一口にドライバーと言っても運転する車両ごとに職種があり、仕事内容も大きく異なります。
そのため、今後ドライバー職への転職を検討している場合は、職種の種類や具体的な仕事内容について理解しておく必要があります。
今回はドライバー職の種類や各職種の年収などについて、詳しく解説していきます。
この記事でわかること
・各ドライバー職の平均年収
・ドライバー職に向いている人
ドライバー職の種類一覧
一口にドライバー職とは言っても運転する車両によってさまざまな種類があり、仕事内容も何を運ぶのかによって大きく異なります。
主なドライバー職は以下の通りです。
・タクシードライバー
・バスドライバー
・その他のドライバー
ここでは各ドライバー職の仕事内容や魅力、従事する上で必要な資格について詳しく解説していきます。
トラックドライバー
トラックドライバーは、さまざまな荷物を目的地まで輸送するのが仕事です。
輸送する荷物によってトラックのサイズや機能が異なり、主な種類は以下の通りです。
・小型トラック:2tトラック、3tトラック
・中型トラック:4tトラック
・大型トラック:10tトラック
【トラックの種類】
・保冷車、冷凍車:生鮮食品や薬品など温度管理が必要な荷物を輸送
・ウイングボディ:雨に濡れてはいけない荷物を輸送
・平ボディ:背の高い荷物を輸送
・ダンプ車:土や砂利を輸送
・タンクローリー:石油などの液体を輸送
・トレーラー:長尺の荷物やコンテナを輸送
・キャリアカー:自動車を輸送
トラックドライバーの仕事内容には積み下ろしも含まれており、荷物を積み込んだ上で輸送を行い、配達先で荷物を降ろします。
この他にも、宅急便のドライバーは荷物の仕分け業務を行い、引越しドライバーは家具の梱包なども仕事内容に含まれます。
トラックドライバーの主なやりがいや魅力は以下の通りです。
・1人で黙々と仕事に打ち込めて人間関係が気にならない
・仕事でいろいろな場所に行ける
トラックドライバーはあらゆる荷物を国内全土に輸送する役割を担っており「物流は日本の血液」とも言われるほどです。
そのため、社会全体を下支えしていることに大きなやりがいを持ちながら働けます。
また、長距離配送では全国各地を巡ることが可能であり、さまざまな景色を楽しみながら仕事に従事できます。
トラックドライバーになるためには、運転するトラックによって以下のような免許を取得する必要があります。
・準中型免許:2t、3tトラックが運転可能
・中型免許:最大積載量4.5~6tのトラックが運転可能
・大型トラック:10t車など最大積載量6.5t以上のトラックが運転可能
・けん引免許:コンテナ車やキャリアカーの運転が可能
各免許で年齢や運転歴に関する条件があるので、取得の際によく確認しましょう。
参考元:厚生労働省|職業情報提供サイトjobtag|トラック運転手
タクシードライバー
タクシードライバーは、乗客を目的地まで送り届けるのが仕事です。
ドライバー職の中で最も人と接する機会が多く、丁寧な接客を通して目的地まで車内でくつろいでもらうことも大切な仕事となります。
他のドライバー職との違いは勤務形態にあり、主流となっている働き方が「隔日勤務」です。
1回の勤務で2日分まとめて働くため、途中で3時間ほどの休憩を取りながら、合計20時間ほどの勤務となります。
営業方法に関しては常に指示があるわけではなく、個人である程度自由に乗客を探せます。
タクシードライバーのやりがいや魅力は以下の通りです。
・土地や地理に詳しくなれる
・歩合制で頑張った分だけ高収入を目指せる
・マイペースに働けて副業もやりやすい
・役職等がなく人間関係で悩まなくて済む
タクシードライバーは急いでいるお客様を乗せることが多く、目的地に到着した際には直接「ありがとう」と、感謝の言葉をかけてもらいやすい仕事と言えます。
また、隔日勤務のため、仕事終わりから次の出勤までにまとまった時間を作りやすく、会社によっては副業も可能です。
ドライバーに役職はなく普段は1人で働くので、人間関係でストレスを溜め込むこともありません。
タクシードライバーとして働くには「普通自動車第二種免許」が必要です。
乗用車を運転できる普通自動車第一種免許とは、別の免許となります。
また、勤務地が東京・神奈川・大阪府の指定された地域である場合「地理試験」に合格しなければなりません。
参考元:厚生労働省|職業情報提供サイトjobtag|タクシー運転手
バスドライバー
一口にバスドライバーと言ってもさまざまな種類があり、運転するバスのサイズも異なります。
バスドライバーの主な種類は以下の通りです。
・観光バス
・宿泊施設
・病院や各種学校
