荷物を運ぶのに便利な軽トラですが、場合によっては荷台からはみ出してしまうほどの荷物を運ばないといけないときもあります。
荷物が荷台からはみ出しても問題がないのか、荷物がはみ出すときに何か注意点があるのかなど解説していきましょう。
軽トラの荷台から荷物がはみ出してもいいのか?
軽トラとは軽自動車に区分されるトラックでキャビン(運転席や助手席のあるところ)の後ろに荷台がついています。
その荷台を使って主に農業では野菜や荷物の運搬、土木関係者や林業に携わる人たちが仕事道具や荷物の運搬などに使います。小回りも効くのでさまざまな場面に活躍でき、大変便利なものとして重宝されています。
道路交通法で定められた軽トラの積載量
道路交通法で軽トラの荷台に乗せることのできる荷物の最大積載量が350kgと決められています。
ちなみに最大積載量の計算方法は決められており
車両総重量ー(車両重量+乗員定員×55kg)=最大積載量
となっています。
また、重量以外にも荷台に乗せてもいい荷物の長さ、高さにも「最大積載寸法」という上限が決められています。荷台内に収まっていれば問題ないですがはみ出す場合は上限が以下のように定められています
はみ出してもいい積載の長さの上限:車両の長さの10%まで
はみ出してもいい積載の幅:車両の幅まで
はみ出してもいい積載の高さ:地上から2.5mまで
軽トラをはみ出してしまう場合
最大積載量を超えることは禁止していますが、引っ越しや材木を運ぶ際などどうしても最大積載寸法を超えてしまう場合があります。その際は出発地を管轄する警察署や交番に「制限外積載許可申請書」という書類を事前に届けることで一時的ではありますが、積載許可されます。
許可申請書には「荷物の内容」「荷物の大きさについて」「どの経路で運ぶのか」「人を乗せる人数」など細かいことを記入しないといけないので面倒だと感じるかもしれませんが、きちんと提出するようにしましょう。
長尺物を運ぶ際の注意点
実際に軽トラで鉄パイプや木材など長尺物を運ぶ際には気をつけないといけないポイントがあります。
1.高さに注意する
鉄パイプや木材など長尺物を運ぶ際は斜めにして固定することがほとんどですが、斜めにした分高さが出てしまいます。そうなると高さ制限のある道路やトンネルを通る際に荷物が当たらないよう高さをなるべく低くしたり、事前に調べる必要があります。
関連記事:軽トラに高さ制限はある?走行ルールをわかりやすく解説!
2.荷物が落ちないように注意する
長尺物など荷台からはみ出してしまうものを運ぶ際はロープでしっかり固定して運ばないといけません。しかし、しっかり固定しても横方向には強いですが、縦方向に完璧に固定するのは難しいです。そのため、運転中は急ブレーキや急発進は避けて安全に運転する必要があります。
関連記事:軽トラの積載量はどれくらい?サイズなども詳しく解説
関連記事:軽トラ荷台サイズをメーカー別に解説|カスタム時の注意点とは
3.視野を邪魔しないようにする
荷物が詰め込み過ぎたりするとバックミラーを見たときに後ろが全く見えなくなってしまうことがあります。後ろの車の状況が見えないと急に飛び出してきた際に対応ができにくくなったり事故の原因にもつながりますので、荷物の量には気をつけたり、積み方にも注意しましょう。
関連記事:軽トラを運転するのに必要な免許や注意点をわかりやすく解説
軽トラの荷台で過積載となった場合
もし軽トラで最大積載量を超えて荷物を運んだ場合、道路交通法違反となり罰則が与えられます。その罰則は過積載の割合により内容が異なっています。
最大積載量から5割未満超えた場合:違反点数2点と反則金3万円
最大積載量から5割以上から10割未満超えた場合:違反点数3点と反則金4万円
最大積載量から10割以上超えた場合:違反点数6点(免許停止)反則金はないが、6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金
特に10割を超えると罪が重くなるので必ず最大積載量は超えないよう気をつけましょう。
各自動車メーカーごとの軽トラの荷台の寸法
各自動車メーカーから発売されている軽トラの荷台寸法を紹介します。軽トラの簡単な紹介とメーカーによっては荷台を狭くし、その分キャビンを広さを拡充したタイプもあるので合わせて紹介します。
ダイハツ・ハイゼットトラック
1960年に初代が登場した過去10年連続販売台数ランキング日本一を誇る軽トラ界の王者的な存在です。ハイセットにはジャンボというキャビンを広くしたグレードも登場しており人気があります。軽トラでは珍しい8色の車体色を選べることも人気の秘訣となっています。
グレード | スタンダード | ジャンボ |
車両価格(税込) | 847,000円 | 1,116,500円 |
トランスミッション | 2WD 5MT | 2WD 5MT |
車体寸法(全長×全幅×全高) | 3395mm×1475mm×1780mm | 3395mm×1475mm×1885mm |
荷台寸法(長さ×幅×高さ) | 1940mm×1410mm×285mm | 1650mm×1410mm×285mm |
スズキ・キャリイ
スズキキャリィは1961年に初代が登場しており60年の歴史を誇る日本を代表する軽トラです。現在発売されている11代目は2013年に登場し、車体レイアウトが刷新され、居住空間に余裕を持たせています。キャリイにはさらにキャビン内を拡充させたの「L」と「X」が登場しています。
グレード | KC | L |
車両価格(税込) | 860,200円 | 1,041,700円 |
トランスミッション | 2WD 5MT | 2WD 5MT |
車両寸法(全長×全幅×全高) | 3395mm×1475mm×1765mm | 3395mm×1475mm×1885mm |
荷台寸法(長さ×幅×高さ) | 1940mm×1410mm×290mm | 1480mm×1410mm×290mm |
ホンダ・アクティトラック
1977年に登場したホンダアクティは軽トラの中では個性的な設計であったため存在感があります。現在4代目のアクティは3代目のときに不評だった操作性の部分を改良し、機能性に優れた軽トラとして生まれ変わりました。アクティトラックはキャビンが広いタイプはなく通常のサイズのみの販売となります。
グレード | SDX |
車両価格(税込) | 875,600円 |
トランスミッション | 2WD 5MT |
車体寸法(全長×全幅×全高) | 3395mm×1475mm×1745mm |
荷台寸法(長さ×幅×高さ) | 1940mm×1410mm×290mm |
スバル・サンバートラック
サンバートラックは2012年3月に生産が終了したため、現在はダイハツのハイゼットトラックのOEMとなります。昔製造が中止と発表されたときは撤回を求める署名活動が行われたほど熱烈なファンのいる軽トラでした。現在販売されているグランドキャブはキャビンが大きいタイプの軽トラです。
グレード | TB | グランドキャブ |
車両価格(税込) | 858,000円 | 1,188,000円 |
トランスミッション | 2WD 5MT | 2WD 5MT |
車体寸法(全長×全幅×全高) | 3395mm×1475mm×1780mm | 3395mm×1475mm×1885mm |
荷台寸法(長さ×幅×高さ) | 1940mm×1410mm×285mm | 1650mm×1410mm×285mm |
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軽トラの荷台から荷物がはみ出してもいいのか?についてのまとめ
小さなものから大きなものまで何かと荷物を運ぶのに便利な軽トラですが、荷台をはみ出してしまう時はいろいろ手間をかけないといけないことがわかりました。
でも何より大切なのは事故なく安全に運転することです。今では安全に荷物を固定するためのツールも色々登場しているので、必要であれば購入するようにしてくださいね。
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