業拠点やトラックを自社のものにできるため、営業の幅が広がります。そのためより効率的な配送網も構築することや、買収した会社のノウハウと自社のノウハウを組み合わせて新しい事業を始めることもできます。さらには、トラックの台数も増えますので、管理は少し大変になりますがより多くの運行できるトラックがありますので、売上の増加にもつながります。

資源獲得

先にも少し説明しましたが、M&Aにより新しい配送拠点や営業拠点、さらにはトラックや、それに付随する資源を獲得することができます。資源を獲得することにより、自社の配送網拡大や、事業規模の拡大にもつながります。

ドライバーの確保

資源の獲得とともに基本的には従業員も獲得することができるので、事業規模の拡大に伴うドライバー不足も心配いらないです。ただし、買収した会社が元からドライバーが少なかった場合は母数が増えるだけで、トラックとドライバーの比率は変わらないので、新たに雇う必要があるでしょう。

ノウハウ獲得

こちらも事業規模拡大の部分で話が出てきましたが、他社のノウハウも吸収できるため、運行効率の最適化や、新しい事業への参入など様々なことが見込めます。そのため、M&Aをする際には買収しようとしている企業のノウハウも注意して見ておく必要があるでしょう。

グローバルな経営展開

M&Aで企業を買収することにより、グローバルな経営展開をできるかもしれません。

M&Aの事例のところで日本郵政グループの事例を出しましたが、海外の運送業者を買収することにより、自社のグローバル化を一気に展開できます。通常ですと海外に会社を設立すると、一から始めなくてはいけないので、人材を集めたり営業免許取得、事業拠点の設立など、様々なハードルがありますが企業を買収するとその点をスキップすることができるのでM&Aをすることによってグローバル進出するハードルが下がります。

まとめ 

https://www.pexels.com/photo/woman-in-black-coat-1181346/

今回、運送業界のM&Aについて、運送業界についての現状の解説からM&Aの実際の事例メリットデメリットについて説明しましたがいかがでしょうか。運送業界は現在、燃料費の上昇や、ドライバーの減少などにより多くの企業が廃業に至っている中、生き残る道としてM&Aも多数行われ統廃合されています。買収されるというのは悪いイメージが多いと思いきや、大手グループに参入できるチャンスだったり、後継者探しが必要無くなるドライバー不足も解消できるかもしれないというメリットも多数あるため、必ずしも悪い結果にはならないかもしれません。M&Aを考えている方はこれを機に、仲介業者などに問い合わせてみたらいかがでしょうか。

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