「ドライバーの職種ごとの年収を知りたい...」「年収が高いドライバーの職種はどれなんだろう...」このように考えている方もいるのではないでしょうか。
一口にドライバーといっても、トラック運転手やタクシー運転手、バス運転手など複数いるため、それぞれの仕事内容や平均年収を比較したうえで転職を検討したいですよね。
本記事では、ドライバー業界の平均年収の現状や影響要因について、トラック運転手やタクシー運転手、バス運転手といった職種別に詳しく解説します。
また、年収が高い職種の特徴と収入アップの具体的な方法についても解説しているので参考にしてください。
この記事のまとめ
- ドライバー職全体の平均年収は約400万〜500万円
- ドライバー職の年収は業務内容や責任範囲、必要資格で変わる
- 高収入を目指す場合、手積み作業や夜勤のあるドライバー職を検討するのがおすすめ
ドライバーの年収・給料は安いのか?
ドライバーの年収や給料が「安い」と感じるかは、各ドライバー職により大きく変わります。
厚生労働省のデータによれば、ドライバー職全体の平均年収は約400万〜500万円で、日本の平均年収約461万円とほぼ同水準かやや低めです。
ただし、大型車両を運転する長距離トラックドライバーや隔日勤務のタクシードライバーなどは、歩合給が採用されているケースも多く、深夜勤務や長距離運行がある場合は手当が支給され、全国平均を上回る場合もあります。
そのため、トラックドライバーやタクシードライバー、バスドライバーなど、職種ごとに収入は異なります。自分の理想とする生活スタイルにあわせて、どのドライバー職に転職するか検討しましょう。
次章では、ドライバーの職種別に仕事内容と平均年収について解説します。
参考元:トラック運転手|職業提供サイトjobtag
参考元:タクシー運転手|職業提供サイトjobtag
参考元:統計からみるバス運転者の仕事|厚生労働省
参考元:平均給与|国税庁
【職種別】ドライバーの仕事内容と平均年収
ここでは、ドライバーの仕事内容と平均年収を職種別に解説します。各ドライバーの仕事内容と平均年収は、以下のとおりです。
ドライバー職 | 仕事内容 | 平均年収 |
トラックドライバー | ・荷物を期限内に輸送する | 約485万円 |
タクシードライバー | ・乗客を目的地まで安全に送り届ける | 約419万円 |
バスドライバー | ・乗客をバス停まで安全に送り届ける | 約404万円 |
上記は一般的なドライバー職の仕事内容と平均年収です。以下より、各ドライバー職の仕事内容と平均年収を詳しく紹介します。
参照元:トラック運転手|職業提供サイトjobtag
参照元:タクシー運転手|職業提供サイトjobtag
参照元:統計からみるバス運転者の仕事|厚生労働省
トラックドライバー
トラックドライバーにはさまざまな種類があり、それぞれ仕事内容や年収に特徴があります。以下は、主な職種の分類です。
- 大型トラックドライバー、長距離トラックドライバー
- 中小型トラックドライバー(配送ドライバー、軽貨物ドライバー)
- タンクローリードライバー
- 引越しドライバー など
仕事内容と平均年収を見てみましょう。
大型トラックドライバー、長距離トラックドライバー
大型車両を運転する大型トラックドライバ―や長距離トラックドライバーは、長距離手当や深夜手当の加算により安定した収入が期待できる職業です。
厚生労働省のデータによると、平均年収は約463万円と比較的高めです。
仕事内容 | ・大型トラックで大量の荷物を運搬する ・出発前後や走行中に定期点検する ・届け先で荷物を降ろす |
平均年収 | 約463万円※ |
稼ぎやすさ | ★★★★☆ |
基本的な仕事内容には、出発前後のトラック点検や荷物の運搬、目的地での荷下ろし作業が含まれます。
長時間の勤務が続くため体力が求められますが、走行距離や夜間勤務に応じた手当が加算されるため、安定した手取りが期待できるでしょう。
関連記事:大型トラック運転手の給料・時給・年収|463万円は高いのか?
