毎日の通勤方法としてバスや電車、車がありそれぞれに特徴があります。
基本的に車での通勤と言えば乗用車が普通なのですが、職場や職種によっては軽トラの方が向いている場合があります。
そこで今回は軽トラで通勤するメリットやデメリット、他の通勤方法と比べてどのような特徴があるのか、軽トラの積載に関するルールなどわかりやすく解説していきます。
軽トラで通勤を考えている方は、是非参考にしてみてください。
軽トラでの通勤は狭い道に便利
軽トラとは名前の通り、軽自動車扱いとなる小型のトラックのことを言い、農業や建設現場など様々な場面で使用されているトラックです。
最もポピュラーな軽トラといえば屋根のない平台タイプのものですが、この他にも屋根付きのものなども存在します。
運転するためには普通自動車免許が必要となり、それ以外で必要な資格等はありません。
一般的な乗用車であればオートマであることがほとんどですが、軽トラの場合はミッションの車も多く存在するため購入の際は注意が必要です。
オートマ免許のみしか持っていない場合でも、教習所で限定解除を行うことが可能です。
使用用途として、多くの荷物を運ぶことが多く路面状況の悪い道を走行したりもするので、2WDと4WDの軽トラが存在します。
そんな軽トラで普段通勤する場合、どんなメリットやデメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。
関連記事:軽トラの種類や選び方、それぞれの特徴をわかりやすく解説!
軽トラを通勤に使用するメリット|3選
軽トラには普通車とは違ういくつかの特徴があり、通勤する上でのメリットがあります。
どのような通勤メリットがあるのか見ていきましょう。
燃費が良い
車通勤をする上で毎月必ずかかるのが「燃料代」です。
毎日走行するため、走行距離が長ければ長いほど出費が増えてしまいます。
トラックは、一般の車に比べて力が強く多くの荷物を運ぶことが可能な一方で、中型トラックであれば燃費が10km/L前後、大型トラックとなると5km/L前後と燃費が低くなってしまいます。
軽トラの場合、多くの荷物が積載可能であり燃費はJC08モードで17~20km/Lほどと高いため、毎日の通勤であっても燃料代を抑えやすくなります。
自動車税が安い
軽自動車を所有するうえで払う必要がある税金は3つあります。
・軽自動車税~毎年各市町村へ納付する税金
・重量税~毎年かかる税金で車検時にまとめて各都道府県へ納付
・自動車取得税~軽トラの購入時のみに必要で各都道府県へ納付
この他に、環境配慮のため「経年車重課」が導入され、新車登録時から13年以上経過してる場合は軽自動車税の税率が20%上乗せされます。
軽自動車税は4月1日時点で軽トラを所有している場合に発生する税金で、新税率(平成27年以降に新車登録)であれば10,800円となり、それ以前に新車登録をした車であれば7,200円となります。
普通車の場合は、排気量によって変わるのですが、自家用車の場合であれば最低でも29,500円ほどかかります。
軽トラであれば、普通車の4分の1程となるため税金の節約をすることが可能です。
多くの荷物を乗せて通勤できる
軽トラは荷台スペースがとても広いため、多くの荷物を乗せて通勤することが可能です。
軽バンなどと違い、荷台スペースが車内と別になっているため背の高い荷物はもちろん、塗装工具など臭いがあり車内に乗せにくいものでも安心して乗せることが可能です。
通常であれば会社に出勤後、専用の車に乗り換える必要があるのですが、軽トラであればそのまま自宅から職場へ通勤することができます。
また、帰りも会社へ寄らずにそのまま直帰することも可能となるため、時間の節約も可能です。
関連記事:軽トラの燃費はどれくらい?新車や中古車で徹底比較!
