施工管理

施工管理は意外と楽に働ける?楽に感じる人と感じない人の特徴を解説

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施工管理 指さし確認する男性

施工管理の仕事に興味がある人で、意外と楽に働けるのか知りたい人も多いでしょう。

建設現場における施工管理は、一見大変そうな仕事に見えるかもしれませんが、実は業務に携わる中で、楽に感じる人と感じない人がいます。

本記事では、そもそも施工管理の仕事が楽なのか、楽に感じる人と感じない人の特徴を解説します。

ぜひ、参考にしてみてください。

施工管理が意外と楽と言われても盲信するのは危険な3つの理由

施工管理者が作業員に指示を出す様子

施工管理が「意外に楽」と言われても盲信するのは危険です。意外に楽と言い切れない理由は次の3つです。

  • 役職によって忙しさが変わる
  • 現場によって人間関係も変わる
  • 労働基準法の特例を受けているため休みが少ない

それぞれの理由について解説します。

役職によって忙しさが変わる

役職ごとに異なる責任と権限があるため、忙しさは異なります。施工管理での役職は主に現場監督、主任技術者、監理技術者、現場代理人の4つです。

例えば、現場代理人の場合、4大管理業務に加えて、工事の取り締まりや請負代金のやり取りを行わなければなりません。

他にも、主任技術者と監理技術者では担当できる工事の大きさに違いがあります。主任技術者は4,000万円未満の工事に必ず配置される責任者であり、監理技術者は4,000万円以上の工事に必ず配置される責任者です。

現場によって人間関係も変わる

現場によって一緒に仕事をする作業員、関係会社や取引先などが変わるため、仕事の難易度も異なります。例えば、経験豊富な年上の作業員に細かな指示出しは不要かもしれませんが、経験の浅い若手の作業員には丁寧なサポートが必要でしょう。

労働基準法の特例を受けているため休みが少ない

施工管理は労働基準法の特例を受けている業種であるため、36協定の締結により休日労働が認められています。しかし、働き方改革により残業時間が業界全体で減ってきています。

また、2024年4月からは時間外労働の上限が法律で定められ違反すると罰則が科されますが、どこまで厳格に整備されるのかは不明確です。

参考:建設業への改正労働基準法の適用について|国土交通省

参考:建設業法第26条(主任技術者、監理技術者の配置)|国土交通省

施工管理が意外と楽と感じる人の特徴6選

施工管理者が現場で仕事をしている様子

施工管理が忙しく辛い仕事だと感じる人がいる一方で、意外と楽と感じる人もいます。施工管理が意外と楽だと感じる人の特徴は次の6つです。

  1. 現場仕事が苦にならない
  2. デスクワークもできる
  3. コミュニケーションが取れる
  4. 決断が早い
  5. 計画的に行動できる
  6. 感情を抑えられる

それぞれの特徴について解説します。

1.現場仕事が苦にならない

施工管理の業務は現場で働くスタッフの指導や工事の進捗管理など、主に工事現場の管理を行います。現場仕事は危険だけでなく汚れや騒音などにさらされるため、汚れや騒音に対するストレス耐性が強いと苦にならないでしょう。

2.デスクワークもできる

施工管理では現場仕事に加えて、工事予算や工事施工図の作成、役所との手続きなどのデスクワークも行います。デスクワークが得意であれば、施工管理は意外と楽な仕事に感じるかもしれません。

3.コミュニケーションが取れる

施工管理の業務を遂行するためには、工事に関わる多くの人とコミュニケーションを取る必要があります。例えば、発注者や設計者、現場監督や作業員、役所や協力会社です。周囲とのコミュニケーションが容易に取れるのであれば、施工管理は意外と楽な仕事に感じるかもしれません。

4.決断が早い

施工管理では、工事の進行に合わせて多くの判断や決断が求められます。工事の工程や原価、品質や安全など、工事に関わる全てのことを管理する責任があるため、迅速かつ的確な決断が必要です。決断が早い人であれば、多くのタスクをこなせるでしょう。

5.計画的に行動できる

施工管理は工事の納期に間に合うように工事の工程表を作成し、計画的に行動しなければなりません。工事の進行は天候や人員や資材などによって左右されるため、入念な計画が必要です。計画的に行動できるのであれば、施工管理は意外と楽に感じるかもしれません。

6.感情を抑えられる

施工管理は、工事現場で発生するトラブルやクレームへの対処が求められる職務です。工事に携わる関係者の要望や意見は多岐にわたり、感情的な表現も少なくありません。感情を冷静に抑えることができるかどうかは、対人関係や業務の品質に直結する重要な要素となります。

施工管理が意外と楽と感じれない人の特徴3選

キャリアを積んだ施工管理

施工管理の業務を意外と楽に感じる人がいる一方で、楽だと感じられない人もいます。楽だと感じられない人の特徴は次の3つです。

  1. 閑散期や繁忙期の業務変化に耐えられない
  2. 夜勤をしたくない
  3. 残業や休日出勤がしたくない

それぞれについて解説します。

1.閑散期や繁忙期の業務変化に耐えられない

閑散期や繁忙期の業務変化に耐えられない人は、施工管理の仕事は楽だと感じないかもしれません。施工管理の業務は需要に応じて忙しさの変動が激しく、繁忙期には複数の現場を同時に管理する必要がありますが閑散期には仕事が減少します。