関連記事:長距離トラックドライバーの平均年収はどのくらい?追加でもらえる手当や給料を上げる方法
参照元:国民の皆さまへトラック運転者の仕事を知ってみよう|厚生労働省
※令和3年時点
中小型トラックドライバー(配送ドライバー・軽貨物ドライバー)
中小型の車両を利用する配送ドライバーや軽貨物ドライバーなどは、地域内の短距離輸送が中心で、安定した収入が見込める職業です。
平均年収は約431万円で日中勤務が多く、手取りの安定が期待できます。
仕事内容 | ・地域内の短距離輸送が中心で日用品や食品などを配送する ・効率的に取り出せるように仕分けをする ・車両の清掃や簡単な点検をする |
平均年収 | 約431万円※ |
稼ぎやすさ | ★★★☆☆ |
長距離輸送に比べると勤務時間が規則的で、生活リズムも整えやすいため、家族と過ごす時間を確保しやすいです。
関連記事:軽貨物ドライバーの手取り相場と月100万を目指す方法|業務委託と正社員の年収差
関連記事:配送ドライバーの仕事って簡単?仕事内容と給料事情
参照元:国民の皆さまへトラック運転者の仕事を知ってみよう|厚生労働省
※令和3年時点
タンクローリードライバー
タンクローリードライバーは、ガソリンやガス、化学物質などを安全に運ぶ責任ある職業で平均年収は約485万円です。
仕事内容 | ・ガソリンやガス、化学物質などの液体をタンクローリーに積み込み輸送する ・漏れを防ぐための確認作業や安全装置の管理を行う ・接続・充填装置の操作をする |
平均年収 | 約485万円 |
稼ぎやすさ | ★★★★★ |
タンクローリードライバーは危険物手当や深夜手当が加算され、安定した収入が期待できる職業です。
主な仕事内容は、危険物の輸送や漏れ防止の確認、安全装置の管理、充填作業の操作などです。勤務時間はシフト制が多く、危険物を取り扱うため細心の注意と専門知識が求められます。
関連記事:タンクローリー運転手はきつい?平均年収や必要な資格、将来性について
関連記事:タンクローリー運転手に必要な7つの資格|取得方法やキャリアパスについて
引越しドライバー
引越しドライバーは家具や家電の積み込み配送をする職業で、平均年収は約393万円です。
仕事内容 | ・引越し荷物の積み込みや運搬、設置をする ・家具や家電の分解 ・組み立てをする・新居まで安全に運搬する |
平均年収 | 約393万円 |
稼ぎやすさ | ★★☆☆☆ |
勤務時間は朝から夕方が中心で、効率的に作業をこなすと手取りが増えます。
また、引越し件数が多いほど収入アップが見込めるため、スピードと正確さが年収に反映されやすい職業です。
関連記事:引越し屋の給料は月収約34万円|収入アップする方法と仕事内容
関連記事:引越しドライバーの仕事内容は?必要な資格や給料事情も
バスドライバー
ここでは、バスドライバーに関する仕事内容と平均年収について紹介します。
- 観光バスドライバー
- スクールバスドライバー
- 路線バスドライバー
観光バスドライバー
観光バスドライバーは、旅行客を観光地へ安全に送り届ける職業です。平均年収は約453万円で繁忙期には運行回数が増えるため、手取りの増加が期待できます。
仕事内容 | ・旅行客を観光地まで安全に送り届ける ・乗客の案内やサポートをする ・出発前後に車両の点検と清掃をする |
平均年収 | 約453万円 |
稼ぎやすさ | ★★★☆☆ |
仕事内容には安全運転のほか、乗客への案内やサポートなど、接客業としての役割も含まれます。
観光バスドライバーは不規則な勤務時間に加え、繁忙期の手当が収入に大きく影響する職業です。
関連記事:観光バス運転手の年収は約400万円|年収を上げる6つの方法
スクールバスドライバー
スクールバスドライバーの平均年収は約453万円で、決まった勤務時間で生活リズムが整いやすいのが特徴です。
仕事内容 | ・生徒を学校や自宅まで安全に送り届ける ・乗車、降車時に生徒の点呼を取る ・必要に応じて保護者との連絡を取る |
平均年収 | 約453万円 |
稼ぎやすさ | ★★★☆☆ |
厚生労働省のデータによれば、安定した手取りが期待できる一方、大幅な年収アップは難しい現状があります。
主な仕事は生徒の安全な送迎と乗車・降車時の人数確認です。また、保護者とのやり取りが求められ接客対応のスキルが必要です。
路線バスドライバー
路線バスドライバーの平均年収は約453万円で、安定した収入が期待できる職業です。
定時勤務なので生活リズムを整えやすく手取りも一定ですが、昇給の機会は少ない傾向があります。
仕事内容 | ・各バス停に予定通り到着できるよう運行する ・乗客から運賃を受け取る ・案内を車内放送を通じて乗客に伝える |
平均年収 | 約453万円 |
稼ぎやすさ | ★★★☆☆ |
路線バスドライバーは、定められたバス停に予定通り到着するよう運行する必要があります。
