「不動産仲介・売買の営業職の仕事はきついのかな...」不動産の営業職を目指している人であれば気になるのではないでしょうか。
確かに不動産の営業職と聞けば、高収入でカッコいいイメージもありますよね。その一方で「ノルマがキツい...」「上司の圧力がすごい...」などの口コミもあります。
本記事では、不動産仲介・売買の営業職がきついと言われている理由を7つ紹介します。不動産の営業職を目指している人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事のまとめ
・不動産の営業職はノルマや営業成績のプレッシャーが大きい
・不動産の営業職はハードワークになりがち
・成約数や売上によっては給料が大きく稼げる
不動産の営業はきついのか?
不動産の営業職はきついのか?不動産の営業職はノルマや営業成績のプレッシャーが大きいため、きついと感じる人も多いようです。
また、顧客との交渉や契約書の作成など、専門的な知識やスキルが必要になるためハードワークになりがちです。
仕事がきついと感じる内容は人によってさまざまですが、ひとつの判断基準として離職率をみると営業職のきつさがわかる部分があります。
厚生労働省が公表している「令和3年雇用動向調査結果の概要」によると、営業職を含む不動産業界の入職率と離職率は以下のとおりです。
【不動産業界・物品賃貸業】
- 入職率:11.0%
- 離職率:11.4%
参考:厚生労働省|令和3年雇用動向調査結果の概要|産業別の入職と離職
上記の数値から、毎年全体の約1割が不動産業界を辞めています。業界別の順位としては、16業界中9位になるので、特別に離職率が高いわけではありません。
とはいえ、きついと感じる基準は人それぞれになるので、不動産営業のどのような部分がきついかは次章で詳しく解説します。
出典:厚生労働省|令和3年雇用動向調査結果の概要|産業別の入職と離職
不動産の営業は大変?きついと言われる7つの理由
不動産の営業職は本当に病むほどきついのかについて、本章で紹介していきます。実際、不動産の営業職がきついと言われている7つの理由は、以下のとおりです。
- 1厳しいノルマがある
- 成果主義である
- 飛び込み営業がある
- 休日を取りにくい
- セオリーがない
- 高額な商材を扱うプレッシャーがある
- 研修制度が整備されていない
それぞれ解説します。
1.厳しいノルマがある
多くの不動産会社では、営業職の人に厳しいノルマが課せられます。ノルマ達成へのプレッシャーは、精神的な負担となり精神的に病んでしまう原因のひとつです。不動産の営業職には、以下のようなノルマが課せられます。
・賃貸営業なら契約本数×仲介手数料
・売買営業なら契約本数×売買手数料
所属する不動産会社がどのような物件を取り扱っているのかによって、ノルマの種類は異なります。不動産営業は基本的に金額が大きい商品になるので、毎月ノルマを達成するのはなかなか難しいのが現実でしょう。
そのため「これだけ頑張っているのに契約できない...」「みんなに迷惑をかけてしまっている...」など自分自身で落ち込んでしまう人も多くいます。
このように毎日数字に追われて、プライベートでもノルマを考えてしまう時間も多々あるはずです。結果、精神的に耐えられなくなり、辞める人が多いのも不動産営業がきついと言われている原因のひとつです。
2.成果主義である
不動産の営業職は基本的に成果主義の仕事で、成約数や売上によって給料が大きく左右されます。また、収入が不安定で精神的なプレッシャーを感じやすい環境です。
そのため、不動産の営業職の人は常にプレッシャーを感じながら仕事をしています。歩合制に重きを置いている給料体系なので、所属年数による昇給額も少なく、成果を上げなければ中堅社員であっても収入は低いままです。
確かに学歴や過去の経験に関係なく、営業成績を残せれば大きく稼げる魅力があります。しかし、長く働き続けても収入が安定しない点は、きついと感じる部分が多いのではないでしょうか。
3.飛び込み営業がある
不動産会社にもよりますが、取り扱う物件によっては飛び込み営業しなければいけません。しかし、飛び込み営業する場合、見込み客に対してアプローチするのとは異なり、物件に興味がない人がほとんどです。
そのため、門前払いされるケースも珍しくなく、悪徳業者のような扱いを受けるケースも多いでしょう。まったく悪いこともしておらず、歩き回って営業している中でこのような態度を取られては、体力的にも精神的にもかなりきついはずです。
毎日のように断られ続けていると、心身共に疲弊してしまい「断られて当たり前」の強い精神でも仕事をこなせなくなります。これらの理由から、不動産営業がきついと感じ辞める人が多く出ています。
