施工管理

電気施工管理はきつい?やめとけ?そうとも言えない4つの理由

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電気工事施工管理を目指す方の中には、「やめとけ」「きつい」といったネガティブな情報を聞いて、不安に感じている方もいるでしょう。

そこでここでは、電気工事施工管理の仕事内容、「やめとけ・きつい」と言われる理由、将来性や平均年収などを解説します。

電気工事施工管理への転職を検討中の方は参考にしてください。

「電気施工管理はやめとけ・きつい」と言われる理由

電気工事施工管理について調べると、収入の高さや将来性とは別に「やめとけ」「きつい」といったネガティブな情報も見受けられます。

なぜこのようなネガティブな情報があるのでしょうか。

ここでは「電気工事施工管理はやめとけ」と言われる具体的な理由を、仕事内容に基づいて解説していきます。

拘束時間が長いから

電気工事施工管理者は、その日に行われる工程についての説明や、安全事項の共有を行うため、工事が始まる前には現場に到着しておく必要があります。

工事は朝8時くらいから始まるため、遠方の現場では早朝に家を出なければなりません。

作業中は工事現場のチェックや指示出しを行い、その日の作業が終わった後には、関連書類の作成業務をこなします。

また、イレギュラーにより予定通り作業が進まなかった場合には、早急に作業計画を調整しなければなりません。

このように電気工事施工管理者の仕事は、その日のうちに終わらせておかないと、工事全体に支障が出てしまう業務ばかりです。

そのため、工期に余裕がない時には、連日深夜までの残業が続くことも珍しくありません。

特に最近では建設業界全体で人手不足となっており、残業が多くなりがちです。

国土交通省が公表している「建設業の働き方改革の現状と課題」には、建設業界の長時間労働について、以下のようなデータがあります。

建設産業の労働時間の長さ

画像引用元:国土交通省|建設業の働き方改革の現状と課題

建設業界は、2020年度の年間労働時間が全産業の平均よりも364時間多く、比較的労働時間の多い製造業よりも、更に147時間ほど多く働いています。

また、建築業界における、勤務形態ごとの残業時間は以下の通りです。

建設業界の残業時間の実態

画像引用元:日本建設産業職員労働組合協議会|2021 時短アンケートの概要

電気工事施工管理者が該当する「外勤建築」は、2021年で月平均60.9時間も残業があり、建設業の中でも長時間労働であることが分かります。

最近では働き方改革に関する取り組みが進められており、残業時間も減少傾向にありますが、他の産業と比べるとまだまだ多いと言えるでしょう。

前近代的な体質が残っているから

日本建設産業職員労働組合協議会が行った「2021 時短アンケート」によると、現役の従事者が仕事に魅力を感じない理由として、以下のような内容がありました。

・労働時間が多い
・前近代的な体質が残っている
・転勤や異動が多い
・請負い体質

参考元:日本建設産業職員労働組合協議会|2021 時短アンケートの概要

前近代的な体質とは、昔から建設業界のイメージとしてある「3k(きつい・危険・汚い)」といった内容です。

「長時間労働は当たり前できつく、給料が安いのも仕方がない」といった考えを持つ人は未だに少なくありません。

前述した通り、大手ゼネコンを中心に現場の働き方は大きく変わりつつありますが、中小の下請け企業まで浸透するにはまだ時間がかかると予想されます。

責任の割に給料が低いから

施工管理技士は工事全体をまとめるポジションであり、資格手当も付くことから平均年収は建築業界全体と比べても高い傾向にあります。

ただし、実際に働いている施工管理者からは「責任が大きくて割に合わない」といった声も少なからずあります。

電気工事施工管理者は、工事中に起きるあらゆるイレギュラーに、責任者として対応しなければなりません。

工事が終わるまでは「計画通りの予算や工期で、事故がないように終わらせなければいけない」という、大きなプレッシャーが常にあります。

また、仕事自体は順調であったとしても、近隣住民から騒音や振動でクレームが入ることも珍しくありません。

このような中で長時間労働が続けば、割に合わないと感じてしまう人も中にはいるでしょう。

サービス残業が多いから

建設業界は前述した通り、前近代的な体質が残っており、サービス残業が多い職種と言われています。