乗客から運賃を受け取るほか、車内アナウンスで案内をすることも業務の一部です。
また、安全運転と接客スキルが重視される職種であり、地域住民との密接な関わりが求められ、やりがいを感じやすい仕事です。
関連記事:路線バス運転手の平均給料は月収30万円程|給料アップ方法と必要なスキル
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タクシードライバー
続いて、タクシードライバーの仕事内容と平均年収を紹介します。
- タクシードライバー
- 介護タクシードライバー
- ハイヤードライバー
タクシードライバー
職業提供サイトjobtagによるとタクシードライバーの平均年収は、令和6年11月18日時点で約419万円です。
ただし、歩合給の割合が高いため、売上に応じて手取りが変動し、稼ぎ方によって収入が大きく異なります。
仕事内容 | ・乗客を目的地まで送迎する ・料金メーターの確認と運賃精算をする ・待機と流し営業をする |
平均年収 | 約419万円 |
稼ぎやすさ | ★★★☆☆ |
主な仕事内容は乗客を目的地まで安全に送り届けることであり、丁寧な接客対応も求められます。勤務時間中には、待機して乗客を待つ「待機営業」自ら乗客を探す「流し営業」も行います。
タクシー業界では、昼夜問わず働ける柔軟な勤務形態が多く、生活スタイルにあわせて働き方を選べる職業です。
関連記事:タクシー運転手の平均年収は約361万円|給料の仕組みや年収アップのコツ
介護タクシードライバー
介護タクシードライバーの平均年収は、約419万円が目安です。
月給制を採用する会社が多いため安定しやすいですが、一般的なタクシー会社が運営する場合には歩合制が採用され、月々の給料が変動する場合もあります。
仕事内容 | ・通院やリハビリ、デイサービスなどの施設へ送迎する ・車いす利用者や歩行が困難な方をサポートする ・車両の衛生管理とメンテナンスをする |
平均年収 | 約419万円 |
稼ぎやすさ | ★★★☆☆ |
一般タクシーの歩合制は収入が不安定になりやすいのに対し、介護タクシーの多くが月給制で安定的な収入が得られます。
仕事内容は通院やリハビリ施設への送迎、車いす利用者のサポートが主で接客スキルとサポート力が重要です。
勤務形態や給料制度については、事前に確認しておきましょう。
関連記事:介護ドライバーの平均年収は約400〜450万円|給料アップに必要な資格
ハイヤードライバー
ハイヤードライバーは企業役員やVIP会員に対して安全な移動を提供する職業で、平均年収は約500万円です。
仕事内容 | ・企業の役員やVIPの顧客に対し安全で快適な移動を提供する ・高級感のある車内環境を維持する ・顧客と会話をする |
平均年収 | 約500万円 |
稼ぎやすさ | ★★★★☆ |
高い接客スキルやマナーが求められるため、一般タクシードライバーとは異なり質の高いサービスが重視されます。
関連記事:タクシーとハイヤーの違いとは?料金制度や利用方法・車種など
関連記事:タクシー運転手が稼げる理由とは?給与相場や稼ぐコツ
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その他ドライバー
最後にその他ドライバーの仕事内容と平均年収を紹介します。
- 役員運転手
- 福祉施設送迎ドライバー
役員運転手
役員運転手は企業の役員や重要人物を送迎する職業で、年収は約400万円と安定しています。
仕事内容 | ・役員の自宅や会社、取引先に時間通り送迎する ・役員の予定に合わせスケジュール調整をする ・企業の機密情報を守る |
平均年収 | 約400万円 |
稼ぎやすさ | ★★★☆☆ |
高い運転技術と信頼性が求められ、勤務時間も役員のスケジュールに応じて柔軟な対応が必要です。
さらに、移動中の快適な環境を整えたり、機密情報の管理に注意を払ったりするため、接客スキルも重要です。
役員運転手を目指す際は、運転技術と接客スキルの両方を磨きましょう。
福祉施設送迎ドライバー
福祉施設送迎ドライバーの年収は平均約300万円で、大幅な収入の増加は難しいとされています。
仕事内容 | ・福祉施設と自宅間の送迎をする ・施設利用者とコミュニケーションを取る ・移動中の体調変化にも配慮する |
平均年収 | 約300万円 |
稼ぎやすさ | ★☆☆☆☆ |
福祉施設と利用者の自宅を往復し、安全で快適な送迎をすることが主な仕事です。
送迎中は利用者の体調に配慮し、丁寧な対応と円滑なコミュニケーションが求められます。
勤務時間は施設の運営にあわせて決まるため、生活リズムを保ちやすいのが特徴です。人と接するのが好きな方にとって、やりがいのある職業になるでしょう。
ドライバーの年収に影響を与える要因は?