4.休日を取りにくい
不動産の営業職がきつい理由のひとつに「休日を取りにくい」という問題があります。不動産物件の成約を取る上で、できる限りの見込み客と接するのは不動産営業では欠かせません。
そのため、成約が見込める相手から話を聞いてほしいという要望があれば、なかなか断りにくいでしょう。
不動産営業の仕事においては「勤務時間じゃないから対応できません」「休日に遊ぶ約束があるから」と断っていては、ノルマ達成しにくいのも事実です。
このような理由から見込み客が指定してきた日が休日であってもスケジュールを調整して対応する営業職の人も多くいます。休日が取りにくく、プライベートの時間が取りにくい点も不動産営業がきついと言われている理由になるでしょう。
5.セオリーがない
不動産の営業職には確立されたセオリーがないため、経験や勘に頼る部分もあります。そのため、再現性が低いのでなかなか契約まで至らず、精神的にきついと感じる営業職の人も多くいます。
売り込む商品がリピート商品の場合だと、営業方法や売り込み方が決まっています。しかし、不動産営業職の場合は、価格帯が大きい場合も多く、物件を求めている理由もさまざまなため売り込む訴求方法が異なります。
そのため、営業方法をパターン化するのが非常に難しく、毎回売り込み方を顧客に合わせて変えなければいけません。
このように自分自身で営業方法を考えて行かなければいけないので、不動産営業がきついとよく言われている要因になっています。
6.高額な商材を扱うプレッシャーがある
不動産営業は数千万円から数億円の物件を取り扱うため、顧客に購入を決断させる責任が重く、プレッシャーを感じやすい仕事です。
戸建てやマンションは人生の中で何度も買うものではなく、生きている中でもっとも高い買い物と言えるでしょう。そのため、ただ物件の良さを説明したり、相手の顔色を伺って営業したりするだけでは簡単に売れません。
一件の成約報酬額が高い魅力はありますが、相手に物件の良さを売り込んで購入させるのは大変です。また、不動産の購入はその後の人生に大きな影響を与えるので、適当に売るわけにもいきません。
「自分のせいで相手の人生を壊すわけにはいかない」という責任は、他の営業職よりも大きくきついと感じている人も多いでしょう。
7.研修制度が整備されていない
不動産の営業職は研修制度が整備されていない会社も多く、研修をまともに受けずに営業活動するので、契約が取れずにきついと感じる人も多くいます。
とくに未経験で不動産営業する場合「どのように商品を売り込めばいいのか」「契約の進め方がわからない」など、多くの問題点も出てくるでしょう。
このような状態から思うように結果が出ないと、そのまま孤立してしまい精神的に耐えきれずに辞めてしまう人も多くいます。
関連記事:不動産業界で土日休みの会社はある?転職時の注意点も解説
不動産の営業に向いている人の特徴5選
不動産の営業職に向いている人の特徴としては、以下の5つがあります。
- 若いうちに経験を積みたい
- 営業力を身につけたい
- わかりやすい目標がほしい
- 知的好奇心が旺盛である
- コミュニケーション力が高い
なぜ、こういった人が不動産業界の営業職に向いているのか、特徴ごとに仕事内容も踏まえて解説していきます。
若いうちに経験を積みたい
若いうちからたくさんのことを学び、いろいろな経験をしたい人に不動産の営業職は向いています。不動産の営業職は顧客に不動産物件を紹介する上で、物件の下見や資料の作成、集客に関するマーケティング活動も実施していきます。
このように不動産の営業職は業務の幅がとても広く、営業以外のさまざまな経験ができます。長期的に営業をしたい人はもちろん、不動産業界で別の職種を目指す上でも営業で身に付けた知識や経験は役に立つでしょう。
不動産業界で若いうちから長期的に活躍したいと考えている人は、不動産の営業職に向いています。
営業力を身につけたい
不動産の営業職には、自分の営業力を高めたいと考えている人が向いています。不動産の営業職ではあらゆる職種で必要となる提案力や交渉力、想像力といったスキルが仕事を通じて身に付けられます。
また、取り扱う不動産や営業方法に関係なく、顧客と接する中でコミュニケーション力も自然に身につくでしょう。将来的に別の仕事を目指したい人も含め、営業力を身に付けたい人は、不動産の営業職が向いています。
わかりやすい目標がほしい
不動産の営業職は契約した件数や金額が目に見えるため、わかりやすい目標がほしい人に向いているでしょう。不動産の営業職は数字や結果にこだわる職種であるため、自分なりの目標を持って動けます。