路線バスでは決められたルートを交代制で運行しながら、お客様を目的地まで運びます。
観光バスは近隣エリアだけでなく、県外の観光地まで数日かけて運行するケースもあります。
宿泊施設やその他施設のバスドライバーは、決められた時間帯に施設の利用者を目的地まで送り届けるのが仕事です。
バスドライバーのやりがいや魅力は以下の通りです。
・定期的にバスを利用する人との出会いが楽しめる
・仕事先で旬のものを食べられる
・収入が安定している
バスは通勤通学や病院などへの交通手段として、人々の生活に欠かせない乗り物です。
路線バスや通学バスでは毎日同じ人を乗せることが多く、他のドライバー職よりもお客様との距離が近い特徴があります。
観光バスではその季節に人気の観光スポットをめぐるため、景色や食べ物を楽しめます。
バスドライバーとして働くには普通自動車免許とは別に「大型自動車第二種運転免許」が必要です。
取得するのに特別な条件はありませんが、普通自動車免許を取得してから3年以上経過している必要があります。
参考元:厚生労働省|職業情報提供サイトjobtag|観光バス運転手
その他のドライバー
ここまで紹介してきたドライバー職の他にも以下のようなドライバー職があります。
・特殊ドライバー
配送ドライバーとは宅配便トラックを運転するドライバーのことで、小型トラックを運転しながらオフィスや一般家庭に荷物を届ける仕事です。
近年はEC事業の急成長により通販貨物が増加傾向にあり、軽貨物配送ドライバーの需要が高まっています。
この他ではコンビニやスーパーに商品を届ける、ルート配送の仕事もあります。
特殊ドライバーにはタンクローリードライバー、ダンプカードライバー、キャリアカードライバーなどがあり、専用のトラックで貨物を運びます。
タンクローリーでは危険物を運搬することもあり、高度な運転技術はもちろん、積み下ろしの際には危険物に関する知識も必要です。
運転には大型免許やけん引免許が必要で、運ぶ荷物によって「危険物取扱者」や「高圧ガス移動監視者」などの資格も取得しなければなりません。
ドライバー職の平均年収
ドライバー職は運転する車両や労働時間が異なるため、収入にも違いがあります。
ここでは各ドライバー職の平均年収や、収入の特徴について解説していきます。
トラックドライバー
「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、トラックドライバーの平均年収は以下の通りです。
【営業用貨物自動車運転者(大型以外)】
・所定内給与額:264,600円 ・年間所与:429,700円 ・平均年収:3,604,900円 【営業用大型貨物自動車運転者】 ・所定内給与額:286,700円 ・年間所与:380,200円 ・平均年収:3,820,600円 |
参照元:厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
トラック運転手は運転するサイズが大きくなるほど、年収が上がりやすい傾向にあります。
理由としては大型トラックになるほど長距離配送が多く、労働時間が長いことが考えられます。
しかし、運行距離や会社の規模、勤務時間によって手当の内容は異なるため、車両サイズが小さいと稼げないというわけではありません。
特殊ドライバーの場合は、けん引免許や危険物取扱者の資格手当も別途支給されます。
タクシードライバー
令和4年賃金構造基本統計調査によると、タクシードライバーの平均年収は以下の通りです。
【営業用貨物自動車運転者(大型以外)】
・所定内給与額:242,900円 ・年間所与:86,500円 ・平均年収:3,001,300円 |
参照元:厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
タクシードライバーは歩合制を導入している会社がほとんどで、売上によっては高収入を目指せます。
給与形態は「完全歩合制」と「基本給+歩合」の2種類があります。
過去の経験や実績に関係なく結果次第で給与が決まるため、新入社員でも稼げることが大きな魅力と言えるでしょう。
一方で、他のドライバー職と比べて収入がなかなか安定しないデメリットもあります。
バスドライバー
令和4年賃金構造基本統計調査によると、バスドライバーの平均年収は以下の通りです。
【営業用貨物自動車運転者(大型以外)】
・所定内給与額:234,300円 ・年間所与:471,000円 ・平均年収:3,282,600円 |
参照元:厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
