トラック運送業は、人々の生活に欠かせない存在であり、近年は通販貨物の増加で更に需要が高まっている状態です。
一方で、トラック運転手は深刻な人材不足となっており、労働環境の改善や求人の応募条件緩和が進んでいます。
そのため、トラック運転手は未経験者でも挑戦できる、人気の転職先の1つになりつつあります。
しかしながら「トラック運転手へ転職して本当に後悔しないのか」と不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
今回は「トラック運転手に転職して良かった」と感じた内容について、現役運転手の声を中心に紹介していきます。
【この記事でわかること】 ・トラック運転手に転職する前に理解しておくべきこと ・トラック運転手に転職して良かったと感じた6つのこと ・トラック運転手に転職した主な理由 ・トラック運転手の楽しさや辛さ ・トラック運転手への転職を後悔しない人と向いていない人の特徴 ・トラック運転手に転職した人から伝えたいこと |
トラック運転手に転職する前に押さえたいこと
主に3つの種類がある
トラック運転手は、あらゆる地域への配達を行っており、運送会社で配送距離が全く異なります。
配送距離によって、トラック運転手は3種類に分かれます。
・短距離のトラック運転手
・中距離のトラック運転手
・長距離のトラック運転手
くわしく見ていきましょう。
短距離トラック運転手
短距離のトラック運転手は、主に住宅街といった街中を運転し、通販荷物といった手荷物を中心に扱います。
配達先は、オフィスや一般家庭が多いため、日中の勤務が多く残業や休日出勤は比較的少ない特徴があります。
運転するトラックは小型〜中型の車両が多く、遠方まで運転することがないため、地理に詳しくない人でも挑戦しやすいと言えるでしょう。
中距離トラック運転手
中距離トラック運転手は、隣接する都道府県への配達がメインとなります。
短距離の運転手に比べると、配送距離は長くなるものの、日帰りでの勤務となります。
運転する車両は4〜10tトラックとなり、中型免許以上が必要です。
短距離の運転手に比べると配達先が少なく、運転業務の割合が多めとなります。
長距離トラック運転手
長距離トラック運転手は、別の地方に向けた配送が多く、泊りがけでの配達が多くなります。
複数の配達を行うことは少なく、仕事の大半は運転業務となります。
運転する車両は10tトラックといった大型車両が多く、高速道路を中心に運転するのが特徴です。
高い運転スキルが必須であるのはもちろん、泊りがけの運行で大変な一方で、高収入を目指しやすい魅力があります。
このように同じトラック運転手でも、配送距離によって一日の流れや辛さは全く異なります。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、自分の理想とするワークライフバランスに合ったものを選ぶことが大切です。
トラック運転手の年収相場
厚生労働省が公表している「令和4年度の賃金構造基本統計調査」によると、トラック運転手の平均年収は以下の通りとなっています。
・小型、中型トラック運転手:358万1,400円
・大型トラック運転手:381万100円
令和4年における日本人の平均年収は458万円ほどであるため、100万円ほど少ないと言えます。
ただし、トラック運転手は配送距離などによって、収入が大きく異なります。
中には年収500〜700万円稼いでいる運転手も存在するため、高収入を目指すことも十分可能です。
関連記事:トラック運転手は年収1,000万稼げる?給与の実態、現場の声も
トラック運転手に転職して良かったこと6選
トラック運転手は文字取り、トラック運転するのが仕事であり、配達先へ時間通りに荷物を届ける役割を担っています。
トラック運転手として働く場合、他の職種と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、別業界から運送業界に転職した、数名の現役のトラック運転手にインタビューを行っています。
インタビューの内容を踏まえ、トラック運転手に転職して良かったと感じる6つのことについて、解説していきます。
人間関係のストレスが少ない
配送距離に関係なく、トラック運転手に共通していると言えるのが「人間関係のストレスが少ない」ことです。
トラック運転手は基本的に一人で仕事をこなすため、常に仲間と協力して作業を進めたり、上司から指示されたりすることはありません。
また、社外の人間と接するのも荷物の集荷時や、配達時だけとなります。
そのため、人間関係による揉め事はほとんどなく、ストレスを溜め込むことなく仕事をこなせます。
インタビューでも、以下のような意見がありました。