軽トラを通勤に使用するデメリット|3選
次に、軽トラを通勤で使用する際のデメリットについて見ていきましょう。
乗り心地が乗用車と比べると悪い
軽トラは荷物を多く運ぶことをメインに設計されているため、運転スペースは乗用車に比べると狭く乗り心地は悪くなります。
最近の軽トラになるとシートを動かしたり、中には数段階で倒すことができる軽トラが多くなってきているのですが、中古車の場合はそのような機能がついていない場合もあります。
通勤距離が長い場合は、少し不便になります。
車内に多くの荷物を乗せることができない
軽トラの車内は乗用車に比べ狭く設計されているため、荷物などはあまり乗せることができません。
荷台スペースには多くの荷物を乗せることが可能なのですが、屋根がないため天候が悪い日などは
多くの人を乗せることができない
軽トラは乗車人数が2人までとなっているため、4人乗りの乗用車などと比べ一度に多くの人を乗せることができません。
ちなみに荷台に人を乗せて走行することは可能ですが、荷物を抑えておく必要などがある場合に限られているため、通勤などのために多くの人を荷台に乗せて走行するのはできません。
関連記事:大型トラック運転手の職業やドライバーがかっこいい理由を解説
バスや電車から軽トラを含む車通勤に変えるメリット|8選
通勤方法にはバスや電車、車などがありますが、車通勤をするメリットはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
トラブルなどによる遅刻が少ない
電車やバス通勤をする場合、車両の故障などとは別に乗客のトラブルやその他イレギュラーにより到着時間が遅れる可能性があります。
電車などは特に自分が乗っている以外の電車であっても影響を受けやすく、天候などにも影響を受けやすくなります。
軽トラなど車で通勤する場合、故障以外のトラブルに巻き込まれることはほとんどないため、安心して通勤することができます。
通勤時間が短くなる
バスや電車で通勤する場合、まずは家からバス停、駅に移動する必要があります。
車両が到着する時間ちょうどに着くと間に合わないため、少し早めに家をでなければいけません。
また路線によっては、一本で会社に到着することができず、途中で乗り換える必要などもあるためその分通勤にかかる時間が長くなってしまいます。
軽トラなどの車通勤の場合は、家を出てすぐに出発することが可能であり、乗り継ぎなどの必要もなくそのまま会社の駐車場にとめて出社できます。
また、直接現場に向かう場合においても路線などを調べる必要はなく、ナビさえあればすぐに向かうことが可能です。
荷物などを多く運ぶことができる
バスや電車通勤の場合、手荷物を乗せたりすることはできますが、それ以外の移動は徒歩になるため自分が持ち運べる荷物の量が限界となります。
荷物が重いと疲れてしまいますし、雨などが降っていたら濡れてしまう恐れもあります。
軽トラなどの車通勤であれば、このような心配がなく多くの荷物を運ぶことが可能となります。
軽トラの場合、雨の日であっても専用の荷台シートを準備すれば、濡らさずに運ぶことも可能です。
密集を避けられる
現在、世界中で流行しているコロナウイルスなどは、人から人へ感染するため通勤中など車内の密集により感染の可能性が高くなってしまいます。
特に通勤ラッシュの時間帯は密集が起きやすく、満員電車となると感染リスクだけでなく、立ちっぱなしとなったりして体力的にも大変です。
軽トラなどの車通勤であればそのような密集は起こりませんし、立ちっぱなしということもありません。
また、取っ手など誰もが触る箇所を触れることもないため感染リスクなども大きく軽減させることが可能です。
通勤や退勤中にお店等によることができる
電車やバスの場合、路線の間にあるお店であれば立ち寄ることができますが、駅やバス停から歩く必要があり、荷物が増えると帰宅したりするのも大変です。
車通勤であれば、基本的に車で行ける場所であればどこでも向かうことが可能で、駐車場があれば雨の日などであっても近くに止めることができますし、買い物で増えた荷物も簡単に運ぶことが可能です。
子供が怪我をしたりなど万が一のトラブルの際にもすぐに向かうことができることは大きなメリットと言えます。
次にバスや電車から車通勤に変えるデメリットには、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。
携帯を見たり読書したりしながら通勤することができない