業務変動に適応できる人は、繁忙期には効率的に業務を遂行し、閑散期にはスキルアップや資格取得などの自己研鑽に時間を費やすこともできるでしょう。

2.夜勤をしたくない

施工管理の仕事は工事の性質や現場の状況に応じて、夜間勤務が必要です。例えば、道路工事や鉄道工事などの多くは、交通の影響を最小限に抑えるために夜間に実施されます。他にも、工事の進捗や予期せぬトラブルにより、予定外の夜勤もあるでしょう。

夜間の勤務に抵抗がある場合は、施工管理が楽だと感じられないかもしれません。

3.残業や休日出勤がしたくない

施工管理は工事の納期と品質に責任を負う重要なポジションです。進捗状況やトラブルによっては、残業や休日出勤が求められます。残業や休日出勤を避けたい人にとって施工管理は辛い仕事だと感じるかもしれません。

関連記事:立ち仕事で足が痛いという方必見!足を楽にさせる方法や痛みの予防方法を紹介

施工管理で働く大きなメリット3選

若手の施工管理者

施工管理の向き不向きなどを紹介しましたが、施工管理で働く主なメリットは次の3つです。

  • 食いっぱぐれることがない
  • 30代以上の未経験者でも採用されやすい
  • 平均年収が高い

それぞれについて解説します。

食いっぱぐれることがない

施工管理は建設業界の成長と発展に密接に関わっており、将来的にも需要が高まると予測されています。建設プロジェクトの増加や持続可能な開発の需要の高まりにより、施工管理のスキルと専門知識はますます求められるでしょう。

また、施工管理は新たな建築物に関する仕事だけでなく、建築物の耐震診断や改修などの幅広い分野で求められています。

参考:建築施工管理技術者 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

30代以上の未経験者でも採用されやすい

施工管理は未経験からでも挑戦できる職種です。また、施工管理に従事する人の高齢化が進んでいます。

施工管理に必要なスキルは、働きながら身につけることができると言われていわれており、30代以上の未経験でも挑戦しやすいです。

施工管理として働く人が、入職前の実務経験の必要期間について回答したデータをまとめてみました。

入職前の実務経験回答割合
特に必要ない29.5 %
1ヶ月以下3.3 %
1ヶ月超~6ヶ月以下0.0 %
6ヶ月超~1年以下8.2 %
1年超50.8%
不明8.2%

出典:建築施工管理技術者 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

「特に必要ない」の回答割合が約3割にも上ります。未経験でも努力次第では十分にチャレンジできそうです。

平均年収が高い

施工管理に従事する人の平均年齢43歳・平均年収620.4円であり、全体平均は年齢42.9歳・年収は461万円のため全体平均を大きく上回っています。

平均年収には男女差があり男性のほうが高いです。男性の平均が43.1歳・567万円のため、施工管理の平均年収は一般的に高いと言えます。

参考:建築施工管理技術者 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

参考:1 平均給与|国税庁

施工管理でホワイトに働く3つの方法

ホワイトに働き充実している施工管理

施工管理は大変そうな仕事に見えるかもしれませんが、ホワイトに働く方法があります。ホワイトに働く方法は主に3つです。

  • 派遣社員で働く
  • 改修工事中心の企業に転職する
  • 建設業に強い転職エージェントを利用する

それぞれについて解説します。

派遣社員で働く

派遣社員で働くことにより、契約条件内での労働に抑えられます。また、派遣社員での勤務は現場や立場を選択でき、自身の望む働き方ができるでしょう。

一方で、給与面や教育面などの待遇や今後のキャリア形成は、正社員ほど期待はできないと言われています。

改修工事中心の企業に転職する

改修工事を中心に取り扱う企業の収益性は高いと見られています。改修工事は新築工事に比べて工期が短く残業が少なく、現場の規模が小さく管理がしやすいのが特徴です。

一方で、改修工事は夜間や休日に行われることが多く、勤務時間が不規則になる可能性があります。また、担当できる業務が新築工事と比較して改修工事は限定的です。そのため、未経験から改修工事中心の企業への転職は経験できる業務の範囲に限りがあります。

建設業に強い転職エージェントを利用する

建設業に強い転職エージェントを利用することにより、多数の求人情報にアクセスできたり、非公開求人や優良企業の求人を紹介してもらえたりします。

また、転職エージェントは無料で利用でき、情報収集にも適してるのです。しかし、一般的な転職エージェントは多種多様な業界を取り扱っており、建設業界に特化しているわけではありません。

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関連記事:楽な施工管理の種類や現場の見つけ方を紹介!