「合わない上司と一緒に仕事をすることもなくなり、職場の雰囲気を気にすることもない」
「上司から嫌味を言われることもなく、変な派閥なんかもないので人間関係が楽でいい」
人間関係がとにかく大変で、転職したいと考えている人にとっては、最適な職種の1つと言えるでしょう。
学歴を問われない
トラック運転手に転職して良かったと感じる、2つ目の内容は「学歴を問われない」ことです。
転職時に、学歴指定がないのも大きな魅力ですが、働き始めてからも学歴が影響するようなことはありません。
トラック運転手として大事なのは、いかに効率よく荷物を配達先に届けられるかであり、学歴などは一切関係ないからです。
運送業界に限った事ではないものの、トラック運転手は特に学歴に対する偏見が少ないと言えるでしょう。
インタビューでも以下のような声がありました。
「前の会社は学歴重視の考えがあり、学歴によって出世の可能性が大きく違ったが、トラック運転手は一切偏見がなく、一生懸命頑張れる」
「上司から『歴なんか気にせずに責任感を持って働くことが大切』と声をかけてもらえ、頑張ろうと思えた」
中卒や高卒が理由で理想の求人が見つからないといった人や、学歴に縛られて仕事をしたくないといった人におすすめの職種と言えるでしょう。
稼ぎが良い
トラック運転手に転職して良かったと感じる、3つ目の内容は「稼ぎが良い」ことです。
トラック運転手の給料の内訳としては、残業代や売上といった歩合の割合が多く、仕事をしただけ稼げるようになっています。
一般的なサラリーマンのように、毎年の昇給で少しずつ給料が上がっていくわけではありません。
そのため、未経験者であったとしても、仕事に慣れて多くの配送をこなせるようになれば、1年目からしっかり稼ぐことも可能です。
インタビューでは以下のような声がありました。
「荷物の仕分けや長距離配送になれるのが大変だったけど、転職して半年で月収50万円を達成できた」
「経験を積んだ上で独立し、請負のトラック運転手として年収600万円以上の人もいる」
転職してすぐにでも稼げるようになりたいと考えている人は、トラック運転手が向いていると言えます。
やりがいがある
トラック運転手に転職して良かったと感じる、4つ目の内容は「やりがいがある」ことです。
運送業界は人々の生活に欠かせない存在であり「経済の血液」と呼ばれるほど、社会に貢献しており、やりがいをもって働けます。
また、一人で仕事をこなすため、成果が分かりやすく仕事を頑張って稼いだ実感を得やすいことも魅力と言えるでしょう。
インタビューでも以下のような声がありました。
「暑い中配達していると、いつもご苦労様ですと声をかけてもらえて、人の役に立てていると実感できる」
「仕事時間が長く辛い反面、給与にしっかり反映されるのでやりがいを感じて頑張れる」
仕事にやりがいを感じていない人や、人の役に立ちたいと考えている人にもおすすめです。
マイペースに働ける
トラック運転手に転職して良かったと感じる、5つ目の内容は「マイペースに働ける」ことです。
トラック運転手は、荷物を時間通りに送り届けられれば問題なく、休憩時間や場所は自分で自由に決められます。
法律で決められた休憩の頻度に反していなければ、自分の決めたペースで働けます。
休もうとしていたタイミングで上司に指示されたり、お客様が来店したりするようなこともなくマイペースで働けるのは大きな魅力と言えるでしょう。
インタビューでは、以下のような声がありました。
「運転中は休憩という概念がなく、余裕があるときには家族とハンズフリーで話しながら運転することもある」
「周りに気を遣うことなく、好きな音楽を聞きながらマイペースに働けるところが自分に合っている」
一人で黙々と働きたい人や、周りに強調するのが苦手という人にも向いていると言えるでしょう。
運転スキルが向上する
トラック運転手に転職して良かったと感じる、6つ目の内容は「運転スキルが向上する」ことです。
車両サイズの大きいトラックを毎日長時間運転していれば、当然運転スキルが向上します。
また、地理にも詳しくなるため、プライベートで旅行に出かける場合などに活かせます。
今よりも大きい車両サイズの運転免許の取得も目指しやすくなり、大型トラック運転手になれば、より高収入を目指しやすくなるでしょう。
インタビューでは、以下のような声がありました。
「配達している内に、抜け道や近道を覚えられるので、最短で目的地まで迎えるようになった。」
「プライベートで長時間の間運転していても、全く苦にならない」
トラック運転の経験がなかったとしても、車の運転自体が好きであれば十分向いていると言えます。
関連記事:ドライバーに転職して良かった事は?メリットとデメリットを紹介
何がきっかけでトラック運転手に転職した?