個人の責任が大きくきつい部分もありますが、耐えながら仕事を進め続ければトップ営業マンとして成長できるでしょう。結果を出せば収入が上がる形態であるため、高収入を目指して仕事第一に取り組みたい人には不動産営業の仕事は向いています。
知的好奇心が旺盛である
不動産の営業職は日々新しい知識や情報が更新される業界のため、知的好奇心が旺盛な人に向いています。不動産業界の営業職は取り扱う物件や会社にもよりますが、物件の説明や契約業務など複数の仕事をこなしていきます。
また、戸建てやマンションの売買をおこなう不動産の営業職では、住宅ローンを組む場合も多いため、金融や保険に関する知識も自然に身につくでしょう。
このように複数の業務に取り組みたいと考えている、知的好奇心が旺盛である人は不動産の営業職に向いています。
コミュニケーション力が高い
不動産の営業職に向いている人は、コミュニケーション力が高く、人と話すのが得意な人です。不動産営業では物件のオーナーをはじめ、家を借りたい人や買いたい人など幅広い顧客への対応が求められます。
そのため「接客するのが好き」「人と話すのが好き」というコミュニケーション力が高い人は、顧客との信頼関係の構築が必要な不動産営業に向いているでしょう。
関連記事:不動産営業に向いている人の特徴は?転職時のポイントも紹介
不動産の営業に向いていない人の特徴3選
不動産営業に向いていない人の特徴は、以下の3つです。
- 安定志向が強い
- 仕事よりもプライベートを優先したい
- 人と接するのが好きではない
詳しく解説します。
安定志向が強い
安定志向が強い人は、不動産の営業職に向いていないかもしれません。不動産の営業職は、成果報酬型の給料体系が一般的です。そのため、収入が不安定になりやすく、安定志向が強い人にはストレスに感じるでしょう。
不動産の営業職は、自分でどれだけ頑張るかによって収入が決まります。安定した給料を期待する人よりも、自分の努力で収入を増やしたいと思う人には最適です。
自分がどのようなスタイルで仕事をしていきたいかをしっかり検討した上で、不動産営業に挑戦してみてください。
仕事よりもプライベートを優先したい
仕事よりもプライベートを優先したい人は、不動産営業の仕事内容や勤務時間と相性が合わない可能性があります。
不動産の営業職は顧客対応や物件調査、書類作成など、業務量が多く長時間労働になりやすくなります。また、顧客の都合に合わせて土日や祝日も働く必要があり、プライベートはなかなか優先できません。
このような理由からも、プライベートを優先したい人は、不動産営業以外の仕事を検討するのが良いのではないでしょうか。
人と接するのが好きではない
不動産営業の仕事では、毎日たくさんの人と話したり、交渉したりしなければいけません。そのため、人と話すのが苦手なひとりで黙々と仕事をしたいと思う人は、不動産営業は合わない可能性があります。
人と接するのが好きでない人は、人と交流するのにストレスを感じる上、顧客に対して変な誤解を招き勤務先に迷惑をかけてしまうなど、大きな問題に発展してしまうおそれがあります。
人と接するのが好きでない人は、同じ不動産業界でも別の職種を検討してみるのが良いでしょう。
不動産の営業できついけど稼げる仕事トップ3
不動産営業職のきついけど稼げる仕事について、以下より解説します。
- 1位「投資用マンションの販売営業」
- 2位「土地活用目的の提案営業」
- 3位「投資用マンションの売買仲介営業」
1位「投資用マンションの販売営業」
投資用マンションの販売は、高額な取引に伴うプレッシャーや激しい競争、厳しい職場環境がありますが不動産営業マンとしては高額な収入を稼げます。とはいえ、大きく稼げる可能性がある反面、以下のようなきつい部分もあります。
- 投資用マンションは高額な商品のため、成約させるのが難しい
- 厳しいノルマでプレッシャーがある
- 購入意欲の高い不動産オーナーを見つけるのが難しい
上記のように投資用マンションの販売営業には、きついと感じる部分が多くあるでしょう。すべての不動産会社が当てはまるわけではありませんが、1日に100件以上の電話営業をするのも珍しくありません。
不動産営業の中でもっとも稼げるかもれませんが、その裏には成約させにくかったり、購入意欲の高い不動産オーナーを見つけにくかったりと、きつい部分があるのは知っておきましょう。
2位「土地活用目的の提案営業」
土地活用目的の提案営業は、地主に対して土地を利用した収益対策や税金対策の提案といった営業をします。土地の売買になるので、契約できたときは営業マン側も高収入を得られます。
しかし、土地活用の提案には不動産市場の深い理解に加えて、建築や法律、税務に関する広範囲な知識が必要です。また、理想の土地が見つけられたとしても、すぐに地主が見つかるとは限りません。