ここでは、ドライバーの年収に影響を与える要因について解説します。
- 地域
- 勤務形態
- 経験年数
- 資格の有無
- 企業規模
- 業務内容の種類(長距離・大型など)
- 勤務時間(残業や夜勤の有無)
地域
ドライバーの年収は地域によって異なり、都市部の収入が基本的に高くなります。
たとえば、タクシードライバーの場合、都市部では利用者が多いため、歩合制で収入が増えやすくなります。
特に東京では、夜間勤務を増やすと月収が50万〜100万円を超えるケースもあるようです。
一方、地方では利用者が少ないため、同じ勤務時間でも月収が20万〜30万円にとどまる場合が多くなります。
そのため、ドライバーとして収入を増やしたい場合、都市部で勤務し繁忙期に稼働を増やすことが手取りアップにつながるでしょう。
勤務形態
「トラック・バス・タクシー」いずれのドライバー職に転職しても、勤務形態によって年収は変動します。
たとえば、夜間勤務や長距離勤務が多いほど手当がつき、手取りが増えやすくなります。そのため、自分の生活スタイルや収入目標にあわせた勤務形態を選ぶことが大切です。
経験年数
ドライバーの年収は、経験年数に応じて増加する傾向があります。経験を積むことで手当や給料が反映されやすくなり、収入アップが期待できるでしょう。
厚生労働省の調査でも、経験が豊富なほど年収が高くなるデータが示されています。
出典:勤続年数によって表される技能の習熟度と年功的な賃金構造(P1)|厚生労働省
収入を増やすためには、着実に経験を積むことが重要です。
資格の有無
ドライバーの収入は、保有している資格によって大きく変動します。専門資格を取得すると手当がつきやすくなり、収入の安定も期待できます。
例えば、大型トラックドライバーが運行管理者資格や危険物取扱者資格を取得すれば、以下のようなキャリアアップが可能です。
- 運行管理者
- タンクローリードライバー など
このように専門資格の取得はキャリアの幅を広げ、収入向上につながります。「トラック・タクシー・バス」いずれの職種でも、自分の目標に応じて必要な資格を取得しましょう。
関連記事:運行管理者の取得は一般講習を5回受講すれば試験不要
関連記事:タンクローリー運転手に必要な7つの資格|取得方法やキャリアパスについて
企業規模
ドライバーの年収は、企業規模によって異なります。大手企業は福利厚生や手当が充実しているため、年収や手取りが高くなりやすいです。
安定した高年収を目指すなら、大手企業への就職・転職を視野に入れましょう。
業務内容の種類(長距離・大型など)
ドライバーの年収は、業務内容によって大きく異なります。たとえば、大型トラックを担当する場合、長距離運行や深夜帯の走行が多く手当が充実しやすいのが特徴です。
一方、近距離を担当する中小型トラックドライバーは、昼間の安定した勤務が多い反面、手当が少ない傾向があります。
厚生労働省のデータをもとに月給換算すると、大型トラックドライバーは約38万円、中小型トラックドライバーは約35万円で、大型トラックドライバーの方が約3万円高くなります。
そのため、収入を増やしたい場合は、手当が多く支給される業務内容を選ぶことをおすすめします。
関連記事:トラック運転手の給料は運転するサイズや年代別によって変わる
参照元:国民の皆さまへトラック運転者の仕事を知ってみよう|厚生労働省
※令和3年時点
勤務時間(残業や夜勤の有無)
ドライバーの年収は「勤務時間」によって大きく左右されます。
たとえば、大型トラックドライバーは夜勤の中、長距離運転や長時間勤務が多く「深夜手当」「残業手当」が加算され、収入が高くなりやすいです。
タクシードライバーも同様に、隔日勤務による夜勤のシフトを取り入れると「深夜手当」が支給され、日勤に比べ手取りが増えます。
隔日勤務は1回の勤務時間が長い分、1か月あたりの出勤日数が少ない状態で日勤より稼げます。
このように、手当が増えやすい夜勤や残業が多い勤務形態を選ぶことで、年収の向上が期待できるでしょう。
次章では、ドライバーとして年収を上げるための具体的な方法を解説します。
ドライバーとして年収を上げるための具体的な方法