日本建設産業職員労働組合協議会が行った「2021 時短アンケート」によると、実際の残業時間と、会社への報告残業時間の乖離は以下の通りとなっています。

参考元:日本建設産業職員労働組合協議会|2021 時短アンケートの概要

建築業界の外勤に関しては、約半数がサービス残業をしていることが分かります。

また、全体の17.3%ほどの人はサービス残業が月に30時間以上にもなります。

施工管理者の仕事は、監督業務経験がそのまま残業時間に影響するため「自分の仕事が遅いから、残業になるのも仕方がない」といった考えになりやすいと言えるでしょう。

業務量が多いから

電気工事施工管理は、工事全体を「工程・品質・原価・安全」の4つの視点から管理を行います。

管理する上で行う具体的な業務は以下の通りです。

・電気工事の作業スケジュールの作成
・電気工事に使用する機材や資材の発注
・電気工事作業を依頼する協力業者の選定
・電気工事の作業スケジュール作成に伴う協力業者との話し合い
・電気工事にかかる費用の見積もり
・電気施工図の作成
・電気工事以外の施工管理者との工期に関する話し合いや調整
・発注者との話し合い
・官公庁への申請業務と書類作成
・工事に関する各種報告書類の作成
・工事に対するクレームの対応

このように、施工管理者が日々こなさなければならない業務は非常に多く、急がなければならない仕事ばかりです。

工期に余裕がないと更に忙しくなるため、仕事を辛く感じる人も少なくはないでしょう。

休日を取りにくいから

施工管理の仕事は業務量が多いことから、休日も少ない傾向にあります。

会社で定めた休みの制度にもよりますが、求人サイト「XWork(クロスワーク)」で実際に掲載されている電気工事施工管理の求人の休日数は以下の通りでした。

休日・休暇求人数割合
月に8日未満14650.52%
月に8日以上10937.72%
月に10日以上20.69%
その他3211.07%

一概に休みが少ないとは言えませんが、月に8日も休めていない人が全体の半数以上いることが分かります。

休日出勤では、日々の業務で後回しになっていた各種書類の作成や、別工事の会議などを主に行います。

また、平日に休みが取れたとしても、工事でイレギュラーが起こってしまい、急に出勤せざるを得ない時もあるでしょう。

単身赴任が嫌だから

建築工事は国内のあらゆる地域で行われているため、遠方での工事を担当する場合には長期の出張となります。

全国に事業所があるような大手企業となると、転勤により単身赴任となるケースも珍しくありません。

日本建設産業職員労働組合協議会が行った「2021 時短アンケート」によると、建築業界の単身赴任の実態は以下の通りでした。

【単身赴任している人の割合】
・外勤勤務:43.4%
・建築外勤勤務:33.8%
・土木外勤勤務:54.6%

会社にもよりますが、全体の約3割が単身赴任であることが分かります。

また、単身赴任者の月の帰宅回数は、平均が2.7日となっています。
参考元:日本建設産業職員労働組合協議会|2021 時短アンケートの概要

家族との時間を多く取りたい人からすると、施工管理者の仕事はかなり辛く感じやすいと言えるでしょう。

関連記事

電気工事士はやめとけ?資格を活かせる仕事や将来性を徹底解説

・施工管理がやめとけと言われる理由とは?続けたときのメリットや辞めても大丈夫な理由もあわせて紹介!

未経験者が「施工管理はやめとけ」と言われる5つの理由

「電気工事施工管理はやめとけ・きつい」とも言えない4つの理由

ここまで電気工事施工管理職のデメリットについて解説してきましたが、悪いことばかりというわけではありません。

他の職種にはない魅力もたくさんあります。

電気工事施工管理の主な魅力は以下の通りです。

・AIに代わられる可能性が低いから
・将来性があるから
・年収が上がる可能性があるから
・未経験者でもチャンスがあるから

なぜ将来性があり年収が上がるのか、また未経験者からでも挑戦できる理由について、詳しく解説していきます。

AIに代わられる可能性が低いから

近年はAIの発達が著しく、今後10~20年の間に、多くの仕事をAIロボットが行うようになると言われています。

AIロボットに代わられる仕事として電車・車の運転士、工場勤務者、Webライターなどが挙げられる中で、電気工事施工管理の仕事をAIが代行するのは難しいと言われています。