車通勤の場合、自分で運転をするため、基本的に移動しながら携帯でゲームをしたり読書をしながら通勤することはできません。
音楽などは周りへの迷惑を考えずに聞くことができるのですが、音量が大きすぎると周りの異変に気づきにくくなるので注意が必要です。
1日の運動量が減る
車通勤になると、駅やバス停までの徒歩移動などがなくなるだけではなく、階段の乗り降りなどもなくなります。
立ったまま通勤ということもなくなるため、足腰などが比較的弱くなりやすいと言えます。
少しの移動距離であったとしても毎日積み重ねと慣れば、大きく変わってしまい運動不足になりやすくなります。
交通費などが多くかかってしまうことがある
会社の決まりにもよるのですが、バスや電車通勤の場合は家から会社に出社するまでの定期券が支給されることがほとんどです。
一方で車通勤の場合は距離で計算されることがほとんどなのですが、上限が合った場合はそれ以上走行した場合に燃料代などを自分で支払う必要があります。
また、車で通勤する場合、例えば片道15kmであれば1ヶ月22日出勤した時で630kmとなり年間では約7560kmにもなります。
自家用車であれば走行した分、機器等が古くなるため交換の必要などがでるだけでなく車検費用も高くなります。
もちろん自分で払う必要があるため、自家用車での車通勤となると費用がかかりやすいと言えます。
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軽トラの通勤に関係する荷物積載のルールについて
軽トラは荷台スペースがとても広く、屋根がないため様々な形状の荷物を積み込み運ぶことができます。
ですが、乗れば何でも乗せていいというわけではなく、積載に関するルールが以下のように定められています。
最大積載量:350kg
長さ :車両全長の1/10までならはみ出し可能
高さ :地面から2500mm以内
幅 :車両の幅までではみ出しは不可
軽トラックの場合、2人乗ることが可能ですが最大積載量にこの2人の体重は含まずに350kgまで積載することができます。
分割などが不可能で、どうしても上記サイズをはみ出す荷物を積載する場合においては、出発地にある警察署で「制限外積載の許可申請」をすれば認められた場合に限り積載が可能となります。
また、形が不安定でどうしても支えておく必要がある場合に限り、最小限であることが前提で人が荷台に乗ることも可能です。
これ以外で人を乗せる場合においても、出発地を管轄している警察所長の許可を得る必要があります。
関連記事:もしもバスの運転手になったら!本当にきつい仕事なのか?
通勤に利用する軽トラを中古で購入する場合の注意点
軽トラは新車で購入する場合、約70万円~140万円ほどとなります。
予算の関係で中古車の軽トラを購入する場合、普通の乗用車とは特徴や使われ方が違う分、現車を確認する時などはいくつか注意してチェックしなければならないポイントがあります。
・車検や点検整備のステッカー
オイル交換や車検など何らかの整備や点検を受けた場合、次の目安などのためにステッカーが貼られていることがあります。
この頻度や数が多いほど大切に乗られていたと考えられ、逆になんのステッカーもない場合は一度も点検をしていない可能性もあります。
わからない場合は、業者の人に聞いてみるのも一つの方法です。
・荷台スペースの設備
軽トラで一番重要でありよく使われるのが荷台スペースです。
農業などで使用される場合もあれば、建築現場などもあり多少の傷やスレは仕方ないのですが、気をつけなければならないのがアオリなどの破損です。
荷物の積み下ろしなどの際にアオリを倒すことができるのですが、中にはぶつけていたりしてアオリが上手く閉まらなかったり動きがスムーズではない場合があります。
また、アオリを固定する取っ手の部分も錆びたり破損がないか必ずチェックするようにしましょう。
・タイヤの状態
様々な路面状況下を走行する軽トラックはタイヤも摩耗したりしやすくなります。
溝がどれほど残っているか、異物が刺さっていないかなどチェックするようにしましょう。
また、タイヤ自体はそこまでダメージがない場合でも、どちらか片方に重い荷物を乗せて長年乗っていると傾いたりしている場合があります。
・エアコンの動作と臭い
夏や冬に必須となるエアコンは見た目だけでは状態がわかりません。
問題なく動くのか、温度の調整や効きは悪くないか、臭いなどがないか必ずチェックしておくようにしましょう。
・エンジンの動作確認
故障したりした場合に最も費用が掛かるエンジンも必ずチェックしておくようにしましょう。