トラック運転手は人気の転職先であり、別業界から転職してくる人が多くいます。
トラック運転手への転職を決意することとなったきっかけは、人それぞれです。
ここでは、前の章と同様に現役のトラック運転手へのインタビューを基に、転職のきっかけについて解説していきます。
親の介護(40代男性)
トラック運転手に転職した1つ目のきっかけは「親の介護」によるものです。
日中にお願いされることが多く、昼間に何かあったらと不安になり、夜に働ける仕事を見つけることにしたんです。
40代で夜間に働いて稼げる仕事を探していたら、トラック運転手の求人を見つけたので、すぐに応募しました。
今は夜間のコンビニのルート配送を行っており、昼間は時間を作りやすいので満足しています。
収入は若干下がりましたが、新人でもある程度稼げているので不満には感じていません。
配達先の都合によっては、夜間や早朝に配達することも多く、中には日中以外が勤務時間となる仕事もあります。
日中に時間の都合をつけやすいのはもちろん、深夜手当が支給されるため、比較的稼ぎやすいことも魅力と言えます。
前職でプライベートを犠牲にしすぎた(30代男性)
トラック運転手に転職した2つ目のきっかけは「プライベートの確保」が目的であるケースです。
若くてもしっかり稼げていたので良かったのですが、休みが取りづらく泊まり込みで配送するので、結婚した後は家族に迷惑をかなりかけていたと思います。
特に子供が生まれてからは、プライベートを充実させたいと考えるようになり転職を決意しました。
今は残業がほとんどなく日帰りで帰れる、食品の宅配ドライバーをやっています。
収入は落ちましたが、休みの計画も立てやすく毎日家族の顔を見れるので、とても満足しています。
トラック運転手は配送距離によって、しっかり稼ぐこともできれば、プライベートを楽しめる仕事もあります。
経験に関係なく一定の収入は見込めるため、未経験でもプライベートを充実させながら仕事に従事できます。
免許支援制度を利用する条件を満たした(20代男性)
トラック運転手に転職した3つ目のきっかけは「免許支援制度を利用できると知った」ことです。
いい加減に、正社員として仕事を安定させないといけないと感じていたものの、転職に活かせる資格や経歴は一切なく悩んでいました。
そこで見つけたのがトラック運送会社の「免許支援制度」です。
未経験でも応募可能であり、免許に関しては入社後に会社が費用負担する形で取得できるというものでした。
収入も良く、ゼロからでも挑戦できると知ったことをきっかけに転職を決意しました。
体力的についていけるか不安でしたが、すぐに慣れて今では生活も安定しています。
近年、運送業界では若手人材の確保を目的とした労働環境の改善や、免許支援制度といった取組みを行っています。
そのため、運転免許がない人であっても普通自動車免許さえあれば、挑戦可能です。
運送業界と言えば3K(汚い・きつい・危険)が当たり前でしたが、最近では福利厚生が充実し、休みもしっかりとれる会社が増えてきています。
作業に関しても、荷物をパレットにすることにより、手積みが減るような工夫が行われ、事故を防止する誘導も徹底されています。
前職の労働環境が悪すぎた(40代男性)
トラック運転手に転職した4つ目のきっかけは「前職の労働環境が悪い」ケースです。
誰かが休んでしまうと他の人への影響が大きく、仕事の納期が近い時には休日出勤もあり、このままでは体が持たないと思い、転職を決意しました。
未経験でもある程度稼ぎやすく、自分のペースで働けるといった情報を見つけて、トラック運転手の求人に応募したのが働き始めたきっかけです。
中距離配送をしていますが、ある程度運送計画が決まっており、交通渋滞といったトラブルに巻き込まれない限り、残業になることはありません。
給料は落ちると予想していましたが、ほとんど変わらず転職して良かったと思っています。
運送業界は長時間残業の傾向があり、きついイメージを持たれがちでしたが、近年は人材確保のため、労働環境の改善が積極的に進められています。