その理由は、電気工事施工管理の仕事には、高度な知識と判断力、一緒に働く職人たちとのコミュニケーション力が必要とされているからです。

建設現場では積極的にIT・LOT技術が取り入れられていますが、仕事自体がなくなることはまずないと予測できます。

経験を積んで一人前の電気工事施工管理技士となれば、長期にわたって活躍し続けられるでしょう。

将来性があるから

電気工事施工管理技士の仕事は、将来性が非常に高いと言われています。

その理由は主に4つあります。

・あらゆる機械に電気が使われ始めている
・建設業界の人材不足
・自然エネルギー事業の成長
・修繕・補修工事の需要増加

最近ではあらゆる機械の電気化が進んでおり、それと比例して、電気工事の数も増加していくと言われています。

具体的には、オール電化の普及や5Gの普及(電気通信関連の工事増加)などがあります。

また、前述した通り建設業界は人材不足が深刻であり、現役社員の高齢化も課題となっています。

近い将来、多くの従事者が定年退職を迎えるため、今後更に人材不足が進んでいくでしょう。

そのため、電気工事施工管理者は今以上に貴重な存在になっていくと予想されます。

また、最近ではカーボンニュートラルに向けた取り組みが世界で進められており、自然エネルギーの活用が注目されています。

太陽光発電や風力発電などの電気工事は、今後更に増えていくと予想できるでしょう。

修繕・補修工事に関しても、住宅やマンションの老朽化が進むと共に増えてくると言われており、最近では自然災害の復旧工事需要も増加傾向にあります。

年収が上がる可能性があるから

電気工事施工管理の仕事に就くには、電気工事施工管理技士の資格が必須であり、誰でも簡単に従事できるわけではありません。

電気工事の需要が増えていけば、更に資格保有者の価値が高まっていくでしょう。

そうなれば、今よりも好待遇の企業へ転職しやすくなり、年収を上げられる可能性も上がります。

また、電気工事施工管理技士の資格を取得すれば、資格手当が支給されるだけでなく、会社内の評価も高まり、昇進しやすくもなるでしょう。

未経験者でもチャンスがあるから

ここまで解説してきたように、電気工事施工管理者は今後不足すると予想されており、今のうちから人材を育てておこうとしている企業が多くあります。

そのため電気工事施工管理の求人には、未経験者を歓迎するものもあります。

専門の大学を卒業しておらず、建設業界への従事経験がないような人でも、これから電気工事施工管理者を目指すことは十分可能です。

関連記事:電気工事施工管理の平均年収はいくら?収入アップのコツも解説

電気施工管理の理想と現実

電気工事施工管理の仕事は大変である一方、多くのメリットがあります。

大変な仕事であってもやりがいを感じられる仕事をしたくて、施工管理の仕事を目指そうとしている方もいるのではないでしょうか。

ここでは、電気工事施工管理を目指す理由と実際に働き始めた際の現実について、解説していきます。

1つの情報として参考にしてみてください。

ものづくりが好きなだけの人はやめとけ?

建築業界を目指す人の志望動機として多いのが「ものづくりが好きだから」という理由です。

建設業界ではビルやマンションの建築、施設に関する設備の工事に携われるため、これを理由に目指してもなんら不思議ではありません。

しかし電気工事施工管理者として、ものづくりに携われるようになるには、少なくても3年はかかります。

それまでは見習いとして雑用をこなしながら経験を積み、資格取得に向けた勉強も行わなければなりません。

ものづくりが好きで、電気工事施工管理者を目指すのは問題ありませんが、長い下積み期間があることを理解しておきましょう。

やりがいだけが動機ならやめとけ?

業務量が多く、責任のある仕事だからこそやりがいがある」から魅力的と考える方もいるかもしれませんが、現実はそう甘くありません。

ここまで解説してきた通り、憧れて業界に飛び込んだものの「辞めておけばよかった」と後悔する人は少なくありません。

やりがいを感じたくて電気工事施工管理者を目指しても問題ありませんが、仕事量の多さから私生活を充実させることは難しいため、全ての時間を仕事に捧げるほどの覚悟が必要だと言えます。

体を動かすのが好きなだけならやめとけ?