施工管理の仕事が楽しいと思える3つの要素

点検する施工管理者

施工管理の仕事を楽しめる要素は3つです。

  • 裁量権を持って仕事ができる
  • 達成感を感じやすい
  • 服装や髪型が自由にしやすい

それぞれの要素について解説します。

裁量権を持って仕事ができる

施工管理は工事現場の管理、予算、品質、安全などを担当する裁量権のある仕事です。そのため、若くしてマネジメント経験を積むことができます。

自身が上司として、作業員をまとめ上げられるとより楽しさを感じるでしょう。

達成感を感じやすい

工事が順調に進展したり、問題が解決できたりするたびに、小さな成功体験を重ねることができます。さらに、完成した建物が社会に貢献し、お客様に喜ばれる瞬間は大きな達成感や満足感があるでしょう。

服装や髪型が自由にしやすい

現場での作業が中心の仕事のため、オフィスでの仕事に比べて服装や髪型に対する規則や制限が少ない場合が多いです。自分の好きな服装や髪型で仕事ができるので、自分らしさや個性を表現できるでしょう。

施工管理以外の仕事でも意外に楽に感じる仕事3選

デスクの一角

施工管理以外でも意外と楽に感じる仕事はいくつかあり、厳選すると次の3つです。

  • 運行管理者
  • ビルメンテナンス
  • 宅建士

それぞれについて解説します。

運行管理者

運行管理者は自動車運送事業者の安全運行を確保するために、ドライバーの勤務時間や指導監督、運行管理の指揮命令系統などの業務を担当します。運行管理者になるためには、自動車運送事業の種別に応じた種類の運行管理者資格者証を取得しなければいけません。

運行管理者は施工管理と同じくデスクワークができるため、体力的にも楽に感じることもあるでしょう。

参考:自動車運送事業の運行管理者になるには|国土交通省

ビルメンテナンス

ビルメンテナンスは、大型商業施設やオフィスビル、病院などの建物の設備管理やメンテナンスを行う業務です。ビルメンテナンスには、ビルクリーニング技能士やビル設備管理技能士などの専門的な資格が必要になる場合があります。

ビルメンテナンスの仕事は仮眠や待機の時間が多く、隙間時間を資格取得のための勉強時間に充当できる人であれば楽に感じるかもしれません。

宅建士

宅建士(宅地建物取引士)は、不動産取引の際に顧客に対して重要事項を説明するために必要な国家資格です。不動産の紹介や内覧、契約書の作成・調印など、不動産取引にまつわる業務全般を担います。

宅建士になるためには、年1回行われる宅建試験に合格して、実務経験を積むか講習を受講しなければなりません。 各都道府県の宅地建物取引業者協会などに登録手続きを行い、宅建士の登録が完了します。

宅建士の業務は事務作業が得意な人にとっては楽に感じるかもしれません。

参考:宅地建物取引士証の交付を受けるまでの手続き(講習体系図)|国土交通省

参考:宅建士(宅地建物取引士)になるには?資格取得と登録手続き、仕事内容についてご紹介|仙台大原簿記情報公務員専門学校

施工管理に関するよくある質問

一人前の施工管理者

施工管理を志す人から、特に頻繁に受ける質問は次の3つです。

  • 建築業界でホワイトな職種はありますか?
  • 施工管理は何年で一人前になれますか?
  • 施工管理技士の中で一番難しいのはどの資格ですか?

それぞれについて解説します。

建築業界でホワイトな職種はありますか?

建築業界でホワイトに働きやすい職種は、一般的に設計職、事務職、人事職などと言われています。しかし、ホワイトに働きやすいと言われている職種でも、企業によっては長時間労働や休日出勤があるようです。

施工管理は何年で一人前になれますか?

施工管理が一人前になるには、一般的には3年程度必要です。しかし、一人前になるまでの期間は、個人の能力や経験、現場の難易度などによっても左右されます。

早く一人前になるためには、多くの実務経験を積み、勉強することが求められます。

施工管理技士の中で一番難しいのはどの資格ですか?

施工管理技士の中で一番難しい資格は、1級建築施工管理技士だと言われています。施工管理技士の資格は1級と2級の2種類あり、特に難易度が高い1級建築施工管理技士を取得するには、3年以上の実務経験が必要です。

1級建築施工管理技士の試験は学科と実地の2種類あります。学科合格率が35~50%程度、実地試験合格率が40%程度です。学科試験に合格した人のみ実地試験に進むため、最終的な合格率は20%程度まで下がります。

参考:1 級建築施工管理技術検定「実地試験」の合格者を発表 ~女性技術者の合格者比率 初めて ※1|国土交通省

まとめ

終日デスクワークの施工管理者

今回は施工管理の仕事が意外と楽に感じる人と感じない人の特徴を解説しました。

施工管理の忙しさや大変さは現場や時期によって様々です。施工管理の適性がある人にとっては、意外と楽な仕事だと感じるケースもあるでしょう。

そして、施工管理はこれからの時代も重宝されると言われています。

さらに、施工管理は達成感があり高い収入を得られる仕事です。加えて、未経験の30代からでも挑戦できます。

もし、施工管理の適性があると感じた人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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