始動時になかなかエンジンがかからなかったり、リズムが悪かったり変な振動がないか、異音がしていないかをチェックします。
エンジンだけではなくマフラーから出る煙が白かったり、変な音がしないかも同時にチェックしておきましょう。
関連記事:軽トラの車検費用や期間、安く済ませる方法について解説
通勤に利用する軽トラの各メーカーについて
最後に、現在発売されている各メーカーの軽トラの特徴などについて見ていきましょう。
スズキ・スーパーキャリイ
スズキではキャリイとスーパーキャリイが発売されており、キャリイは荷台フロア、スーパーキャリイやキャビンに力を入れています。
どちらも安全性能が優れており、障害物を検知して衝突を回避する「衝突被害軽減ブレーキ」は夜間でもしっかりと歩行者を検知します。
他にも「誤発進抑制機能」や「車線逸脱警報機能」も備わっています。
スーパーキャリイでは車内の快適さも特徴で、運転席のスライドは180mmも調整が可能となっており、運転席は最大40°も倒すことが可能です。
運転席の後ろには幅250mm、長さ1235mmほどの収納スペースがあり、手荷物などを多く収納することができます。
・燃費
キャリイ:17~19.8km/L
スーパーキャリイ:15.6~19km/L
・価格
735,000円~1,413,500円
ダイハツ・ハイゼットトラック
ダイハツ・ハイゼットトラックも安全性能がとても優れており「衝突回避支援ブレーキ」や「誤発進抑制制御機能」「先行車発進お知らせ機能」などが備わっています。
荷台スペースは荷台フロア長が2030mmでカードフレーム荷台長が1945mmとなっています。
防錆鋼板が多く使用されているため、様々な環境であっても安心して乗り続けられます。
ボディカラーも豊富でオレンジや青色の他にもピンクなど全8種類から選ぶことが可能で、日本の軽トラ販売台数10年連続1位を獲得しています。
・燃費
MT車:15.3km/L
AT車:13.2km/L
・価格
693,000円~1,441,000円
スバル・サンバートラック
スバル・サンバートラックは、広くで快適なキャビンが特徴です。
足元はとても広く、ペダル間もゆったり設計となっており、運転席のシートスライドは140mmとなっています。
ドア開口部の広さは1080mm、ドア開度は67度で乗り降りもしやすいです。
安全性能に関してもスマートアシストⅢtによる「衝突開始支援ブレーキ」や「車線逸脱警報機能」「先行車発進お知らせ機能」などが備わっています。
パネルバンタイプは荷台が箱型となっており雨風からも完全に荷物を防ぐことが可能で、他にも三方開ダンプは荷台スペースを傾けることができます。
・燃費
MT車15.3km/L
AT車13.2km/L
・価格
858,000円~1,441,000円
関連記事:トラックメーカーの特徴を徹底比較!いすゞ・日野・UD・三菱ふそうメーカー別人気車種一覧
軽トラと通勤に関するまとめ
今回は、軽トラでの通勤について詳しく解説してきました。
軽トラは軽自動車扱いとなるのですが、荷台スペースがとても広いため、多くの荷物を積載することが可能です。
最大積載量は350kgとなっており、高さは地面から2500mmまで、幅は車両の幅、長さは軽トラ全長の1/10までなら積み込むことができます。
そんな軽トラを通勤で使用するメリットとしては、自動車税が安く維持費がかからないことや多くの荷物を乗せられることがあります。
デメリットとしては、乗用車に比べ乗り心地が悪く2人までしか乗せられないことがあります。
バスや電車と比べると、通勤時間の短縮が可能で荷物を持ち運ぶ必要がないためとても楽だと言えます。
また、途中でお店によってみたりそのまま作業先へ向かうことも可能です。
軽トラを購入する場合、中古を選ぶ方法もありますが選ぶ際はそれまでにどんな乗られ方をしてきたのか整備記録などをチェックしたり、荷台スペースに破損がないか、タイヤの摩耗状態などを事前にチェックしておくようにしましょう。
軽トラと言えば、農業や建築用で乗り心地や安全性能に関しては乗用車に劣るイメージを持つ方が多いのですが、最近の軽トラには衝突回避機能や車線逸脱警報システムなど多くの安全装備が備わっています。
また、車内の収納スペースが増えていたり、シートを数段階倒すことができたりと乗り心地に関しても良くなってきています。
仕事内容や職種によっては軽トラでの通勤はとても便利と言えます。
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