施工管理の面接でよくある質問と回答例を紹介します。また、採用面接でありがちな逆質問の対策と具体例、面接でNGな逆質問なども紹介します。施工管理の面接を受ける予定がある方は参考にしてください。
【この記事でわかること】 ・施工管理の面接で失敗しないための逆質問対策 ・逆質問で聞いてはいけない内容 ・上手な逆質問の具体例 ・面接官が逆質問を求める3つの理由 ・逆質問に関するよくある質問 |
施工管理の面接でよくある質問と回答例
まずは施工管理の面接でよくある質問と、その回答例を紹介します。回答例は経験者向けと未経験者向けとに分けて紹介するので、参考にしてください。
「自己紹介をしてください」
一般的に面接の冒頭では自己紹介が求められます。自己紹介は第一印象に大きく影響するため、明確に回答できるように準備しておく必要があります。
なお、自己紹介では名前を明確に述べた後、職務経歴と応募動機を簡潔に説明し、「どうぞ宜しくお願いします」と締めくくるのが一般的です。
ただし、職務経験と応募理由については、後で詳しく聞かれることが多いので、自己紹介の時点では概要だけを話しましょう。
経験者の回答例
未経験者の回答例
「職務経歴を教えてください」
この質問に答える際は、単純な職務経歴だけでなく、それらの業務を通じて習得したスキルについても具体的に話すことが重要です。
特に異業種から施工管理への転職を目指す場合は、プロジェクト管理やコミュニケーション能力など、施工管理業務に応用可能なスキルを持っていることをアピールしましょう。
経験者の回答例
未経験者の回答例
「転職理由を教えてください」
企業はこの質問を通じて、応募者が自社で長期的に働けるか、すぐに退職しないかを見極めようとします。なぜなら、似たような理由でまた自社を退職されると困るためです。
もし転職理由が給与の不満や過度な残業などのネガティブな理由だったとしても、できるだけポジティブな理由に変換して伝えるのがコツです。
経験者の回答例
未経験者の回答例
「志望動機を教えてください」
企業側はこの質問を通して、応募者が自社についてどれだけ理解しているかを見極めたいと考えています。そのため、面接対策として企業の理念、事業内容、特に注目すべき施工実績などを最低限把握しておきましょう。
経験者の回答例
未経験者の回答例
関連記事:入社後にしたいことは何を書く?施工管理の志望動機の書き方
「入社後のビジョンを教えてください」
企業が入社後のビジョンについて尋ねる際、その背景には応募者が具体的な目標や将来像を持っているか、そしてそれが自社で実現可能かを見極めたいという意図があります。回答例は以下の通りです。
経験者の回答例
未経験者の回答例
「他に選考を受けている会社はありますか?」
他社の選考状況は、企業側にとって関心の高い情報です。この質問をされたときに気をつけたいのは、きちんと正直に話すことです。他社の選考状況を正直に話すことは不利になると思う人も多いですが、むしろ信頼関係を構築するチャンスとも言えます。
なぜなら、企業は応募者が複数の選考に参加していることを最初から想定しているからです。
ただし、志望度合いに関する質問があった場合は「御社が最も希望する企業である」と明確に伝えましょう。
回答例
現在、御社を含めて3社に応募しており、1社は1次面接を、もう1社は3次面接を経ています。しかし、私は御社が手がけるプロジェクトに非常に魅力を感じているので、内定をいただければ御社に入社したいと考えています。
ここでは施工管理の面接で逆質問がある理由、逆質問への対策、具体例を紹介します。
採用面接で、面接官が逆質問を促す理由は、応募者の疑問を解消することだけが目的ではありません。
面接官は、逆質問を受ける中で以下のような内容をチェックしています。
・コミュニケーション能力を知りたい
・仕事への意欲を知りたい
・自社との相性が知りたい
逆質問の意図を理解しておくことで、より自分をアピールしやすくなります。
コミュニケーション能力を知りたい
施工管理者は、現場全体を統括する役割を担っており、多くの作業スタッフとのコミュニケーションが必須となります。
そのため、逆質問を通じて疑問点を相手に分かりやすく伝えられるか、チェックしています。
逆質問の中で、更に面接官から質問されることも珍しくありません。