バスドライバーは運転するバスによって運行内容が全く異なるため、年収の幅も広いと言えます。
平均年収は328万円ほどですが、観光バスや市営バスの場合は年収400~500万円ほどに達するドライバーもいます。
歩合制ではないため高収入を目指すのは難しい一方で、毎月安定した収入がもらえることが魅力と言えるでしょう。
ドライバー職に向いてる人
ドライバー職はどのような車両であっても運転がメインとなりますが、各職種によって具体的な作業内容が異なります。
ここでは各ドライバー職の特徴を踏まえながら、向いている人の特徴について解説していきます。
トラックドライバーに向いてる人
トラックドライバーは、ドライバー職の中でも力仕事が最も多い職種です。
荷物の積み下ろしも行う必要があり、貨物によっては数日かけて配達する長距離配送もあります。
そのようなトラックドライバーに向いている人の特徴は、以下の通りです。
・体力に自信がある人
・長時間の運転が苦にならない人
・1人で黙々と仕事をこなすのが好きな人
力仕事や長距離配送のあるトラックドライバーには、体力や腕力のある人が向いています。
また、ドライバー職の中では接客業務が最も少ない職種であるため、1人で黙々と仕事をこなすのが好きな人におすすめです。
タクシードライバーに向いてる人
タクシードライバーは最もお客様との距離が近く、必要に応じてコミュニケーションも取ります。
配送中は運転だけでなく乗客が快適に過ごせるように、車内の温度などにも気配りが必要です。
そのようなタクシードライバーに向いている人の特徴は、以下の通りです。
・接客が好きな人
・自分で戦略を立てるのが得意な人
・土地勘に詳しい人
さまざまなお客様と接する機会があるため、人と話すのが好きな人はタクシードライバーに向いていると言えます。
普段の営業は最低限のルールはありますが、売り上げを上げるための戦略は、自分で立てる必要があります。
土地勘に詳しければ最善の道を選択しやすく、乗客が見つかりやすそうな場所も検討できるため、向いていると言えるでしょう。
バスドライバーに向いてる人
バスドライバーは同じ路線を何度も行き来する中で、時間通りに各バス停に到着する必要があります。
直接お客様と話しながら運転することはありませんが、接客マナーも求められます。
そのようなバスドライバーの仕事に向いている人の特徴は、以下の通りです。
・時間管理ができる人
・ストレス耐性の高い人
バスドライバーは同じ道を何度も行き来することから、悪い意味で仕事に慣れてしまいやすいと言えます。
一度運転を苦痛に感じ始めてしまうと、長続きしません。
運行中は定められたバス停へ時間通りに到着しなければならず、天候や交通渋滞も考慮した運転が求められます。
普段から多くの人が利用することもあり、理不尽なクレームも少なくはありません。
クレームを気にしすぎず、ストレス耐性の高い人がバスドライバーには向いていると言えるでしょう。
ドライバー職の志望動機を書くコツ
志望動機を書く際には、3つのポイントを意識して書くようにしましょう。
・なぜこの当該の会社を選んだのか
・会社に入社したあとの意気込み
志望動機では採用担当者に強い印象を与えることが重要で、他の志望者と同じような内容では良くありません。
好きなことや強み、エピソードを交えながら、自分なりの熱意を伝えられるような文章を意識しましょう。
より詳しく知りたい方は別記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:ドライバーの志望動機の例文23選!面接で好印象を残す志望動機を紹介
ドライバー職についてのまとめ
今回は各ドライバー職について解説してきました。
同じ運転業務でも、運転する車両や何を運搬するかによって仕事内容は大きく異なります。
それぞれにやりがいや魅力があるため、自分に合っている職種を選ぶと長く働きやすくなります。
ドライバー職は人々の生活に欠かせない職種の1つであり、今後もなくなる可能性はないと言えます。
未経験からでも挑戦可能なため、興味がある方は就職を検討してみてはいかがでしょうか。
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国際基督教大学卒。エン・ジャパンの新規事業企画室でHRTech(SaaS)の事業企画と営業を経験。シード期のHR系スタートアップでインサイドセールスとキャリアコンサルタントに従事し全社MVPを獲得。その後、5年で300名と急成長するベンチャー企業ネクストビートにて、高所得女性向け情報メディア事業、ホテル向け人材事業の立ち上げを行う。