優良な土地は各不動産会社やディベロッパーも狙っているため、競争率が非常に高い特徴があります。営業方法も飛び込み営業やテレアポ営業が多く、断られてもめげない強い心は必要になるでしょう。
土地活用目的の提案営業は、投資用マンションの販売営業に続き大きく稼げる可能性はありますが、このような厳しい営業競争を乗り越える必要があります。
3位「投資用マンションの売買仲介営業」
投資用マンションの売買仲介営業は、販売主ではなく不動産を買いたい顧客を依頼主と結びつける役割です。そのため、顧客に直接販売する営業とは異なり、直接的なプレッシャーは少ないかもしれません。
しかし、顧客を見つけるのが非常に難しい点では、投資用マンションの販売や土地活用の提案の場合と同様です。
また、不動産営業に共通する営業の際、相手にされなかったりきつい内容を言われたりする場面もあるでしょう。しかし、やりがいが大きい仕事でもあるので、覚悟した上で不動産営業に挑戦してみてください。
稼ぎだけを目的にした不動産の営業のきついこと3選
稼ぐことだけを目的にした不動産営業マンの末路について、3つ紹介します。
- 歩合制の給料で収入が不安定になる
- クレーム対応でストレス地獄に陥る
- 顧客とのすれ違いが起こりトラブルになる
1.歩合制の給料で収入が不安定になる
歩合制の給料で収入が不安定になるのは、不動産営業職が直面する課題のひとつです。不動産営業職の収入は、直接的に売上高に左右されます。
そのため、売上が伸びなければ収入も伸びず、逆に売上が落ちれば収入も落ちてしまいます。実際、以下のような口コミも散見されています。
夫が、不動産の営業職をしておりましたが、成果を挙げられず、減給、降格で、先月末で退職をしてしまいました。
引用:Yahoo!知恵袋
上記の口コミからも稼げるからと言う理由だけで転職すると、成果を出せずに再び転職するようになってしまいます。そのため、不動産の営業職に転職する際は「成果があげられなければ退職する」くらいの覚悟を持って臨むのが良いでしょう。
2.クレーム対応でストレス地獄に陥る
不動産の営業職は、顧客からのクレーム対応に苦労する状況も多くあります。以下は、顧客から受けたクレームに関する口コミです。
「おたくらは仲介手数料しか受け取らないだろうが、こっちは何千万もする買い物をしているん だから、それなりの仕事をしろ。」「正直、私に任せるのが不安でならない」
「言ってる意味わかってないだろ?本当にわかってるのか?」の言葉を受けました。
引用:Yahoo!知恵袋
上記のように不動産営業職の人は、顧客からのクレーム対応でストレスを溜め込むことも珍しくありません。そのため、稼ぐことだけを目的に不動産業界に転職すると苦労してしまいます。
3.顧客とのすれ違いが起こりトラブルになる
不動産営業では、取り扱う金額も大きいため、顧客とのすれ違いが起こりトラブルになるケースも多くあります。実際、双方のすれ違いが起こり、トラブルになった事例も以下のようにあります。
買主様が言ったのは「2300万円を分解するなんて聞いてなかったぞ。」と。
要は、残代金2300万円を売主様への口座への振込2230万円、弊社手数料65万円、司法書士費用5万円で分解したのが気に入らず、これはまるで、買主が売主の分まで仲介手数料を払ったみたいで納得がいかないという事でした。
ただ2300万円で領収書を切っているから良いじゃないか、と言う旨を伝えたら「そう言う誤魔化しが効くと思うのか」と言われました。買いの業者からも「とりあえず売主さんに謝って下さい」と言われました。
引用:参考:Yahoo!知恵袋
このように不動産営業では、顧客とトラブルになる場合もあります。そのため、稼ぐことだけを目的にしていては、ストレスに耐えきれないおそれも出てくるでしょう。
不動産の営業の種類と仕事内容4選
不動産営業の種類と仕事内容は、以下の4つです。
- 賃貸仲介
- 売買仲介
- 販売
- ディベロッパー
詳しく解説します。
1.賃貸仲介
不動産の賃貸仲介営業は、賃貸物件を所有するオーナーと、入居希望者の間に入って契約を進める仕事です。
不動産を所有するオーナーは、個人のほかに不動産管理会社のケースもあります。具体的な仕事内容は、来店した顧客が気になる物件の説明や内見の付き添い、契約手続きなどをおこないます。
基本的にこちらからの営業はなく、来店した顧客に対して物件の説明をするため、それほど厳しいノルマはないと言えるでしょう。
一方で1件あたりの成約報酬が低いため、契約時に消毒費用や簡易消火器のオプションなどの契約を取らないといけない可能性があります。
賃貸物件は就職や引越しシーズンに忙しくなる一方で、閑散期もあるので仕事の予定が比較的立てやすいメリットがあります。
