「施工管理技士の楽しいところが知りたい...」「施工管理技士の仕事はきついの...」など施工管理技士を目指す人であれば気になりますよね。
施工管理技士の仕事は複数の仕事をこなしたり、残業が多かったりときつい部分も確かに多くあるでしょう。しかし、きつい部分以外に楽しいところもたくさんあります。
本記事では、施工管理技士の楽しいところ5選ときつい部分も合わせて紹介します。施工管理技士の仕事が楽しいかどうか知りたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事のまとめ
・施工管理技士として規模の大きい仕事に携われるときは楽しい
・コミュニケーション力は施工管理技士にとって大切
・施工管理技士は残業がたくさんあるところがきつい
施工管理技士の楽しいところ|5選
施工管理技士の楽しいところについて、以下5つ紹介します。
・仕事に対する評価をされやすい ・自分の成長を感じられる ・規模の大きい仕事に携われる ・自分で仕事のスケジュールが組み立てられる ・施工完了時に大きな達成感がある |
仕事に対して評価がされやすい
施工管理技士の仕事は成果が明確に見えるため、仕事に対する評価がされやすい特徴があります。仕事の評価が上がると、気持ち的にも楽しく感じる部分があるでしょう。
評価が得られる事例は、以下のとおりです。
・工事の安全や品質を守るために重要な役割を果たした ・工事の予算や工期を守り工事を効率的に進められた ・職人と協力して工事を円滑に進められた |
このように施行管理技士の仕事は、自分の貢献が目に見える形で表れ、明確な評価が得られます。業務の達成感と社会への貢献度は、この職種ならではの大きな魅力と言えるでしょう。
自分の成長を感じられる
施工管理技士の業務は規模の大きな建設工事に携わる機会が多く、楽しさとやりがいを感じられるのが大きな魅力です。
施工管理技士は多くの関係者と関わり、工事を進行していきます。また、建設現場の工程管理や安全監督など多岐にわたる業務に取り組まなくてはいけません。
これらの経験はコミュニケーションスキルの向上や技術的な知識の獲得など、自分の成長を感じられ、やりがいと楽しさを感じる大きな要因になります。
規模の大きい仕事に携われる
規模の大きな建設に携わる機会が多い施工管理の仕事は、楽しさとやりがいを感じられます。
たとえば、新しい商業施設の建設に施工管理技士として参加した場合、多くの関係者との協力や厳密な工程調整など、きつい内容を乗り越える場面が多くでるはずです。
確かに規模が大きくなればなるほど、仕事自体は大変になるかもしれません。とはいえ、規模の大きい建設工事をやり終えたあとの達成感は、他の職業では感じられないものです。
このような経験は、施工管理技士としての能力を大きく伸ばし、楽しさとやりがいを感じる経験になるのではないでしょうか。
また、施工管理技士の仕事では高層ビルや大型商業施設など、人々の生活に密着した建物を手がける場合も多くあります。
そのため、自分の仕事が社会に役立っているという実感も楽しさにつながるでしょう。
自分で仕事のスケジュールが組み立てられる
施工管理技士の仕事は、自分で仕事のスケジュールを組み立てられる自由度の高い仕事です。そのため、やりがいと楽しさを実感しやすい仕事と言えます。
施工管理技士の仕事が自由だと実感できる内容は、以下のとおりです。
・現場の状況を見ながら、臨機応変にスケジュールを調整できる ・工事の予算や工期を自分で考えて、工事を効率的に進められる |
もちろん工事の納期を守るのが前提になりますが、仕事自体は指示を出す側になるため、上記のように裁量を持った自由度の高い仕事ができます。
そのため、自分から率先して仕事をしたい人には、楽しさを感じる部分が多くあるでしょう。
施工完了時に大きな達成感がある
施工管理技士として、何ヶ月もかけて進めてきた建設工事の施工が完了したときは、大きな達成感と楽しさを感じられるはずです。
建設工事が完了した場合、以下のような達成感を感じられます。
・施主から感謝の言葉をかけられて嬉しくなった ・施工管理を担当した橋や建物が完成し地域の人々から喜んでもらえた ・担当した商業施設が完成し、多くの人々が利用しているのを見て社会貢献を実感できた |
このように施工管理技士の仕事は、大きな達成感を得られる楽しさがあります。もちろん施工完了までには、さまざまな困難や課題があるでしょう。
しかし、つらさを乗り越えて完成を迎えたときの喜びは格別なはずです。大きな達成感と楽しさを味わいたい人は、施工管理技士の仕事に挑戦してみましょう。