ここからは、ドライバーとして年収を上げるための具体的な方法を職種別に見てみましょう。
- トラックドライバーの場合
- バスドライバーの場合
- タクシードライバーの場合
- その他のドライバーの場合
詳しく解説します。
トラックドライバーの場合
トラックドライバーで年収を具体的に上げる方法は、以下のとおりです。
- 長距離運転をする
- 夜勤をする
- 関連資格を取得する
トラックドライバーが年収を上げるには、長距離運行や夜勤の勤務、危険物取扱者資格の取得などが効果的です。
長距離運転では「長距離手当」、夜勤では「深夜手当」が支給されるため、手取り額が増加します。
特にタンクローリードライバーは「危険物手当」が支給され、高収入を得やすいでしょう。
資格の取得や勤務形態を工夫し、収入アップを目指してください。
関連記事:トラック運転手で手取り40万円は可能?給料アップのコツも
関連記事:トラック運転手で月収100万は可能?年収アップのコツ
関連記事:トラック運転手で年収800万稼げる?高年収求人の特徴と注意点
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バスドライバーの場合
バスドライバーの収入アップには、次の方法が役立ちます。
- 長期勤続して昇進を目指す
- 夜勤・早朝シフトに入る
- 観光バス会社に転職する
バスドライバーが年収を上げるには、長期勤続や昇進を目指す方法があります。勤務年数が増えると昇給の機会が増え、管理職に就けば役職手当が支給されます。
さらに、夜勤や早朝シフトを担当すると「夜間手当」「早朝手当」が加算され、手取りが増加するでしょう。
特に、観光バスドライバーは長距離や宿泊運行が多く「長距離手当」「宿泊手当」が支給されるため、繁忙期に大きく収入が増加します。
関連記事:バス運転手の平均年収は?路線・観光などの業種や年齢、地域別のまとめ
タクシードライバーの場合
タクシードライバーが年収を上げるには、次の方法があります。
- 長時間勤務・深夜勤務(隔日勤務)として働く
- 売上歩合の高い会社を選ぶ
- 定期客・リピーターの確保をする
タクシードライバーの年収を高めるには、長い勤務時間や夜間の運行を取り入れる方法が効果的です。夜間の運行では割増料金が適用されるため、手取りが増えやすくなります。
また、高額な歩合制度を採用している企業へ転職するのも一つの方法です。接客を丁寧に行い常連客を増やしておくと、独立した場合も安定した売上が期待できるでしょう。
関連記事:タクシードライバーが収入を増やす3つのコツ|タクシードライバーの仕事内容・年収の実態
その他のドライバーの場合
役員運転手や福祉施設送迎ドライバーの年収アップには、次のような方法が役立ちます。
- 資格取得でスキルを証明する
- 接客スキルやマナーの向上をする
- 信頼度を向上させ報酬改善をする
「安全運転管理者資格」「介護職員初任者研修」を取得すれば、専門性が評価され収入アップにつながりやすくなります。
資格は仕事の幅を広げるだけでなく、企業から信頼を得る重要なポイントです。また、接客やマナーを磨き、丁寧な対応を心がけることで顧客満足度が向上します。
こうした努力が手当や昇給に反映され、収入の安定につながるでしょう。次章では、高年収が期待できるドライバー職種の探し方を解説します。
高年収が期待できるドライバー職種の探し方
ここでは、高年収が期待できるドライバー職種の探し方について紹介します。
- 特殊な資格が必要なドライバー職種を選ぶ
- 夜勤や長時間勤務が多い職種を選ぶ
- 責任ある荷物や高価な輸送品を扱う職種を探す
- 都市部や高需要エリアで働く職種を見つける
- 経験やスキルが収入に直結する職種を選ぶ
- 業務内容に手積手降ろしがある職種を選ぶ
特殊な資格が必要なドライバー職種を選ぶ
高年収を目指すには、特殊な資格が求められるドライバー職を選ぶのが効果的です。たとえば、危険物取扱者や牽引免許を必要とするタンクローリードライバーがその一例です。
このような特殊な資格の取得には費用や時間が必要ですが、将来的に高収入を得られる可能性があります。