また、働き方改革関連法が、2024年4月より運送業界にも適用となるため、ブラックと言えるような長時間の残業はできなくなります。
ワークライフバランスを保ちながら働くことも、十分可能です。
給料が不満だった(30代男性)
トラック運転手に転職した5つ目のきっかけは「給料に不満があった」ケースです。
次の日の出庫予定に応じた指示書の作成や、新たに入庫した貨物の情報の入力などは仕事が終わってから行っており、労働時間と給料が割に合わないと感じていました。
トラック運転手をしている友達に話したところ、労働時間が同じくらいで給料に大きな差があったため転職を決意しました。
未経験でしたが、以前の仕事でトラックへ荷物を積み込む作業を行っていたこともあり、体力的な問題はなくすぐに慣れたので良かったです。
給料は約10万円も上がり、もっと早く転職すれば良かったと感じています。
トラック運転手は入社年数や経歴ではなく、仕事量で収入が決まるため、入社1年目であっても、しっかり稼ぐことが可能です。
ある程度経験を積んだ上で、個人のトラック運転手として、一定以上の収入を稼いでいる人もいます。
大きい車を運転してみたかった(30代女性)
トラック運転手に転職した6つ目のきっかけは「大きい車の運転をしてみたかった」ことです。
就職の際には親から危ないと反対されて、しぶしぶ中型トラックで配送業務をしていましたが、ある程度理解を得られるようになり、転職を決意しました。
転職してすぐに乗れたわけではないですが、2年目から大型トラックにのらせてもらえるようになり、毎日楽しんで仕事をしています。
これまでとは違い、泊りがけの勤務もありますが、苦ではありません。
荷物もパレットの積み込みなので、力仕事はほとんどなく、これからも続けていきたいです。
トラック運転手として運転する車両サイズには複数の種類があります。
個別配送で使用する軽トラックタイプもあれば、トレーラーをけん引する大型トラックもあります。
経験を積むことにより、大型トラックやトレーラーの運転もできるようになるでしょう。
関連記事:50歳が転職してトラックドライバーになれる?50代未経験者が取得すべき免許とステップ
トラック運転手に転職して楽だと思ったことは?
異業種からトラック運転手に転職した人が、仕事で楽に感じることには以下のような内容があります。
・やることが決まっている
・ノルマの達成は自分次第
・リフレッシュしやすい
なぜトラック運転手の仕事が楽だと言えるのか、仕事内容も踏まえながら解説していきます。
やることが決まっている
トラック運転手の仕事内容は、荷物を配達先に届けるだけであり、トラックの運転がほとんどです。
配達先もある程度決まっており、さまざまな業務を覚える必要はありません。
やることが決まっている分、仕事のペース配分も行いやすく「仕事にさえ慣れれば楽」といった声も少なくありません。
ノルマの達成は自分次第
トラック運転手は一人で仕事をこなすため、ノルマを達成する上で周りに気を遣う必要はなく、仕事に集中しやすいと言えます。
チームとして協力し合いながら働く場合、自由に動くことが難しく、周りの社員に気を遣う必要もあります。
上司を怒らせないようにするなど、本来の目的とは違うことにばかり気を遣っている人も少なからずいるでしょう。
トラック運転手の場合、このような人間関係に気を遣う必要はなく、ノルマ達成に向けて黙々と業務に取り組めます。
余計なストレスから解放されたことにより、仕事が楽だと感じる人も少なくありません。
リフレッシュしやすい
トラック運転手は、指定された時間内に荷物を届ければ問題ありません。
運転中は基本的に一人で自由にすごせます。
好きな音楽を流しながら運転しても問題はなく、休憩時間には、自分の好きな飲食店でご飯も食べられます。
いつでも余裕を持ちながら仕事ができるとは限らないものの、他の仕事と比べるとリフレッシュしやすいと言えるでしょう。
覚える仕事が多く、オフィスでの仕事を苦痛に感じており、転職を検討している人は、トラック運転手も検討してみましょう。
トラック運転手に転職して辛かったことは?