電気工事施工管理の仕事は、工事現場のチェック作業や書類作成といった業務もあり、長時間労働になるため、体力が必要と言えます。

そのため、志望動機として「体を動かすのが好きだから・体力に自信があるから」といった内容でアピールする人も少なくありません。

決して誤った選択ではないのですが「体力がメインの仕事ではない」「頭脳労働に加えて体力も必要な仕事」であることを理解しておきましょう。

最も必要と言えるのは、イレギュラーに対する対応力や決断力、マルチタスクスキルであり、仕事の本質は頭脳労働となります。

「運動系の部活で頑張ってきたから、やる気で何とかなる」といった考えでは、後悔してしまう可能性があります。

電気工事施工管理に向いている人・向いていない人

ものづくりが好きであることや、やりがいのある仕事をしたいだけでは、電気工事施工管理の仕事はなかなか難しいと言えます。

ここでは、具体的にどのような人が電気工事施工管理の仕事に向いているのか、やめておいた方がいい人の特徴について解説していきます。

電気工事施工管理に向いている人

電気工事施工管理者に向いている人の特徴は主に3つあります。

・電気工事に興味がある
・細かい配慮ができる
・自己管理ができる

当然のことですが、電気工事施工管理者は電気工事を管理するため、配線や電気通信に興味がある人は向いていると言えるでしょう。

普段から電気機器の構造に興味があり、プラモデルなどの電装を作るのが得意な人に向いています。

また、電気工事施工管理者は、工事全体を管理する上で、職人たちが働きやすくなるような配慮が必要です。

積極的に意見を取り入れたり、品質に関するアドバイスを相手に伝わりやすく指示するように意識したりと、細かい配慮ができる人は向いています。

加えて、工事は長期間続くので、自己管理ができる人でなければ務まりません。

中には、ストレスに耐えきれずお酒を飲みすぎたり、食べすぎたりして体調を崩してしまう人もいます。

この3つの特徴に当てはまる人は、電気工事施工管理の仕事も楽しみながら続けられると言えるでしょう。

電気工事施工管理に向いていない人

電気工事施工管理に向いていない人の特徴は、以下の通りです。

・ストレスを溜め込みやすい
・優柔不断である

電気工事施工管理者は、計画通りに工事を進めるために、現場で働く職人の声を聞いたり、依頼主の声を反映させたりする必要があります。

また、普段の業務の進め方に関して会社の上司から指示を出されることもあります。

それぞれの立場で工事に対する見え方が異なり、要望も変わってくるため、会社と現場の板挟みとなってしまうケースも珍しくありません。

事あるごとに考えすぎてストレスを溜め込んでしまうような人は、心身ともについていけない可能性が高いと言えるでしょう。

また電気工事施工管理技士は、工事の責任者として工程や工法など、あらゆる判断を先頭に立って行います。

何かあった時に迷い込んでしまい、的確な指示出しができない優柔不断な人だと、工事全体の士気も落ちてしまい作業が進まなくなります。

電気工事施工管理の将来性

電気工事施工管理者を、これから目指そうとしている方にとっては、仕事自体の将来性も気になるのではないでしょうか。

異業種からの挑戦を考えている方は、特に不安を感じやすいと思います。

しかし「電気施工管理はやめとけ」と言えない理由でも解説した通り、電気工事施工管理の仕事は非常に将来性が高いと言えます。

ここでは、電気工事施工管理の将来性が高い理由について、仕事の特徴や建設業界の傾向を基に解説していきます。

若手不足による需要増

前述した通り、建設業界は人手不足が深刻化しています。

業界の平均年齢も高く、近いうちに多くの従事者が定年退職によりいなくなると言われています。

そのため、若手人材を採用した上で、一から施工管理者に育て上げていこうとする建設企業が増えてきており、未経験でも就職しやすいと言えるでしょう。

中には「資格取得支援制度」を用意している企業もあり、効率良く資格取得を目指せるようにもなってきています。

資格取得には実務経験が必須

電気工事施工管理技士になるには、国家試験に合格する必要があり、受験するには実務経験を満たす必要があります。

そのため、誰でもすぐに資格を取得できるわけではなく、簡単に施工管理技士の人数が飽和状態になることはまずあり得ません。

下積み期間を経て施工管理技士の資格を取得できれば、長い間活躍できるでしょう。

工事の複雑化による需要増

近年ではオール電化や省エネ住宅といった建物や、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギー事業が急成長を遂げています。