事前に逆質問の内容に関する知識を身に付けておき、自身の考えを伝えられるように対策しておきましょう。
仕事への意欲を知りたい
仕事への意欲をより詳しく知ることも、逆質問の目的の1つです。
多くの施工管理会社がある中で、なぜ自社を選んだのか、何に興味を持っているのか、逆質問の内容をチェックしています。
仕事内容や活躍する上で必要となるスキルなどの質問で、意欲をアピールしましょう。
自社との相性が知りたい
自社との相性も、逆質問の内容でチェックされています。
過去の経験を通じて、どのような考えを持っているのかは、採用する上で重要な判断ポイントです。
「方向性や考え方をアピールしたい場合の逆質問例」を参考に、自分なりの考えをアピールしましょう。
施工管理の面接で失敗しない:逆質問対策
施工管理の面接では、逆質問することで履歴書に載っていない自分の魅力を上手にアピールできます。
ただし、質問の仕方によっては、マイナスな印象を与えてしまう可能性もあるので注意が必要です。
そこでここでは、逆質問で失敗しないための対策を3つ紹介します。
資格やスキルを積極的に逆質問する
逆質問で自分をアピールする際に意識したいのが「資格やスキル」に関する内容です。
これまでに取得してきた資格の中で、転職する上で強みになり得る資格をピックアップしておきます。
取得した資格が転職後にどのように活かせるのか、逆質問することで、今後どのような形で会社に貢献してくれるのか、面接官がイメージしやすくなります。
また、転職後に役立つ資格で未取得のものがあれば、取得する意欲をアピールした上で、取得の際に利用可能なサポート制度があるのかを質問しましょう。
強くアピールできるような資格がない場合には、これまでの経験で身に付けたスキルでも問題ありません。
プロジェクトのリーダー経験がある場合には「普段の業務で、どのような意見交換の場が設けられているのでしょうか」といった内容です。
チームをまとめ上げるコミュニケーション能力の高さや、積極的に周りを巻き込んで前進していく熱意をアピールできます。
ただし、明らかに活かせない資格やスキルしかない場合には、無理に逆質問しないようにしましょう。
身に付けたスキルと今後の仕事の関連性が低い場合「うちの仕事内容についてしっかり調べてきていない」と思われる可能性があるからです。
また、誰でも簡単に取れるような初歩的な資格に関して逆質問をすると、施工管理者として実力不足であることが伝わる可能性があるので注意してください。
関連記事:【30代未経験者向け】施工管理職への転職を成功させるポイント
社風について詳しく逆質問する
社風や経営理念に関する逆質問も、熱意をアピールする上で重要です。
チームワークを重視している企業であれば、コミュニケーションを積極的に取るための具体的な取組みについて質問してみましょう。
個々の力を重視している企業であれば、各社員が成長していきやすいような具体的な取組みなどについて質問します。
社風や経営理念の逆質問では、企業リサーチをしっかりしてきていることをアピールできます。
ただし、逆質問の際には、企業を上から試しているような印象を感じさせないように注意が必要です。
「” 最高の品質で地域に貢献 ”という理念は本当に、現時点での取り組みで本当に達成可能なのでしょうか」といった、上から目線の質問にならないようにしましょう。
調べてわかる内容の逆質問はしない
逆質問は、履歴書や職務経歴書では分からない、熱意やスキルが面接官に伝わります。
ただし、質問内容によっては、ネガティブな印象を与えてしまうため、注意が必要です。
たとえば「わざわざ面接官に質問しなくても分かる内容」などです。
【わざわざ面接官に質問しなくても分かる内容】
・従業員は何人いますか
・企業理念はなんですか
・施工管理以外の事業内容には何がありますか
このような疑問は、企業のホームページを調べればすぐに分かります。
面接官に「企業リサーチをしっかりしてきていないな」と、ネガティブな印象を与えてしまいます。
上のような基本的な情報について質問する場合には、もう一歩踏み込んだ内容を意識してみましょう。
【一歩踏み込んだ逆質問の例】
・最小限の社員で仕事を回すために入社までに身に付けられることはありますか?