関連記事:施工管理って何?仕事内容や必要な資格などをわかりやすく解説
施工管理技士のきつい部分|3選
施工管理技士のよくあるきつい部分は、以下の3つです。
・残業が多い ・休日が少ない ・スケジュール調整が難しい |
施工管理技士のイメージは「きつい・つらい」といったマイナスの印象を持っている人も少なくありません。
なぜ、施工管理技士がきついと言われているかについて、以下より紹介します。
残業が多い
施工管理技士は仕事量が多く、定時時間になかなか仕事が終わりません。
また、現場仕事以外の事務仕事も多く抱えており、現場と同時並行で進めるため、残業するのが当たり前の世界になっています。
施工管理技士の仕事は平均給料より高く設定されていますが、その裏側にはきつい仕事があるのを理解しておきましょう。
休日が少ない
建設工事には工期が設定されているため、施工管理技士は工期に間に合わせられるよう工程を計画しなければいけません。
そのため、工事が遅れている場合は休日を返上して仕事を進めるので、休日がなくなる場合も多いでしょう。
また、施主や工事関係者との打ち合わせが休日に急遽入るのも珍しくありません。
このように土日祝日が安定的に休めないのも、施工管理技士の仕事がきついと言われている原因になっています。
スケジュール調整が難しい
施工管理技士の仕事できついと感じる部分のひとつは、工事のスケジュール調整です。
工事は施主や協力会社の職人、社内の同僚など多くの関係者と工事を進行する必要があります。
施工管理技士がスケジュール調整で注意すべき点は、以下のとおりです。
・仕様書どおり施工されているかの確認 ・協力会社の工事に関しての調整 ・材料の入荷を踏まえた工程の調整 ・天候を踏まえた工程の調整 |
施工管理技士は少なく考えても上記のような、スケジュール調整をしなければいけません。とはいえ、近年はスケジュール管理ソフトを活用して、効率的にスケジュール調整をおこなう企業も増えてきています。
施工管理技士の仕事に興味がある人は、スケジュール調整の難しさも理解した上で、自分に合った企業選びも大切になるでしょう。
関連記事:施工管理がきついといわれる理由は?やりがいやきつさを解消するための方法なども併せて紹介
施工管理の仕事は楽しい?に向いている人・向いていない人
では、どのような人が施工管理技士に向いていて、反対にどのような人が向いていないのでしょうか。
本章ではそれぞれの特徴を3つずつ紹介します。内容は以下のとおりです。
向いている人の特徴 | ・建築や工事現場に興味がある ・優れた管理能力がある ・コミュニケーション力がある |
向いていない人の特徴 | ・体力がない ・決断力がない ・残業をしたくない |
とはいえ、上記の内容は実際に働いてみないとわかりません。
詳しい内容は「施工管理に向いている人・向いてない人の特徴は?転職失敗しないために知っておくべきこと」の記事で解説しています。
施工管理技士として働くうえで、自分が向いているのかチェックしてみてください。
施工管理技士に必要な9つのスキル
施工管理技士に必要な9つのスキルは、以下のとおりです。
1.コミュニケーション力 2.リーダーシップ力 3.判断力 4.問題解決能力 5.危機管理能力 6.スケジュール管理能力 7.マルチタスク処理能力 8.臨機応変な対応力 9.体力や精神力 |
施工管理の仕事にどのように活かせるのか、それぞれ見ていきましょう。
1.コミュニケーション力
施工管理技士の仕事において、コミュニケーション能力は必要不可欠です。施工管理技士は「施主・設計士・職人」など、多くの関係者と工事を進めなければいけません。
そのため、それぞれの立場や考えを理解し、適切なコミュニケーションを取る必要があります。
また、工事に関する問題が発生した際には、迅速かつ適切な指示をだす場面もでてくるでしょう。
積極的にコミュニケーションを取ることで、仕事がよりスムーズに進み、大きな達成感や楽しさを得られます。
2.リーダーシップ力
施工管理技士の仕事において、リーダーシップ力は重要なスキルのひとつです。リーダーシップを発揮する場面は、以下のようにさまざまあります。
・協力会社間が揉めたときに仲介に入りバランスを取る ・工期遅れが発生しそうなときに工程変更の決定をする ・施主に対して適切な説明をおこない施工内容に納得してもらう |
施工管理技士の仕事ではリーダーシップがあるかどうかで、工事の成功が左右されます。
施工管理技士を目指している場合、自分にリーダーシップ力があるか自己分析してみてください。