関連記事:危険物取扱者・丙種とは?難易度や乙種・甲種との違いについて
夜勤や長時間勤務が多い職種を選ぶ
夜勤や長時間勤務が求められるドライバー職は、高収入が期待できます。
たとえば、長距離運行するトラックドライバーや隔日勤務があるタクシードライバー、観光バスドライバーなどはドライバー職の中でも比較的稼ぎやすいです。
責任ある荷物や高価な輸送品を扱う職種を探す
高年収を狙うなら、責任ある荷物や高価な輸送品を取り扱うドライバー職を選ぶのがおすすめです。
トラックドライバーに限りますが、次のような荷物や輸送品を取り扱うと収入アップが目指せます。
- 美術品
- 医療機器
- 貴重品
- 精密機器 など
高収入を求めるなら貴重品輸送や医療機器の配送など、高価で繊細な荷物を取り扱う企業に転職してください。
都市部や高需要エリアで働く職種を見つける
高年収を目指すなら、都市部や需要の高いエリアで働きましょう。
都市部では人や荷物が多く、特にタクシードライバーや軽貨物ドライバーは仕事量が豊富な分、手当がつきやすく「手取りが増えやすい」環境と言えます。
収入を上げたい場合は、都市部で手当や割増が見込めるドライバー職を選びましょう。
関連記事:【運転好きにおすすめ】未経験からできるドライバーの仕事9|転職成功のコツ
関連記事:【2024年最新】ドライバー職のおすすめランキングと転職先選びのポイント
経験やスキルが収入に直結する職種を選ぶ
経験やスキルが収入に直結するドライバー職を選べば、高年収が期待しやすいです。
観光バスドライバーやハイヤードライバーなどは代表的な職種で、経験や安全運転スキル、特別な接客スキルが求められます。
高年収を目指すなら、こうしたスキルや経験の蓄積が評価される職業を選び、スキルを磨いていきましょう。
次章では、ドライバー業界の市場動向と将来性を紹介します。
関連記事:大手で働くトラックドライバーは年収850万円以上?高年収になるカラクリ
業務内容に手積手降ろしがある職種を選ぶ
手積手降ろしの業務があるドライバー職は体力的な負担が大きい一方で、比較的高収入を得やすい特徴があります。
たとえば軽貨物ドライバーのような手積手降ろしがある職種では、作業手当や配達件数に応じた報酬が支払われるため、頑張り次第で収入を大きく増やせます。
体力に自信がある方であれば、手積手降ろしができる職種を検討してみるのも一つの選択です。
関連記事:【ドライバー驚愕】手積み手降ろし作業はきつい?楽になるおすすめ対策法
ドライバー業界の市場動向と将来性
ここでは、ドライバー業界の市場動向と将来性について紹介します。
市場動向
近年のドライバー業界の市場動向は、以下のとおりです。
- 慢性的な人手不足で若手の採用が急務している
- 労働環境の改善により離職率が低下している
- 物流の多様化で新しいドライバー職種が増加傾向にある
詳しく解説します。
慢性的な人手不足で若手の採用が急務している
昨今、ドライバー業界では慢性的な人手不足で若い世代の採用が急務とされています。厚生労働省の調査でも、ドライバーの平均年齢が急速に進展している内容が記載されています。
ドライバーの高齢化は急速に進展しており,トラック運送業では就業者の 43.0%が 50 歳以上であり,20 代のドライバーがほとんどいないという状態となっている。
引用元:トラック運送業におけるドライバー不足問題の現状と今後の対応(P8)|独立行政法人労働政策研究・研修機構
また、10年後には多くのベテランドライバーが引退を迎え、特に体力が求められる夜勤や長距離運行を支える人材が足りなくなる見込みです。
このため企業は若手人材を確保するために、免許取得を支援する制度の導入や福利厚生の改善に力を入れています。
労働環境の改善により離職率が低下している
ドライバー業界では近年、労働環境の改善が進み、離職率が徐々に低下しています。
実際、週休2日制や残業時間の削減を導入し、ドライバーの生活に配慮した取り組みを行う企業も増加しています。
このように、政府と企業が協力して問題解決に努めていることで、ドライバー職は以前に比べて働きやすい環境と言えるでしょう。