2.売買仲介
不動産営業は賃貸だけではなく、売買を目的とした不動産の仲介営業もおこないます。賃貸とは違い何十年と長期的に住む予定の顧客が多いので、物件の良し悪しはもちろん、買い物や通学の利便性といった立地も含めた営業です。
また、ほとんどの人が住宅ローンを組むため、金融や法律に関しても熟知しておかなければ顧客に対して納得いく説明ができないでしょう。
賃貸の場合は条件によって異なりますが、売買の契約をおこなう際には宅建士の資格が必要です。売買仲介は1件あたりの報酬額が多い一方で、大きな買い物となり、顧客が納得し契約に至るまでには時間を要します。
また、不動産を購入する人の人生にも影響する買い物であるため営業マンには大きな責任が伴います。
3.販売
不動産販売は自社が所有する不動産を販売する仕事であり、主な勤務先はハウスメーカーやリフォーム会社です。売買仲介とは異なりオープンハウスやモデルルームでの接客対応をおこない、自社物件のメリットや特徴をわかりやすく説明しなければいけません。
また、相談や商談の他には住宅ローンの手続きや契約の締結もするため、施工の報告や引き渡しまで担当します。不動産物件を売ったら終わりではなく、リフォームといったアフターケアもあり、担当の顧客とは長く付き合う特徴があります。
4.ディベロッパー
ディベロッパーとはマンションの他に大規模な商業施設の建設、場合によっては街全体の開発事業に携わります。ディベロッパーは企画開発事業となるため「土地の取得・建物の建設・販売・管理」までのすべてを担当します。
営業職はこの中の販売が担当で、具体的な仕事内容は以下のとおりです。
- 仲介業者から土地の情報を収集する
- 土地の現地調査をする
- 建物の建設計画を策定する
- 土地価格を参考に値付けする
上記のようにディベロッパーに携わる営業職は、一般的に不動産業界で働く営業職の仕事内容とは少し異なります。
事業規模が非常に大きく、年功序列や下積みが長く続く場合もあるため、企画の事業に携われず転職してしまう人も少なくないようです。
不動産の営業がきつい理由に関してよくある質問
不動産の営業職がきつい理由に関するよくある質問は、以下のとおりです。
- 不動産営業で年収いくら稼げますか?
- 不動産営業の離職率は?
- なぜ不動産営業は高収入なのでしょうか?
不動産営業で年収いくら稼げますか?
国税庁が公表している「令和3年分民間給与実態統計調査」のデータによれば、不動産業界の平均給与は令和3年度で「約426万円」です。この数字はあくまで、平均になるため営業成績によっては倍以上稼いでいる不動産営業職の人もいます。
不動産の営業職に関しての詳しい年収は「【2023年版】不動産業界の売上高・平均年収ランキング」の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
不動産営業の離職率は?
厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概要」によると、不動産業および物品賃貸業の離職率は11.4%になっています。
宿泊業・飲食サービス業の25.6%や生活関連サービス業・娯楽業の22.3%に比べると、不動産業界の離職率は低い傾向があります。あくまで数字上での離職率になるので、目安としてみてみてください。
出典:厚生労働省|令和3年雇用動向調査結果の概要|産業別の入職と離職
なぜ不動産営業は高収入なのでしょうか?
不動産営業職が稼げる最大の理由は、給料体系にあります。不動産業界は歩合制(インセンティブ制)を取り入れている会社が多いようです。
不動産物件は、一般消費者や不動産投資家の人生に携わる大きな買い物です。そのため、動くお金も数百万から数億円以上と高額です。
このように歩合制(インセンティブ制)と高額商品が掛け合わさり、不動産の営業職は高収入を実現できています。
関連記事:不動産業界はやめとけ?ホワイト企業を見極める方法を解説
関連記事:不動産営業を女性がするのは危険と言われる3つの理由
不動産の営業はきついのかについてのまとめ
不動産の営業職は、成果主義でノルマが設けられたり、飛び込み営業で厳しい扱いを受けたりときつい場面が多くあります。
しかし、すべての不動産会社の営業職がきついわけではなく、給料の仕組みや年間休日、研修制度の有無をリサーチすれば、比較的負担の少ない会社も見つけられるでしょう。
きついと感じる内容は人それぞれなので、自分が目指したい仕事内容や不動産会社をしっかりリサーチした上で就職・転職するか決めてみてください。
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