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タクシー運転手のメリット・デメリットとは?年収事情も解説

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タクシー運転手になるメリットとデメリットを紹介します。

また、タクシー運転手の種類、リアルな年収事情、若手人材が増えつつある背景についても解説します。

タクシー運転手への転職を検討している方は参考にしてください。

タクシー運転手の種類

一言にタクシー運転手と言っても、一般的なタクシーの他に、ハイヤーや介護タクシーなどのさまざまな種類が存在します。

そこで、こちらではタクシー運転手の代表的な種類を4つ紹介します。

一般タクシー

タクシーの中で特に認知度が高いものが一般タクシーです。

タクシー会社が経営するタクシーや、許可を得た個人が運転するタクシーが該当します。

最近ではアプリで一般タクシーを呼ぶ人が増え、より便利な交通手段となっています。

ハイヤー

ハイヤーは、一般タクシーよりもより接客の質に重きを置いたものです。

お客様を送り届けるという意味合いでは一般タクシーと変わりません。

また、ハイヤーは基本的に貸切で完全予約制となっています。

海外のVIPが利用することもあるため、語学力が求められるケースもあります。

介護タクシー

近年増加傾向と言われるのが専門タクシーです。

中でも有名なものは介護タクシーで、こちらは訪問介護サービスの1つになります。

利用客は主に体が不自由な人や要介護者なので、車椅子が固定できるように車両は改良されています。

業務は基本的に送迎だけですが、一般タクシーと違って車椅子の扱いには慣れる必要があるでしょう。

観光タクシー

もう1つの専門タクシーが観光タクシーです。

観光地でお客様を各観光名所に車で案内するのが仕事になります。

運転業務にくわえ、ガイド業務も発生するため、担当エリアに関する幅広い知識が必要でしょう。

タクシー運転手の年収事情

タクシー運転手の給料の仕組みは、一般的なサラリーマンとは異なります。

歩合制の仕組みをとっている会社がほとんどですので、どれだけ多くのお客様を乗せられたかによって月々の給料が変動するのです。

そんなタクシー運転手の年収事情ですが、厚生労働省の令和4年度賃金構造基本統計調査によれば、平均月給は29万円、平均ボーナスは8万円、平均年収は361万円となります。

令和3年度民間給与実態統計調査によると、日本人の平均年収は443万円ですので、一般的な水準よりは低めと言えるでしょう。

しかし、先述のようにタクシー運転手の給料は歩合制ですので、稼いでいる人とそうでない人との差は大きいと言えます。

実際、都心のタクシー運転手の中には、年収800万円〜1000万円を稼ぐ人もいるほどです。

参考:「令和4年度 賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)

参考:「令和3年度民間給与実態統計調査」(国税庁)

タクシー運転手になるメリット

タクシー運転手の仕事には、収入を増やしやすいなどの多くのメリットがあります。

そこで、こちらではタクシー運転手になるメリットを3つ紹介します。

休日回数が多い

タクシー運転手はその勤務体制から休日回数が多いです。隔日勤務の場合、1回の仕事で2日分の仕事を行うため、勤務した翌日は必ず休日となります。

仕事は夜中まで行うため、帰宅は明け方になるのですが、そこから就寝すれば昼には起床となり、そこからは自由時間です。

体力に自信のある方は勤務終了後から外出する人もいます。

1回で働く時間は長いですが、翌日は必ず休日となるので予定が立てやすいでしょう。

また、その休日以外でも休みはあるため、2連休や3連休も月に数回あります。2連休なら1日はゆっくりし、もう1日は外出するなど、メリハリのある連休を過ごせるでしょう。

3連休なら旅行にも出かけやすいので、家族がいる方などは良いサービスができます。

休日回数が会社によって異なるのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし、隔日勤務の場合、月に13回しか勤務してはいけないと法律で定められています。

タクシーはお客様の命を預かる仕事ですので、安全性を考慮して、そのような労働管理が徹底されています。

やり方次第で大きく稼ぎやすい

タクシー運転手の給料体系は、基本的に「完全歩合制」か「歩合制+基本給」です。

歩合率は会社によって異なりますが、一般的には50~60%と言われています。

つまり、月の売上が50万円あった場合、25~30万円が給料となります。

もし基本給+歩合制の場合、更に基本給が追加されるため、一般的なサラリーマンよりも高給取りが可能です。

完全歩合制の場合は、歩合率が高めなので、頑張れば頑張るほど稼げます。収入の多さを優先したい方にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