これらの施設における全ての電気工事で、必ず電気工事施工管理技士が必要となります。

そのため今後も電気工事数は減らず、必然的に電気工事施工管理技士の需要が落ちることもないでしょう。

1級電気工事施工管理技士の資格を取得すれば「監理技術者」として、あらゆる電気工事に従事できるようになります。

IoT化やスマート家電の影響

近年、我々の生活を豊かにする上で、欠かせない存在となってきているのが「loT技術やスマート家電」です。

各家電にWi-Fiなどの無線通信環境が装備され、音声操作や外出先からの操作ができるようになりました。

一方で家電の構造はより複雑となり、設置の際にも専門的な電気工事をしなければならないものが増えていくと予想されます。

これらの電気工事でも施工管理技士は欠かせない存在となり、さまざまなところで活躍できるようになるでしょう。

電気工事施工管理の1日の流れ

電気工事施工管理の業務内容はとても幅広く、毎日一定のリズムで仕事を進めることはほとんどありません。

その日の作業スケジュールによって、業務内容が異なります。

そんな電気工事施工管理者の1日の流れは以下の通りです。

【7:30】電気工事現場に到着朝礼の準備などを始める
【8:00】職人も含めて朝礼その日の工事スケジュールなど、共有事項を説明する
【8:15】工事現場チェック各工事現場の作業を見て回りながら、チェックを行い、必要に応じて指示出しを行う
【12:00】お昼休憩協力会社の責任者などとのコミュニケーションも取りながら昼休憩する
【13:00】工事現場チェック再開作業のチェックはもちろん、工事現場に安全性の問題がないかも見て回る
【16:00】協力会社との打ち合わせ次の日の工事スケジュールの調整を協力会社の責任者と話し合いながら行う
【16:30】各種報告書の作成安全管理や品質管理など、工事に関する書類の作成を行う
【20:00】退社作業が終わり片づけをした後に退社する

上記はあくまでも一例であり、もっと早く退社する日もあれば、さらに長時間の残業となるケースもあります。

書類作成に関しては、現場である程度終わらせることもありますが、基本的に事務所に戻っての作業となります。

電気施工管理の平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、電気工事現場で作業を行う電気工事士の平均年収は506.8万円でした。