3.判断力
施工管理技士の仕事において、判断力は非常に重要なスキルです。
日々の建設現場では、天候不良や資材不足、職人のケガなどさまざまな問題が発生します。
これらの問題に対して施工管理技士は状況を分析し、適切な解決策を判断する必要があるでしょう。
判断しないといけない内容は、以下のとおりです。
・工程が遅延しそうなとき ・工事予算が超えそうなとき ・命に関わる事故が発生したとき |
施工管理技士の仕事をしていると、上記のように多く判断しないといけない場面があります。
このように施工管理技士は、判断力を養うために経験を積まなければいけません。
経験と知識が蓄積されるとより複雑な課題に対しても、適切な判断ができます。
4.問題解決能力
施工管理技士の仕事において、問題解決能力は必須のスキルです。
工事現場ではさまざまな問題やトラブルが発生するため、迅速かつ適切な対応が必要です。
たとえば、工事の現場で資材が足りなくなった場合、問題解決能力がなければどうすればよいかわからないでしょう。
一方、問題解決能力があれば、工事を中断せずに資材を調達する方法を考えられます。
このように施工管理技士には、問題解決能力が必要になることを覚えておきましょう。
5.危機管理能力
施工管理技士には、工事現場で発生する事故を未然に防ぐために危機管理能力が必要です。
たとえば、突然の大雨が発生し工事現場が水浸しになった場合、排水作業が必要になるでしょう。
このような場合、危機管理能力を持つ施工管理技士であれば迅速に排水作業を指示できます。
また、排水を適切におこない安全な作業環境を確保すると、工期の大幅な遅延も防げます。
施工管理技士として危機管理能力を養うためには、日々の業務で起こり得るリスクを常に意識し、事前に準備してみてください。
施工管理技士の業務は多岐にわたり、ときには厳しい状況に直面する場合もあります。
しかし、危機管理能力を身につけると、建設現場の安全と工期の確保に大きく貢献し評価も向上するため、収入アップにつながるのではないでしょうか。
6.スケジュール管理能力
施工管理技士の仕事で大切なのは、工期を計画通りに進めるスケジュール管理能力です。
建設工事はたくさんの作業が入り組んでおり、時間どおり進まないと全体の完成が遅れてしまいます。
具体的には定期的に進捗をチェックし、必要に応じて計画を調整する必要があるでしょう。
スケジュールに関しては、何をいつまでにやるのかはっきりさせ、工事遅れや余分な費用が発生しないように注意が必要です。
7.マルチタスク処理能力
マルチタスク処理能力は、施工管理技士に必要なスキルです。施工管理技士は、建設現場でたくさんの仕事を一度にしなければなりません。
たとえば、以下のような仕事を同時進行していきます。
・現場の状況確認 ・現場監督との打ち合わせ ・施主との打ち合わせ ・工程表の作成 ・事務処理 |
施工管理技士は、上記のような仕事を同時に進めます。とはいえ、いきなりマルチタスクの処理能力を身につけるのは大変です。
そのため、マルチタスク処理能力は、日々の業務で身につけていく必要があります。
マルチタスク処理能力を磨けば複数の仕事を効率的に進められるため、時間的余裕を生み出し仕事を楽しむ余裕も生まれるでしょう。
8.臨機応変な対応力
施工管理技士の仕事において、臨機応変な対応力は非常に重要なスキルです。工事現場では、以下のようなトラブルが発生する場合があります。
・急に雨が降りだす ・必要な材料が遅れる ・施主立会い検査の際に不具合が見つかる |
施工管理技士の仕事をしていると、上記のような問題が発生するおそれがあります。
このようなとき臨機応変に対応できる施工管理技士であれば、他の作業を先に進めたり、補修提案ができたりと臨機応変な対応ができます。
トラブルが発生したときに冷静に判断し、適切な対応ができるようにしてみてください。
9.体力や精神力
施工管理技士の仕事は、体力や精神力が必要となります。
施工管理技士は朝早くから夜遅くまで現場で動きまわり、予定にない問題が起こったときにはすぐにいい解決策を見つけないといけません。
そのため、精神力と体力が必要です。運動を定期的にしたり、健康的な食事を取ったりして、体力と精神力を身につける努力をしておきましょう。
関連記事:建築施工管理のやりがいとは?仕事内容やオススメの資格も紹介
施工管理の仕事で効率よく給料アップさせる3ステップ
施工管理の仕事で効率よく給料をアップさせるには、以下の3ステップがおすすめです。
1.施工管理技士の資格を取得する 2.実績を作る 3.転職をする |