トラック運転手ならではの楽しさや魅力を紹介しましたが、楽なことばかりではなく、辛いこともあります。
トラック運転手ならではの辛さには、以下のような内容があります。
・路上駐車ができない
・休憩を取りにくい
・土日出勤がある
普段からマイペースで働けるトラック運転手が、なぜ休憩や休みを取りにくいのか、トラック運送業界の現状を踏まえながら解説していきます。
路上駐車ができない
街中を運転していると、路上駐車をしているトラックを頻繁に見かけます。
近くに駐車場がないため、仕方がないように思えますが、5分以上の路上駐車は違法です。
また、路上駐車自体が禁止されているエリアもあります。
中には「バレないし大丈夫」とルールを無視して配達を行っている運転手もいますが、ほとんどの人はこのルールを守って配達を行っています。
「パーキングに停めるとお金がかかり、効率良く配達ができない」ことに、辛さを感じている人は多いと言えるでしょう。
休憩を取りにくい
トラック運転手は自分のペースで休憩できると解説しましたが、全ての運転手がそうとは仮ぎません。
配達先によっては、仕事がストップするお昼頃に配達時間を指定する人もいます。
個人宅への宅配業務では、急に再配達の依頼が入ることも珍しくありません。
また、大型トラック運転手に関しては、どこでも簡単に駐車できません。
トイレ休憩や昼食を食べたくても「大型トラックを駐車できるところがないから」と、しばらく走り続ける運転手も多くいます。
土日出勤がある
土日に配達依頼がある運送会社の場合、基本的に平日が休みとなります。
具体的には個人宅への宅配業務などがあり、土日に休む場合には事前にシフトの調整が必要です。
子供の行事などで、土日に休みを希望したとしても、人員不足で休めないといったこともあります。
プライベートを重視したいという人は、土日に休めるかを事前にチェックしておくようにしましょう。
トラック運転手への転職が向いていない人の特徴
トラック運転手の仕事を楽しんで続けるには、運転手の適性も重要です。
トラック運転手に転職して良かったと思える人の特徴は、主に3つあります。
・運転好きな人
・一人で黙々と仕事をしたい人
・単純作業が好きな人
なぜこのような人がトラック運転手に最適と言えるのか、詳しく解説していきます。
運転好きな人
トラック運転手として働いていく上で必須と言えるのが「運転が好き」ということです。
荷物の仕分けや受け渡し業務もあるものの、仕事の大半は運転業務となります。
そのため、車の運転が好きであることは非常に重要です。
特に長距離配送の場合は、運転業務の割合が多いため、運転が嫌いな人には向いていないと言えるでしょう。
そこまで運転が好きではない場合には、配達や荷物の積み降ろし作業の多い個人宅への配送業務、引越し会社のトラック運転手をおすすめします。
一人で黙々と仕事をしたい人
周りと話さずに、一人で黙々と仕事をこなしたい人も、トラック運転手に向いていると言えます。
トラック運転手は一人ですごし、上司から都度指示を受けたり、周りと話し合ったりすることはほとんどありません。
荷物の積み下ろしの際には現場のスタッフと話すこともありますが、基本的に一人でこなします。
みんなと協力し合いながら、賑やかな環境で働きたいといった人は、トラック運転手が苦痛に感じてしまう可能性が高いと言えます。
単純作業が好きな人
単純作業の繰り返しが好きな人も、トラック運転手が向いていると言えるでしょう。
トラック運転手は「運転・荷物の積み降ろし・仕分け作業」の3つを繰り返すルーティンワークとなります。
特にルート配送の運転手は、積み込む荷物や配達の時間帯、配達ルートまで全て決まっており、大きな変化がありません。
そのため、単純作業の繰り返しを苦痛に感じないような人が、トラック運転手に向いていると言えます。
どうしても単純作業が苦手という人は、さまざまな地方に配達を行う長距離配送をおすすめします。
関連記事:トラックドライバーは楽しい?理由と向いている人の特徴を紹介
関連記事:トラック運転手への転職で後悔しない方法
トラック運転手の仕事が向いていない人の特徴
トラック運転手に向いていない人の特徴としては、以下のような内容があります。
・運転に苦手意識がある
・体力に自信がない人
この2つに当てはまる人でもトラック運転手にはなれるものの、苦労が多く転職して良かったと思えない可能性があります。
なぜ苦労しやすいのか項目ごとに解説していきます
運転に苦手意識がある人
運転に苦手意識がある人は、トラック運転手に向いていないと言えます。
トラックは基本的に乗用車よりも大きく、高度な運転スキルが求められるからです。
交通違反による免許停止は、トラック運転手にとって死活問題とも言えます。
普段運転している中で、壁にこすったりスピード違反をしたりすることが多い人は、運転業務を避けた方がいいでしょう。