・施工管理技士の立場では、どのような事業を介して貴社に貢献できるでしょうか?
・施工管理以外の経験を活かせる、建設以外の事業はありますでしょうか?
一歩踏み込んだ内容を質問することにより、仕事に対する興味の強さをアピールできます。
施工管理の面接:逆質問に関する3つの具体例
逆質問で意識すべきことや注意点について理解できたものの「具体的な質問内容が浮かばない」という人もいるのではないでしょうか。
逆質問の内容は、面接官に対して何をアピールしたいかによって決めていくようにします。
採用面接でアピールすべき内容は、主に3つあります。
・自分の得意を活かす場合
・ミスマッチを防ぐ場合
・意欲をアピールする場合
これらのアピールポイントを上手に伝えられる、逆質問の内容について解説していきます。
自分の得意を活かす場合
施工管理の面接では、これまでに取得した資格や、身に付けたスキルをアピールすることが大切です。
履歴書や職務経歴書に記載してあるため、必要最低限の情報は伝えられますが、面接の流れであまり触れられないこともあります。
このような場合に備えて、以下のような逆質問を準備しておきましょう。
【自分の資格や経験をアピールできる逆質問】
・Jw_cadを用いた図面作成経験は、施工管理業務で活かせるでしょうか?
・私は業務で気付いたことや、思いついた考えを記録した上で、チーム全体で共有し成長に繋げてきました。御社では業務報告やミーティング等は実施されていますでしょうか?
このような逆質問をすれば、より具体的に採用イメージを持ってもらいやすくなります。
あくまでも質問であるため「〇〇を得意としています」といった断言は避けるようにしましょう。
応募企業で活かせるような資格がない場合には、今後の仕事で活かせる資格やスキルにどのようなものがあるのか質問しても問題ありません。向上心をアピールできます。
ミスマッチを防ぐ場合
採用面接時の逆質問で、福利厚生や働き方などの内容は避けるべきと解説しました。
ただし、質問の内容を変えれば、マイナスなイメージを持たれずに済みます。
求人内容に記載されていない仕事内容で、気になることがあれば、ミスマッチを防ぐためにも逆質問しましょう。
【ミスマッチを防ぐための逆質問】
・前職では50時間ほど月に残業していたのですが、御社の平均残業時間はどれくらいでしょうか?
・一年の中で、繁忙期や閑散期はございますか?
このような質問の仕方であれば、問題ありません。
ただし、福利厚生や残業時間に関する質問ばかりになると、業務に関する熱意がないイメージが強まってしまいます。
他の逆質問も踏まえた上で、内容が偏らないように注意しましょう。
意欲をアピールする場合
仕事に対する意欲は「積極的に学ぼうとする姿勢」でアピールできます。
【意欲をアピールしたい場合の逆質問】
・建築施工管理技士の資格を保有していますが、より仕事の幅を広げられる資格はございますか?
・入社後に関しては、どのような流れで業務に携わるのでしょうか?
現時点で即戦力となる資格やスキルがない場合も、前向きで謙虚な姿勢をアピールできれば、採用されやすくなります。
企業に適した人物であるかを判断するためには、考え方や方向性もチェックされます。
応募する企業が具体的に取り組んでいる課題をリサーチした上で、関連する逆質問をすれば、方向性のアピールも可能です。
【方向性や考え方をアピールしたい場合の逆質問】
・以前の会社では、DX技術の導入に参加していました。御社ではどのようなDX技術の導入を予定していますか?