参考元:トラック運転者の長時間労働改善に向けた改善ハンドブック(P9)|厚生労働省
物流の多様化で新しいドライバー職種が増加傾向にある
ネット通販の拡大やタクシードライバーの人手不足を背景にラストワンマイル(※1)やライドシェア(※2)といった新しいドライバー職が増えています。
特にECサイトの普及により、この分野の需要は急速に高まっています。また、ライドシェアの普及により車を所有していなくてもドライバーとして働ける環境が整い、物流の多様化は一層進むでしょう。
(※1)お客様へ物を届ける物流の一番最後の区間
(※2)一般ドライバーが自家用車を活用して、他の利用者と座席をシェアしながら運送する相乗りサービス
関連記事:ライドシェアの7つの問題点|国内解禁が遅れている理由とは
参考元:ラストスマイル共同組合
将来性
ここからは、将来性について紹介します。
- 自動運転技術の発展で一部業務の自動化が進む見込み
- 環境規制の強化でエコドライブが求められる
- 高齢ドライバー増加で安全運転教育の需要が拡大
- 海外物流の拡大で国際ドライバーの需要が増加
- 働き方改革により柔軟な勤務形態が普及
自動運転技術の発展で一部業務の自動化が進む見込み
自動運転技術の進展により、ドライバー業務の一部が自動化されると見込まれています。
実際にアメリカでは自動運転を部分的に採用し、ドライバーの疲労を軽減する試みがはじまっています。
今後、自動運転技術やAIの発展が年収や手取り、生活全般にどのような影響を与えるのか、長期的な視点で考える必要があるでしょう。
参考元:自動運転の社会実装を進める米国|日本貿易機構(ジェトロ)
環境規制の強化でエコドライブが求められる
エコドライブが求められる背景には、近年の環境規制の強化があります。
そのため、運送業界でも環境への配慮が進んでおり、燃料を無駄にしない「エコドライブ」が必要になるでしょう。
厚生労働省が推進するエコドライブ認定制度では、効率的な運転を行うドライバーに企業から奨励金や手当が支給される仕組みがあります。
この取り組みにより手取りが増えるだけでなく、ドライバーの生活改善にもつながると期待されています。
参考元:エコドライブ社会との共生とトラック運送事業の持続的発展を目指して(P30)|全日本トラック協会
高齢ドライバー増加で安全運転教育の需要が拡大
高齢ドライバーの増加に伴い、安全運転教育の需要が高まっています。多くのベテランドライバーは長年の経験を活かし、安全を意識して運転しています。
しかし、加齢に伴う反応速度や視力の変化には注意が必要です。
そのため、高齢ドライバーを対象とした安全講習や適性検査が重要視されており、ドライバー業界全体で安全意識の向上が図られています。
特に高齢ドライバーが活躍する職場では、こうした安全教育の取り組みが、今後ますます欠かせないものとなるでしょう。
参考元:高齢者の自動運転に関する報告書(P17)|日本老年学会
海外物流の拡大で国際ドライバーの需要が増加
海外物流の拡大に伴い、国際ドライバーの需要が増加しています。
特に電子商取引の普及やグローバルなサプライチェーンの発展により、国際的な貨物輸送のニーズが高まっているようです。
一方で、ドライバー不足は深刻な課題となっており、労働環境の改善や外国人労働者の受け入れといった対策が各国で進められています。
働き方改革により柔軟な勤務形態が普及
働き方改革の影響でドライバーの勤務形態が柔軟化し、仕事と生活のバランスを取りやすい環境が整っています。
たとえば、育児や介護と両立可能な短時間勤務やシフト制を導入する企業が増えています。
また、早朝や夜勤の勤務には手当が加算されるため、収入面でのメリットも期待できるでしょう。
関連記事:トラックドライバーは転職・就職に有利|転職後の待遇と業界状況
関連記事:トラック運転手の仕事はなくなる?運送業界の将来性
関連記事:トラック運転手は10年後に消滅?仕事が無くならない理由と今やるべきこと
ドライバーの職種別年収に関するよくある質問
最後にドライバーの年収に関するよくある質問を6つ紹介します。
- トラックドライバーの平均年収はいくら?