詳しく解説します。
1.施工管理技士の資格を取得する
施工管理技士の仕事は確かにきつい部分もありますが、資格を取得するとスキルアップだけでなく給料アップも見込めます。
建設業界で施工管理技士の資格は、専門知識と能力を認められる重要な資格です。
この資格を持っていると会社側も責任ある役割を任されるようになるため、給料アップに直結しやすくなるでしょう。
とはいえ、施工管理技士の資格取得には専門の勉強が必要です。
資格取得に向けて勉強するための書籍や講座も複数あるので、うまく活用して資格取得を検討してみてください。
2.実績を作る
実績を作るのは施工管理技士として、効率よく給料アップさせるための重要なポイントです。
具体的な優れた実績は、以下のような事例があります。
・工期や予算を守るための計画を立てて実行できた ・施主が建物の品質に満足している ・工事中の事故やケガをゼロに抑えた |
上記のような優れた実績を作るには、日々の業務を丁寧にこなす必要があります。
具体的な実績を積んで、施工管理技士として評価されるようにしましょう。
3.転職をする
転職は施工管理の仕事で、効率よく給料アップさせる方法です。
とくに施工管理技士のように専門性の高い職種は、転職市場が活発で良い条件で転職できます。
なぜ、転職給料アップが期待できるかと言うと以下のとおりです。
・施工管理技士は希少価値の高いスキルで企業が予算を割いても採用したい ・施工管理技士は人材不足が深刻で未経験者、経験者問わず採用したい |
このように施工管理技士の需要は、業界的にも高く常に人材が欲しい状態になっています。
転職を考える際には、まず自分の経験やスキルを整理し、どのようなポジションであれば能力を最大限に発揮できるか考えてみてください。
関連記事:施工管理は未経験からでも始められる?求人を探す際のポイントや志望動機の書き方などを紹介!
施工管理技士が楽しいかに関するよくある質問
施工管理技士が楽しいかに関するよくある質問について、3つ紹介します。
・施工管理技士の中で一番難しいのは? ・建築業界でホワイトな職種は? ・現場で一番しんどい仕事は何ですか? |
施工管理技士の中で一番難しいのは?
施工管理技士の中で一番難しいのは、1級建築施工管理技士です。合格率は約40%前後※1)と難関試験であり、豊富な実務経験と高度な専門知識が求められます。
施工管理技士の難易度に関しては「施工管理技士の資格難易度は?全業種の合格率や勉強方法のコツを紹介」の記事で詳しく説明しているので、あわせてチェックしてみてください。
出典:※1)国土交通省「令和4年度 建築・電気工事施工管理技術検定(1級・2級)「第一次検定(2級後期)」及び「第二次検定」合格者の発表
建築業界でホワイトな職種は?
建築業界でホワイトな職種は、一概に定義するのは難しくなります。しかし、一般的に以下のような職種は、比較的ホワイトな環境と言われています。
職種 | 仕事内容 |
建築設計士 | ・建築物の設計 |
建築コンサルタント | ・計画や管理のサポート |
CADオペレーター | ・設計図面の作成 |
施工管理技士 | ・現場の施工管理 |
あくまで上記は、一般的にホワイトと言われる職種の一部です。
自分の興味やスキルに合った職種を見つけて、充実した仕事を目指してみてください。
現場で一番しんどい仕事は何ですか?
現場で一番しんどい仕事は人によって異なりますが、一番多いのは「身体のしんどさ」です。
そのほかにしんどいと言われる理由は、以下があります。
・身体がしんどい ・人間関係がしんどい ・衛生環境が悪い ・労働時間が長く不規則になっている ・危険な業務が多い |
施工管理技士をする上で、現場でしんどい内容は上記のように複数あります。
自分自身が上記の内容に耐えられるかどうかも検討しておく必要があるでしょう。
関連記事:30代未経験者でも施工管理には挑戦できる!その理由や求人の際に気を付けるポイントを紹介
まとめ:施工管理は楽しいところがたくさんある
施工管理の仕事はつらいだけではなく、楽しいところもたくさんあります。もちろん仕事は大変なので「しんどい・つらい・辞めたい」と感じるときもあるでしょう。
とはいえ、仕事をやっていくにつれて、やりがいや楽しさを感じられる部分も多くあるはずです。
まずは施工管理技士の楽しさとつらい部分を知って、自分が本当に施工管理士になりたいか考えてみましょう。
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