過去の経験と応募する企業で共通点がない場合、無理に考える必要はありません。
ただし、人材不足やIot・DX技術の導入といった、業界全体の課題については、理解しておくようにしましょう。
施工管理の面接におけるNGな逆質問
逆質問は、履歴書や職務経歴書に記載されていない、自分なりの考えが伝わります。
質問の内容次第では、熱意や考え方において、マイナスなイメージを持たれてしまう可能性があります。
逆質問で不採用にならないためには、3つのNGを押さえておきましょう。
・給料や休日ばかりの逆質問をする
・逆質問をまったくしない
・求人に掲載されている内容の逆質問をする
福利厚生に関する逆質問がなぜ良くないのか、逆質問は必ずしなければならないのか、面接官の考えを踏まえながら、詳しく解説していきます。
給料や休日ばかりの逆質問をする
長く働いていく上で、給与額や休日数などは非常に大切なポイントです。
より詳しく聞きたい人もいるかもしれませんが、採用面接における逆質問の内容としては避けるようにしましょう。
採用面接は、応募者が企業に最適な人材であるかを判断するための場であり、企業説明会ではありません。
熱意や企業貢献に関する考えをアピールする中で、福利厚生の質問はネガティブな印象を持たれてしまいます。
【面接官に聞いた、福利厚生の逆質問に対する印象】
・仕事に関する関心がないように感じる
・うちの会社以外でも良さそうな感じがする
入社後の給料や休日事情に関しては、企業の口コミサイトで調べられるようになっています。
採用面接の逆質問で聞かないようにしましょう。
逆質問をまったくしない
「失敗する可能性があるなら、逆質問自体しなければいいのでは」と考える人もいますが、これも避けるべきです。
「特にありません」という返答は、採用の可能性を大きく下げてしまう危険な言葉と言えます。
自分に合った企業であるかを知る上で、入念な企業リサーチは必須と言えます。しっかりリサーチしていれば、事業内容や企業理念などで何かしらの疑問が生まれるはずです。
「質問は特にありません」という返答は「企業や仕事に全く興味がありません」と答えているようなものです。
上手な逆質問が浮かばない場合には、この後に紹介する逆質問の例を参考にしながら、再度器量リサーチをおこなってみましょう。
求人に掲載されている内容の逆質問をする
求人や企業のホームページに記載されている、簡単な内容の質問も避けましょう。
採用面接を受ける上で、企業リサーチは当たり前のことであり、仕事内容や企業情報は事前に理解しておく必要があります。
簡単な情報に関する質問は、企業や仕事に対して関心が低いと判断されやすく、不採用の原因にもなり得ます。
施工管理の面接に関してよくある質問
最後は、施工管理の逆質問に関する、2つのよくある質問に答えていきます。
・施工管理の面接の服装はどうしたら良いですか?
・転職の面接で逆質問する数はいくつくらいがいいですか?
面接官に与える印象に係わる内容ですので、ぜひ参考にしてみてください
施工管理の面接の服装はどうしたら良いですか?
採用面接の服装は、スーツで臨むのが基本となります。スーツの色は黒・ダークグレー、ネイビーで明るすぎないものを選びましょう。
ワイシャツに関しては白無地が基本であり、アイロンがけした清潔なものに選ぶようにします。ボタンに色がついていたり、襟が高かったりするようなオシャレなワイシャツは避けましょう。
ネクタイやベルト、靴下に関しても派手過ぎないものを選びます。
転職の面接で逆質問する数はいくつくらいがいいですか?
逆質問の数に明確な基準はありませんが、3~5つは用意しておくようにしましょう。少なすぎると、自分をアピールしきれない可能性があります。
また、他の応募者と内容が被った場合には、質問を変える必要もあります。「仕事内容・保有資格・考え方」といった、ジャンル別で準備しておくようにしましょう。
答えにくい質問にはどう対処すればいいですか?
面接中に難しい質問や即答が難しい質問をされたとしても、沈黙したり、その場しのぎの中途半端な回答をしたりするのは避けましょう。
少し考えれば答えられそうな場合は「少し考える時間を頂けますか?」と聞き、考えても答えられそうにない場合は「十分な知識がなく答えかねます。申し訳ございません」と素直に知識不足を認めましょう。
施工管理の面接についてのまとめ
施工管理の面接では、自己紹介や職務経歴、志望動機、転職理由など、今回紹介した質問は高確率でされますので、簡潔かつ明確に回答できるように準備しておきましょう。
また、施工管理の面接では逆質問対策をしておくことも重要です。逆質問の意図を十分に理解した上で、印象がプラスになるような逆質問の内容を用意しておくことをオススメします。
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