また、苦手意識はないものの、イライラが運転に出てしまうような人にも向いていません。
体力に自信がない人
トラック運転手は、長時間の運転と荷物の積み降ろしの繰り返しとなります。
繁忙期には連日残業となる可能性もあり、最後まで集中して運転し続けるには高い体力が必要と言えるでしょう。
些細なミスが大事故に繋がる恐れもあるため、体力に自信がない人にトラック運転手は向いていないと言えるでしょう。
体力に自信がない人は、比較的体力を必要としない、軽自動車による個別配送やルート配送の仕事がおすすめです。
トラック運転手が転職先を選ぶ際の注意点
トラック運送業界の経験がない場合「どのような会社を選ぶべきか分からない」という人もいるのではないでしょうか。
近年は減少傾向にあるものの、サービス残業や休日出勤が当たり前のブラックな運送企業も存在します。
優良企業に転職するためには、3つのポイントを意識して求人をさがすようにしましょう。
・大手の企業であるか
・残業時間が多くないか
・年間休日数が少なくないか
大手運送企業は、売り上げが安定しており資金に余裕があるため、福利厚生が充実しています。
労働環境の改善といった取組みも積極的に行っているため、ブラックな環境である可能性が低いと言えるでしょう。
また、今後は規制強化により、時間外労働で稼ぐ時代ではなくなるため、残業時間が少なく収入の良い求人をなるべく選ぶようにしましょう。
自分だけで判断できない場合には、キャリアアドバイザーによるアドバイスが受けられる「転職エージェント」の利用をおすすめします。
また、専門的な条件で検索できる、運送業界に特化した転職サイトの利用もおすすめです。
日本最大級のドライバー求人専門サイト「クロスワーク」では、トラック運転手を更に細かく30種類に分類した上で、求人を掲載しています。
資格取得制度や残業時間を指定しての求人検索も可能であり、理想の求人が見つけやすいためおすすめです。
関連記事:トラック運転手に転職したい人に知ってほしい4つの注意点
現役のトラック運転手から転職希望者へのメッセージ
最後は現役トラック運転手から転職希望者へのメッセージを紹介していきます。
転職時の不安や疑問を解消できる内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください
ペーパードライバーでも大丈夫(40代男性)
1つ目は、運転経験に関するメッセージです。
全く運転したことのないサイズの車両を運転し、行ったことのない配達先へと向かうので不安に感じる人がほとんどでしょう。
しかしながら、運転経験がほとんどないペーパードライバーであっても大丈夫です。
実施に配送するまでには運転の研修があり、しっかり練習ができるようになっています。
配送に関しても、最初のうちは先輩社員が同行してくれるので安心です。
育児と両立できる上に稼ぎやすい(30代女性)
2つ目は、プライベートとの両立や収入に関するメッセージです。
トラック運転手にはいろんな求人があって、残業がほとんどなく、勤務時間の調整ができる運送会社もたくさんあります。
希望すれば小さなサイズのトラックでも大丈夫ですし、収入も高いのでシングルマザーの私からすると、とても助かりました。
最近は女性の運転手も増えてきていて、働きやすくもなってきていると思います。
ネガティブなデマを鵜呑みにしない方がいい(30代男性)
3つ目は、運転の仕事に関するネット上の情報に関するメッセージです。
確かに運送業界は人手不足で残業の多い会社もたくさんあります。
ただし、全ての会社がそうというわけではなく、忙しい会社は高収入を目指せる魅力もあり、悪いことばかりではありません。
自動運転によりいずれなくなるといった情報もありますが、現場で働く私たちに取っては全く気になっていないのが本音です。
仕事は常に山積みで毎日が忙しいので、これからも需要が落ちることはないと思います。
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トラック運転手に転職して良かったことについてのまとめ
トラック運転手は、配送距離によって3つの種類に分かれており、転職して良かったと思えることもあればそうでないこともあります。
まずはそれぞれの特徴を理解した上で、どのトラック運転手を目指すか決めてから転職活動を進めていきましょう。
トラック運転手は一人ですごすことが多く、人間関係のストレスがなくマイペースで働ける魅力があります。
また、学歴などの指定はなく資格取得制度もあるため、未経験でも応募可能です。
トラック運転手ならではの辛さもありますが、現在の仕事に不満がある場合には、転職先の候補として検討してみてください。
異業種からのトラック運転手に転職し、良かったと感じている人は多くいます。
ドライバーの仕事をお探しの方へ