残業がない

タクシー運転手は基本的に残業がありません。定時時間になると車庫に戻り、車を洗浄して次のドライバーへ引き継ぐ必要があります。

日勤の場合でも隔日勤務の場合でも定時で帰れるため、次の予定が立てやすいでしょう。

もし稼ぎたいという方がいれば、タクシー会社によっては自由に残業してもいいところもあります。

ただし、1日の乗車時間は最大18時間までと法律で定められているため、過度な残業はできない点を覚えておきましょう。

タクシー運転手になるデメリット

タクシー運転手の仕事の中で、ここがきついと言われるデメリットを4つ紹介します。

勤務時間が長い

タクシー運転手は勤務時間がとても長い点でキツイと言われています。

勤務体制は日勤と隔日勤務の2パターンあり、特に隔日勤務は労働時間が長いのが特徴です。

隔日勤務の場合、出勤は7〜8時ですが、勤務終了が翌朝1〜2時までとほぼ一日です。

その中で休憩時間は3時間ありますが、1回の乗務時間が平均して15時間程度となります。

拘束時間も18時間とかなり長時間となるので、体力的にかなりキツイと言われています。

給料が見合わない

タクシー運転手の給料体系は「完全歩合制」と「固定給+歩合制」の2パターンがあり、どちらになるかは会社によります。

しかし、現在では固定給+歩合制を採用している会社が多い傾向にあります。

固定給+歩合制ですので、お客さんがゼロの日でも最低賃金が保証されるというものです。

一見良い風に思えますが、最低賃金レベルのため、安定した生活ができるほどの金額ではありません。

1日15時間以上働く割には給料が低いと嘆く方も少なくありません。

面倒なお客様の対応がある

タクシー運転手の仕事の代表的なデメリットの1つに、面倒なお客様の対応があります。

特に夜間は酔っぱらいの乗客が多く、さまざまなトラブルが起きています。

例えばシートに嘔吐してしまった、目的地をはっきり言えない、目的地を言う前に寝てしまう、暴言を吐くなどです。

特に嘔吐された場合は車の清掃を行わないといけないため、その間営業ができません。

また臭いが残りやすいので、最悪の場合、その日は営業できなくなることもあります。

道を覚えるまでが大変

タクシー運転手はその地域のプロという風に見られています。

そのため、目的地を言われてもその場所は知らない、道がわからないということがあってはいけません。

もちろん最初のうちは知らないことがあっても仕方がないでしょう。

しかし、お客様にとっては新人でもベテランでも同じ料金を支払うので、関係ないと思う人も少なくありません。特に新人の時はクレームを受けやすい傾向があります。

ただし、最近のタクシーはカーナビが搭載されていることが多いです。もし分からなければ使うことで道を覚えていけばいいでしょう。

しかし、なるべく使わない方がお客さんは安心するので、なるべく最初のうちだけにしましょうね。

常に交通事故のリスクがある

タクシー運転手は安全にお客様を目的地まで送り届けることが仕事ですので、常に安全運転を求められます。

しかし、どれだけ気をつけて運転していても、交通事故に遭うリスクをゼロにはできません。

自分が注意していても事故に巻き込まれて被害者になる可能性もあります。

そのため、就業の際はそういった事故への対処法がきちんと整っている会社を選ぶことをおすすめします。

関連記事:タクシー業界ってブラックなの?きついと言われる理由や良い会社を見つける方法を紹介

タクシー運転手の仕事にメリットを感じやすい人の特徴

これまでタクシーの魅力ときつい点について紹介してきました。

それではタクシー運転手はどういった人が向いているのでしょうか?自分の性格とあてはめながら見ていってください。

コミュニケーションを取るのが好きな人

人との会話が好きな人、場の空気を明るくさせるようなコミュニケーション能力がある人はタクシー運転手に向いています。

お客さんの中には喋りたいという方もいるでしょう。そういった人と上手く会話を楽しみながら目的地まで送ることも仕事の1つです。

タクシーは流しだけでなく、予約も請け負っています。コミュニケーション能力が高い人は、流しで新たな顧客を捕まえて次回指名を獲得しています。

そうすることで安定した売上を作ることが可能です。

人間関係の面倒が嫌な人

基本的にお客さんを乗せている間以外は一人です。

よくある会社内での人間関係の煩わしさがありません。

お客さんも必ず会話をしないといけないこともないため、そういった意味ではある意味気楽です。

一人が好きな方や人間関係の面倒が嫌な方はタクシー運転手に向いています。

体力がある人

隔日勤務の場合、拘束時間や労働時間が長いです。そのため、体力がある人の方が長続きしやすい傾向にあります。

休憩時間はあるものの、ほぼ1日寝ずに仕事をするわけなので、若いうちでないとできないという方もいます。

慣れもありますが、初めてという方は体が慣れるまでは日勤と隔日勤務を繰り返して行うといいでしょう。

プライベートを充実させたい人

タクシー運転手は休日が多い分、プライベートの予定に多くの時間を割けます。

特に乗務中は体を動かせないため、スポーツをしている方が多いです。ただし、友人との時間を合わせるのが難しいので、マラソンやトライアスロン、自転車といった1人でも楽しめる趣味を持っている方が多い傾向にあります。