電気工事士をまとめる、電気工事施工管理技士はもう少し年収が高いと推測されます。

ちなみに、別工事の施工管理者は以下のような平均年収でした。

就職する企業や従事する電気工事の規模にもよりますが、電気工事施工管理技士も同じくらいの年収と推測されます。

ブラックな電気施工管理はやめとけ?ホワイトな職場の見極め方

電気工事施工管理の仕事がやめとけと言われる理由や、仕事の大変さについて解説してきましたが、労働環境は就職する企業によって異なります。

中には完全週休2日制を取り入れていたり、残業がほとんどなかったりする企業もあります。

ここではホワイトな職場の見極め方について、情報取集の方法や、具体的な比較ポイントを解説していきます。

知り合いづてに情報収集する

ホワイトな企業・職場であるかを見極める上で、最も手っ取り早いのが「気になる企業で働いている人に直接聞く」方法です。

もし友達や先輩、知り合いにその企業で働いている人がいれば、積極的に情報収集しましょう。

目的の企業でなかったとしても、同業者として何かしらの情報を持っている可能性もあります。

知り合いがいない場合には、実際に働いている社員が書き込みを行っている、企業の口コミサイトでも情報収集ができます。

転職エージェントを活用する

転職エージェントでは、転職に関するノウハウが豊富なキャリアアドバイザーと一緒に、転職活動を進められます。

希望の条件を伝えると、最適な求人を見つけてきてくれるのはもちろん、求人票だけでは知ることのできない疑問も、企業に連絡を取って代わりに聞いてくれます。

また、その転職エージェント経由で先に就職している方がいれば、実際に働いてみた感想も共有してもらえるかもしれません。

見極めの3つのポイント

気になる企業について知り合いに聞いてみたり、転職エージェントに条件に合った求人を紹介してもらったりした後は、以下の3つのポイントについても調べてみましょう。

・業務量
・工期と予算
・工事の内容

上記3点は企業の口コミサイトである程度調べられます。

一概には言えませんが、プラント・新築マンション・商業施設は業務量が多くなりやすいと言われています。規模が大きく、さまざまな工事が必要だからです。

また、新築の建設工事は、住居や営利目的であることが多く、特に竣工期日に厳しい特徴もあります。

電気工事は土木工事や建築工事の後となるため、工事の遅れのしわ寄せを特に受けやすく、ブラックな労働環境になりやすいので注意が必要です。

一方で、工事の内容に関して比較的余裕があると言われているのが、改修工事です。

規模が比較的小さく、行う工事も限られているため、工期に余裕が生まれやすいという特徴があります。

マンションやアパートの場合は、既に住民がいるため、生活に配慮して土日は工事が休みになりやすいのもメリットの1つです。

関連記事:電気工事施工管理でホワイトな企業の特徴とは?転職成功のコツも解説

電気施工管理になるなら押さえたい3つの心構え

電気工事施工管理をこれから目指していく場合、以下の3点とについて、しっかりと考えておくようにしましょう。

・目的の明確化
・自身の価値の向上に重きを置く
・長時間労働も辞さない

事前に自分の考えが定まっていれば、辛いことが続いても耐えやすくなります。

目的の明確化

やりがいのある仕事やものづくりに携われる仕事は、施工管理者以外でもたくさんあります。

それでも電気施工管理の仕事を目指すのであれば、「自分が施工管理者を目指す理由」や「仕事をする上で何を得たいのか」について、明確にしておきましょう。

なんとなく施工管理の仕事を目指しているだけでは、仕事が過酷であるため、途中でついていけなくなる可能性が高くなります。

自分の中で目的が明確になっていれば、ストレスを溜め込んだり、自分を見失ったりもしにくくなります。

自身の価値の向上に重きを置く

会社内で働いていると、施工管理とは別の悩みを抱え込んでしまい、自分を見失うことがあります。

電気工事施工管理の仕事は今のどの建設会社でも十分活躍できますので、会社のためだけではなく、自分の価値を上げることに意識を持つようにしましょう。

上司とうまくいかなくても、会社が潰れたとしても、自分自身が電気工事施工管理者として成長してスキルを身に付けていれば、長期的に生活を安定させられます。

長時間労働も辞さない

電気工事施工管理者の仕事は、IT・loT技術の導入といった労働環境改善の取り組みにより負担が減少してきていますが、長時間労働であることに変わりはありません。

周りと比べて自分だけ辛い時期が続いたとしても、施工管理者になるまでは頑張り続ける覚悟を持っておくようにしましょう。

時には遠回りになったり、上手くいかないことが続いたりする時もあるかもしれません。

それでも「施工管理に向けて全ての時間を投資する」という考えが揺るがなければ、最後まで頑張り続けられるでしょう。

電気工事施工管理に関してよくある質問

最後は、電気工事施工管理に関するよくある質問について答えていきます。

これから電気工事施工管理を目指す上で特に気になるのが「試験の合格率」ではないでしょうか。

1・2級電気工事施工管理技士ごとに、合格率を解説していきます。

電気工事施工管理技士の合格率はどれくらいですか?

電気工事施工管理技士には1級と2級があります。

2級は電気工事における主任技術者として、1級は監理技術者として従事できます。

どちらの試験も一次検定と二次検定に分かれており、2級電気工事施工管理技士の一次試験を除いた全ての試験には受験条件として実務経験が定められています。

各試験の合格率は以下の通りです。

【令和4年度・2級電気工事施工管理技術検定】
・第一次検定の受験者:8,027人
・第一次検定の合格者:4,466人(合格率55.6%)・第二次検定の受験者:6,311人
・第二次検定の合格者:2,947人(合格率46.7%)【令和4年度・1級電気工事施工管理技術検定】
・第一次検定の受験者:16,883人
・第一次検定の合格者:6,458人(合格率38.3%)・第二次検定の受験者:7,685人
・第二次検定の合格者:4,537人(合格率59.0%)参照元:一般財団法人|建設業復興基金|電気告示施工管理技術検定 実施状況

 

受験する人の大半は、既に電気工事業界で働いていることもあり、合格率が著しく低いわけではありませんが、簡単な試験ではないと言えるでしょう。

第二次検定では実地試験も行われ、記述式で自分の考えを伝える必要があるため、文章による説明スキルも求められます。

関連記事:電気工事施工管理の休みは少ないのか?休める会社の特徴を紹介

まとめ

今回は「電気工事施工管理技士はやめとけ・きつい」と言われる理由について解説してきました。

電気工事施工管理の仕事は、4大管理を基に工事全体をチェックしながら、計画通りに作業を進めていかなければなりません。

そのため非常に業務量が多く、その日の内に終わらせなければならないものばかりなので、残業が連日続くことも珍しくありません。

また、工期最優先となるため一部の業務を後回しにすることも多く、工事が休みの日には休日出勤して対応する人も多くいます。

このような仕事内容であるため、電気工事施工管理の仕事はやめとけと言う人もいます。

しかし、収入は業界内でも高く、需要も将来性もある職種と言えます。

簡単な理由で目指すことはおすすめしませんが、自分の中で施工管理を目指したい理由があり、何があっても揺るがない自信があれば、諦める必要はありません。

未経験であっても十分挑戦できますので、積極的にチャレンジしてみましょう。

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