- タクシードライバーとバスドライバーの年収はどちらが高い?
- 長距離トラックドライバーの年収はどれくらい上がる?
- 送迎ドライバーの年収は他の職種と比べてどう?
- 役員運転手の年収や福利厚生はどう?
- 未経験からドライバーを始めても稼げる?
トラックドライバーの平均年収はいくら?
トラックドライバーの平均年収は約485万円で、日本の平均年収である461万円と比較するとやや高い水準です。
ただし、年収は勤務先や地域、運ぶ荷物の種類、走行距離、職種によって大きく異なります。詳しくは「トラック運転手の現実とは?年収や労働時間・待遇」の記事を読んでください。
参照元:トラック運転手|職業提供サイトjobtag
参照元:平均給与|国税庁
タクシードライバーとバスドライバーの年収はどちらが高い?
バスドライバーの平均年収は約404万円、タクシードライバーの平均年収は約419万円と、タクシードライバーのほうが高い傾向があります。
あくまで平均年収になるため、詳しい年収に関しては応募先の採用担当者に聞くようにしましょう。
参照元:タクシー運転手|職業提供サイトjobtag
参照元:統計からみるバス運転者の仕事|厚生労働省
大型トラックドライバー、長距離トラックドライバーの年収はどれくらい上がる?
大型トラックドライバー・長距離トラックドライバーの年収は、勤務地や経験、会社の規模、運ぶ荷物、走行距離などによって異なりますが、平均すると400万〜750万円程度です。
大型トラックドライバー・長距離トラックドライバーの年収は、通常の給料に加えて夜間手当がつき、稼ぎやすい特徴があります。
福祉施設送迎ドライバーの年収は他の職種と比べてどう?
福祉施設送迎ドライバーの年収は約300万円で、ドライバー職全体の約400万〜500万円と比較すると約100万〜200万円低い傾向があります。
しかし、介護・福祉業界では人手不足が問題となっており、政府は介護職の給料アップに向けた取り組みを行っています。
今後、政府の動き次第では、高年収が実現できるドライバー職になる可能性はあるでしょう。
参考元:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(P2)|厚生労働省
役員運転手の年収や福利厚生はどう?
役員運転手の年収は、平均すると400万円前後で平均月収は25万〜30万円程度です。
ただし、雇用形態や勤務時間、所属する会社や担当企業などによって年収には幅があり、250万~600万円の範囲に収まるケースが多いようです。
未経験からドライバーを始めても稼げる?
未経験からでもドライバー職での収入アップは可能です。
特に大型トラックドライバー・長距離トラックドライバーや隔日勤務があるタクシードライバー、高速バスドライバーなどは収入を増やしやすい職種と言えます。
関連記事:運転の仕事は収入が少ない?高収入を目指すには?|未経験から始める運転の仕事
ドライバー年収の影響要因を理解して収入アップを図ろう
ドライバーの年収は「トラック・タクシー・バス」など、取り扱う車両や荷物、業界によっても大きく異なります。
そのため、ドライバー職へ転職を検討している方は、年収の影響要因を理解して計画的に収入アップを図りましょう。
しかし「どのドライバー職があっているのかわからない...」「転職活動する時間がない...」など、悩みがつきない方も多いはずです。
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