他にも映画やカメラなど平日の人が少ないときにゆっくりと楽しむことができる趣味がある人にもおすすめです。

タクシー運転手で稼ぐためのコツ

タクシー運転手の給料体系には、基本的に歩合制が組み込まれています。

そのため、より多くの集客を実現した人が稼ぎを増やせます。そのコツをいくつか紹介しましょう。

短い時間で多くの乗客を捕まえるようにする

当たり前の話ですが、タクシーは時間との勝負でもあります。

1日という決まった期間内でどれだけ多くの乗客を捕まえたかで給料が決まってきます。

そのためには、
①なるべく早くお客さんを目的地まで送る
②お客さんを降ろしたところからなるべく早く次のお客さんを捕まえる
が基本となります。

①のためにはまず目的地までの最短距離を知っておくことが大切です。

裏道や信号の少ない道、渋滞がおきにくい道などを知っておくことで無駄な時間を省くことができます。

②のためにはお客さんが乗りこんでくる道、時間帯を知っておくことが大切です。

よくタクシーを利用する場所というのは意外と決まっています。いきなりはわからないので、先輩社員に教えてもらうか走行中に注意深く観察するなどしましょう。

いかに効率よくタクシーを走らせるかがポイントです。

長距離のお客さんを捕まえる

短い距離を何回も走ることも稼ぐコツですが、長距離を走ることで一気に単価があがるので楽に稼ぐことができます。

長距離タクシーはお客さんもなるべく避けたいところですが、利用しなければいけない時があります。それは終電後です。

終電後に家に帰らないといけない人はタクシーを利用せざるを得ません。

居酒屋や駅の周辺には終電を逃したお客さんがいるので、それらを捕まえると一気に売上が伸ばせます。

日中でもサラリーマンが移動手段としてタクシーを利用しています。

経費で落とせる場合はあまり金額を気にしないため、長距離でも利用してくれることがあります。

どういったエリアが長距離を利用してくれるのか把握していると安定した売上をつくることができるでしょう。

電車情報を細かくチェックする

都心部などは特に人身事故などで電車が遅延・ストップすることがあります。そうなった場合、電車を利用しようとしていた人がタクシーに変更するので駅に向かいましょう。

特に急いでいる人やビジネスマンなどは予定に遅れてはいけないので、費用がかかってもタクシーを利用するので、運が良ければ長距離運行になるかもしれません。

日頃からラジオやスマホなどで路線情報をチェックするようにしましょう。

走行中に心がけること

日頃から心がける点としては4つあります。

①左側車線を走る(流しのお客さんを捕まえるため)
②信号で停車する際はなるべく先頭になる(交差点付近でタクシーを探す方がいるため)
③車間距離をとる(詰めて走るとお客さんに気づかれない場合がある)
④ゆっくり走行する(お客さんに見つけてもらいやすい+自分もお客さんをみつけやすい)

以上のことを普段から意識することで少し売上UPにつながります。

関連記事:タクシードライバーへの転職・成功の秘訣とは?仕事への不安や適性について詳しく解説!

タクシー運転手にメリットを感じる若手が増えている?

タクシー運転手といえば年配の人が多いというイメージがあるかもしれません。

しかし、近年は若者を積極的に採用する企業も増えつつあります。

たとえば、国際自動車は2010年から新卒採用を開始し、毎年100人前後の新卒を採用しています。

また、日本交通も同様に毎年100名以上を採用しているようです。

参考:「国際自動車株式会社 採用人数」(リクナビ2024)

参考:「日本交通株式会社 採用人数」(リクナビ2024)

タクシー運転手のメリット・デメリットについてのまとめ

タクシー運転手はキツイと言われていますが、たくさん良い部分があります。やり方次第、気の持ちようで自分にあった仕事になります。

今回の記事でタクシー運転手になりたい、興味が湧いたという人はぜひタクシー運転手を目指してくださいね。

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